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奏組〜雅なるハーモニー〜14公演中8公演レポ

  奏組〜雅なるハーモニー〜14公演中8公演レポ 如月紫水 2012/11/17 01:27:08
  第一幕その2 如月紫水 2012/11/17 01:30:32
  第一幕その3 如月紫水 2012/11/17 01:31:17
  第二幕その1 如月紫水 2012/11/17 01:32:15
  第二幕その2 如月紫水 2012/11/17 01:34:08
  カーテンコール 如月紫水 2012/11/17 01:34:52
  8日アフタートークショウ 如月紫水 2012/11/17 01:36:23
  千穐楽ダイジェスト 如月紫水 2012/11/17 01:39:17
  │├お久しぶりです。 伊藤小百合 2012/11/19 15:15:13
  ││└お久しぶりです! 如月紫水 2012/11/20 23:47:04
  │└読み始めております 夢織時代@12/30午後3時更新・読了 2012/11/26 01:43:49
  │ └合間にどうぞ〜 如月紫水@13/1/4/1時追記 2012/11/27 01:28:09
  3日の挨拶と4日のアフタートーク+α 如月紫水 2012/11/26 00:18:22
  9日アフタートーク 如月紫水 2012/11/27 01:05:51
   └あの頃のこと胸の中に とりなべ 2012/11/28 01:36:42
    └思い出がくるくるとまわる 如月紫水 2012/11/30 17:13:07

奏組〜雅なるハーモニー〜14公演中8公演レポ [返事を書く]
こんばんは!はじめましての方ははじめまして!
奏組のアンケートで過去のサクラ大戦の公演を何回見た事ありますか?の項目でリアルに数えられず「紅蜥蜴から毎公演見てます」と書くしかなかった如月紫水です。

奏組の発表からこの日まで。正直、不安と期待が入り混じりすぎて落ちつかなったのですが、いざ初日を劇場で体感して「これは、サクラ大戦の舞台だ!!」と楽しめたので…これは、レポるしかない!!と相変わらずな謎思考でキーボードを叩いております(笑)

ちなみに、この日程だとどうしても全通が出来ず……私が観劇したのは初日、2日、5日、7日、8日、10日昼夜、千穐楽の計8公演です。

会場BGMが歴代の帝都BGMで「あ、お正月」「あ、見回り行かなきゃ」「あ、桜花絢爛のあれだ」「あ、第一話の戦闘シーン!」とかなり高まる期待。
そんな中、開演の鈴の音のような鐘が鳴り上手から風呂敷包みをつけた木の棒を担いだ書生さん(源三郎のような和装に長い黒の外套を着てハンチング帽をかぶっている)がスタスタと現れ、中央で立ち止まると、木の棒を立てかけて、風呂敷包みを置き、先端にあった袋を外すと……なんとマイクでした(笑)
「あ、あ」と音が入ることを確認してから、咳払いを一つして整えると笑顔で話しだします。

8日、10日夜
書生が登場した所から拍手がおこり書生が「ありがとうございます」と言ってからの前説となりました。

書生「本日はサクラ大戦奏組、雅なるハーモニーにお越し頂き
   誠にありがとうございます。
   開演に先立ちまして、お客さまにお願いがございます」

かなりスマートに前説が始まりました!
注意内容はいつもの「劇場内では飲食禁止」「蒸気携帯電話など音の出るものの電源を切る」に加え「蒸気カメラや蒸気動画キャメラなどの許可の無い撮影は禁止」と新しいものもはいってきました。

書生「それと、ここだけの話しなのですが…
   ここ帝都東京の街では今、これ(右手を高く上げて、人差し指をくいくいと動かすスリの動作)
   が横行しています。
   置き引きやスリには、くれぐれもご注意ください」

深々と頭を下げたところで、下手から走り込んでくる一人の洋装の男性が…あれ、本編入った!?

男性「ああ、そこの書生さん!ちょいとすまねぇが、道を教えてくれないかい?」
書生「あ、ええ僕でよければ」
男性「あのよ(近づいて、肩を強引につかんで上手へ)駅に行きてぇんだけどよ
   どっちが北か、どっちが南かわからなくなっちまってよぉ」

書生の注意を自分に向けさせた男性がチラッと隙を窺い舞台奥に手まねきをすると、それを合図に舞台の奥から赤い手ぬぐいでほっかむりをした眼鏡の男性がそろそろと書生の荷物に忍び寄るのですが

書生「最近の帝都の変貌っぷりはすさまじいですからね〜
   いいですか、駅に向うには(くるりと振り返り下手へ)
   ここを真直ぐ進み大通りにぶつかったところで左へ。そして…」

慌てて書生の荷物から離れるほっかむりの男。そして慌てる洋装の男性。
それに気づかず素直に道案内をする書生さん。
なんだかコントのような様相になってきましたが(笑)
そこへキセルを手にした妖艶な和装の女性が下手上段から現れ一同に声をかけます。

女性「ちょっとあんた。いつまで油売ってんだい。駅への道ならもうとっくにわかったよ」
男性「な、なんだそうなのかい!書生さん、すまなかったね」
書生「ああ、いえいえ。どうぞお気をつけて」

と、書生の注意が完全に女性と洋装の男性にうつった隙を窺い、ほっかむりの男が素早く風呂敷を抱えて舞台の奥へ去っていきました!やられた…!!
何も気づかず女性も洋装の男性も足早に去っていくのを見送った書生さん。挨拶の締めに低姿勢で中央に戻るのですが…

書生「それでは大変ながらくお待たせいたしました。
   まもなく公演です。どうぞ最後まで……あれ?(頭を下げようとして風呂敷が無い事に気づく)
   無い…(マイクを担いで、辺りを見渡す)…僕の荷物が無い!」

最後に様子を窺っていた女性がしてやったり、とニヤリと笑って去り、書生さんが叫ぶと同時に暗転。
そして、鳴り響くあの音!!

♪円舞曲、君に

前奏の演奏部分に合わせてジオが上手上段から、源二が下手上段から、ルイス、源三郎、ヒューゴは舞台奥からそれぞれ楽器を吹きながら現れ(指使いはもちろん、前奏に合わせています)戦闘服の奏組が舞台上段に勢ぞろい!!
ライトもそれぞれのカラーで合わせてカッコイイ!!(が、決めポーズが一部カッコイイとアレなののぎりぎりの線の上にいる…!いや、ぎりぎり愛嬌ってことで!!)
フルバージョンはPVとは全然違ってて、最初はビックリしましたがさすがの主題歌!!ぐっと引きこまれます。

全員
いま 幕が上がる 光の中に
<ヒューゴ、源二、源三郎>闇に生まれる恐怖
<ルイス、ジオ>闇に隠れる魔物
<全員>打ち払う 我ら 奏組


<ジオ>それぞれ違う音色を
<ヒューゴ>心動かす
<ルイス>若さあふれる
<三人>音色を

<ジオ>守るべきもの まさに守るために 戦おう

<源三郎>冬の寒さを耐え抜き
<源二>生きる力を抱きしめ
<ルイス>愛の奇跡を
<三人>信じて

<源三郎>胸にいっぱい 満開のサクラ 奏でよう

<源二>自由、、、逃げる事も とどまることも 自分しだい
<ルイス>浪漫、、、憎むことも 愛することも 自分しだい
<ヒューゴ>けれども あえて 戦い挑もう それが悔やまないことさ

<全員>いま 幕が上がる 光の中に
<ヒューゴ、源二、源三郎>未来のリズム刻もう
<ジオ、ルイス>希望を音に乗せて
<全員>フォルテシモ! 我ら 奏組

ソロパートでは歌い手にスポットが当たり、他のメンバーはおおよそ背中を向けて踊るのが何だか新鮮でした(今までのサクラですと、多少の違いはあっても歌い手以外が目立たないようになっている作りは無かった気がしたので)
間奏部分では、台詞と共に奏組が下段へ(合間にも、台詞の無いメンバーは演奏=戦闘して降魔を倒す)

源二「おお、すげぇいっぱいいるな!」

まず、源二がいち早く下手階段を降りて下段へ。
それに続く源三郎

源三郎「早く片付けて帰ろうよ」

兄弟が背中合わせてでそれぞれ敵を倒すと、ルイス、ジオ、ヒューゴも下段へ。

ルイス「源二くん、源三郎くん。油断は禁物ですよ」
ジオ「うむ、速やかに処理しよう」
ヒューゴ「帝都の平和を脅かす魔の芽は、我々奏組の手で摘み取る!
     あの方たちの手は煩わせない!
     事件は、プレリュードのうちに!!」
全員「シー・マエストロ!!」

最後にヒューゴが上手で号令を出し、全員が右の拳を胸の前に当てて応える。
(「それが、帝国華撃団なのです!」と同じ動きです!!)
この間に、総楽団長であるシベリウスさんが舞台奥から現れ、上段下手から奏組の戦いを見守る。
ここから二番へ。
五人の立ち位置が歌の間にどんどん変わっていくのが何だか新鮮。

<源二>きみの音楽聞かせて
<源三郎>ぼくらの明日を語ろう
<ジオ>ふたりの夢を
<三人>重ねて

<源二>こころ弾ませ 熱く響き渡れ この思い

<ルイス>春の陽差しを感じて
<ヒューゴ>こころの傷を忘れて
<ジオ>あなたがそこに
<三人>いるから

<ルイス>胸にいっぱい 満開のサクラ 奏でよう

<源三郎>出会い、、、触れることも 別れることも いまを生きる
<ジオ>ミューズ、、、 笑うことも 悲しむことも いまを生きる
<ヒューゴ>聞こえる はずだ 戦いの調べ
<全員>だから歩きだすことさ

<全員>いま 幕が上がる 光の中に
<ヒューゴ、源二、源三郎>未来のリズム刻もう
<ジオ、ルイス>希望を音に乗せて
<全員>ぼくの 愛

そのまま盛り上がるかと思ったのですがまさかの転調が!!円舞曲のリズムがちゃんと入ってくるのです…!!
この転調…歴代主題歌で一番難しいんじゃないかと思います。

<全員>
幕が上がる 光の中に 幕が上がる さあ立ち上がれ
<ヒューゴ>春の風を
<ルイス>春の風を
<ヒューゴ>こころで感じて 幸せな日々を踊る  いま

<全員>きみのために きみのために 円舞曲 奏でよう
フォルテシモ! 我ら 奏組

でも最後はもちろん「フォルティシモ! 我ら奏組」で締め!
再び奏組が舞台上段に並び、楽器を吹くポーズで決め!(下手からジオ、ヒューゴ、源二、源三郎、ルイス)
が、歌が終わりバックライトで奏組のシルエットが浮かぶ中、金きり声と共に小さな光が会場を走り何かが飛び去る音が。

ジオ「一匹残っていたか!」
ヒューゴ「しまった…!」
源二「待て!!」

慌てて逃げた降魔を追い、階段を降りる面々ですが

源三郎「ああ…見失っちゃった」
ヒューゴ「追うぞ。手分けして探すんだ!」
ジオ、源二、源三郎「おう!」

一人上段に残っていたルイスも声はないものの頷き、全員が駆けだす。
奏組が全員いなくなったところで場面は変わり、蒸気機関車の車輪と煙の音と共に「東京駅ー終点、東京駅ー」というアナウンスが。
帝都のBGM(「帝都のにぎわい」)と共に、茶色のトランクと小さな唐草模様の風呂敷を背負った音子ちゃんが舞台奥から登場!物珍しそうに辺りを見渡しながら、下手階段から下段へ。
この動きと共に、音子ちゃんのモノローグが流れます

音子『前略 おじいちゃん
   ちゃんとご挨拶せず家を出てきてしまい、本当にごめんなさい。
   いつもわたしの味方をしてくれたおじいちゃんが初めて反対したこの帝都行き。
   でも、どうしてもわたしはこの夢だけは諦めきれません。
   だからわたしも、初めておじいちゃんに逆らいました。
   それだけの覚悟はできています。わたし…夢を叶えるまで、二度と家の敷居は跨ぎません。
   帝国歌劇団、花組のトップスタァとなって、舞台に立つまでは』

モノローグ中、トランクにつけた出雲大社のお守りにぎゅっと願をかける音子ちゃんがとてもかわいい。
最後は上手側でぱっと華やいだ笑顔を見せて「よーーっし!!」と気合を入れて上手へと走り去る。
それと共にBGMも鳴り止み暗転。

場面は変わり、おそらく帝劇のオーケストラピット。
下手から一般楽団服を着た三人組がケースに入った楽器(バイオリン)を持ちつつそれぞれ椅子を抱えて登場

加集「今日から、新しい演目だっけか」
襟戸「ああ「愛ゆえに」!まぁ、新しいっつっても再演だけどな。
   なんでも、前回の公演が大好評だったみたいで
   お客さんからもう一度見たいって要望がたっくさんきたんだってよ」
暮「とても感動的な話なのであります。
  自分、演奏しながら涙が滝のように流れてしまうであります!」

ちなみに、最初に入ってきた痩せ型で長髪をひとまとめにしているのが加集丈治。
二番目に入ってきた長身で短髪の人が襟戸勇
最後に入ってきた小柄でちょっと癖っ毛な子が暮鏡一。
二人の会話中、加集が上手に行き、さらに椅子を運んでくるのですが、暮の言葉を聞いて思わず駆け寄る。

加集「わかる!俺も!!」
襟戸「いや、演奏に集中しろよ!
   (前に出て)いいか?
   今や帝国歌劇団花組は、帝都中の女の子たちの憧れの的なんだ。
   なのに、その舞台の生伴奏を務める俺達奏組がへっぽこだったら
   乙女の夢がぶち壊しだろうが!」
加集「だな。そのためにも、日々練習!練習!」

二人を交互に指さし、再び上手へ椅子を取りに戻る加集。

暮「練習で流れるこの汗の一滴一滴が、明日への成功につながるのであります!」
襟戸「じゃあ、今日も張り切って、じゃんじゃん汗かいていくか!」

なんか、すごく男同士な会話だなぁと思っていたら、笑顔で汗かく宣言した襟戸に、加集が訝しげに眉を寄せながら一つ尋ねる。

加集「ときに襟戸くん…そのシャツ何日目?」
襟戸「四日目」
暮「不潔っ!!」
加集「ありえないから!!」

10日夜
襟戸「ああ、一週間!」
暮「不潔っ!!」
加集「ありえないから!!」

ざっと音を立てて引く二人に、襟戸は「いや、そんな臭わないだろ」と余裕の笑顔…うん、なんていうか男所帯なイメージまんまですね(笑)
でも、襟戸以外の二人はもうちょっと清潔感について思うところがあるようで、がっくり肩を落としながら準備再開。

加集「乙女の夢がぶち壊しだよ〜…
   もうちゃんと洗濯してよね。今は蒸気洗濯機っていう便利な道具があるんだから」
襟戸「ああ、あれ。ぽーんっと洗い物つっこんだら全部自動でやってくれる?」
暮「まさに科学の力。蒸気エネルギー研究のたまものであります。
  今やその洗濯機をはじめ、自動車、電話。なんでも蒸気の力で動くようになったであります」
襟戸「蒸気の力ねぇ…俺達はいつも、科学とは真逆の、非科学的なもんと、非科学的な力で戦ってるんだよなぁ」

加集が運んできた椅子の間に立ち、左手を顔の前に掲げ、戦うの言葉と共に右手をぶつける襟戸に、最下手の椅子に座り、ケースからバイオリンを取り出して準備をしていた暮の手が止まります。
(この間に、加集はもう一度上手に向い、さらに椅子を二脚並べる)

暮「降魔を倒す、我々の任務の事でありますか?」
襟戸「ああ」
加集「つっても、俺達は霊力低いから、サポートしかできないけどね…」

椅子を並べ終えた加集が二人の間を後ろから割り、暮の隣の椅子にあった楽譜をさっと取り、上手の階段へ座り譜面の確認に入る。
サポートしかできないけどね、があえてそっけない言い方なのに複雑な心境を見た気になります。
そんな言葉を受けて、襟戸も自分の考えを口にするのですが

襟戸「俺、すっげぇ田舎で育ったからさ、帝都みたいな都会は
   霊とかお祓いとか、そういうのとは無縁だと思ってたんだよ。
   たしかに、科学はビックリするほど発達するけど
   その裏は魔物だらけ。なんつーのかな…
   大都会の光と闇って言うのかな」

なぜ、その台詞を下手から椅子を五つ、渡りながら言った!?(笑)
ギャグなのか、単純に椅子のクッションを確認してるのか、迷う所なのですが…
暮の「大都会の、光と闇…でありますか?」の聞き返しに頷いた襟戸に黙って話を聞いていた加集が意外さを隠さず顔に出します。

加集「襟戸くん、そんな見た目でそんな真面目な事考えてたの」
襟戸「(思わず立ちあがって)いや、そんな見た目ってなんだよ!」
暮「臭いくせに〜」
襟戸「いや、それ関係ないだろ!
   とにかく、俺が言いたいのはだな…」
二人「言いたいのは?」
襟戸「今度新しく入ってくる子は、俺達にとっての光になるんじゃねぇかってことだ!」
二人「は?」

イキナリ話が飛んだぞ?と意味が分からない二人に、襟戸は言葉にさらに力をこめます。

襟戸「いや、だってよ。奏組は、右を見ても、左を見ても、むっさくるしい男だらけ。
   演奏中も、任務中も男だらけ。
   もちろん(一歩前に出て)寮に帰っても男だらけ。
   つまり…年頃の俺達にとっては、今の生活は闇も同然!」

熱が入った物言いに、何が言いたいかを察した加集がはっと笑顔になって襟戸との距離を詰めます。

加集「そうか…奏組に入るってことは、その子も同じかなで寮に入るってことだよね!たぶん!!」
襟戸「そう!!」
暮「そんな嬉し恥ずかし破廉恥な!」
加集「いや、そうなんだけどさって…」
二人「鼻血ーー!!」

日に日に暮の鼻血の吹き方が大きくなっていくのが面白かったです(笑)
おい、大丈夫か?と慌てて首筋を叩いて暮の鼻血を止めようとする襟戸と加集。
大騒ぎする三人ですが、下手から静かにサックスとケースを持った楽団服のヒューゴが登場すると、はっとなってすぐに静まる。

加集「あ…ヒューゴ、おはよう」
ヒューゴ「…おはよう」

それを一瞥し、短く挨拶だけかわすとヒューゴは自分の席にケースを置く。
暮が「ヒューゴさん、おはようであります」と声をかける後ろで加集と襟戸はびっくりしたぁと互いにヒューゴが入ってきたことで変わった空気に息を整えるのですが、逆にそれをさらに破るように上手上段からバリトンサックスを持ち、上着のポケットからチェーンがつながった懐中時計の針が示す時間を確認しながら楽団服姿のジオが現れ、階段を降りてきます。

ジオ「うむ。練習開始ぴったり三十分前…(パチン、と懐中時計の蓋を閉じ)完璧だ」
襟戸「おはよう、ジオ」
ジオ「おはよう」

おお、こちらは爽やかですね。
この間に、ヒューゴは暮や自分の席からも離れ、上手の階段傍で背を向けて黙々と練習準備をしているようでした。
続いて、上段上手からやや気だるそうにフリューゲルホルンとケースを持って階段を降りてくる楽団服姿の源三郎に暮が声をかけます。

暮「源三郎くん、おはようであります」
源三郎「おはよ」

下段に揃ったメンバーそれぞれに朝の挨拶を交わす面々ですが、一人だけ上手上段から猛ダッシュで駆け込んでくる人物が。

源二「よっしゃあ間に合ったーー!」
襟戸「あれ?源二珍しいな。お前がこんな早く来るなんて」
源二「え?」

襟戸の驚きを隠さない声に暮や加集も「ホント、珍しいな」と話す。
肩で息をしていた源二ですが、ヒューゴが席についていなかったり、ジオが自分の椅子(下手から数えて4つ目)の脚貫に左足をかけてバリトンサックスの確認をしていたりする様子を見て目を瞬かせます。

源二「あれ?全然集まってねーじゃねーか」
源三郎「(上手から二番目の自分の席に座って楽器を青いクロスで拭きながら)まぁ、まだ三十分前だし」
源二「はぁ!?お前さっき遅刻寸前って言っただろ!」
源三郎「ああ、あれ嘘。
    だってそうでもしないと兄さんいつまでたっても朝ご飯おかわりしてるからさ」
源二「んにゃろ…(階段を駆け下りて源三郎の隣へ)騙したな!」
源三郎「(立ちあがって見下ろしながら)うるさいなぁ早く来る分にはいいじゃない」
源二「そういう問題じゃねぇ!いつも言ってるだろ!
   嘘はつくな!男は正直に真っ直ぐ生きろって!!」
源三郎「(うっとおしそうに左耳をふさぎながら下手へ遠ざかる)あーヤダヤダ暑苦しい」
源二「なんだとぉ!?」

源三郎が足早に下手に逃げて行くのを、勢いづいて追いかける源二。
二人の喧嘩はいつもの事、ということで周りは止める気配無く、目の前を源三郎が通過してるにも関わらず席に着いたジオに加集が話しかけます。

加集「なぁ、ジオ見た?寮の掲示板に貼ってあった辞令」
ジオ「掲示板?いや、見ていないが…」
襟戸「(近くに来た兄弟に向って)お前たちは知ってっか?」
源三郎「え、なに?」
襟戸「今度来る奴のこと」
源三郎「知らないし、興味無い」
源二「なになに、何の話だ?」
加集「今度奏組に、新しいヤツが来るんだって!おとこっていう、女でさ!」

素っ気なく言い捨てて自分の席に戻る源三郎ですが、源二は思いっきり話題に食いついてきたので、加集が興奮した様子で話題の人物の情報を叫ぶのですが、その情報にジオや源二だけでなく自席に座りフリューゲルホルンをせわしなくクロスで拭いていた源三郎や背を向けたままだったヒューゴも目線をやります。

源二「おとこで、おんな?全然意味わかんねぇんだけど」
ルイス「おとこ、ではなく、ねこですよ」

全員の気持ちをストレートに代弁した源二に
三人組がそれぞれ「いや…」と説明しようとするより早く、上手上段から楽団服姿のルイスがトロンボーンを手に現れ簡潔に間違いを指摘します。

加集「よお、ルイス!」
源二「ねこ?ねこって、にゃー(前に出て招き猫のマネ)のねこか?」
ルイス「お名前です。音に子と書いて音子(ねこ)さん。十六歳の女の子らしいですよ」

上手の階段を降りながらのルイスのより詳しい情報にざっと集まって盛り上がるストリングス隊。

暮「十六歳でありますかぁ」
加集「かわうぃーーかな?!」

盛りあがる加集たちに源二も加わろうとするものの、立ちあがった源三郎の不機嫌声にそっちへ顔を向けます。
ちなみに、ジオはずっと座って話を見守り、ヒューゴは聞きつつも、静かに自席へ移動。

源三郎「意味わかんない。なんで男だけのチームに女入れるわけ?
    まったく、何考えてるんだか。絶対なんの役にも立たないよそいつ」
ルイス「源三郎くん。気に入らないからっていじめちゃダメですよ」
源三郎「はぁ?僕そんなに子供じゃないし」(ちょっと唇をとがらせながら座る)
ルイス「なら良いのですが。ね、ヒューゴ?」

突然名前を呼ばれたヒューゴが目線だけ向けると、穏やかに頬笑みを浮かべているルイスと目が合う。
穏やかだけれども、きちんとそれぞれに釘を刺してる感がさすがだなと。
源三郎が座ると、隣の席である源二も自席に座り弟の肩をつついて冷やかしていました。

5日
着席した源三郎と源二の肩のつつき合いがドンドン高速になっていくの面白かった

7日、8日
こども!と源三郎の肩をつつく源二。もちろんつつき返す源三郎

10日夜
いじめんなよ!いじめないよ!とつつき合いというより、今日はお互いの肩をずっと指で押していた


兄弟の小競り合いが続く中、全員がそれぞれの席の前に揃ったところで下手上段から楽団服に身を包んだシベリウス総楽団長が静かにやってきて全員にその場から声をかけると、一斉に立ち上がる奏組。

シベリウス「おはよう諸君。
      練習を始める前に、奏組に新しいメンバーが加わることとなった事について説明する。
      加入者の名前は、雅音子。
      いずれは彼女がこの奏組の指揮を務める事となる。心しておくように」

シベリウスの話が一段落したところで、ストリングス隊の三人はすぐに集まってひそひそ話
加集が「指揮者だって!」と言うと襟戸がさらに「それじゃあ、俺達の隊長ってことか!?」と驚き暮も頷く。
そんな浮足立つストリングス隊の横で、ヒューゴは今の説明に戸惑いを滲ませつつもそれを声には出さずゆっくりと座る。
でも、誰もそのヒューゴには触れず、下手から上手へと歩くシベリウスに向い源二が挙手をして質問を投げかけます。

源二「なぁ、総楽団長。なんで奏組に女が入ってくるんだ?」
源三郎「そうだよ。絶対おかしなことになるよ」
シベリウス「お前たちは、プレリュードの意味を理解しているか?」
源二「え?」

唐突とも思えるシベリウスの発言に、ジオが一歩前に出て説明を。

ジオ「プレリュードとは、前奏曲。序曲。
   転じて物事の始まりという意味でもつかわれる」
シベリウス「花組を出撃させず、降魔たちを退治するのが、我ら奏組のプレリュード。
      それを奏でるには、指揮者が必要なのだ」

上手階段を降りてそうさらに説明するシベリウスですが、それでもピンとこない面々が多い様子

源三郎「指揮者?そんなの必要?」
源二「指揮者なんかいなくても、俺達バッチリやれてるぜ」
シベリウス「今朝の出動で、降魔を一匹逃がしたと報告を受けたが」

周りを見渡し、源三郎の肩に手を置いて笑う源二に珍しく同意の視線でシベリウスを見返す源三郎ですが
ぴしゃりと痛いところをつかれ、同じ動きで俯いて着席する兄弟。
ヒューゴは左手を膝の上で白くなるほど強く握りしめて、悔しそうに目を伏せる。
他の面々も、弁明できない事実に言葉を無くす。

シベリウス「帝都のような大都市には人が集まる。
      人が集まる所には、夢や希望が生まれる。
      だが、同時に悪徳も栄える。
      魔物である降魔は人の悪徳を餌として肥大化するのだ。
      帝國華撃団花組は、霊的能力を持って鋼鉄の人型蒸気を操り降魔を倒す。
      だが、小さき降魔に花組を出撃させるまでもない。
      それは、奏組の役割だ。
      我々奏組は、花組と同じように帝都の市民を守る義務があるのだ。
      事が大きくなる前に、プレリュードのうちに陰滅せよ!」

総楽団長の号令に、座っていた面々(ジオとルイス以外)もザッと立ちあがり、右拳を胸の前に当てる。

全員「シー・マエストロ!!」
シベリウス「話は以上だ。
      では、集まったようなので稽古を始める。
      「愛ゆえに」一幕第一場から」

シベリウスがゆっくりと舞台中央にある指揮台の上に立ち、懐から指揮棒を取り出す。
全員を見渡し、指揮棒を振り、ストリングス隊が動き出すとともに暗転。
流れてくる曲は、もちろん「愛ゆえに」
そのまま愛ゆえにのメロディーが流れる中、舞台に照明が入ると下手の階段に腰掛け、じっと一点を見つめ険しい顔をしているヒューゴと反対側、下手の階段前にはトロンボーンを手にしたルイスが。

ルイス「今日は珍しく演奏が不安定でしたね。
    …そんなに気に入らないのですか?雅音子さんの加入が」
ヒューゴ「(ルイスに視線を向け、そらす)……納得がいかないだけだ」
ルイス「それは、女性だからですか?
    大帝國劇場で舞台伴奏を務めるオーケストラ
    帝國歌劇団・奏組。
    そこに一人楽団員が増えるだけなら、何も心配はないでしょう。
    気になるとすれば、指揮の実力くらいでしょうか。
    …(すっと表情を引き締めて)しかし、我々にはもう一つの顔がある。
    魔障隠滅部隊・奏組。
    楽団の指揮を務めるという事はつまり、戦闘部隊の隊長になるということでもありますからね」
ヒューゴ「(立ちあがり、階段を降りる)…俺は……」
ルイス「あなたの心の内がどうであれ、いずれ受け入れなければならないことです。
    ですが、まずはともかく目の前の敵、逃げられた一匹の降魔を見つけ出しましょう」

最後にまた一つ微笑みを残して、上手へと去るルイス。
残されたヒューゴは、苦しげに眉根を寄せ、右手を肌身離さずつけているペンダントに服の上から触れるよう胸の前にもっていくと同時に、舞台の照明が藍色から赤い戦火に変わり、銃声や人型蒸気の機械音が響く。
それにかぶさるように「逃げなさいヒューゴ」と母の声「生きて、ヒューゴ」と願う姉の声
最後に母の「あなたは私が守るから!」の叫びと共に銃声が…

幼いヒューゴの「母さん!姉さん!!」の悲痛な声に合わせて、舞台のヒューゴの目が見開かられ、叫び出しそうになる、あふれだそうとする感情を押えるように目を伏せ、切ないメロディーが流れだす。

ヒューゴ「♪悲しみがほんの少しだけ 瞳に映ってる
      悲しみがほんの少しだけ」

♪悲しみのロンド

おお、やはり最初のソロはヒューゴからきましたか…!!すごく正統派な綺麗な曲です。
以下、歌詞の書き出しになります。

「大切なことは全て悲しみが 教えてくれた
 自分を強く持って深く人と 関わらないように

 理解できない けれどただ君を見つけることは できるだろう

 俺は守れるか いつもこの腕に寄り添う君を
 俺は守れるか」

「いつもこの腕に寄り添う君を」で大きく横に伸ばした右手を「俺は守れるか」で前に持って行くのですが伸ばした手の指先が震えて、けれどそれをぐっとこらえるように拳を握って切なげに前を見つめたところで間奏に入り、同時に舞台上段上手から白いふわっとしたノースリーブのロングドレスに身を包んだ女性が現れバレエの動きで優雅に踊る。

踊っているのは秋奈役の方なのですが、さすが元宝塚花組さん。指先、足先、表情…全てがやわらかく女性的で綺麗。
ヒューゴ自身は間奏の間に下手から上手へ。

「君の魅力も 君の愛情も 君の夢も
 だけど俺は 君を簡単には 信じたりできない

 裏切られること 俺はまだ受けいれられなくて 探してる」

笑顔で踊っていた女性ですが「裏切られること」のパートでのみ、外からの攻撃を受けたのか戸惑うように表情を崩し、身を守るように肩を抱くのですが、一瞬目を閉じた後は再び笑顔で踊りだす。

「俺は守れるか 希望にあふれる君の瞳を
 俺は守れるか

 花は 無言で そっと強く咲いてる
 悲しみに揺れながら 強く咲いている

 君の魅力も 君の愛情も 君の夢も
 それを信じるために そして君を守るために
 俺はただ強くありたい」

「花は無言で」の部分から女性、ヒューゴ共にそれぞれの段で舞台中央に立ち一気に歌いあげる。
けれど、この二人一度も目が合わない。見つめ合わない。
「俺はただ強くありたい」で両手をいっぱいに広げて歌い上げるヒューゴの熱い声が響く。
が、歌いあげたと同時に曲と合わせて上段の女性がバックライトのフラッシュで一瞬強く照らされすぎて完全シルエット状態になった後に照明がダークトーンへと戻る(同時に、女性は舞台奥へとはける)
そこで、ようやくヒューゴが上段を見るのですが、もちろんそこには誰もいない…

「悲しみがほんの少しだけ 瞳に映ってる
 悲しみがほんの少しだけ」

最後はまた切なく歌い上げ、そのまま上手へと顔を伏せて去っていくヒューゴ。
拍手と共に暗転。
如月紫水 <rxqkycrwxn> 2012/11/17 01:27:08 [ノートメニュー]
Re: 奏組〜雅なるハーモニー〜14公演中8公演レポ [返事を書く]
第一幕その2


場面は変わり、帝都の街並みへ。
下手から山高帽にコート、そしてステッキといういかにも紳士な装いの男性(演じているのは襟戸の役の方)が「帝都日報」を広げながらやってきます。

紳士「ああ、なになに?…今帝都をにぎわす窃盗団の実態を徹底解明。
   ほぉ〜…巷にはびこるこの悪党たちは大抵男女二人か三人で徒党を成すなり。
   手口の例としては、一人が道を聞いたり色目をかけたり
   あらゆる手段で接近し、その隙に仲間が盗みを働くなり。
   そんな単純な手口に、引っ掛かる奴がいるのかねぇ?
   …と、思っているそこのあなた。(俺?ときょろきょろする)
   今まさに、自分が狙われていると思うべし。(はっとなって辺りを見渡す)
   用心こそが、最大の対処法なり…か。物騒な世の中だねぇ
   (腕時計を確認して)あ、いっけない!もうこんな時間だ。
   今日は浅草で、男女混合合同パーティーがあるんだった!
   どっかに車屋(人力車)いないかなぁ?」

ご、合コン…(笑)
ちなみに、公演が進むとちょっとアドリブが入るようになってきました。

5日
紳士「用心こそが、最大の対処法なり…か。確かに、ここら辺から
   すごい視線を感じるが、まぁ…気にしないでおこう」

7日
紳士「たしかに、ここら辺(客席)からすーごい視線を感じる…
   まぁ、気にしなくていいか」

8日
紳士「確かに、ここらへんからすっごい視線を感じるよなぁ…
   狙われてないかな?大丈夫かな…まぁ、いいか」

10日昼
紳士「たしかに、ここら辺からすっごい視線を感じるよな〜……
   …やめとこ。いや、嬉しい?嬉しいのか?
   まぁ、いいか」
この後の男女混合パーティーのくだりで最後に音付きでチュッと投げキス。

その後、腕時計を確認して流れに戻るという感じでした。

浮足立った紳士が上手へと去っていくと、再び「帝都のにぎわい」が流れる中、下手からトランクと四つ折りにされた帝都の地図を持った音子ちゃんがきょろきょろとあたりを見渡しながらやってきて、同時に上手上段から紳士が探していた車夫が走ってきます(演じているのは加集役の方)

俥屋「はぁ〜忙しかった〜
   昨日から走りづめで、さすがに足が痛ぇや。
   あ、どれ…日本橋で一杯やってくかぁ」

ちゃきちゃきの江戸っ子!という口調で自らの労をねぎらうために下手へと駆けだすのですが、そこ下手から盗まれた荷物を探していた書生さん(ちなみに、暮役の方です)が辺りをせわしなく見渡しながらやってきて…同じく周りを見回していた音子ちゃん含め三人がぶつかりそうになるのですが、音子ちゃんより一歩先に書生さんと車夫がぶつかって…

俥屋「痛って!」
音子「(直接ぶつかってはいないけど、驚いて飛び退く)きゃあ!!」
俥屋「(音子には気づかず、書生に近づく)おいてめぇ!目ん玉どっかに落っことしてきやがったのか!?」
書生「すみません、探し物をしていたものですから…」
俥屋「生き馬の目を抜くこの大帝都東京で、ふらふら歩いてんじゃねぇぞ、この田舎もんが!」

言いたいことだけを言い、去っていく車夫に、書生さんはぺこぺこと頭を下げて足早に上手へ。
そのやり取りを間近で見ていた音子ちゃん、不安げに顔をくしゃとさせてトランクを抱えて前へ。

音子「ふええぇぇ〜〜…やっぱり都会は違うなぁ
   会話のテンポが速い。(ジャンプしながら)ぽんぽんぽーーんって!
   (下手へ向いながら)目ん玉、どっかに落っことしてきやがったのかぁ!…でも
   んふふふふ…(笑って、大きく深呼吸)
   花の帝都、東京!この街に花組さんの居る大帝國劇場があるのね!
   くぅーー!!運が悪と言われ続けて十六年!こんな幸運が舞い込んでくるなんて!
   (中央の台にトランクを置き)雅音子、ついに女優デビューしちゃいます!!」

きらきらきらきら…と自分で効果音を入れてお辞儀をする音子ちゃん。
しばらく妄想に浸っていた音子ちゃんですが、はっとなって「ええと、それにはまず、大帝國劇場へ行かなきゃ!」と手にしていた地図を広げたところで、また鈴の音が響き、モノローグが流れます。

音子『前略 お母さん
   家を出るときは、内緒で協力してくれてありがとう。
   おかげさまで、ついに東京までたどり着きました!
   出雲の小劇団にいたわたしに、何がどこをどう巡ってきたのか
   憧れの帝國歌劇団から声がかかったのがつい一か月前の事
   最初は夢でも見ているのかと思いましたが、あちこちから聞こえるこの蒸気の音
   そして、見たこともないほどの人の数!
   ここは間違いなく、日本一の蒸気都市、帝都東京です!』

地図を広げて、傾けたり景色を見たりして完全にトランクから目を離している音子ちゃん。
そこへ、下手上段から白い日傘を手にした秋奈が現れ、こちらも辺りを窺っているのですが…こちらは完全に獲物を探している目。
モノローグの「最初は夢でも〜」の当たりで階段を降りて音子の荷物に気づき、次に完全に背を向けている持ち主を見てこれはいける、とニヤリと笑って優雅な仕草で日傘を広げ
日傘を広げ、何食わぬ顔でトランクを掴み、階段を上がり上手上段へ向い、最後のにもう一度音子ちゃんの姿を見て…ようやく地図から顔を上げた事を確認し、同時に顔を見られていない事を確信しまたニヤリと笑って去っていきました。

音子「そっか、あれが八重洲通りで、こっちが数寄屋橋!
   えっと、まっすぐ行って、晴海通りを左に曲がると、三越だ!
   そこから三原橋を渡ると、右手に…大帝國劇場!やったー!!」

目的地と道順を把握した音子ちゃんが笑顔で右手を高く上げたとところで、ようやくトランクが無い事に気づき、一瞬で笑顔から驚きの顔へ。

音子「…あり?トランク…あ!無い!!ここに置いといたトランクが無い!!
   お金も入ってるのに…!(あわあわしつつも、通りすがりの書生に声をかけて)
   あの、すみません、トランク見ませんでしたか?
   出雲大社のお守りがついてる…」
書生「知らないよ」
音子「そうですか…」

あら、書生さんも素っ気ない。続いて、下手から先程の車夫も走ってくるのですが、ここでの台詞は二種類ありました。
初日、5日、7日、10日夜は「日本橋は向こうだった」
2日、8日、10日昼は「(チラシを見ながら)男女混合合同パーティー、こっちの方が楽しそうじゃねぇか!」
そして同じタイミングで舞台奥から、ジオが街中の様子を見ながら登場(余談:8日、なんか違和感…と思っていたら首元のリボンが無い!忘れてしまったようですね)
道行く人に声をかける音子ちゃんに気付き、ジオの視線が止まる。

音子「あの、すみません!」
俥屋「邪魔だよ!」(立ち止まらず、上手へ)
音子「あ…ごめんなさい」
紳士「俥屋、俥屋……」(俥屋にも気付かず、上手から歩いてきたところを頭を下げた音子とぶつかる)
音子「きゃっ」(バランスを崩して尻もちをつく)
紳士「こんな所でぼーっと突っ立ってるんじゃないよ。まったく…」

いやいや、そこは助けろよ!!!パーティー行っても出会いないぞ!?とツッコミ入れたかったのですが、颯爽と上手階段を降りて音子ちゃんに駆け寄るジオにすべてもっていかれました。

ジオ「君、大丈夫かね?」
音子「え?」
ジオ「さ、手を取りたまえ」

優雅な仕草で膝をつき、音子ちゃんに手を差し伸べるジオ。

音子『うわぁ…異国の人?王子様みたい…』

モノローグ中、二人にスポットがあたり、キラキラ効果音と共に音子ちゃんが言われるがまま手を取ると、すっと無駄の無い優雅な動きで立ちあがらせるジオ。
ジオを見つめる時、音子ちゃんが高速瞬きしているのが本当に可愛い。

ジオ「怪我は?」
音子「(はっとなり)えっと、あの…!(ぺこりと頭を下げて)さんきゅー、べりーまっち!」
ジオ「礼は結構。庶民を守るのは貴族の当然の義務だからな」
音子「(首を傾げて)き・ぞ・く?」
ジオ「(ステップ一つ入れて下手へ)そもそも、この程度で礼を言われるということは
   最近の貴族がいかにノブレス・オブリージュの精神を失っているか
   (片足を少し上げてターン)わかるというもの」
音子「のぶれす・おぶ…りーじゅ?」
ジオ「これはゆゆしき問題だ」

音子ちゃんを置いて、憂うジオの仕草がいちいち優雅すぎて笑いが起こっていると…ソロ曲きた!!!

ジオ「♪ノブレス・オブリージュ たとえこの命失うとしても 成すべきことを成す
    ノブレス・オブリージュ 気高き貴族 誰にも優しくこの手を 差し伸べる」

♪完璧なロンド

ある意味予想通りなソロの曲調!織姫やグリシーヌの一曲目を思うと、絶対正統派なクラシック路線だろうと思っていたので!しかし……ダンスがうますぎて上手すぎて軽やか過ぎて、まさに王子さま…!!!
お、王子さまは実在しましたよ…!!(驚)
以下、歌詞の聞き取りです。

「時代は巡り巡るテーマ
 世代は移り変わるロンド

 たとえば貧しさが繰り返されようとも
 俺のパンを分けよう

 たとえば悲しみが繰り返されようと
 俺の腕に抱こう

 変わらないとあきらめるな
 人としてあるべき姿を生きよう
 それが貴族」

ジオの歌に合わせて、動きを真似てなんとなくペアダンスする音子ちゃん可愛い!!
「俺の腕に抱こう」で本当にジオが音子ちゃんの肩を抱いて歩くシーンの音子ちゃんのまた笑顔の高速瞬きがすごくツボです(笑)
「あるべき姿を生きよう」で音子ちゃんをターンさせ、その勢いで上手階段を上がり、ちょこんと座る音子ちゃんもかわいいです!ちなみに「それが貴族」と歌い上げるジオの声の張りがすごく好きです(笑)

間奏部分でまた一人踊りだすジオに、音子ちゃん立ちあがりちょっと後をついて行くのですが程なくして首を傾げて逆に距離を取ります。

音子「あの…(中央でひときわ高くジャンプしたジオに)うわぁ、跳んだ〜……
   (上手上段に上がり)わたし、荷物を無くして、これから交番に行くので、失礼しま〜す…
   さんきゅー、べりーまっち!」

最後にもう一度お礼を言って去る音子ちゃん…に気づかず二番に突入(笑)
ここから、舞台上段に奏組の面々が登場してくるのですが、これはかなで寮の日常パートも兼ねてるのかもしれません。

「完璧であることがテーマ
 だが心なぜ変わるロンド

 黄金比で言えば 神殿や貝殻それはまさに完璧
 黄金比でいえば 茶道も花びらもおそれ多い完璧

 美しいと思う心 美しい生き方求め彷徨う
 それが貴族」

まず下手上段から「こんぺい糖」と千社札が貼られた手のひら大の茶色の紙袋を持った源三郎が現れてそのまま下手に座り、袋を開けて金平糖一粒頬張りにっこり良い笑顔。
続いてヒューゴが舞台奥から本を片手に現れて、源三郎を気にしつつも上手の階段に腰掛けて本を読みだす。
上手上段から現れたルイスは本を読むヒューゴの後姿に微笑んで中央へ。
残りの金平糖の数を楽しげに指折り数える源三郎を見守っていると舞台奥から源二が走り込んできて
ルイスの周りを回る源二。そのまま、源三郎の手から金平糖を袋を取ったら…一発目と二発目は避けたものの三発目で本気の腹パンチをくらって蹲る源二。金平糖の袋を得意気に掲げて勝利する源三郎。
でも、その喧嘩のもとの袋をすっとルイスが持ち、笑って一つ頷くとそのまま奥へ戻って行ったので後を追う兄弟。
そのやりとりを、何を言うでもなく見ているヒューゴ。去ってからは、また読書を再開させました。
この間、ずっと下段で一人歌い続けるジオ……まさに日常風景っぽくて(笑)

「変わることを恐れず
 だが気高く生きる
 完璧とは理想を掲げていきること

 優しさはいつも美しく
 潔さはなんと美しい」

「優しさは〜」から下手階段から上段へ上がるジオ。空いた下段に、今度は上手か金平糖が入った袋を持った源二とそれを追いかける源三郎が駆け抜け
その後を、ティーカップを持ったルイスが金平糖を一粒まじまじと掲げて見つめながら登場。
色は毎公演違うから、気分の様子(ピンク、白、青、黄色、赤など)
ヒューゴは……黙々と本を読んでいます(笑)

「ノブレス・オブリージュ たとえこの命失うとしても 成すべきことを成す
 ノブレス・オブリージュ 気高き貴族 誰にも優しく この手を差し伸べる」

舞台中央で金平糖をかじり「たとえこの命〜」パートと動きをシンクロさせて笑顔を見せるルイスの顔が非常にツボです(笑)下手へ去る時も、さりげなくツーステップ入れて行くルイスさんかわいい(笑)
ルイスが去って行った事を目で追い、ヒューゴも本を閉じておもむろに立ちあがり、足早に下手へ。
一人になったジオが、上手階段を軽やかに降りて、曲の締めへ。

「俺は貴族 美しい心求めて
 ノブレス・オブリージュ」

最後のジオのダンスが、またすごい…!!!なんであんなに高く跳べるの?
踏み込み足と伸ばした足が綺麗に合わせられるの?最後のダブルターンからの膝まづく決めポーズはどうしてあんなにも振動が来ないの!?(前方席で見た時、桐朋兄弟のドタバタのほうが、よっぽど振動が客席に伝わってきたのです)
この貴族様本当に半端無いぃぃぃ!!!!

10日昼、夜
ジオ、拍手を盛り上げて、ピタッと止めさせる。本当にピタッと止まるので面白い(笑)

拍手が鳴りやみ、ようやくジオが振りかえるのですが……

ジオ「ところで君……おや?」

音子ちゃん、だいぶ前からいませんよ!(笑)
最後に、曲のイントロに合わせて、またツーステップを踏み、優雅に上手へとはけて行くジオ様、まじジオ様。
そりゃ拍手も巻き起こりますって!
そして、下手上段から入れ違いに現れたのは源二、源三郎の桐朋兄弟。

源二「あれ?また並木通りに新しい店が出来たのか。(階段を降りて下段へ)なになに…
   フルーツパーラーゆめじ…くぁーー!そうきたか!こりゃ俺に毎日通えってことだな!」
源三郎「そんなわけないでしょ。明らかに女学生狙いの店だから」

源二なら、甘味屋さんとかなんの抵抗も無く入ってしまいそう(笑)
相槌を打ちつつも、ちゃんと辺りを捜索する源三郎…あ、今更ですが今みんなで逃げられた降魔を探しているところなんですね。

源三郎「それにしてもさ、新しい指揮者って全然意味わかんないよね。しかも女だなんて」
源二「まだ言ってるのか?新しい仲間が増えるのはいいことじゃねぇか」
源三郎「だってどうせ足手まといになるだけだよ。女なんてすぐ泣くし、弱いし」
源二「だったら守ってやりゃあいいじゃねぇか!(バシッと強く源三郎の肩を叩く)
   女を守るのは男なら当たり前だ」

笑顔で迷いが無い源二に対し、不満を隠さない源三郎。
叩かれた肩をさすりながら、兄さんにはこれ以上なにを言っても無駄と思ったのかさっさと先に行くべく上手階段を上りだすのですが

源二「それにすぐ泣くし、弱虫なのはお前だって同じだろ」
源三郎「はぁ?そんなの子供の頃の話でしょ。今は僕だって随分強くなったんだから。
    それに…(階段から降りて源二の隣に立って見下ろしながら)身長もこんなに伸びたしね。
    誰かさんと違って(ゆっくり、指さししながら。最終的に源二にがっちり指先を向ける)」
源二「なんだとお前!」

殴りかかろうとしたのを、ふいっとかわされ「うぉ!?」とバランスをとる源二…
これ、かなり舞台の縁に近くて、後半本当に落ちそうな勢いに見える日もありました。
かわした源三郎は、再び上手階段の前へ。

源三郎「女が隊長だよ?僕らの上に立つの…それでいいわけ?」
源二「女って言っても隊長として来るくらいだから、きっとすんげぇ強ぇんだって!
   こう筋肉むっきむきでさ!総楽団長よりでっけぇの!」
源三郎「それはそれで嫌だよ」

源二が想像した女隊長の姿を、両手でぽいっと下手の方へ投げる源三郎。
ここで、おこる笑いには二種類あると思います。
素直に源二の発想と兄弟のやり取りに笑うか
「いや……そんな人がまさしく花組さんにいますよね!?」的な笑いか(笑)
私はもちろん後者です(大笑)
というか、いまだにカンナさんより敵以外で長身の男性キャラが片手で数えられる人数しか現れないという事実が…
終盤、ここでもアドリブが入るようになりました!

10日昼、夜
源二「(投げられた下手を見て)ああ…と見せかけてこっちが本物!」(上手から戻し)
源三郎「それもヤダー!」(上手へ蹴っ飛ばす)
源二「あ〜…」(上手を見つつ)

兄さん可愛いな(笑)
不満を言い続ける源三郎に、源二は両手を頭の後ろに組みながら先に階段を上りだす。

源二「なんだよ、アレも嫌コレも嫌って。後ろ向きだなぁ」
源三郎「兄さんが前しか見えてないだけでしょ」

10日夜
源三郎「兄さんが前しか見えてないだけでしょ、ふんふんっ」

幼さが増した(笑)
そのまま次の場所へ移動しようする二人ですが、源二が上段上手から現れ目の前を横切っていった音子が道行く人を見てきょろきょろしている様子に足を止めます。

源二「ん?」
音子「うわぁ〜すっごいなぁ……行きかう人が皆おしゃれ〜
   わ!あれがモダンボーイね!(下手側の舞台奥を指さし)
   ピチピチの背広に、蝶ネクタイかぁ!ハイカラだなぁ!
   わぉ!モダンgirl!(上手側の舞台奥を見てぴょんっと跳ぶ)
   ふりっふりのワンピースに、真珠のネックレスに帽子!
   みんな映画スタァみたい〜(両手を胸の前で合わせて夢見る表情)
   あぁ〜東京ってすごいなぁ〜!
   (ぐうぅとお腹が鳴る音)あぁ〜……お腹すいたなぁ…どうしよう〜」

モダンガールの発音がすごく良かったので思わず英語表記(笑)
そして、その音子ちゃんのテンションを時折顔を見合わせつつ見ていた兄弟ですが(10日昼ではなんとなく源二がモダンガールの手の動きを真似てました)最終的にその場にへたりこんだ音子に、源二が近づいて行きます。源三郎は、仕方ない体でその後ろに

源二「(しゃがんで目線を合わせる)おい、お前大丈夫か?」
音子「え?」
源二「銀座の真ん中でしゃがみ込んで、訳ありか?」
音子「(振り向き、源二と目があって跳び上がる)ひゃあ!!と!…と!」
源二・源三郎「と?」

音子ちゃんの最初の「と!」の動きがドアを開け、次の「と!」の動きが引き戸を開ける動きだったので
兄弟もつられて「と?」は引き戸を開ける仕草をしていたのが可愛い(笑)

音子「東京は生き馬の目を抜くって男の人から話しかけたら注意しろって言われました!!」

そして、ものすごい早口でまくしたてる音子ちゃんに思わず噴き出す兄弟。
ここで思わず笑ってしまった事に気付いた源三郎が、と?の動きも一緒にしてしまっていたことに気づき、はっと慌てて襟もとを直したりクール装うところがなお可愛い!(笑)

源二「あはは、何言ってんだよ。俺はお前が困ってるみたいだから声かけただけだよ。
   (へ?と言った様子で源二の顔を見る音子)何もねぇんならいいや。じゃな」

あっさり去ろうとする源二を慌てて追いかける音子ちゃん。
源二の前に回り込んだ拍子に、源三郎の足を踏んでしまうのですが

音子「ちょっちょっと待ってください!」
源三郎「痛っ!!」
源二「なんだ?」
音子「荷物!トランクが無くなったんです!
   交番に行ったんだけど、届いてないって言われて…!
   お金が入ってるんです!」

それに気づかず、源二に現状を訴える音子ちゃん。
踏まれた源三郎が、恨めし気に音子ちゃんを後ろから睨んでいたのですが…だんだん、主張するようになってきました(笑)

10日昼
源三郎「痛って……親指……
    無視……無視かよ……!
    ったく、もう…」

10日夜
源三郎「小指っ…小指はダメだって……!!
    こゆ…っ…!」

一方、音子ちゃんの必死さを正面から聞いていた源二は、困った表情で腕を組んで唸る。

源二「かっぱわられたのかぁ…そりゃ難儀だな…」
音子「はい!」
源二「う〜〜ん…なんとかならねぇかなぁ」
源三郎「(体勢を整えて)ならないよ」
音子「えっ?」(源三郎を振り返る)
源三郎「かっぱらいはなかなか捕まえられないんだ」
源二「そんな事言ったら身も蓋もないだろ!」

きっぱり言いきる源三郎に顔を曇らせる音子ちゃんですが、協力的な源二に「お願いします!」と頭を下げる。
そんな様子を見て源三郎はワザとらしく溜息をつく。

源三郎「はぁ〜また兄さんのおせっかいが始まった。
    そんな荷物大方どっかに売られちゃってるよ。
    (音子の顔を覗き込みながら)探せません」

あまりの物言いにちょっとむっとする音子ちゃん。
でも、源三郎はそれには取り合わず、まだ悩んでいる源二を指さす。

源三郎「そんなことより、僕たち今大切な任務中でしょ」
源二「そうだけどよぉ…」
音子「任務?」
源三郎「こんな女なんかに構ってる暇ないの」

音子を見もせず言っていたため、指さしていた右手が降りむいた音子ちゃんの頬にヒット。
「こんな女って…!」と源三郎の指が頬に当たって驚いて一歩跳び退きつつも、反論する前に源二が前に出る。
むしろ、音子ちゃんを押しのけて(笑)

源二「こらぁ源三郎!!
   困ってる人に対してこんな女ってのはなんだ!」
音子「わぁ!!」
源三郎「優先順位ってものを考えてくれる?ホント、短絡的でとんちんかんな判断しかできないんだから!」
源二「なっなんだとぉ!!」
音子「あ、あの!」
源二「もういっぺん言ってみろ!」
源三郎「短絡的でとんちんかんな判断しかできないんだから!」
源二「二回も言いやがって!!」
源三郎「兄さんが言えって言ったんでしょ」

音子ちゃんが止めようと舞台中央付近から声をかけるのですが…聞いちゃいない兄弟(笑)

音子「(遠ざかりながら)ごめんなさい!忙しいんですね!わたしは大丈夫ですから!
   (もう一度、下手から振りかえり)仲良くしてください!!」

ダッシュで下手へはける音子ちゃん。
ここの喧嘩は最終的に「チビ」という単語から身長が「伸びる!」「伸びません!」という口げんかになって、それぞれジャンプしながら言い争うのがたまらなくかわいい(笑)

7日、8日、10日夜
源三郎「すぐ熱くなっちゃってホントガキなんだから」
源二「ガキって言う方がガキなんだよ!」
源三郎「今言ったじゃない」
源二「っ…泣き虫!」
源三郎「なんだよ、チビ!」

チビを言いあいながら、お互いの肩をつつき合い、最終的に「チビーー!!」と声をそろえて叫ぶ(笑)

10日昼
身長が「伸びる!」「伸びないよ!」の応酬

音子ちゃんが去ってから、ようやく喧嘩が一段落(笑)

源二「あれ?」
源三郎「ふん、なにあいつ。時間の無駄遣いもいいところ」
源二「元気そうだし、大丈夫か
   (下段上手からジオが現れる)あ、おーい!ジオ」
ジオ「(呼ばれて下手で振り返る)源二。源三郎」

……ツーステップが貴族の歩き方なのでしょうか(笑)
出オチならぬ、出ジオで笑いをかっさらっていきます(笑)
で、このステップを進化させるのもさーすがジオ!!

5日
ツーステップの高さが特に高くて、よりジオの笑い要素が増える。

7日、8日、10日昼
ツーステップでジャンプした後、足早に4、5歩歩いてまたツーステップ跳ぶの繰り返し。

10日夜
いつもより速足で、あれ?このままだとそのままはけちゃう?かと思ったら、3ステップ目でバックしてきた(笑)


源三郎「そっちはどう?」
ジオ「三丁目の方を捜したが、降魔の気配は無いな」
源二「そっか」
ジオ「これから二丁目付近を探すつもりだ」
源二「おう。じゃあな」

源二に手を振られ、それにビシッと腕を上げて応えたジオはまた優雅にステップを踏みながら去っていきました(笑)

10日昼、
手を挙げるだけではなく、その場でジャンプを一つ入れてから去る

その後ろ姿を見ながら、源三郎がやはりずっと引っかかっている事をまた口にします。

源三郎「あの天然貴族はどう思ってるんだろう。女隊長のこと」
源二「ああ、たしか…
   (ジオのマネをしながら)己の志しさえ揺らがなければ、誰が上に立つかなど…些細な事だ
   とか、言ってたぞ」

ジオのマネ上手い(笑)
最後に「ほっ!」と声に出して思いっきり右足を上げてY字バランス!
自分で「わっ上がった!」と驚いて喜んでる兄さん可愛い(笑)
10日夜は「些細な事だ」で胸を張り、背中で腕を組むステップ時のポーズも入れてきました(笑)

源三郎「志ってノブレス・オブリージュ?」
源二「じゃね?なぁ、そんなことより源三郎。とっとと降魔見つけてとっちめて、三越行こうぜ!」
源三郎「三越?兄さんがデパートなんかに行ってどうするの?」
源二「へへっ今日からバーゲンセールって言って特売するんだってよ!
   俺、和菓子セット買いてぇんだ〜
   (源三郎の肩に手を置いて)今日は帝劇〜明日は仲見世〜
   俺は毎日〜三越和菓子〜いひひひ!ってな!」

源二のこのちょっと節の付いた台詞は有名な三越の宣伝文句「今日は帝劇。明日は三越」のもじり?
まぁ、仲見世な所が源二らしいですが。
初日は笑いながら源三郎の額をつついていたけれど、2日はつつかないで自分でうち震えているだけだった。
5日は源三郎の肩あたりをつついて去る。
7日は両こぶしを肩に軽く当ててどつく。
8日は「三越わっがっし〜♪」とちょっと節がついていた。
10日昼は「やっほぅ!」と両手で源三郎の肩を押して走る
10日夜は「やっほぃ!」と雄叫びのみ

一人、テンションが上がって、源三郎を置いて上手へと走っていってしまう源二。

源三郎「ちょっ兄さん!
    なんだよ、いつも飯お菓子ってそればっか!バッカじゃないの!?
    子供!単純!とんちんかんーー!!」

兄が去って行った方を指さし、後ろに下がり舞台中央に来たところで頭を抱えるとけたたましい音楽が。

源三郎「♪バカは嫌い バカは嫌い バカは嫌いだ」

♪バカは嫌いだ以上コーダ

まさかのロックーーー!!!またすごい変化球ブチ込んできましたね…!
照明も、黄色や赤のフラッシュで全然違う雰囲気を出してくれます。

「これ以上必要? 歌うことが
 でも気分いいから 歌っても良いよ

 悲しいときに金平糖
 口に入れると少し
 悲しみが遠ざかる」

しかし、可愛いぞ!?(笑)
「気分いいから 歌ってもいいよ」で首ちょっと傾げるのとかあざとかわいすぎる!
ここで、一旦きゅっと音を締めて台詞

源三郎「金平糖の角は24個
    なぜ24個なのかは…物理学上の謎?」

疑問形ですが、これ本当にそうらしいですね。
金平糖の大きさに関わらず、角の数は24になるらしいです。そして、それの科学的な説明は出来ない、と
そもそも、金平糖の角がなぜできるのか、もわからないらしいですね。
まあ、それはさておき。この先も、源三郎の歌では24がキーワードとして使われてくるのですが…間奏部分ではロック調のまま源三郎も激しく踊るのですが…突然の転調が!

「誰でも心に悲しみ抱え 誰でも秘密を持ってる
 悲しみの音色は24
 それぞれの秘密があって みんなその秘密を
 胸にしまって暮らしている」

初日に聞いた時は、本当に驚きましたよ…なんて転調を仕込むんですか公平先生!!
下手階段でしっとりと歌っていた源三郎ですが、サビに入る前で突然ジャンプして二段降りで舞台へ跳ぶと同時に曲調が戻る。

「だから
 バカは嫌い バカは嫌い
 その秘密を無遠慮に覗いて
 人と人の気持ちの距離感を知らないから」

弟が下で激しく歌っていると、上段上手から走り込んでくる源二。
前情報で筋トレしているようなと聞いていた源二の動きですが…ちゃんと腿上げしていたり、スクワットだったりでまさに筋トレ…そんな激しい動きでは雪駄が邪魔だったのか、両手に持っていました(笑)
合の手のごとく源三郎が歌っている所に「よっ」「はっ」と入れてくるのもまた源二らしい。
そして、なぜか源二の前、下手下段からマイクを担いだまま現れる書生さん(笑)
ああ……なんてタイミングで通りがかっちゃったんですか(笑)
源二が下手へと走りだしたので、そのまま流れで押し戻される書生さん

一方、源三郎は、ちょいちょいウインクしながら歌っていて…
というか、ウインク率が日に日に増えて…あざとかわいい!!!!

「嬉しい時に金平糖
 口に入れると耳に 音楽が鳴り響く」

上手でまた音楽を締めて台詞へ。
今度は、舞台奥からジオが登場!

源三郎「平均律音階は12音で小調と短調をあわせると24音階になる。
    バッハはその24音階で前奏曲とフーガを作曲した」

ああ、なるほどバッハ繋がりで!後半、拍手する源三郎に合わせて客席からも拍手が起こっていました。
ここで、また例の転調が…

「誰でも心に喜び浮かべ
 でもすぐそれは消えゆく(10日昼〜ジャンプして右手を握り、掴もうとして掴めない感じが出ててた。追加振付?)
 喜びの音階は24(上手から通りすがった書生さんが担ぐマイクを奪って袋を投げて歌い出す)
 儚いメロディー 奏でる
 みんなそのメロディー思いだそうと目を閉じる」

上段ではジオがバレエダンスを披露して優雅に上手へはけて行きました。
そして…上手からしれ〜っと通りすがった書生さんのマイクを問答無用で持って、書生さんが「返してください」と引っ張っても全く離さない(笑)
どころか、台の所にあるマイクを差す部分にがっつり差してラスサビへ(笑)

「だから
 バカは嫌い バカは嫌い
 そのメロディーぶちこわす不安を(広げた両手が書生さんにヒットして、倒れる書生さん)
 人と人の間にまき散らす ことが許せない

 バカは嫌い バカは嫌い
 「もう一回!」 バカは嫌いだ!」

サビになると上段下手から戻ってくる兄さん……って買い物袋を両手にさげてる!(笑)
そのまま駆け抜け、上手から戻って来た際にはさらに袋が増えて……(笑)
例の百貨店の袋もあるのですが、ちゃんとロゴ部分はみたらし団子のイラストで隠されていました。
源二が上段下手へとはけたところで、源三郎も叫び終わり、最後に上目づかいな敬礼で「センキュー!」と締め!
下手から源二が良い笑顔で走り込んできて下手で膝をついてポーズを同時にとったところで暗転。
最後の「センキュー!」は5日、7日、10日夜は「セーンキュッ☆」と語尾を上げて言うというあざとさが進化したバージョンもありました(笑)
如月紫水 <rxqkycrwxn> 2012/11/17 01:30:32 [ノートメニュー]
Re: 奏組〜雅なるハーモニー〜14公演中8公演レポ [返事を書く]
第一幕その3


暗転後も、場面は帝都の街並みのまま。兄弟の姿は無く、街角のラジヲから流れる「花咲く乙女」やアイスクリン売りの声が聞こえ、焼き芋屋の「焼き芋〜焼きたて〜〜栗より美味い十三里半〜〜」とうたい文句が聞こえる中
倒れていた書生さんが起き上がり、マイクをきちんと回収して下手へと去っていきました…とんだ災難でしたね(笑)

それと入れ違いに、上手から秋奈が「花咲く〜乙女たち〜」とラジヲに合わせて口ずさみつつお金を数えながら登場。
おお、歌声はやわらかいですね秋奈さん。
下手まで歩いたところで、秋奈の後を追って駆け込んでくる弟分たち…ええ、冒頭の窃盗団ようやく揃いましたね。
ちなみに、作中でこの弟分たちの名前がちゃんと触れられる事はなかったのですが
加集の中の人が演じる洋装の方は「竹蔵」
襟戸の中の人が演じる和装の方は「松吉」とおっしゃるそうです。
こう言うのを役者さんのブログで書いてくださると、とても助かる…(笑)

竹蔵「姉御〜!ダメだ…故買屋がケチくさくていけねぇよ」
秋奈「なんだって?」
竹蔵「懐中時計とハンドバッグは買い取らせたけど…」
松吉「(持っていた、音子のトランクをすまなそうに掲げて)これは、買い取れねぇって…」
秋奈「そのトランクに、金目の物は入ってなかったのかい?」
竹蔵「あ!えっと、えっと(ズボンのポケットから赤いガマ口財布を取り出す)…財布が!」

竹蔵が差しだした財布を奪うように取り、中身を確認する秋奈ですが…

秋奈「なんでぇ、しけてやがんの。2円ぽっちだ
   (下手の階段を昇りながら)で、そっちはいくらになった?」
竹蔵「三十円に!」(秋奈に駆け寄る)
秋奈「(受け取り、にっと笑って)ほれ、分け前だ」
竹蔵「ありがとうございます!」
松吉「ありがとうございます!!」

秋奈からの分け前に感謝して笑いあう二人。それを見て、秋奈も少し笑みをこぼしつつも、先に階段を昇り場を仕切る。
ただ、日によって配分は違うようで7日、8日、10日昼は松吉が「あぁ、こんだけ…」と言っていたりもしました(笑)

10日夜
竹蔵のポケットから出てくるはずの音子ちゃんの財布が出てこず、秋奈が「何してんだい。早く!」と催促。
「なんか、ひっかかっちゃった…!どうすりゃいいんだ…」とわたわたしていると松吉が手伝って、なんとか秋奈に渡して元通りにの流れになったのですが今日のやや呆れ声だった分け前は

竹蔵「あぁ、ちょっとしか…」
松吉「俺多い!やったー!」

さすが、見合った金額というわけなのですね姉御(笑)


秋奈「さて、今日は新橋辺りで稼ぐとするか」
二人「へい!!」
竹蔵「がんばろうぜ!」
松吉「ああ!」

懐に金をしまい、それと入れ違いに取り出したのは…半分に割られた焼き芋。
一つを買って二人で分けたのでしょうか。
秋奈の後を追って上段に上がってきた二人が持っていた焼き芋を見た秋奈は少々あきれ顔。

秋奈「芋なんて食ってるんじゃないよ」
松吉「いや、美味いですよ!十三里半だって!」
秋奈「栗より(九里四里)四里半美味いってシャレだろ」
竹蔵「へぇ、そう言うことだったのか!」

ああ、そういうこと…!栗を九里、よりを四里。足して十三里だけど、さらにちょっと足して十三里半なのですね。
竹蔵と一緒になって納得していました(笑)

松吉「ああ、そんなことより姉御!(走って秋奈の先に回り)大帝國劇場に行きましょう!」
秋奈「ダメダメ、あそこは警備が厳しくて、とても歯が立たないさ」
松吉「いやそうじゃなくて!花組の、レビュウ見に行きましょうよ!」
秋奈「レビュウ?」
竹蔵「ああいいな!!俺「つばさ」っての見たよ!あと「愛ゆえに」も!!」
松吉「ああ、俺も!!!」
秋奈「痛っ」(竹蔵に駆け寄ってきた松吉がトランクを秋奈にぶつけて、そのまま抱える秋奈)
二人「いいよなぁ〜〜!花組〜〜〜!!」

二人はまるで乙女のようなうっとりした表情で花組に想いを馳せるのですが、そこにトランクを持ち直した秋奈が割って入ります。

秋奈「バッか野郎!あたしは女が客に媚び打って踊ったり笑ったりしてるのが好きじゃないんだよ
   (苦い顔で腕をさすりながら)あーあ、虫唾が走るよ」
竹蔵「姉御、見たことないから〜!そこらの田舎芝居とは違うんですって!」
松吉「それに姉御、さっき歌ってたじゃないですか」
秋奈「は?」
松吉「ほら、花咲く〜乙女たち〜〜」
竹蔵「乙女たち〜〜」

二人でそのまま1フレーズ歌いきり、マイク代わりにしていた焼き芋を竹蔵が差しだすと、ぱっと掴んで弁解する秋奈。

秋奈「だってラジヲで流れてるんだよ。流行ってるんだろ?
   (和らいだ表情を見せ)いい歌じゃないか」
竹蔵「それですよ、花組の歌!大帝國劇場に行けば、生でその歌聴けますよ〜」(え?と一瞬表情を崩す秋奈)
松吉「行きましょうよ〜」(肘でつつかれ、ちょっと揺らぎかけるも)
秋奈「嫌だよ!レビュウなんて見るもんか。(焼き芋を高く投げて竹蔵に返す)
   さぁ、仕事仕事!稼がないとおまんまの食い上げだよ!」

この話はここまで!と言わんばかりに先に行こうとする秋奈ですが、上手へ顔を向けた瞬間「おっと…」と足を止めて後ろの二人へ手で合図をすると三人は素早く舞台奥へと駆けこんでいきました。
入れ違いに上段上手へ現れたのは、肩を落としてしょんぼりとぼとぼ歩いている音子ちゃん。

音子「あーあ…ムリだよね…こんな広い東京でトランク一つ探すの。
   (はっと背筋を伸ばして頭を振る)ううん、諦めちゃダメよ音子!
   こんな事で諦めないの!」

上手階段を勢いよく降りる音子。その様子を陰から見る秋奈たち。

音子「よーし、勇気を出して誰かに聞いてみよう!
   誰かーーー!!…いた!あのっ(たたたっと下手へ駆け寄り、揉み手で進む)
   お忙しいところ申し訳ありません〜わたし、荷物を無くしてしまって〜〜
   どこかで、トランク…見ませんでしたかぁ〜〜?」

でも、実際には居ない…いや、いたけれど音子ちゃんが喋っているうちに取り合わずいなくなってしまったという具合でしょうか。
そんな音子ちゃんを秋奈が最後まで様子を窺っていたのですが、下手からすっとルイスが現れた所で、完全に隠れます。

ルイス「おや、それは大変ですね」
音子『わっまた異国の人…綺麗な赤毛…』

声に反応してちゃんとルイスの顔を見た途端、目と口を大きく見開いてモノローグに合わせてぽかーんとルイスを見上げる音子ちゃん。

ルイス「さぞお困りでしょう。よろしければ、探すのをお手伝いしましょうか」
音子「え!?いいんですか?」
ルイス「はいもちろん。どこでなくされたのですか?」

微笑みながら優しく聞かれた音子ちゃん、舞台中央へ周り、身振り手振りを交えて説明。

音子「あ、あの!東京駅で「うわぁ〜東京に着いたぞ!すごいぞー!」って思っていたら
   荷物が、無くなってて…(ばつが悪そうに頭をかく)出雲から、出てきたばっかりなのに……」
ルイス「そうですか、出雲から…それは長旅でしたね」
音子「はい…あ、でも全然長く感じませんでした!
   だってわたし、憧れの花組さんに…」
ヒューゴ「ルイス!」

同情してくれるルイスに、上京してきた理由を語ろうとした瞬間、上手から駆け込んできたヒューゴを見てまた目と口を開けて、その場で舞台奥へと数歩後ずさる音子ちゃん。

音子『わっ…今度は金色の髪』

声と姿に、しばし音子を挟む形で会話をする二人。

ルイス「ヒューゴ、そちらはどうでしたか?」
ヒューゴ「どこにもいない……(音子に気づき)ん?」
ルイス「(それに気づいて)出雲から出てきて、荷物を無くされたそうなんです」(音子の肩に手を置く)
ヒューゴ「そうか…しかし、今は」
ルイス「わかってます。ですが…」

ルイスがさりげなく固まっていた音子ちゃんの肩にそっと手を置くと、はっとなってゆっくり動きだす音子ちゃん。
さりげなく肩に置かれたルイスの手をそっと音子ちゃんが下ろすのに、二度目をするルイスさんがなぜかツボででした。

5日、6日
音子ちゃん、ルイスの手から一歩横にずれて遠ざかる形で離れる。けど、一歩踏み込んでもう一度肩に手を置くルイス(笑)
で、はっとなった音子ちゃんが急いで下手へ走って距離をとる。

8日
もうちょっと穏やかになってルイスの手から離れる時に夢見心地に目を高速瞬きさせながらゆっくりと一歩横へ離れる音子ちゃん。

音子「だ、大丈夫です!(駆け出して下手へ行き、頭をさげる)お気持ちだけで、すごく嬉しいです」
ルイス「そうですか…申し出ておきながらすみません。
    そうだ。あの角を曲がると交番があります。そこで事情を話してみてはいかがでしょう?」
音子「あ。はい…」
ヒューゴ「行こう」

話が一段落するのを待ち、ルイスに声をかけて返事を聞く前に上手へと駆けだすヒューゴ。
音子に一礼したのち、ルイスもそれを追って上手へ。
下手側に残された音子は、その背中を見送ってからぼそりと一言。

音子「親切な男の人もいるんだなぁ…
   それにしても異国の人が多い。これが、東京かぁ」

いや、今異国の人エンカウント率かなり高いと思います(笑)
ここで再び鈴の音が響き、音子ちゃんはふるりと頭を振って再びトランク探し再開。

音子『拝啓 父上様
   頂いたお金、2円。大切に使わせていただきます。
   お父さんが大好きなたばこを少なくして
   お母さんに内緒でへそくりしたお金でしょ?わたし、知ってます。
   お父さんがわたしのためにって貯めてくれたお金ですよね。だから、大事に―――』

下手階段から上段にあがり、そのまま辺りを注意深く見渡しながら上手へ。
上手階段前にきたところで、秋奈が舞台奥からトランクを手にしたまま再登場。
秋奈はすぐに音子に気づくのですが、音子ちゃんはまったく気付かず上手階段を降りて舞台中央へ。
そのまま気づかれないよう通りすぎようと上手階段を降りて上手側へ向う秋奈ですがモノローグが終わり、俯いて手をぎゅっと握りしめる音子ちゃんの声がして思わず足を止めてその背中を見る。

音子「ごめんなさい、お父さん…わたし…不注意で……
   …お父さんがくれたお金、無くしました…
   お父さんが、わたしを思って渡してくれたお金を…お父さんの気持ちを…
   わたし……わたし無くしました…」

秋奈が「2円ぽっち」と言い捨てたお金には、音子にとって金額以上の価値があった。
その想いを図らずも聞いてしまった秋奈は財布がある懐に手を当てて瞳に迷いを覗かせますが、それは一瞬でキッと音子の背中を睨んで足早に上手へ去る。
すると、まるで秋奈を追うように短い金きり音と羽音が舞台を横切るように響き、一瞬照明が走る。

音子「え?…誰?
   (不安げに空を見上げ)何かいる……すごく嫌な感じが……」

その気配を敏感に感じ取った音子が、身を守るように肩を縮こませ上手階段の陰に隠れるように客席に背を向けるとまた鈴の音が響き、薄暗い照明の中、音子の回想へ。
幼い音子の泣き声に追い打ちをかけるように「やーいやーい、不幸の不幸の招きねこ〜」「不幸の不幸の招き音子〜」とはやし立てる男の子の声。
さらに泣き声を大きくする音子(この間、舞台上の音子ちゃんは過去の記憶や嫌な気配から逃げるように舞台を上手、下手に行ったり来たり)すると、ひゅううと一陣の風の音が

音子『…何?この風…(鈴の音)…え?…なにこれ…』
祖父『音子。泣き声が聞こえたぞ』
音子『おじい!黒い大きい人にあった!』
祖父『黒い、大きい人?』
音子『その人が音子の目を拭ってから変なの!音が見えるようになったの』
祖父『音?』
音子『あっちにも…ほら、ここにも!おじいには見えないの?』(舞台上のあちこちに色が映る)
祖父『音子…それは、おもんさまだ。おじいには、音は見えんけど…
   そうか…音子はおもんさまに選ばれんか』
音子『おもんさま?』

おお、ここで音子ちゃんの特殊能力の説明ですか。
超個人的解釈ですが、音子ちゃんの出身地である島根県出雲は「神様が集まる土地」なのでおもんさまもそんな八百万の神様の一人なのではないかなと思っています。いずれ明かされるといいなと思っているうちに再び鈴の音が響き、回想終了。
舞台中央に立った音子ちゃんがゆっくりと上を見上げて、いつの間にか目の前にあった建物に思わず声を漏らす。

音子「……大帝國劇場だ」

その声と同時に重厚な扉が開く音がし、舞台奥からバックライトに照らされたシベリウスが眉一つ動かず現れ、音子を迎える。

シベリウス「雅音子くんだね」
音子「えっ……誰?」

突然現れた異国の人に、音子が戸惑いの声を上げると同時に鐘の音が二つ響き、暗転。
音子ちゃんが帝劇についたここまでが、第一幕のようです。
が、今回の舞台は休憩が無いのでそのまま第二幕へ。


如月紫水 <rxqkycrwxn> 2012/11/17 01:31:17 [ノートメニュー]
Re: 奏組〜雅なるハーモニー〜14公演中8公演レポ [返事を書く]
第二幕その1


暗転後、場面は変わり舞台下段中央には木のベンチ(2〜3人がけ)が一つ置いてあり、一幕ではヒューゴが手にしていた赤い表紙の本が客席から見て左側に置かれています。
が、人物が現れたのは上段上手から。
大きく伸びをする襟戸に続いて、ケースに入れたバイオリンを両手で持った暮が現れるのですが

襟戸「いやー、今日もいい汗かいたな!」
暮「練習、お疲れ様であります」

にこやかに声をかけつつも、汗という単語に思うところがあったのか、続けて尋ねる暮。

暮「…時に襟戸さん。そのシャツ何日目?」
襟戸「四日目」
暮「くさ」
加集「おーーーーい!!」

なんだか、馴染んでる!?(笑)
そこへ、大声と共にバイオリンケースを抱えながら上段上手から走り込んでくる加集。
勢いで二人を追い越して下手まで走ってしまうのですが二人に手まねきされて慌てて戻る。
(5日以降は、さらに行きすぎて下手に一旦はけてから戻ってく)

加集「おれ!!みた!!みや!みそ!みれ!!(襟戸に近づきすぎて)くっさ!!」

ああ、でもどんなときでも襟戸くんのシャツには反応するのですね(笑)
ちなみに、この下り…アドリブになっていきました(笑)

7日
暮「時に襟戸さん。そのシャツ何日目?」
襟戸「一週間」
暮「…鼻の感覚がマヒして、わからないであります」

その後、いつも通りくさい!と叫んだ加集に対し「まだ麻痺してないのがいたであります」と冷静な暮。

10日昼
暮「時に襟戸さん。そのシャツ何日目?」
襟戸「ああ、二週間」
暮「はは……くさ」

その後の加集「くっさ!!!!目にくる…!!」

10日夜
暮「時に襟戸さん。そのシャツ何日目?」
襟戸「ああ、二週間」
暮「うわっ………なんだか、目にくるであります…」

その後の加集も「しかもくさい…!」と昼と似たような感じでした。


襟戸「落ちつけよ!何言ってるか全然わかんねぇよ」
暮「こういうときは、掌に人という字を三回書いて飲み込むと良いであります」
加集「人、人、人……ふぅ…」

暮のアドバイス通りに抱えていたケースを足元に置いて、掌に人を三回書いて飲み込んでようやく落ち着いた加集。

加集「俺見たんだよ、例の雅音子ちゃん!」
襟戸・暮「なんですとーー!?」

そして落ち着いた加集の口から告げられた内容に、今度は二人が叫んで、少しでも話を聞きたい心理なのか、下手側にいた加集に足早に近づき、囲む(笑)

暮「かわいかったでありますか!?」
加集「いやそれがさ、シベリウス総楽団長のデカい身体の陰に隠れててさ
   顔は見れなかったんだよね」
襟戸「なんだよ、結局見てねぇんじゃねぇかよ」

期待とは裏腹な現実に、がっくり肩を落とす暮と襟戸。

加集「で、五人が控室から出てきたからいろいろ聞こうと思ったんだけど
   ルイスが秘密ですって」
暮「ヒューゴさんは?」
加集「ああ、なんか苦〜い顔してた」
暮「そうでありますか…」
加集「まぁまずは、ヒューゴとルイスのコンビに認められないとだからな〜」
襟戸「待て待て、その二人のどこがコンビなんだ?
   ヒューゴはひたすら無口だし、ルイスはみんなに優しいし。
   特別コンビってわけじゃないだろ」

冷静につっこむ襟戸に、軽い口調で喋っていた加集は目を瞬かせてコンビ、で出していた両手の人差し指を交互に見る。

加集「確かにそうだなぁ…コンビって言うよりは……
   あ!あれだ!
   無口で怖いお父さんと、優しいお母さん!」
暮「まさにそれであります!」

それでいいの!?!?(笑)

暮「なぜかあの二人を見ていると、田舎の父上と母上を思い出すであります。
  特に、暖かい紅茶を淹れているルイスさんの横顔からは
  思わず甘えたくなるくらいの母性があふれ出てるであります〜!
  …ってあれ?ちょっと待ってくださいよ〜〜!!」

最初こそ、暮の言葉に頷いていた加集と襟戸ですが「暖かい紅茶〜」の下りで首を傾げ、うっとりしている暮を置いてさっさと上段下手へ(笑)
この間に、まさにその話題のルイスが下手からティーカップとティーポット、ローズマリー、レモングラス、カモミールと書かれた缶を乗せたワゴンを押して登場。
暮も二人を追いかけてはけると、ルイスのソロ曲へ。

♪あなたファンタジア

終始優しい曲調だな〜という印象。漫画で音子ちゃんが初めて会った時に「透き通るような」と称したルイスの雰囲気に合った曲という印象です。
で、その歌の先にいるのは、上手からやってきたヒューゴ。
(歌詞だけ見ると特定の誰か、というわけではないのですが今回はヒューゴに向けて歌われていました)
難しい顔のまま上手階段に腰掛けたヒューゴに、ルイスは紅茶を淹れる準備をしながら歌いかけます

「あなたが心配です
 いつもあなたが 夢を見失ったとき
 紅茶をいれましょう

 大きく息をはきなさい
 心の重り ゆっくりとれて 軽くなるはず」

目線だけを動かしていたヒューゴですが「大きく息をはきなさい」の部分では本当に深呼吸(といってもわかりにくいですが)しているのが、ああ知らず知らずルイスの空気にほだされていってるんだなぁと思っていると、立ち上がり中央のベンチに腰掛けたヒューゴの後ろでさらに歌うルイス

「私を信じて 全てをゆだねて
 あなたの心を開いて 少し微笑みなさい
 そう 微笑みなさい
 世界が少し明るく見えるでしょう」

ルイスに肩に手を置かれて、目線があった後少し、目元がやわらかくなるヒューゴですが、リラックスというよりはちょっと切なげでした。

「あなたが心配です いつもあなたが
 愛に迷っているとき 花を飾りましょう
 色とりどりの花たちが
 愛が一つの形じゃないと 教えてくれる」

でも、ストリングス隊の三人が紅茶の香りに誘われるように横ステップを踏みながら上段下手から入ってきたらまたヒューゴは目元に力を入れて上手階段へ。後は、ほとんど三人組やルイスを見ないでじっとしています。
対称的に、ストリングス隊はルイスの入れた紅茶をそれぞれ手に、ものすごく癒された笑顔で息もぴったりにステップを踏んでいて面白いです(笑)

「私を信じて 全てをゆだねて
 あなたの心を開いて
 私 あなたの愛がいま見えた気がする
 迷わずあなたの道を 歩きましょう」

ベンチに座り、いざ紅茶を飲もうとした三人が持ち手に触れて熱っと、とっさに耳たぶに触れてから、今度は注意深く持って紅茶を飲む動作の表情まで合わせてるところが最高にツボです(笑)
その後、間奏部分で舞台の下手から上手へと歩くルイスにワゴンを押しながらついて行く三人…ルイスが立ち止まって振りかえる度に「はぁ〜」と笑顔でため息を連鎖させてました…見つめられたときなんか、三人そろってのため息でした(笑)
紅茶を堪能した三人は、ルイスが下手へと向った流れに合わせてワゴンを元の位置に戻し、下手階段を軽快に上がって上段下手へとはけて行きました。

「いつかあなたの夢を あなたの愛を
 また見つけることができるでしょう」

再びヒューゴと二人になったルイスはベンチの上にあった本を手にし、ヒューゴにそっと差し出す。
それを受け取り、本を広げるヒューゴ。

「私を信じて あなたを信じましょう
 そして 私は あなたを守りましょう
 私を信じて あなたを信じましょう
 そして 私は あなたを守りましょう

 これはあなたに送る ファンタジア」

舞台中央で伸びやかに歌い上げたルイス。
拍手が収まるのを待ち、一息入れてワゴンの傍へ。

ルイス「ふぅ…今日は、そうですね…
    カモミールとレモングラスのブレンドティーにしましょう」

それぞれの缶を手にし、蓋をあけてティースプーンをつかってティーポットへと茶葉をいれつつも、上手で本を広げたままじっとしているヒューゴを一瞥する。

ルイス「そんなに心も体も堅くしていては、疲れますよ?
    ……まだ納得がいっていないというご様子ですね」
ヒューゴ「…当たり前だ」

パタン、と音を立てて本を閉じて返事を返すヒューゴと目を合わせるルイス。
ここで、舞台は暗転し、回想モードへ。
(暗転中、ルイスは立ち位置を変えませんでしたが、ヒューゴは本を階段に置いて立ち上がり上手で腕組み)
ブーツが床を蹴る音が響き、扉が開く音と同時に、舞台奥から現れた音子にスポットが。

音子「失礼します!!雅音子、16歳!出雲から女優を目指し上京してきました!
   この度は、憧れの帝國歌劇団・花組さんへの入団が決まり
   大変光栄に思っております!
   精一杯頑張って、いつかセンターに立てるように…!!
   ……あり?」

音子が緊張しつつもしっかりと挨拶をしている間に、上段上手からはジオ、上段下手からは源二と源三郎がそれぞれ暗転の中現れ、音子が様子がおかしい事に気づくと、照明が入りお互いの顔を認識する。

ジオ「ん?」
ルイス「おや?」
源二・源三郎・音子「あーーーー!!!!」

源二、源三郎、音子はお互いにお互いを指さし(笑)
そこから、音子は自分の周りにいる人たちの顔を順番に確認。

音子「赤毛さんに…!金色さんに…!
   (数歩ジオに近づき)王子さまに 
   (反対側を向いて)優しくしてくれた元気な子に」
源二「よぉ!」
音子「(思いっきり離れながら)意地悪で生意気そうな子!」
源三郎「ちょっと!なんで僕だけ印象最悪なのさ!」

笑顔で目を見返す赤毛さん。金色さんは顔を動かすけど、正面からは見てない
王子さまは普通に見返し、元気な子が挨拶をして…意地悪で生意気そうな子は一人扱いが違う事が気に入らないのか、音子を指さしながら食ってかかるのですが、ちょっかい出す前に源二に首根っこ掴まれて強制的に戻されていました(笑)

音子「なんでここに!?」
源二「そりゃこっちの台詞だよ。ってか、雅音子って…!」
ジオ「いや、しかし…花組に入団?」
音子「はい!!」
源三郎「(ふっと笑って)あんたそれ、本気で言ってるの?」
音子「もちろん本気です!ちゃんと通知がきて…(風呂敷を開けようとするものの)
   ああ!!そうだ…通知もあのトランクの中だぁ〜…
   (ジオに向って片言で喋る)知りませんか〜わたしのトランク〜
   出雲たいしゃ〜のお守りがついてる〜〜」

最初は大きく腕を広げて尋ねていたのですが5日からジオのポーズのマネをしながら尋ねるようになりました(笑)
が、そんな音子ちゃんの面白さには一切触れず、普通に切り返すジオなのでした(笑)

ジオ「出雲大社?」
源二「なんだよ、まだ荷物見つかってないのか?」
源三郎「そんなことより、その通知には何組に配属って書いてあった?」
音子「何組?
   …帝國歌劇団って、花組さん以外にもあるんですか?」

音子の発言にそれぞれため息をついたり、大仰に驚いたりする面々。

源二「あっはは!お前、なに言ってんだ?
   いいか?―――」
シベリウス「雅音子くん」

流れにのって源二が説明を始めようとするのですが、それよりも早く、上手から現れたシベリウスが場を仕切ります。

シベリウス「君の所属は、帝國歌劇団・奏組だ」

キッパリと言い渡された耳慣れない組名に音子の動きと表情がピタリと止まり

音子「か・な・で…ぐみ!?」
源二「おう!」
音子「えぇえええええーーーー!?」

音に合わせてジオ、ヒューゴ、ルイス、源三郎、源二を見て驚きの悲鳴を上げる音子
この間に源三郎はシベリウスと音子を交互に見て一番驚きを表に出してるかも。
思わず上手へと後ずさった音子ちゃんですが、ジオにぽんと支えられ、驚きつつも中央に戻る

ジオ「やはりそうか!」
源二「それじゃあ、お前が俺達の新しい隊長?!」
源三郎「ちょっと待ってよ!いくらなんでもこんな田舎者丸だしのイモ女が!?」

源三郎の失礼なもの言いにツッコミはいれつつも、自分の腕をさわってからの流れで音子ちゃんの腕をさわったり、話の外側で身長を比べ。自分より低い!と確認し源三郎と共に下手上段に移動し「ムキムキでも、でっかくもないぞ?」と動きで主張する源二。
それをうっとおしそうに、しつこい!と手で払う源三郎。
そんな兄弟のやりとりが端で繰り広げられる中、他のメンバーはじっとシベリウスを見つめて先の言葉を待ちます。

シベリウス「私は、君が配属される奏組の総楽団長
      ヨハン・シベリウスだ」
音子「わ、わたし…花組に入れるんじゃ!?」
シベリウス「何度も言わせるな。(上手階段を上がり上段の音子の前へ)
      君は、この大帝國劇場で音楽全般を担当するオーケストラの
      指揮者見習いとして入団を許可されたのだ。
      出雲の小劇団では、音楽を担当していたのだろう?」
音子「あ、はい……指揮とフルートをやっていました。
   でも、それは人出が足りなかったからで、わたし…本当は女優に…!」
シベリウス「しばらくは、フルート奏者として参加しつつ
      指揮の練習も並行して行ってもらう。
      練習やリハーサルから、徐々に指揮台に立つことになるだろう
      そして…今後はこの雅くんがお前たちのマエストロとなる」

音子の主張を一切聞かずに、今後の予定を一方的に告げながら音子の前を横切っていくシベリウスの背中に向って音子ちゃんが「む〜〜しぃ〜〜〜?」とむっとした様子で口だけ動かしている中、最後の奏組に向けて言われた言葉に反応する。
他の三人は微妙に目線を動かすだけの中、源三郎は兄さんの腕を引き、どいうこと?と視線を投げても源二はおう!と頷くだけではぁ…と肩を落とす源三郎…兄弟、近くにいるだけあってやりとり多いです。
でも、一番驚いているのはやはり音子ちゃん。

音子「マエストロ…?…指揮者?!わたしが!?」
シベリウス「雅音子くん」
音子「は、はい!」
シベリウス「大帝國劇場のオーケストラ奏組には
      普通のオーケストラとは違う、もう一つ。
      別の重要な仕事がある」

そんな音子に、たたみかけるように懐から取り出した辞令を手渡すシベリウス。
封筒を開け、中身を確認した音子に、同様の内容を口にする。

シベリウス「秘密部隊、帝國華撃団の一員として、この帝都を霊的な襲撃から守ること」
音子「帝國華撃団……あ!「かげきだん」の文字が違う!?」

華撃団としての話、となると奏組全員の顔が、真剣なものになり、照明も音子とシベリウスにスポットが当たるのみで暗がりに。(BGM「作戦会議」)

シベリウス「華撃団には、様々な部隊が存在するが
      我々は帝都に出現する魔障事件の被害を最小限に抑え鎮静する
      魔障陰滅部隊・奏組。
      君は、その隊長に選ばれたのだ」

下手の階段を降りながら説明するシベリウスですが、音子は次々に発覚する予想外の事態にその場で固まったまま。

音子「ちょっ、ちょっと待ってください!!
   秘密部隊…?魔障陰滅……?何の事ですか!?」
ルイス「いきなり聞き慣れない言葉ばかりでわかりませんよね。
    簡単に言うと、化け物退治…のようなものです」

音子の疑問に源二が答えようとするのですが、それよりも早くルイスが答え、おお、そうそう!!と頷く源二。
化け物退治、だけトーン低く真顔なルイス。その真剣さや周りの雰囲気に音子の表情が見る見る不安で埋められる。

音子「ば、化け物!?
   …む、無理むり!無理です!わたしにはできません!!」
源三郎「(音子の前に出て)誰もあんたみたいな、田舎イモどんくさ女に戦ってくれなんて言ってないし」
音子「イモどんくさ…!?」

頭をぶんぶんと振って後ずさる音子ですが、源三郎の言葉にはしっかりと反応。
が、やっぱり源二が源三郎を止めて、それ以上の喧嘩にはならず、そんなやりとりに全く左右されずシベリウスはさらに説明を続ける。

シベリウス「君はただ、的確な指揮をすればよいのだ。
      なぜオーケストラの指揮者が戦闘部隊の隊長を務めるかわかるかね」
音子「え?」
シベリウス「古くより、霊や魔物を鎮める方法として用いられてきたのが
      歌、踊り…そして音楽。
      我々奏組は、平常時は大帝國劇場のオーケストラとして花組の歌や踊りを伴奏という形で支える。
      なおかつ、その奏でる音楽によって帝都に潜む魔を鎮める役割も担っている」
音子「お、音楽で、魔を鎮める?」
シベリウス「そしてひとたび事件が起これば、霊力を込めた音
      霊音(れのん)を奏で、降魔を隠滅する。
      二面性があるように見えて、根本は同じ音楽。
      だからこそ、奏組の隊長は指揮者でなくてはならない。
      つまり、君の事だ」

下手から上手へと、移動しながらの説明。最後に音子を振りかえるのですが、そこにはまったく事態に付いていけていない音子の姿が。

音子「あ、あのわたし…まだ、混乱して、何が何だか……」
シベリウス「雅くん。着任の手続きがある。ついてきたまえ」
音子「え、えぇ…!?」

淡々と場を進めようとするシベリウスを、ヒューゴが物申したそうに眼に力を入れて見つめているのですが言葉にしないでいると、ジオが一歩前に出てシベリウスに質問をぶつけます。

ジオ「シベリウス総楽団長…一つ、疑問が解決されていないのだが…
   (音子の後ろを通り下手側へ)なぜ、女性を入れる必要があるのだろうか?
   男性メンバーのみでも、特に不自由は感じていないのだが」

ジオの言葉に、そっくり同意だ言わんばかりに総楽団長を睨みつけるヒューゴ
それにさらに源三郎たちも自分の意見を口にします。(ルイスは、シベリウスや音子を見るわけでもなく、ただ場を見守っている様子でした)

源三郎「そうだよ。いらない。ありえなーい」
源二「筋肉むきむきの女隊長!…でもねぇしな」
シベリウス「必要な能力を持った人材が女性だった。それだけのことだ」

奏組の意見にも、短く淡々と答えるシベリウス。その言葉を最後に徐々に照明が暗くなりBGMが少し大きくなる中ヒューゴと俯く音子ちゃんにスポットが当たってからの暗転。
ヒューゴにスポットが残る中、再び照明が入ると先程のかなで寮の中庭?のような場所へ(噴水の音や鳥のさえずりが聞こえてきたのですが、もしかしたら帝劇の中庭かも?)
険しい顔で腕を組んでいるヒューゴに、自ら入れたお茶を飲み干したルイスが声をかけます。

ルイス「総楽団長を信じましょう。
    雅音子さんがどういった力をお持ちなのか、まだわからないのですから。
    もしかしたら、私たちよりよほどお強い方かもしれませんよ」
ヒューゴ「だとしてもだ。
     …戦場は、女のいるべき場所ではない」

目を伏せ、これ以上言うことは無いと言わんばかりに上手階段へ腰掛け、再び本を開くのですが
そんなヒューゴの拒絶をカップをワゴンに戻したルイスが鋭い声で破る。

ルイス「女性を危険な目に合わせたくない。
    …その気持ちは私も同じです。
    ですが、事実として今、この帝都の平和を最前線で守っているのは
    女性だけで編成された部隊、花組です。
    我々は、我々のできる事を全うするだけです」

最後はやはり諭すように微笑むルイス。
でも、こればかりは譲れないのか、頷くことも目線をやることもしないヒューゴ。
微妙な空気が流れる中、上手からそれを破る陽気な声と共に源二が両手に切られた芋ようかんの乗った皿を持って軽い足取りで駆け込んできます。

源二「おーい、オケピの片付け終わったぞ〜!
   (ルイスを見て)お!俺にもお茶くれよ!みんなでこれ食べようぜ
   和菓子屋のおばちゃんからの差し入れ!」
ルイス「おや?芋ようかんじゃないですか。
    なら、紅茶より日本茶の方が良いですね。淹れてきます」

甘味の種類を確認したルイスがにっこりと笑い一度持った芋ようかんを皿に戻すとスタスタと下手へ。
それに対してえ、お茶ならここにあるじゃん?これじゃダメなのか?とワゴンの上を見る源二が食えりゃなんでもいいを体現してて可愛い(笑)

源二「あ…もうすぐ源三郎とジオもくっから〜!
   ホント母ちゃんみてぇなやつだな」

ルイスさん、完全にお母さんポジション化(笑)
笑いながら振りかえり、ヒューゴにも芋ようかんを差しだす源二。

源二「ほら、ヒューゴ!食えよ!うめぇぞ」
ヒューゴ「…………(楊枝にささったようかん一切れを受け取るものの、口はつけない)」
源二「そんな見てたって味わかんねぇぜ
   乾く前に食っちまえって!」

チラリと源二を見てから、ゆっくりとした動作で一口芋ようかんをかじるヒューゴ。

源二「どうだ!うめぇだろ?」
ヒューゴ「…ああ」

ヒューゴの感想にぱっと笑う源二。

源三郎「美味しいならもっと美味しい顔すればいいのに」
ジオ「うむ、美味しいと素直に表現することは作り手に対する最高の讃辞だぞ」

そこへ、上手から源三郎とジオがやってきて源三郎はベンチに腰掛け、ジオは通りすがりに源二の持つ皿から芋ようかんを一つ取り、ベンチの後ろへ立つ。
そこへ、丸いお盆に人数分の湯のみを持ったルイスが下手から戻ってきて…

ルイス「してますよ」
源三郎「え?」
ジオ「ん?」
ルイス「とても美味しそうな顔をしているではありませんか」
源三郎「(怪訝そうな顔でヒューゴを見る)え……これで?」
ヒューゴ「これ?」
源三郎「あ、いや…」

じろりと睨まれ、縮こまる源三郎。しかし…ルイスさん、どれだけヒューゴの事を理解しているのですかあなたは(笑)
そして、この流れを変えるのは、やっぱりジオ様。一人先に芋ようかんをかじります(笑)

ジオ「(目を見開いて)ほぉ〜!うむ、たしかに美味だな。完璧だ!!
   これぞ、ノブレス・オブリージュの味わい!」
源三郎「その使い方は違うでしょ」
ルイス「日本茶と合わせれば、もっと完璧な味わいになりますよ」
源二「だよな!」
源三郎「たしかに、芋ようかんには日本茶だよね」

源三郎がジオにさらにツッコミを入れようとするのですが、それよりも早くルイスが入れてきた日本茶を全員に配る。
源三郎が芋ようかんと日本茶を受け取る時の笑顔が年相応の素直な笑顔でかわいい。
ヒューゴにもお茶を渡したルイスさんは上手へ抜けながら少々含みある話を。

ルイス「どんなものも、組み合わせ一つです。
    それ自身は姿かたちを変えずとも
    組み合わせを変えることでたった一しかなかった能力が
    十倍にも二十倍にもなる。
    それを、触媒と言います」
ヒューゴ「触媒…」
ルイス「はい」

ほぉ!ここで触媒の話題が…!!
サクラの世界では、この触媒という能力が非常に重要ですからね。
ルイスが笑顔で頷くと、下手からとぼとぼと歩いてくる音子の姿を見つける。

ルイス「おや?着任の手続きが終わったようですね。
    ご一緒にいかがです?」(源二、頷いて芋ようかんを差しだす)
音子「は、はぁ……あの、わたし…」

どうしてもまだショックが抜けず歯切れが悪い音子。
音子ちゃんの姿が見えた途端、不機嫌そうに眼を反らして、椅子の肘置きに頬杖する源三郎。手にした芋羊羹をくるくるさせているところがまた弟気質っぽい。ちなみに、ヒューゴも音子ちゃんから思いっきり目を反らしています。
が、そんなあからさまに拒絶しているメンバーは置いておき、ルイスがお盆を手にしたまま音子の傍へ。

ルイス「ああ、そういえばまだちゃんと名乗っていませんでしたね。
    失礼しました。
    私は、フランシスコ・ルイス・アストルガです」
ジオ「G・O・バッハだ。ジオで結構」
源二「俺は桐朋源二!よろしくな!
   …(源三郎の肩を叩いて促す)ほら!」
源三郎「はぁ……桐朋源三郎」

ルイスを皮切りに、次々と自己紹介していく奏組の面々。
一人一人に、ぎこちないながらも会釈をしたり頷いたりする音子。

ルイス「それから…」

最後に残ったヒューゴに全員の注目が行くのですが…
それらを受けて、立ちあがったヒューゴは本と芋ようかんとお茶を持ったまま足早に下手へ。
音子ちゃんの前を通る時は、意図的に反対側を見る徹底ぶり。

ルイス「彼は、ヒューゴ・ジュリアード」

結局、名乗らず去ってしまったヒューゴの代わりにルイスが紹介すると、源三郎も立ちあがり下手へ。
でも、ヒューゴのようにスマートに去ることはできず…よく、道端で避けようと思ったら相手と同じ方向に動いてしまうことってありますよね。その状態になり…

源三郎「ちょっと…なに…!?
    痛っ!!また踏んだもう…!
    も〜〜〜…ふんっ」

思いっきり顔を反らしながら去っていく源三郎が拗ねているようにしか見えない(笑)
で、ここも足を踏まれる繋がりでアドリブを入れるようになっていました(笑)

10日昼
源三郎「痛っ!!もう、小指…!!小指だと痛ったい……!!
    も〜〜!ふんっ」

10日夜
源三郎「痛っ…!また小指っ……!
    小指が親指になっちゃうよ!もう!ふんっ」

10日夜の発想がツボ過ぎて(笑)
源三郎が去った後は、ジオが優雅に微笑みを残して去り

ジオ「ではまたな、音子くん」
ルイス「きっと、時間が解決してくれますよ」

ルイスは、お盆に乗せたままにしていた自分のお茶を差しだし、下手へ。
そんな中源二は周りを気にせず、羊羹とお茶を平らげる。
如月紫水 <rxqkycrwxn> 2012/11/17 01:32:15 [ノートメニュー]
Re: 奏組〜雅なるハーモニー〜14公演中8公演レポ [返事を書く]
第二幕その2

5日〜(実際は4日かららしい)気づいたら全員がいない状態になり、下手へ追いかける
源二「あ!おい、みんな行っちゃうのかよ。
   なんだよ、あいつら」

音子ちゃんがまだ立ち直れないでいるとカーンカーンと夕刻を告げる鐘が鳴り、源二が心細そうな背中に気合を入れるように声をかける。

源二「音子!!今日からお前は俺達の仲間だ!」

芋ようかんのお皿を差しだすと同時に軽快な音楽流れて照明も変化して歌へ。
音子がそのお皿を受け取ったのと入れ違いに二人分の湯のみを持った源二はワゴンにそれを置きつつ、リズムを取り始める

♪仲良しスイング

スイングの通り、ジャズ調が入った明るい曲。歌い出しの前に音子ちゃんに「しゃーーー!」と乗せるために言うのが好きです(笑)

「仲良し仲良し おまえと出会った仲良し
 仲良し仲良し 仲良しなんだぜ おまえと」

中央でさっそく音子ちゃんを巻き込んで歌い出す源二。芋ようかんの皿を音子ちゃんの手から戻すと、そのままベンチの上に置いて、下手側に立つと鼻をきゅっとこすってから歌へ。
同時に音子ちゃんが椅子に置かれた芋羊羹に手を伸ばそうとしたところで源二の歌が始まったのでそちらへ参加。

「ご飯を食べよう お腹いっぱいたべよう
 そして笑顔になろう とりあえず仲良しだ

 ご飯を食べよう お腹いっぱい食べよう 
 そしてお互いを知ろう
 これからゆっくり時間をかけて
 なにはともあれご飯だ」

二人で同じ動作をしたり、音子ちゃんが源二の動きを真似たりで可愛い!
間奏のダンスも、セッションをイメージした様な息の合い方でした。音子ちゃんがメロディーに合わせて舌を鳴らすのが可愛い!!
そして台詞も。(源二が下手、音子が上手側へ移動しながら)

源二「妻をめとらば 才たけて!」
音子「妻をめとらば 才たけ、て!」
源二「みめ美わしく 情けある!」
音子「みめうるわしく 情けあ、る!」
源二「友をえらばば 書を読みて!」
音子「友をえらばば 書を読み、て!」
源二「六分の侠気 四分の熱!」
音子「与謝野鉄幹!」
源二「ばれちまった?」

源二は音子ちゃんと違って宣言していくだけなのですが、音子ちゃんはダンスを交えながらなのですが、そのダンスがまたかわいくてかわいくて!!特に「みめ美わしく」で顎に両手を添えて上目づかいになるところと「友をえらばば」の部分で腰を交互に叩いてる所とか!
そして引用先(与謝野鉄幹「人を恋うる歌」の一番)をズバリ当てられた源二が浮かべる照れ笑いも可愛い。

源二「わっはっは!」
音子「わっはっは!」
源二「わっはっは!」
音子「わっはっは!」
源二「笑って笑って笑って」
二人「わははははは!」

最後はまた中央に集まり、二人同時に「歯!」と笑顔を強調するポーズ。

「友達になろう 俺は信じるぜ
 腹を割って話そう
 陰で悪口言うなよ
 友達になろう いいか男なら
 女泣かちゃだめだ
 約束したぞ必ず守れ」

中央の台で約束を交わす二人「必ず守れ」で襟を正して頷く音子ちゃんかわいい。
この間に、源二は下手の階段の上へ……そして、源三郎に続くまさの転調!!

「そう見上げれば千億の星
 その星の中で いまお前と出会えた奇跡
 つらいことも悲しいことも
 忘れてしまえ
 いま目の前に俺がいるから」

「いまお前と出会えた奇跡」で音子ちゃんを指さし、上手階段へ移動した音子ちゃんが両手を大きく広げてキラキラさせているのが、なんともかわいい。
この転調の部分で二人は再び上段で近付き「いま目の前に俺がいるから」では音子ちゃんの肩に両手を置いて歌いあげるのですが…男前な歌詞にうっとりする前に、歌いあげる源二の大声にうんざりするような顔を見せる音子ちゃん(笑)

「仲良し仲良し おまえと出会えた仲良し
 仲良し仲良し 仲良しなんだぜお前と

 仲良し仲良し おまえと出会えた仲良し
 仲良し仲良し 仲良しなんだぜお前と

 仲良し仲良し!」

最後はまた二人で笑顔で踊って、腕を組んでポーズ!
すっかり源二とは打ち解けて〜と思っていたら、舞台奥からずんずんと現れた源三郎が思いっきり二人の間に割って入ります。

源三郎「仲良くしてんじゃないよ!」

そして、音子ちゃんの足を踏もうとするのですが…逆に踏み返されました(笑)
ここ、普通に痛がるだけだったのにどんどんエスカレートしていきました(笑)

5日
源三郎「もう、何回も!ヤダ!!」

8日
裾をちょっとまくって、思いっきり足を踏みに行く源三郎。
でも、踏み返されて「まった、もうヤダ!早く行ってよ!」

10日昼
源三郎「もう、また踏んだ〜〜!!もう、ヤダ!
    早く行ってよ〜〜も〜〜〜!!」

腹いせ混じりに源二を押して、さっさと下手へとはけようとする源三郎。
二人が去ってくのを、俯いてなにもせず見る音子にスポットが残ったところで暗転。

場面は変わり、夜の帝都の街並み。
焦った様子で、辺りを窺いながら舞台奥から現れたのは、トランクを持った秋奈と竹蔵、松吉。
そのまま下手階段を降りて、慌てふためく。

竹蔵「まずいよ、姉御!完全にしくじった…!」
松吉「俺なんか、バッチリ警官に顔を見られちまった…!」
秋奈「じたばた騒ぐんじゃないよ!
   くっそ…あんなところにマッポ(警察)が張り込んでるとは…
   とにかく、ここから分かれて逃げるよ。
   数寄屋橋の下で落ち合おう。いいね!」
二人「は、はい!!」

とても緊迫したシリアスシーン…かと思いきや、この先はアドリブパートでした(笑)

初日
ジオのツーステップをやりだす二人。
秋奈「何やってんだい?」
竹蔵「いや、三丁目でこうやって歩いてる奴がいたんですよ」
松吉「なんか速そうに見えたんで」
秋奈「むしろ遅いよ!早く!!」
二人「すみません!!」

2日
松吉「おい竹蔵どうするんだよ!」
竹蔵「こういうときは、掌に人という字を三回書くといいって聞いたよ!」

その通りにやる二人の後ろで秋奈もやる

秋奈「落ちついてるんじゃないよ!早くしな!」


5日
慌てた二人が同じような動きをしたため、二回舞台の上でぶつかってから松吉が下手、竹蔵が上手へ逃げる。
秋奈も溜息と共に上手へ走る

7日、8日
秋奈「とにかく、ここからは別れて逃げるよ!数寄屋橋の下で落ち合おう!」
二人「はい!!」
松吉「あ、でも何分後に集合でしょう?」
秋奈「24分後だよ!」
竹蔵「あ、24って言えば金平糖の角が24なのは知ってますか?」
秋奈「知ってるよ!」
松吉「あと、音階が24なのも知ってますか?」
秋奈「知ってるよ!」
松吉「あと、俺達の間で「2〜4〜」(振付のマネ)が流行ってるの、知ってますか?」
秋奈「バカは嫌いだよ!早くしな!!」
二人「はい!!バカは嫌い〜♪ バカは嫌い〜♪」

10日昼
竹蔵「でも、どういうルートで逃げる!?」
松吉「そうだな、フルーツパーラーゆめじの角を右に曲がって…完璧だ!」
秋奈「完璧?」
二人「(眼鏡に手を添えるジオポーズで)ノブレス・オブリージュ♪
   たとえこの命 失うとしても 成すべきことをなす〜♪」
秋奈「あんたたちの成すべき事は、逃げることだよ!!」
二人「はい!!」
秋奈「完璧か…」
二人「(ジオポーズで)完璧であることがテーマ♪」
秋奈「うるさい!!早く行くよ!」
二人「はい!!」

10日夜
竹蔵「でも、俺達は男だからいいけど…」
松吉「姉御は、女だからな…」
秋奈「何か問題あるかい?」
二人「(すっと懐からイモを取り出しマイク代わりに)俺はまもれーるか〜♪
   いつもこの腕に、よりそう君を〜〜…」
秋奈「(寄ってくる二人にそれぞれ、顔面パンチ)早く逃げな!!」
二人「(頬を押えながら)さーせん(すみません)……」
松吉「歯ぁ折れた…」

後半の歌ネタは6日は「あなたのファンタジア」9日には「仲良しスイング」ネタだったそうです…どうか全編DVDに入っていますように!!!
弟分たち(松吉が下手、竹蔵が上手へ)が逃げたのを確認して、秋奈も上手へ逃げる。

一瞬舞台にだれもいなくなるのですが、すぐに警官に追われる秋奈が上手から戻ってきて、下手から歩いてきていたヒューゴを見つけて、即声をかけて距離をつめます。

秋奈「ちょっとあんた!」
ヒューゴ「ん?」
秋奈「(トランクを置いて、ヒューゴの口を押えながら)遅かったじゃないか…
   どんだけ待たせれば気が済むんだい?
   (さりげなく自分が警官の影になるように位置反転)こっちはもう、我慢ならないんだよ。
   ね?いいだろう?」
ヒューゴ「(腕を掴み、秋奈の手をはがす)…何の真似だ」
秋奈「しっ…そんな怖い顔しなさんな。人助けだと思って、少しの間じっとしてて」

上手からやってきた警官をやりすごすために、一芝居打つ秋奈。
怪しみつつも、逢瀬の現場に鉢合わせしまったと思い込んだ警官は咳払いをひとつだけして、階段を上り上段下手へと去っていく。(ちなみに、警官役は暮役の方です)

秋奈「助かったよ。じゃ」

ピンチを脱したと確信した秋奈は、にっこり笑ってヒューゴから離れると、トランクを手に足早に去ろうとするのですが

秋奈「なにすんのさ!」
ヒューゴ「盗ったものを、返してもらおう」

今度はヒューゴが秋奈の腕を掴み捕まえる。
言われた意味が最初はわからなかった秋奈ですが、すぐにその意味を理解しニヤリと笑い、自分から腕に力をいれて振りはらい、下手に向いヒューゴと距離を取る。

秋奈「え?
   …はっ!やるね、あんた。なにもんだい?」
ヒューゴ「知りたいのなら、まず自分から名乗ったらどうだ」
秋奈「あたしの名前は不知火(しらぬい)の秋奈。
   ここらじゃちょいと名の知れた二つ名を持つ悪党さ
   ガキの頃から手癖が悪く、強請りたかりにかっぱらい。
   なんでもござれのこんこんちきさ!(懐から茶の長財布を取り出す)
   帝都銀座は田舎者が大勢やって来るからね。こちとら商売繁盛。
   (大きく歩き、ヒューゴの背後で囁く)寝て一畳さ」
ヒューゴ「…待て」

煙にまき、どさくだにまぎれて去ろうとする秋奈ですが、相手が悪い。
なおも呼び止めるヒューゴに、トランクを横に振り、諦めさせようと立ちまわる秋奈ですが、逆に後ろ手を掴まれてしまい、身動きが取れなくなる。

秋奈「離せ!離しやがれ!!」

なんとか振りほどくものの、荷物と財布はヒューゴの手へ。
せっかくの獲物を逃してしまった事に「くそっ」と悪態をつきつつも、分が悪いと判断した秋奈は上手階段を上っていくのですが、ヒューゴの問いかけにどこか自虐的な笑みを浮かべる。

ヒューゴ「なぜ、こんなことをする」
秋奈「決まってるだろそんなこと。生きるためさ!
   何が悪い?ガキの頃からずっとこうやって生きてきたんだ!
   盗んで盗んで盗んで……盗めなきゃずっとおまんまの食い上げさ!!」
ヒューゴ「まともな仕事ににつけばいいだろう…?」
秋奈「(皮肉っぽく笑い)親もいなけりゃ住む所もない。
   学も無けりゃ運も無い。
   そんな奴を、いったい誰が雇ってくれるってのさ!
   (ヒューゴに背を向け、街中を見渡す)
   蒸気だなんだって暮らしが便利になるのも
   モダンな服を着て歩けるのも、みんな恵まれた奴らだけさ。
   (前に向き直る)そしてそういった奴らに限って
   汚いナリのガキが腹すかせて転がってたって見向きもしない…
   だから!自分から頂きに行くんだよ。
   金を分けてもらいにね!」

秋奈が生きるために盗んできたものを改めて見たヒューゴは、トランクのある特徴に気づきます。

ヒューゴ「これは……出雲大社のお守り」
秋奈「(溜息をついて)あの田舎娘のお知り合いかい?だったら伝えといておくれよ。
   あんたが夢みてやってきた帝都は、思ってるほどいい所じゃない。
   だから傷つく前に、とっとと母ちゃんの所に帰んなってねぇ」

舞台上段を中央に向ってゆっくりと歩きながらそう告げる秋奈ですが、内容は…決して脅しだけではない。
むしろ、音子を心配するような含みもある言葉に、ヒューゴが秋奈をじっと見つめると、秋奈の顔から余裕の笑みが消えて感情むき出しの必死な顔へ。

秋奈「なんだよ…そんな憐れんだ目で見るな…あたしは間違っちゃいない!
   これが…この生き方こそがあたしなんだ!」

吐き捨て、言いきった秋奈が上段上手へと走りぬけて行くのを目で追った後に、手元にある自分の財布を見つめるヒューゴ。
渡してやれば、見逃せばよかったのか?と迷っているようですが、秋奈が去った方向へ、小さな金きり音と光りが飛び

秋奈「なんだい、こいつは…やめな!…やめろ!
   ……きゃーーーーー!!!」
ヒューゴ「まさか…!!」

悲鳴を聞きつけたヒューゴは最悪の予感を思い、慌てて上手階段を上り秋奈の後を追う。
ここで、一瞬の暗転で場面転換(上段下手のライト前には、蒸気ラジヲも設置)
下手からとぼとぼとと、一幕とは違い肩をこれ以上曲がらないレベルで落としため息を零す

音子「はぁ…わたし、花組さんじゃなかったんだ……
   勘違いして浮かれて…恥ずかしいなぁ……
   その上、奏組の人たちにもあんまり歓迎されてないみたいだし…
   もう、どうしたら……
   …小さい頃から運が悪くて、ついたあだ名が「不幸の招き音子」
   やっぱり不幸の招き音子に、花組入団なんて幸運が舞い込んでくるはず無かったんだ…
   あーあ……一度でいいから、一緒の舞台に立ってみたかったなぁ…
   花組さん……」

途方に暮れた瞳で上手から空を見上げると、ふいにラジヲの電源が入り、雑音混じりだけれども「花咲く乙女」が流れる。
その歌声に引き寄せられるように音子が上手階段を中腹まで上がり、辺りを見渡す。
夕日のような優しい光の中で、両手を広げぎゅっと瞳を閉じて、開いた時にはほのかに笑顔を見せる音子


音子「♪花咲く乙女たち 昨日は捨てたけど」

すると、徐々にラジヲの歌声が鮮明になり、合わせて一緒に歌い踊りだす音子。
舞台を駆け回って、色とりどりの世界が音子を包みだす。
音が見える音子にとって、花組の歌はそれまで聞いたどんな音よりも美しく力強かったのでしょう。

音子「♪歌い踊り 舞台にかけて 君に届け 今宵 高鳴る その名」

それを改めて思い出し、舞台中央で歌いあげた音子の顔に笑顔が戻る。

音子「わたしが一番つらかった時に、その歌声で心を救ってくれた花組さん…
   そうよ音子、せっかく大帝國劇場まで来たのに、こんなことで諦めていいの?
   同じ帝國歌劇団じゃない!
   奏組でがんばれば、いつか認められて、花組さんに入れるかもしれない。
   …よし、がんばろう!!この程度の不幸、今までに比べたらなんてことないわ!
   ……目指せ花組。目指せセンタースポット、目指せトップスタァ!!
   それにはまず、奏組の人たちに受け入れてもらわないと。
   花組さんへの道を繋ぐためにも、今出来る事を精一杯やらなくちゃ」

健気で前向き…!
現状を嘆くだけでなく、むしろ逆境を力にかえる音子の前向きさが光る中、曲が終わると同時にけたたましくサイレンの音が鳴り、舞台も暗くなり赤い光だけが回る。

音子「え?…え?!何、これ!?」
シベリウス「来たまえ。君が奏組に配属された本当の理由を教えよう」
音子「…え?」

上手から現れたシベリウスに、疑問しか浮かばない音子。
ここで舞台前方のみ暗転し、照明が残っている上段には戦闘服に楽器を手にした源三郎、源二、ジオ、ルイスの四名が上手から駆け込んできます。

源三郎「この辺りか…人気の無いところで良かった」
ジオ「降魔は?」
源二「あっちだ!」(飛んで行く姿を指さし)
ルイス「急ぎましょう」

四人が舞台奥へと走って降りると、再び音子ちゃんとシベリウスにスポットが入る。

シベリウス「今から君には覚悟を決めてもらう。
      奏組の、帝國華撃団の一員になる覚悟を。
      もしも迷うようであったら、出雲へ帰っても構わん。
      ただし、これだけは言っておく。
      我々には、君が必要だ」

戸惑う音子ですが、最後に言いきられた「君が必要」という言葉が引っかかるのか、シベリウスを今一度まっすぐ見る音子。
ここで暗転。(音子ちゃんは上手、シベリウスは下手へとはける)
暗転のまま、かろうじて女性とわかるトーンの地を這うような声が響き、再び舞台に照明が入ると舞台奥から追い詰められたヒューゴが現れ、続いて顔が全て異常に伸びた黒髪に遮られ表情も何も見えず、両手からも黒い髪の毛のような布をだらりと流して完全に「化け物」の姿をしていますが、着ている着物からそれが秋奈であることがわかります。

ヒューゴ「くっ…!!」

決して背を向けないように後ずさってきたヒューゴですが、ついに後が無いとなった時。
上段から下段へ飛び降り、一回転がって衝撃をやりすごす。
トランクを抱えて飛び降りたヒューゴのもとへ、他の四人がやってくる。

8日
飛び降りた衝撃でヒューゴのマイクがぶつっと大きな音と共にオフになった。幸い、再登場時には何事も無かったように戻ってた。

ジオ「ヒューゴ!」
ルイス「大丈夫ですか?」
源二「あれは!?」
源三郎「人だ!人間に降魔がとりついちゃってる!」
ルイス「ここはしばらく私たちが引き受けます。
    あなたも今のうちに戦闘準備を」

頷き、源三郎と源二に支えてもらいながらも立ちあがり、準備のために上手へと向おうとしたその正面から音子が現れて驚く面々(シベリウスは下手からずっと見守っている)

源二「音子!?なんでお前ここにいるんだ!?」

驚き、そのままもう一言二言言いそうな源二を、ヒューゴが手で押しとどめて、何も言わず抱えていたトランクを音子の前に差しだす。

音子「わたしのトランク…!」
ヒューゴ「逃げろ…戦場は、女の来る場所じゃない」
音子「ヒューゴさん…」

トランクを抱え、戦うために走るヒューゴの後姿を見つめる音子ですが、他の四人が近寄って行ったもののうめき声を聞き、そちらに向き直る。

音子「なに……これ…」
シベリウス「あれが降魔だ」
音子「えぇ!?」
シベリウス「彼女の心の闇が、魔物を引き寄せてしまい
      いま、まさに身体を浸食されようとしている」
音子「そんな……!」

初めて見る降魔の存在に、そしてもともとが人間だったと知り、恐ろしさとはまた違う焦りを見せる音子。
この間も四人の奏組は話しかけてはいるのですが…

ジオ「君!しっかりしたまえ!」
源三郎「聞こえないの?」
ルイス「まともな会話は不可能なようですね。
    人間の姿をしていますが、中はもう…」

ルイスの言葉に、全員が同じような気持ちを抱いた瞬間、秋奈を媒体とした降魔が立ちあがり

源三郎「何?何が起こるの!?」

うめき声と共に、腕を大きく広げると舞台照明が真っ赤に染まり、同時に幾筋もの光りが飛びまわり四人を驚愕させます。

ジオ「降魔だ…!新たな降魔だ!」
源二「こんな数見たことねぇよ!」
ルイス「落ちついて!」

慌てて応戦すべく上段から下段へと降りて行く四人の奏組。(入れ違いに、シベリウスと音子は客席へ降りて、一段低いところから戦闘を見守る)
次々と降魔を倒して行くのですが、どうにもさばききれず次第に防戦になっていく。(戦い方もバラバラ。時折近場の二人で協力しているような部分も見えますが、まだ意志疎通はできていない)
四人が下手に追い詰められ、源二が先陣を切ろうと飛び出すものの思い切り一撃をくらってバランスを崩したところで、戦闘服にサックスを持ったヒューゴが上手上段から戦線に加わる。
一時のピンチは助けられたものの、苦戦中なのには変わらず。ヒューゴも戦列に加わり、倒そうとするのですがうまく行かず―――ここで、今まで激しく戦っていた奏組たちの動きが止まり、しばし時も止まる(下手からジオ、源二、源三郎、ルイス、ヒューゴと並んでいます)
それと同時に鈴の音が響く。

シベリウス「どうかね、彼らの音は」
音子「え……?」

唐突に喋りかけられた音子ちゃんは、圧倒されて細い声で聞きかえす。
舞台上に戻りながら、シベリウスは音子が本当に呼ばれた理由に関わる話を続ける。

シベリウス「見えるのだろう?君には彼らの音が。
      …見るのだ。五人の奏でる旋律を」

言われるまま、音子も舞台へ戻り、ぎゅうっと目を閉じて開くと、それまで見えていなかったそれぞれの色の照明がはいっているのですが、その音の形に音子ちゃんがか細く震える。

音子「……音が、バラバラに交差して…重なり合う事が無い
   一緒にいるのに別々の曲を演奏しているような…
   もっと息を合わせてお互いの音を重ね合わせれば、綺麗なハーモニーになるのに…」

ここから、奏組の五人も後ろで動き出すのですが、スローモーションで音子、シベリウスが同じ場所に居ないことを示唆しているようでした。(引き続き、音子の指摘通り同じ敵と戦っているのに、攻撃のタイミングもバラバラでそれぞれが戦っている奏組)

シベリウス「そうか…では、君の指揮で彼らにハーモニーをもたらしてくれたまえ」
音子「指揮…?わたしが…!?そんなこと…(とり憑かれた秋奈を見て、下手へ歩む)
   あんな化物……怖くてっ…」

声を震わせる音子を視線だけで追っていたシベリウスですがその背中に試すような言葉を投げかける。

シベリウス「ならば仕方ない。
      このまま彼女の中の魔物が暴走し
      彼らが追い詰められていくのをここで黙って見ているしかない」
音子「追い詰められる…」
シベリウス「ハーモニー無きメロディーに、勝利の歌は奏でられない」

思わず振り返った音子に正面から言い渡す。
すると、音子の脳内で奏組とのやりとりの声が再生される。

ジオ『君、大丈夫か?さぁ、手を取りたまえ』
源二『おいお前、大丈夫か?銀座の真ん中で座り込んで、訳ありか?』
源三郎『誰もあんたみたいな田舎イモどんくさ女に戦ってくれなんて言ってないし』
ルイス『きっと、時間が解決してくれますよ』
ヒューゴ『逃げろ…戦場は、女のいる場所じゃない』

帝都に来て、早々に出会った自分に接してくれた彼らの声。
それに合わせ、後ろで身を屈めていた奏組もそれぞれの声の部分でパーソナルカラーの照明が当たる中楽器を構え直す。
(ジオが下手階段、源三郎、ヒューゴ、源二、が下段舞台、ルイスが上手階段)

シベリウス「彼らには、君が必要だ」

今一度、音子にまっすぐに告げるシベリウス。
それには答えず、背を向け俯いて表情を見せない音子。
ですが、トランクを置き、帯の中から薄桃のたすき紐を無言で取り出し軽く振ってばらけさせると同時に響く鈴の音
再び顔を上げた音子の顔に恐怖の色は無く、凛々しい覚悟を決めた顔で素早く紐を口にくわえたすき掛けをすると同時に「円舞曲、君に」のイントロが流れ戦闘に加わる。(ここから、シベリウスは上手端でずっと奏組を見守り続ける)
(10日夜は、たすき掛けがうまく行かず、一回やり直したものの、ちゃんと展開に合わせて間に合わせていました)

音子「右の柱の影に二体!」
源二「えっ?」
音子「上に一体!」
ジオ「何!?」

突然現れた音子に驚きつつも、指示した方向へ音を向ける源三郎、源二、ジオ。
見事に命中した攻撃に、全員の視線が音子に集中する。

源三郎「なんで!?」
源二「お前わかるのか!?」
ヒューゴ「なぜここにいる!逃げろと言ったはずだ!!」
音子「でも、わたしっ…」
ヒューゴ「言っただろう!!…女は戦場へ来るな!!!」

鋭く険しいヒューゴの大きな声に一瞬ひるむ音子ですが、今度は目をそらさず言い返す。

音子「……女とか男とか関係ありません!
   誰かを守りたい気持ちは一緒です!」
ヒューゴ「守りたい…?」
音子「わたしは……わたしは皆さんを守りたい!
   わたしの力は、不幸を招くだけだと思ってた…
   不幸だからこんな力がついちゃったんだって。
   でも、この力が何かの役に立つなら…
   誰かを守れるなら、わたしっ…!」

音子の言葉に、胸元のペンダントを握りしめるように拳を握るヒューゴ
脳裏に『逃げなさい、ヒューゴ…あなたは私が守るから』と母の声が響き、重なる。

音子「!?ヒューゴさん、後ろ!!」

降魔が襲いかかってきている事に気づいた音子の叫びに、ヒューゴも反射的に振りむき上手へ白い音を飛ばして撃破。
続けざまに、客席奥を見上げる音子

音子「ルイスさん、左上から三体!!」

音子の言葉通りに紫の音を3つ撃つルイス。

ルイス「ここは彼女の指示に従いましょう」
音子「きます!四方から一斉に……構えて!
   ………今です!!」

中央の台に立ち、タイミングを計るように身を屈める音子を中心に構える五人。
音子の合図で一斉に音を発すると五つの光が見事に重なり合って、一斉に小さな降魔を掃討することに成功。
指揮者が入るだけで、こんなにも成果が変わるのか…とそれぞれに驚きを浮かべる奏組。
前を見据えたままの音子は、降魔にとりつかれた秋奈を見つめ、眉根を寄せる。

音子「あの女の人から、ものすごい不協和音が見える…」
ヒューゴ「何!?」

うめき声と共に、腕を上下に振り頭をがくがくと動かす秋奈。
新たに降魔を呼び出す気配はないものの、このままにしておけないのは誰の目にも明らか。

源三郎「どうするの?!攻撃しちゃっていいの?」
源二「待て!アイツはまだ人間じゃねぇか!完全に降魔に乗っ取られたわけじゃねぇ!!」
ジオ「だが、もう間もなくだろう。すぐに人の姿を保てなってしまう
   そうなってからでは、遅いのだ!」
ルイス「私たちにできることは…一つしかありません」
源二「ちくしょうっ…やるしかねぇのかよ!」

どうにもできない憤りを感じながらも、音子の傍を離れ秋奈を囲むように楽器を構える奏組…ですが、ヒューゴだけがその場から動かない。

ジオ「何をしているヒューゴ!」
ルイス「ヒューゴ…このまま放置していては、また花組を出動させることになりますよ!」

ヒューゴが最も嫌う事態をルイスに指摘され、ついに秋奈へ楽器を向けるのですが

音子「待ってください!!!」

秋奈を見つめつづけ、ある事に気づいた音子が鋭い声で制止させると同時に、音楽も鳴り止みしん…と舞台上が一瞬無音に。

音子「声が…かすかな、消えそうなほど弱い声が見えます……」
秋奈『花…咲く……おとめ…たち……』
ヒューゴ「…彼女が何か言っているのか?」
秋奈『きのう…は…捨て、た……けど……』
音子「この歌……花組さんの……」
秋奈『あたしは…盗む以外に…生きて行く方法が…わからないんだよ……
   助けてくれ……助けて……』

微かな微かな声を、しっかりと聞く音子。苦しげにうごめく秋奈の声を奏組に伝えます。

音子「助けて…助けてって、そう言っています!」
ジオ「だが、このままでは…!」
音子「わたしが見ます!見つけます!
   あなたを救う方法を…」

目を閉じ、集中する音子。

音子「お願いします…できるだけ優しい音で
   綺麗なハーモニーで、彼女の体を包んであげてください。
   そして、細い針のような音で、右の肩だけを貫いてください」

音子が見た方法に先程までの悲壮感を払拭させ、頷く奏組。

源二「…よぉし!」
ジオ「了解だ」
源三郎「貫くのは僕にまかせて」
ルイス「お願いします、源三郎くん」

源三郎がそう言ったのは、彼の通常武器が弓矢だから源三郎の霊音特性もそれに準ずる…といったところなのでしょう。
秋奈の心に届くように、まっすぐ見つめて優しく語りかける音子。

音子「…聞いてください。奏組の演奏を。
   耳を澄まして…心を開いて。
   このハーモニーが必ず、あなたを助けてくれますから」

客席に背を向け、奏組一人ひとりと目を合わせて腕を振り上げ、指揮を始める音子。
それに合わせ優しく響く五人の演奏(ここでは、指は動かさず奏組はブレスを入れるのみ)
演奏に合わせ、左右に割られていた階段が動き、中央で合わさって大階段に。
最後に、音子の合図で源三郎の音が一筋の光となって秋奈の肩を貫き、低い降魔のうめき声と入れ違いに秋奈の悲鳴が響き、降魔秋奈が舞台奥に転がると、人間に戻った秋奈が気を失ってその場で完全にくずおれる前にヒューゴが駆け寄り秋奈を支える。他のメンバーも、秋奈の傍へ駆け寄り様子を窺う。
それを見つめながら台から降りる音子のもとに、上手でずっと見ていたシベリウスが近づく。

シベリウス「……心は決まったかね」
音子「……わかりません…まだ……
   …でも、いまの…今のすごく綺麗な五重奏は、もう一度見てみたい」
シベリウス「…そうか……」

素直に今の気持ちを音子が伝えると、シベリウスは懐から「大帝國劇場」と書かれた封筒を取り出す。
差しだされるまま受け取り、中身を確認した音子は驚きに目を丸くする。

音子「これ、花組さんの公演チケット…!」
シベリウス「見る側か、聞かせる側か。君の好きなように使いたまえ」

それだけ告げて、上手へと去るシベリウス。
その後ろ姿からもう一度チケットを見つめた音子は、一つ頷いて封筒へチケットを戻すと奏組に見守られる中、階段を上がり、気がついた秋奈の傍へ行き膝をついて封筒を差し出す。

音子「あの、これ。次の花組さんの公演チケットです。
   ぜひ見に来てください。
   そして、奏組の演奏を、聞きに来てください」

自分の周りを取り囲む状況に半ば茫然としつつも、音子の手からそのチケットを秋奈が受け取ると、鈴の音と共にどこからともなくひらひらと桜の花びらが舞う。
その花びらに誘われるように、階段を降り、花びらを見上げる音子に奏組の歌声が届く。

ヒューゴ「♪花の音色が わかりますか?」
源二、源三郎「♪風の音色が わかりますか?」
ジオ、ルイス「♪雪の音色が わかりますか?」

優しいハーモニーに、音子が笑顔で頷き、台の上に立ち両手いっぱいに綺麗な音を受け止める。

♪プレリュード 前奏曲

パンフレットの公平先生のコメントに「花咲く乙女」のアンサーソングと書かれていた奏組のエンディングテーマ…本当に優しい曲で、聞いていてこんなにも幸せになれる曲は早々ないと思います。

一番に入る前の間奏部分では源二が真っ先に音子のもとへ駆け寄り、音子の肩をばしっと叩いて「音子!お前すげぇ!」と口だけ動かして音子をデコツン。
笑顔を交わす二人のもとへ源三郎も近づき、すれ違いざまに微笑む。
続いたジオも微笑み「完璧」と眼鏡に手を添えると音子ちゃんも真似をして、笑顔を見せる。
ヒューゴはルイスと目を合わせて、他のメンバーと交流する音子ちゃんを見つめ、ルイスは階段の上から頬笑み、音子ちゃんが手を振る。

<ヒューゴ>
あなたが 誰かを思っているとき
恋する歌を 奏でましょう
<源二>
あなたが 苦しみ背負っているとき
希望の歌を 奏でましょう
<源三郎>
あなたが ひとりで迷っているとき
<全員>
あなたの 歌を 奏でましょう

一番は、秋奈に向って歌う奏組。
今までにない、そして触れて来ようとしなかった優しさに触れ
源三郎が手を差し伸べ、立ちあがらせるとチケットを胸に涙を流す秋奈。
その様子を見守り、笑顔で下手に置いてあったトランクを手にする音子。

<ジオ>差し伸べる指は
<ルイス>抱きしめる腕は
<ジオ>あなたの
<二人>ために
<ヒューゴ>奏でる調べは
<全員>あなたのために

ヒューゴのソロパートから、秋奈ではなく音子に向けて歌う奏組。
音子が歌声に振りむくまではしっかりと音子を見つめて歌っているのに、全員が音子を見つめ、音子も笑顔で階段へ駆け寄って全員で「シー・マエストロ」のポーズを取る時は視線を外すヒューゴ。
認めたい気持ちと、やはり危険な目に合わせたくないという気持ちの折り合いがつくまでにはもう少し時間がかかりそうですね。

<全員>
耳を澄まして 聞こえる音色は
未来への幕を開ける プレリュード
これからずっと あなたに寄り添う音色 奏でましょう

サビの終わりで、秋奈は音子に丁寧に頭を下げてチケットを胸に舞台奥へ。
二番からは、奏組のメンバーが客席に降りてきて、客席に向い歌う。
その全員の顔が本当に本当に柔らかくて、手を振ったら降り返してくれたりして本当に本当に優しく幸せな空気が会場に満ち溢れていました。
この間に、音子ちゃんはたすき掛けを外して、舞台中央の階段に座り、笑顔でそれを見守っててくれました。

<ジオ>
あなたが 幸せ感じているとき
大空高く 奏でましょう
<ルイス>
あなたが 心を傷つけられたら
優しい花を 奏でましょう
<ヒューゴ>
あなたが 必死にがんばっているとき
<全員>
明日の 夢を 奏でましょう

<源二>
初恋の歌を 
<源三郎>
情熱の歌を
<源二>
あなたの
<源三郎・源二>
ために

<ヒューゴ>
奏でる調べは
<全員>
あなたの ために

サビ前で客席から舞台へ戻る奏組。

<源二>あなたの 喜びを
<源三郎>笑顔を 輝きを
<全員>
幸せと感じています

<ヒューゴ>
別れるときは 必ず出会うと…

最後のサビ前でのこのヒューゴのソロの後、奏組が全員音子を見つめ、そして中心にもっていきながら歌う所が、本当に感動的でした。

<全員>
耳を澄まして 聞こえる音色は
未来への幕を開ける プレリュード
これからずっと あなたに寄り添う

<ジオ・ルイス>音色
<源二・源三郎・ヒューゴ>音色

<全員>
音色で
かならず あなたを 守ります
アフェトゥオーゾ 我ら奏組

最後の振付は円舞曲と同じ振付。
でも、手つきはやはり優しく。
ちなみに「アフェトゥオーゾ(affettuoso)」は音楽の表現用語で「愛情をこめて」という意味だそうです。
最後にまた鈴の音が響いて暗転。
如月紫水 <rxqkycrwxn> 2012/11/17 01:34:08 [ノートメニュー]
Re: 奏組〜雅なるハーモニー〜14公演中8公演レポ [返事を書く]
カーテンコール


拍手が響く中、奏組の初公演、無事に終了いたしました…!!!
さぁ、ここからカーテンコールです!
「プレリュード 前奏曲」が響く中、まずは上手から襟戸、暮、加集が走ってきて挨拶。
続いて下手から秋奈。
上手からシベリウス。

ルイスからは舞台奥から現れて一礼してから階段を降りて横にずれて次の人を待つ。を繰り返し、順番は
源三郎
源二
ジオ
ヒューゴ

で一段落つけて、五人揃って階段を降りてまた一礼。
そして、最後に舞台奥から現れた音子を全員で迎えます。
初日こそ、タイミングがつかめずルイスからしか掛け声がかけられませんでしたが
二日目から徐々に「秋奈!」と入ったりストリングス隊もダンディ団のようにそれぞれ名前を呼ばれたりしていました。
一番語呂的に難しいシベリウスは……ロビーで中山さんに直接どう呼べばいいのか聞いた友人が「シベさん」と推奨されたので、それで呼んでいました(笑)

下手から襟戸、暮、シベリウス、ルイス、ジオ、音子、ヒューゴ、源二、源三郎、秋奈、加集と並んだところで全員揃って上手、下手へお辞儀をし、最後に、全員が手を繋いで大きくお辞儀する際に、音子ちゃんが片足爪先立ちになってるのが可愛いかったです(源三郎の隣に入っている秋奈には、気を使って源三郎の手がちょっと低い位置で止めているため、綺麗な姿勢のまま)
曲の終わりと共に決めポーズを決め、拍手がおさまるのを待ち音子が一歩前へ出てご挨拶。

音子「それでは、キャストからご挨拶させていただきます!
   今日は、ヒューゴさんと、わたくし、雅音子から。
   ヒューゴさん、お願いします」

ヒューゴ「ヒューゴ・ジュリアードです。
     今日はご来場いただき、ありがとうございました。
     公演は11日までやっております。応援の方、よろしくお願いします」

音子「雅音子です!今日は、本当にありがとうございます。
   皆さんの拍手や手拍子や笑い声がすごく力のこもった音で
   こんなにたくさんの力のこもった音が幾重にも重なるのを体感できて
   本当に感動しました。ありがとうございます。
   奏組の皆さんの五重奏をまた見たいように、皆さんの…何重奏ですか?
   五百重奏!を、もう一度見てみたいです!
   もう一度と言わず、何度でも見てみたいので、千穐楽まで何度でも会いにきてください!
   お願いします!
   えー…この後、キャストのみんなで皆さんを…お出迎え?え?
   お見送り!お見送りいたしますので、よろしければ客席にお残りいただければ幸いです!
   (一歩下がり)それでは、本日は本当に…」
全員「ありがとうございました!!」

最後に声を揃えて再びお辞儀をした後は、もちろんこの曲!!

♪円舞曲、君に

サクラの締めと言ったらやはり主題歌!!
ということで、客席総立ち……と言いたい所ですがここが初ならではなのか日によってかなりバラけていました。
初日はさすがにサクラを知る人が多くホーム感満載だったのですが2日はさすがに減ったようで…聞いた話だと前半土日が一番客席の反応がバラけたそうです。でも逆にそれだけ今までのサクラを知らない人が来ていたのかと思うと後々面白かったと思えるかもしれませんね。
でも、公演を重ねるごとにまばらだった空気が一つにまとまって行くのは、なかなか貴重な経験でした。
(土日を過ぎた5日公演からは、振付講座も入りましたし!詳しくはまた後ほど)

オープニングの円舞曲は楽器ありでストーリーの中に組み込まれていたため、実は振付をちゃんと見れるのはフィナーレのみ。
今までのサクラのショウの主題歌と言えば、キャラポジがほぼ固定されていたのですが、奏組は舞台の高低差も使って動く動く!おかげで、一つの席からでもいろいろなキャラをじっくり見ることができました。

印象的だったのは前奏の音子ちゃんの紹介で奏組が一人一人前に出てくる際に、間に音子、ルイス、ヒューゴ、源三郎、シベリウスでエグザイルのように回ったことと(笑)
個人的は源三郎。オープニング時と比べてのはじけっぷりが!
「胸にいっぱい満開のサクラ」部分は公演途中から客席を指さしするようになったりして遠い席の時もちょいちょい見てしまいました(笑)
あと、間奏部分でヒューゴが上手にステップを踏む時はルイスと、下手にステップを踏む時はジオと目を合わせているのが好きです。

最後は基本の立ち位置に戻って歌いあげ、拍手が響く中ヒューゴが一歩前へ。

ヒューゴ「最後は、これで締めます。
     帝國華撃団奏組!事件はプレリュードのうちに!」
全員「シー・マエストロ!!」

おお、号令はヒューゴなのですね!!
客席含め、全員で胸に手を当てポーズを決めると、順番に上手、下手へと手を振りながらはけて行く出演者たち。
今回の舞台、緞帳が無いのでみんな左右にはけていくんですよね。
ジオがはけるときもツーステップだったのには最後まで笑わせてもらいました(笑)

ヒューゴが上手へ、そして音子ちゃんが上段下手へ最後にはけても鳴り止まない拍手。
ということで、二度目のカーテンコールです!
全員が舞台上に並び、音子ちゃんだけが上段で一人真ん中に立っていると、全員の視線が音子ちゃんに注目(笑)

音子「えっ!?わ、わたしですか!?
   えっと…奏組に入りたてで、ちょっとわからないことがたくさんあるんですけど
   皆さん、ついてきてください。
   えっと、わたし、あれ言いたいんですけど……ヒューゴさん
   …言ってもいいですか?」

この部分、アドリブというか打ち合わせ無しっぽくって答えを求められたヒューゴが「…うん」と小声で頷いていたのがすごくツボりました(笑)
で、許可をもらった音子ちゃんは改めて客席を向き

音子「では、改めまして…最後は、これで締めたいと思います!(「待ってました!」と声がかかる)
   事件は、プレリュードのうちに!!」
全員「シー・マエストロ!!」

音子ちゃんの号令でも「シー・マエストロ!!」と叫べるなんて!!
最後にまた音子ちゃんが客席にむかってお辞儀をして笑顔ではけると客席が明るくなり、奏組の初公演は終了となりました。
以下、各日の日替わり挨拶と二度目のカーテンコール時の音子ちゃんのコメントまとめです。


2日
本日はシベリウス総楽団長とルイスさんでした

シベリウス「ヨハン・シベリウスです。
      初演を迎えた奏組ですが、これからもご声援よろしくお願いします。
      本日は、ありがとうございました」

…すみません、だいぶ捏造な気がします。というのも、この後のルイスに記憶をだいぶ持っていかれたからです。

ルイス「ご存知の方もいると思いますが、本日は私の誕生日です(「おめでとう!」とコールが入る)
    このような形で、誕生日を迎えられてとても嬉しく思います。
    また来年、皆さんと誕生日を祝えたらと思います。
    公演は、11日までやっておりますので、よろしかったらまたお越しください。
    本日はご来場、まことにありがとうございました」

……ありがとう!!本当にありがとうルイスさん!!
何より来年の単語が嬉しいサクラファン
この奏組が続いてほしいのです。
最後のカーテンコールの音子ちゃんは

音子「昨日初日を迎えた奏組ですが、今日はまた違った綺麗なハーモニーが見れました!
   きっと、毎日違ったハーモニーが見られると、見たいと思いますので
   またぜひ、足をお運びください。
   この後、キャストのみんなで皆さんのお見送りをしますので、よかったら!
   このまま!お待ちください!」

ちょっと最後がたどたどしかったので源二が「大丈夫かー?」と笑顔で声をかけたら、ピースで敬礼するようなポーズをとって反応のを返す音子ちゃん。
こういうちょっとしたしぐさがかわいすぎです!!

音子「それでは、本日はまことに」
全員「ありがとうございました!」


5日
本日は、シベリウス総楽団長と音子ちゃんでした

シベリウス「総楽団長の、ヨハン・シベリウスです。
      皆さん、楽しんでいただけましたか?(拍手で応える客席)
      ありがとうございます。今日は、皆さんに辞令を言い渡す。
      これから、歌う円舞曲、君にという歌のサビの部分を
      ぜひ、皆さんも一緒に踊っていただきたい。
      その振付を僕ではなく…雅音子くん」
音子「は、はい!」
シベリウス「君が教えたまえ」
音子「わ、わかりました!」
シベリウス「では、本日は誠にありがとうございました」

またシベリウスさん捏造かもしれないです…すみません;;

音子「雅音子です。では、総楽団長の辞令により、わたくし雅音子が皆さんに振付を教えたいと思います!
   できれば、皆さんも一緒に…やってもらえたら…」(ずらっと並ぶメンバーを見渡す)
源二「(一歩前に出て)しょうがねぇな!」
音子「では、ゆっくりやります」

一回やったあとの「大丈夫かな?」という確認にもう一回と声がかかったので、ちょっとテンポを速めてもう一度やって振付講座終了となりました

音子「わたしにはちょっと荷が重かったのですが、がんばりました。
   ぜひ、一緒に踊ってください!
   それでは、本日は本当に…」
全員「ありがとうございました!」

二度目のカーテンコール

音子「今日は一段と、皆さんの手拍子や歓声がすごくて…ありがとうございます。
   舞台はみなさんがいてこそのものだと、心に沁みて思っております。
   公演は11日までやってぽりますので、またぜひ!何度でも会いにきてください!
   またぜひ、会いに来てください!
   それでは、本日は本当に、ありがとうございました!!」


7日
本日は加集丈治くんとジオ様!

加集「加集丈治です(丈治!と掛け声が入る)
   ありがとうございます!
   でも、僕は欲張りなんで、もう一回呼んでもらっていいですか?(笑)
   せーの!(会場「丈治ーー!!」)
   今日は楽しかったですか?(会場から拍手)
   今日は皆さんの疑問を一つ解決したいと思います。
   僕たちストリングス隊が、どんなサポートをしているか一つ晒そうと思います。
   僕たちは、(奏組の)皆さんを応援しています!
   (あまりの発言に、対岸にいた襟戸や暮がツッコミの声を上げる)
   もちろん、他にもあるんですけどここで言うと楽しみが減っちゃうので…
   僕たちやなによりお客さんの応援があるからこそ奏組の…5人?6人?は
   皆さんの応援のおかげで一人の少女を助けることができたということで!
   ……なんか、おかしい空気になってきたので、今日はこのへんで。(笑)
   ありがとうございました!」

少女?のくだりでじぃっと加集を見る秋奈の目が怖かったです(笑)
この軽く滑る感じも加集の味ということですねw

音子「ジオさん、お願いします」
ジオ「G・O・バッハ。ジオです。
   本日はご来場誠にありがとうございます。
   公演も折り返しを迎えましたが、11日まで公演しておりますので
   残りの公演、皆さんと完璧と思えるような公演を目指したいと思います。
   ノブレス・オブリージュの精神で、私、ジオ頑張らせてもらいます。
   今日はありがとうございました」

音子「私はまだストリングス隊の皆さんに(本編で)会ってないのですが…
   なんか、ちょっと怖くなってきちゃったんですけど、大丈夫ですかね?ジオさん
   (加集に「いや、お前のせいじゃん!」と思わずツッコミを入れる襟戸)
   (突然振られたジオ、とりあえず笑ってみるだけでした)
   (周りをきょろっとしてから)その時がきたら、源二くんあたりについてきてもらって
   面会しようかな」
源二「おう、まかせとけ!」

ここから、円舞曲の振付講座となります。
しかし、一回目をゆっくり終えたところで事件は待っていた…

音子「ポイントは指です!絡め取ってください!(笑)
   じゃあ、もう一回ゆっくりとやりますね」
ジオ「音子くん、良かったら……」

指揮台を示し、そこへ立つよう提案するジオ。
差しだされたジオの手を取って指揮台に上がった時の音子ちゃんお顔が「きゃ〜〜!(((・▽・)))」としている様子に思わず会場からは声が(笑)
最後に転調御後の「フォルティシモ」の動きもレクチャーしてくれました!
和装の人は、袖が顔に当たらないように工夫してね、との注意付きでした。自分の袖を思いっきり自分に当ててる音子ちゃんかわいい(笑)
そして二度目のカーテンコールでは

音子「公演も折り返し!早いですね。
   一回一回、心をこめてやらせていただきますので
   応援の方、よろしくお願いします!!
   それでは〜…本日は本当に」
全員「ありがとうございました!!」


8日
本日は襟戸くんと音子ちゃんでした!

襟戸「襟戸勇です。本日は、ご来場まことにありがとうございます。
   そしていつも温かい拍手や声援で迎えてくださりありがとうございます。
   あと、皆さんに一つお願いが…僕は、決して臭くないので消臭剤などの差し入れはお断りしています(笑)
   ありがとうございました!」

音子「本日は、ご来場ありがとうございます!
   やってる側のわたしたちですが、お客様からたくさんのギフトを頂いています。
   この後、円舞曲、君にという曲をお返しするのですが、ぜひ、皆さんと一緒に踊りたいなと
   思いますので、振付講座をやりたいと思います!」

と、今日は音子ちゃんの挨拶からナチュラルに振付講座へ。相変わらず「巻いて〜」がかわいい。
そして「指がポイントです。なぜ指がポイントかというと、奏組は演奏するので指使いが大事なんです!」とのことでした。

音子「よかったらぜひ、一緒に踊ってください!
   会場のみんなでハーモニーを奏でましょう!」

二度目のカーテンコール…すみません、なぜかメモれてないのですがたしか「このあと、今日はアフタートークがあるのでお時間あるかたは、ぜひそのままお待ちください」とインフォメ的な要素が強かったように思えます。


10日昼
昼公演はシベリウスさんと源二でした!
私、シベさん率高いな…

シベリウス「総楽団長のヨハン・シベリウスです。
      皆さん、楽しんでいただけましたか?(拍手で応える客席)(
      ありがとうございます。
      残すところあと2公演になりましたが
      公演をご覧くださってる皆さんから
      素敵なハーモニーを頂いて
      残りの公演も奏組一同、素敵なハーモニーを
      奏でられるよう、勤めたいと思います。
      本日は、誠にありがとうございました」

源二「よぉ!俺、桐朋源二!
   あー…もうすぐ何の時間かわかるか?
   (客席からの「ご飯!」の声に)おやつだよ!(笑)
   みんなも、おやつたっぷり食べてくれな!
   えーと…この後、みんなで「円舞曲、君に」を歌うので
   みんなも…レッツダンシン(グ)!(やや疑問形に)」

この後「もう、本当にみんながすっごく元気で」を繰り返す源二に源三郎が「落ちついて!」と思わず声をかけ、ヒューゴが近づいて肩をがっちりつかんで「大丈夫、大丈夫」と口を動かしていたのがツボりました(笑)
それで、立て直したかと思えば…

源二「何言おうとしたか忘れちまったな」
源三郎「落ちつきすぎだよ!」
源二「みんな、今日はありがとな!!」

で、終わりました。なんだか、予想外に兄弟の掛け合いが面白い挨拶になりました(笑)
ここから音子ちゃんが一歩前に出て振りレクチャータイムに。
最後の「奏組」の「ぐ・み」の部分の首の振りは「わたしたちを見ていたい人は、そのままでも大丈夫です!そこは「あ、間違えた」とか思わないので!見ててください!!」とのことでした(笑)

二度目のカーテンコール

音子「皆さんの顔が見たくて、わたしが「ぐ・み〜〜」って
   (正面見たまま)やりそうになっちゃいました(笑)
   この後、わたしたちが皆さんをお見送りさせていただきます!
   本日は、ありがとうございました!!」


10日夜
ヒューゴと音子でした!初日に戻りましたね!

ヒューゴ「ヒューゴ・ジュリアードです。
     本日は、ご来場まことにありがとうございます。
     毎日、たくさんのご声援ありがとうございます。
     今月の1日から始まりましたが、明日がついに最後になります。
     皆さんの音が毎日違う色で、僕たちも楽しみで
     明日の公演、最高のものを届けたいと俺たちも思っています。
     どうぞ最後まで応援よろしくお願いします。ありがとうございました」

ごめんなさい、ヒューゴ…いっぱい喋ってくれたのに逆に記憶が追いつかなくて(泣)
本当はもっと良い事をたくさん言ってくれました。

音子「雅音子です。
   花組さんじゃなかったけど、異国の人ばっかりだけど
   帝都に来て良かったです!!
   サンキューベリーマッチ!」

で、このまま振付講座に入ったのですが

音子「よかったら、ヒューゴさんも一緒に…」

と、名指しでヒューゴにお手伝いを求める音子ちゃん!(笑)

ヒューゴ「(一歩前に出つつも)いや、俺は……」
ルイス「ヒューゴ」(穏やかだけど、有無を言わせない何か)
ヒューゴ「……………」(無言の承諾)
音子「えっと、じゃあヒューゴさんは振りで
   わたしが歌いますので」
ヒューゴ「………ああ」

という事で、ちょっと二人が前に出て振付講座をすることに。
ヒューゴが上手担当、音子ちゃんが下手担当でした。音子ちゃんが「上手の人はヒューゴさんをじっと見てください」と強調していたのがツボです(笑)
でも、音子ちゃんのゆっくりな歌に合わせて、ちゃんとヒューゴ以外のみんなも踊っていましたよ。
二回繰り返して「はい!OKです」と音子ちゃんがにっこり笑ってから、ヒューゴに「ありがとうございました、ヒューゴさん」とぺこりとお辞儀して、ヒューゴもなんとなく返す…という一連の流れがかわいい!
なんだか、かわいいを連呼してますが本当にかわいいんですよ。いろいろと。

二度目のカーテンコール

音子「ありがとうございます。
   この「円舞曲、君に」毎回心をこめて歌わせてもらっているんですが
   すごく良い曲だと思いませんか?(拍手で応える客席)
   この曲が入ったCDも物販で売っておりますので
   要チェック!(笑)
   それでは、本日は本当に、ありがとうございました!!」

音子ちゃんが物販を押したところでストリングス隊の三人が振りかえって『持ってるね〜!』と腕を叩いていたり、ロビーを手で示したりと面白かったです(笑)



……で、客席からロビーに出るとお見送りがある日は出てすぐのところに全キャストの方が勢ぞろい!!!
中山さんが握手、プレゼント等はダメですが、近くで見る分には構いませんのでどうぞ一声お声掛けいただければ!と案内していました。ガン見は良いそうですがそれはそれで難しいですよ(笑)

序盤はかなり距離があった…というかお見送りというものに慣れていないサクラファンが距離をとっていたら、だんだんキャストとこちらを隔てるテーブルの幅が狭くなり、かなり近い距離で「楽しかったです!」や「ありがとうございました!」と言えるのが楽しかった!
この人数だからこそ、できることですね!!

ちなみに、サクラはキャラの衣装をつけていて表に出ているときはあくまでもキャラクターのままなのでここでも笑わないヒューゴやシベリウスは大変そうだな〜と思いつつ、ジオやルイスの微笑みや音子ちゃんや秋奈の可愛さにやられていました(笑)
源二や源三郎に笑顔で「また来てね〜」と言われたり、ストリングス隊に「今日のアドリブ面白かったです!」と言えたりしたのはすごく良い思い出。

素の役者さんとはどこかで会えても、キャラとはこの場でしか会えないと思うと、こういう貴重すぎる場は全力で客として楽しみたいので、役者の方は大変かもしれませんが、お見送りすごくすごく楽しかったです!

終演後、公演チケットを買い足している人を何人も見ました。
楽しかったですものね。本当に、全通できるならしたかった…!!

さて、本編レポはこれにて終了ですがこの後は8日のアフタートークレポ、そして千穐楽ダイジェストへと進みます。
もう少々、お付き合いくださいませ。
如月紫水 <rxqkycrwxn> 2012/11/17 01:34:52 [ノートメニュー]
Re: 奏組〜雅なるハーモニー〜14公演中8公演レポ [返事を書く]
8日アフタートークショウ


一旦は明るくなった会場ですが、すぐさま「仲良しスイング」のイントロと共に現れたのはストリングス隊の三名!
下手から加集、襟戸、暮の順番で登場し(加集は手にタオルとTシャツ、襟戸は大きなボード、暮はCDをそれぞれ手にしています)

暮「暮!」
襟戸「襟戸!」
加集「加集の!」
三人「インフォメーションコーナ〜〜!」

唐突に始まりました!(笑)が、これはアフタートークまでの場つなぎ的なものということです(笑)
暮の「最近、悩み事があるんですけど…」というのをキッカケに「俺も悩みあるんだよ!」「俺も俺も!」と乗ってくる二人。
ここは、それぞれ悩みを打ち明けて解決していこう!となってまずは暮の悩みから聞くことに。

暮「かなで寮は、雅音子さんが入ったとはいえ、男ばかりで暇をつぶせないんですよね。
  だから、暇をつぶせるなにかいいゲームがないかなと…」
襟戸「ゲームと言えば、これ!!」

と、襟戸が裏っ返していたボードを掲げると、そこには会場のロビーに飾ってあるグリーのゲームのポスターが!!
蒸気フューチャーフォンや、蒸気スマートフォンなどでグリーにアクセスしてダウンロードしてもらえればこのゲームが遊べるんです!と解説

襟戸「しかも、この会場限定のこのコードを入れてもらえれば、我々奏組のカードがもらえます!
   さらに、巴里花組さんのカレンダー…じゃない、ポスターの方のコードを入れれば
   巴里花組さんの限定カードももらえます!この会場で二枚もらえるわけです!
   (暮に向って)これで、暇が無くなるな!
   皆さんも、登録してぜひ暇をもてあそんでください!」

もてあそぶのか(笑)
初日のエラーにめげて手をつけてないのですが、せっかくだからそろそろやってみようかなぁ…
と、暮の悩みが解消されたところで、今度は襟戸くんの悩みを聞く番に。

襟戸「いや、シャツはともかくいつも練習で汗をかくからなにか拭くものがあればいいな〜って
   どこかに良いタオル無いかな?」
加集「襟戸くん、そんな悩み抱えてたの?僕いいの知ってるよ!」

と、おもむろに手にしていたピンクのタオルを広げる加集くん(笑)
「公演記念タオルです!」と大きく広げて客席にも見せる加集くん。
大きさもあるから、襟戸くんにピッタリ!と襟戸の肩にかけてました。
そんな二人のやり取りを見守っていた暮くんが怪訝そうな顔を向けます。

暮「でも…お高いんでしょ?」
襟戸「いやらしい聞き方だな〜」
加集「こちらの、公演記念タオル…お値段、なんと!2500円!!」

「安い!!!!!」(笑)
お約束の掛け声、やっと言えて満足です(笑)
「買うよ!」という襟戸くんに「じゃあ、後でお金ちょうだいね」と加集くん(笑)
「うわーなんかリアルな感じだ…」と襟戸くんにぼそりと呟かれていました(笑)

引き続き「替えのシャツになるものも」と悩みを打ち明ける襟戸くんに、またもやオススメ品がある加集くん(笑)

加集「お客様のその言葉をお待ちしていました。
   こちらの、奏組のチームカラーである若草色で作られたTシャツ!」(襟戸に手渡す)
襟戸「若干くしゃくしゃ」(笑…ずっと加集くんが握りしめていたので)
暮「綺麗な色ですね〜…でも、お高いんでしょ?」

いやらしい聞き方からの「お値段、3000円!!」に安い!!コール(笑)

襟戸「これ(タオル)2500円。こっち(Tシャツ)3000円」
加集「まとめ買いにもピッタリ!」
襟戸「じゃあ、これもお買いあげで」
加集「後でお金ちょうだいね」
襟戸「リアルだな〜」

まぁ、何はともあれこれで襟戸くんの悩みも解決という事で最後の加集君の悩みへ。

加集「いや〜昨日の挨拶で滑ったからかなんだか寝付けなくて。
   なんかいい音楽ないかな〜」
暮「そんな加集さんの悩みにいいものがあります!」

ということで今度は暮がオススメするのはもちろんCD!
主題歌CDを高く掲げてます。

襟戸「でも、これってさ11月下旬発売じゃなかったか?」
暮「先行発売しております〜!」

はい、本当は11月28日発売のCDですが、この会場でどこよりも早く買えます!
私も買いました!(笑)
さらに、おまけボイスとして奏組の五人がおやすみ、おはようを言ってくれると語ると

加集「じゃあ、ルイスが優しい声でおやすみ〜って言ってくれるの?
   安眠できるわ〜〜」

安眠というか…まぁ、これは聞いてのお楽しみですね(笑)
さらに、会場ではドラマCDも先行発売していて、同時購入すると島田先生描き下ろしのポストカードもついてくる!と宣伝を畳みかける暮。

暮「楽団服姿の雅音子さんが、かわいらしいであります〜!
  ぶはーー!!」
襟戸「(暮の前に出て)…というわけで、鼻血がでたところでそろそろお時間ですが…
   (下手袖を確認)まだかかりますか〜?」

ちょっとまだ時間がかかりそうというところで先程までの流暢さはどこへやら、中央に固まる三人(笑)
でも、すぐにOKサインが出たのか「よかった!」「予定外であります」「なんにも考えてなかったよ」と口々に安堵すると、襟戸が締めるべく前へ。

襟戸「最後は、これで締めたいと思います!
   お買い求めは、アフタートークの後に!!」
暮・襟戸「シー・マエストロ!!」

と、三人が笑顔でそれぞれのアイテムを持って上手に去ると、入れ違いに今回のアフタートークの出演者が下手から登場。
下手から現れた黒のスタッフTシャツを着た中山さんの紹介でグッズで売られているTシャツを着た音子役の田上さん、ヒューゴ役の渡辺さん、ジオ役の宮垣さんが登場。
続いて、エリカ役の日高さん。そして最後に新次郎役の菅沼さんが登場して今回の出演者が勢ぞろい。
奏組メンバーが上手側で、マイクは2本。
菅沼さんと日高さんが下手側でマイクはそれぞれ。
最下手に中山さんがそれぞれ自己紹介をしイスに座ってトークスタートです。
(最初、田上さん側にマイクがあり、コードが椅子に引っかかって伸びなかったので渡辺さんが田上さんが伸ばしてくれたマイクに顔を寄せて喋っているのがかわいかったです。でも、その後のために田上さんが着席時にコードを椅子と椅子の間に回してちゃんとマイクを回しやすくしていた気配りが素敵)

まずは、中山さんが日高さんたちに奏組はどうでしたか?と質問。

日高「私、今日で実は三回目なんです!一回目はニコ生で見て、2日に劇場で見て
   今日もせっかくだから7時ぐらいに来て、あのあたりの席(立ちあがって客席の一部を示す)で見て踊ってました!
   (田上さんに向って)ちょっと歌ってくれる?」
田上「あ、はい!」

と、突然の振りにも関わらず、アカペラでさらっと円舞曲を歌う田上さんに合わせて、振付を完璧にこなす日高さん。
拍手を受けて「一応、巴里花組のダンスリーダーと呼ばれています」と言って着席しつつ「これ感想になってます?」と中山さんに確認する日高さん(笑)

ここで客席にいたコスプレのお客さんを見つけて「そこの!ルイスさん?」といじる日高さん(笑)
ルイスさんと音子ちゃんが並んで観劇していたのです。さすが目ざとい!
話は続きまして「サクラ大戦は立っていいんですよね?」と中山さんに振って「強制ではありませんが、高まった方が立ってます」と答えていました(笑)
ええ、高まってます。あの主題歌で高まらずにいられますか!
日高さんも「強制じゃないけど、でも立って一緒に踊るとずっとずっと楽しいよ!」と参加を促していました。
で、今日のトークメンバーに対する感想を…となったところでまずはジオに触れる日高さん。

日高さんの「ジオくんの台詞外のバレエダンスが最高にツボなんです!」に照れつつ「ありがとうございます」と呟く宮垣さんがまた大人しいこと(笑)
ヒューゴに対しては笑わないように頑張っている姿に触れて、渡辺くんが「舞台上で仕草とか、必死です」と答えていました。アフタートークでやっと笑えると。本番中も楽しいけど、今楽しいと(笑)
そんな渡辺君に「これからも自分を殺して、役を生きてください!」とエールをおくる日高さん。言い回しが明るく底抜けで面白い(笑)

男性陣に対し菅沼さんが「二人は真逆なんだよね」とすでに4日夜で一度トークしているのでツッコミを入れると、渡辺くんが訂正を。

渡辺「ちょっと違います。(宮垣くんの肩に手を置いて)楽屋ではめっちゃ喋ります!」
菅沼「なんだ、楽屋番長だったの!?」

この後、今日トーク頑張るって言ってたのに!と菅沼さんにつっこまれ日高さんにも「やっぱりキャラにならないとダメ?」と言われ
「眼鏡かけないとですね…」と服装よりなぜか眼鏡を強調する宮垣さん(笑)そんな逃げ腰気味に追い打ちをかける日高さん(笑)

日高「やっぱりダンスとか身体で表現する方が得意ってことだよね?
   もし緊張しちゃったらこの辺で踊ってもかまわないのよ」
宮垣「やりませんよ!?」

さすがに、これには即つっこみました(笑)フォローに見せかけて、なんて無茶振りを日高さん(笑)
最後に田上さんについては

日高「自分で言うと怒られちゃうかもしれないけど、(自分と)似てるな〜って!
   さっき広井さんにも「君たちそっくりだな」って言われて
   心の中では、音子ちゃんを一番応援してしてるかもしれない!」

おお、今日広井さんいらしていたんですね!恐縮して「ありがとうございます!」と頭をさげる田上さん。
「でも、いつもいつも(挨拶(フリートーク)で)噛んじゃうんですよね」と田上さんが言うと「そこは違うところかな?私は台詞よりフリートークの方が得意だから」と言いきる日高さん(笑)
立ちあがって「勉強させてもらいます」とぺこりと頭を下げる田上さんがかわいい事かわいい事!!
しかし、本当にマイクを離さない日高さん(笑)だからこそ、二人にはそれぞれのマイクなのかも…ということで、こちらもよく喋る菅沼さんの番へ(笑)

菅沼「僕も、実は(奏組見るの)3回目なんですよ!
   僕、ニコニコ動画で自分の名前検索するの好きなんです(笑)
   ウィキペディアとかで自分のところ見て更新されてるかどうか見たり…」
日高「やってもいいけど、言うなよ〜!」(笑)
菅沼「(笑)で、1日も夕方たまたまニコ生を覗いたら奏組無料で放送しますってあって」
日高「出会っちゃったのね」
菅沼「それで見て、あと4日の日に見て今日も7時からはこれなかったんですが
   楽屋入りしてモニターでずっと見てました。僕は三回じゃ振付覚えられなかったんですけど
   僕、紐育では同じくコレ(振付講座)やる係なんですが、あそこまでさらっと上手く歌えなくて!
   音子ちゃんの歌がうまくて、なんでソロが無いんだろうって」
日高「そう、私もそう思った〜!」

と、田上さんを褒める褒める!でも、確かに歌うまいんですよね…!奏組が次回もあるならぜひソロ曲をお願いしたいです!
あと、やっぱり隊長が振付講座を務める的な話になったのですが、巴里は武田さんやシゾーさんと日高さんが零して「あの隊長はなんでやらないんですかね?」と菅沼さんが中山さんに尋ねると「長年の中でそうなっていました」とぼかした回答でした(笑)

ここで、中山さんが「ヒューゴが触れてほしそうに、懐っこそうに見てる」と渡辺くんに振ったので、話題がそちらへ。
「っていうか、今日ずいぶんラフな恰好じゃない?」と菅沼さんにつっこまれ(4日はもっとかっちりしていたのでしょうか?今日の渡辺くんはカーキ色っぽいサルエルパンツに帽子でした)
「だんだん崩して行こうかなって」答えていました(笑)

ラスト円舞曲の際に、ジオとルイスがステップを踏んでる時にお互いの顔を見る部分でどうもヒューゴを笑わせに走っているみたいで隣の人に「稽古場なのをいいことにヘイヘイ!って!!」とかなり宮垣くんが遊んでいたことがばらされました(笑)
そうしたら日高さんが「やっぱり体で表現する方が得意ってことかな」と振って、今度は本当に通称ジオステップをやることに(笑)
音響さんが音楽までながしたら、やるしかないですよね(笑)
三丁目で探してきた動きで上手から下手へ向ったのですが、音楽がソロ終了時の去る時の音楽だったらしく、締めでは急ぎ目に上手へと向って…そのまま一旦はけたので
渡辺君に「ありがとうございました〜〜!」
菅沼さんに「ジオさんでした〜〜〜!」
と、まるでそのまま退場のように見送られましたが、普通にしれっと戻ってきました(笑)

そして日高さんの話がまだ終わらない(笑)
「あ、あたしアレも好き!」と源三郎のソロで出てきて「♪だれでも心に喜び浮かべ」の部分のステップを立ちあがってちょっとやってみる日高さん。
そうしたら田上さんが乗ってきて「あれ、みんな楽屋でやってるんです」と話したから「ちょっとやってみようよ」と日高さんに拾われて、急きょマイクを置いて前に出る田上さんと宮垣くん。
えっと、と相談する様子に「もしかしてなんにも打ち合わせしないでやろうとしてる?」と日高さんに聞かれ、頷く田上さんたち。
「でも、やっちゃったもの勝ちだから!後で怒られなきゃ大丈夫だから!!」と励ます(笑)

音楽も、あの曲はかなり途中の部分なので出ないとのことなので、急きょ田上さんが「歌詞ちゃんと覚えてないので鼻歌で」とステップスタート。
でもそれに合わせて宮垣くんは上手へ、田上さんは下手へ進み、二人で同じステップを踏み、アラベスク(バレエのポーズの一つ)のポーズまで鏡対称のようにやってくれました!!
やりきった田上さんは宮垣くんと共に椅子へ戻り「いつか、ジオさんと踊るだけじゃなくデュエットしてみたいな」と呟いていました。ぜひそれは見たい…!!!

一段落ついた所で話題が渡辺くんへ。
ヒューゴが自分の素と違うという話を膨らませて

菅沼「ウチには直さん(サニー役:内田直哉さん)という人がいて、その人はキャラを自分にどんどん近づけて行った(笑)
   だから、渡辺くんも徐々に自分化していけばいいから!」
渡辺「良い事を聞きました」(笑)

インチキサプライズスーツ情報に笑う渡辺くん(笑)
これに日高さんも乗ってきて

日高「ウチにも笑っちゃいけない人がいるんですけど、中の人は一番の笑い上戸なんです。
   がんばって強面作ってるんですが、やっぱり素が出ちゃうんでよ。
   でも、そんな所にお客さんは萌えてるんじゃないかな」

と言われたので、全力拍手しました(笑)
ええ、巴里の緑の方のように…というか歴代キャストのように自分に役を引き寄せて近づけていってください!(笑)

さらに、中山さんから「センターの大先輩に何か聞きたいことがある?」と渡辺くんを促すと最後の決め台詞をいつも緊張してしまうので、何かカッコ良く言えるコツがあればと質問が。
しかし新次郎は「アレ(決め台詞)言ってるのジェミニですよ!」とツッコミつつも日高さんに必殺技の事を触れられ渡辺くんが「ちょっと聞いてみたいな〜」と煽ったので、会場から拍手が(笑)
ということで、新次郎の必殺技生ボイス!!「ぼく、ちょっと後ろ向きますね」と立ちあがって、客席に背を向けての「狼虎滅却…! 天・地・人!!」まで言ってくれました!!!

拍手を受けつつ、椅子に戻ると「今、ちょっと急いじゃったんですけど、狼虎滅却は陶山さんがこだわってましてね…!」とここから日高さんも加わって陶山さんのこわだりトークへ(笑)
めっちゃめちゃ低い声で地を這うような「ろぉぉこぉ…めっきゃくぅぅぅ…!」や、内臓出るかと思ったや、お腹に力入れ過ぎてつったって言ってた!!と二人が盛り上がっていると

渡辺「すみません!すみません!僕へのアドバイスですよね!?」

と勇気あるツッコミをしてくれたので菅沼さんが「反面教師!あの人のマネはするな!!」と無理やりまとめました(笑)
たしかに「じぃぃけんはぁぁ…」とか、できない(大笑)
あと、僕たちは音じゃなくて声で倒すから的なフォローも…とにかく、声が大事ですものね。

これだけでは何なのでエリカが「愛の御旗のもとに」のレクチャーやこだわりを伝授。
あのシーンだけは普段天然ボケだけどしっかりやろうと頑張っているらしいです。ポイントは「言っていいのかな〜」と言いつつ「愛の御旗の」でちょっと顔を下げて「もとに!」でくっと顔を上げて胸を張ると締まるとのことでした。
これに「カッコいいー!!!」と声を上げる渡辺くんと宮垣くん。
さらに渡辺くんは頷き「日高さんののみ参考にさせていただきます」と菅沼さんに言って「なんだよー!」といじけてました(笑)

と、ここで鐘がなって残念ながら時間となってしまいました。
最後に、ゲストから一言ということでまずは日高さんから喋ることに

奏組の若さとフレッシュさに元気をもらっているというような内容で、歌で声が裏返ったりするのも、真剣にやって練習しているからだからこそだったり
14公演という長さに「私個人では無理です…!」とおっしゃって、私なんかは舞台の上でも背を向けたら大きく息をしたりしてちょっと抜いてるんですが(笑)
彼らはきっと背中を向けてる時もちゃんとキャラだと思います。という内容だった気がします。

続いて菅沼さん。トーク前の3分間ならぬ、10分間ショッピングにも触れて、あのコーナーは三人がアドリブを入れたり本当に考えて作ってることが伝わってくるし
同じ公演だけど、毎日違う舞台だから、ぜひ11日まで来れる方はお越しください!な感じでした。

でも、日高さんが最後にまだ喋ります(笑)
私事ですが、明日のトークにも出るので、このうるさいお姉さんの喋りが聞きたい方もきてください、と(笑)
さらにこんな素敵なメンバーに守られる音子ちゃんが羨ましい!出来ることなら、帝都に行って奏組に入隊したい!と言って「言っちゃった、てへ☆」的に肩をちょっとすぼめる日高さんかわいい!

最後に中山さんが奏組メンバーに誰か「事件はプレリュードのうちに!」をお願いしたら、宮垣くんがすかさず渡辺くんにマイクを渡すのですが、マイクを受け取った渡辺くん田上さんに渡そうとしたり譲り合いが発生したのですが
しかし「普段言わないから」という理由で宮垣くんが締めをすることに…!!(笑)
慌てて隣の渡辺くんに台詞を確認しているのがかわいかったです(笑)

たどたどしくなっても「終わりよければすべてよし的な、私たちがどんなでも「シー・マエストロ!」で揃えましょうね!せっかくだから立ちましょうか」と客席をコントロールする日高さん(笑)
そして指揮台に上がった宮垣くんの号令を待つことに!

宮垣「帝國華撃団、かな―――」

おっと、どうした!?(笑)
急に声がすぼんで、台から降りて背中を向けつつ人差し指で「もう一回」とリテイク要求。
大丈夫!大丈夫!と奏組二人に励まされつつも田上さんに「真面目にやって、ジオさん」とツッコミいれられてました(笑)
改めて台の上に立ち…

宮垣「帝國華撃団、奏組!事件は、プレリュードのうちに!!」
全員「シー・マエストロ!!!」

ちゃんと綺麗に締まりましたよ!!やりきったよ宮垣くん!(笑)
あとは、皆さん順番に下手へと去っていきました。

いやぁ……しかし、菅沼さんも日高さんもさすがよく喋る喋る!
でも、無いと思っていた邂逅が見られすごく楽しかった!!!
これはぜひ、本当にDVD収録を…!!お願いします!!
如月紫水 <rxqkycrwxn> 2012/11/17 01:36:23 [ノートメニュー]
Re: 奏組〜雅なるハーモニー〜14公演中8公演レポ [返事を書く]
千穐楽ダイジェスト


アドリブ集というよりは、今回はダイジェストかな〜と…

今回、会場BGMが帝都の曲ばかりだったのですが、最後に必ずゲキテイのアレンジ(たしか曲名は「がんばれ帝国華撃団」だったかな?)が流れるのですが、それに合わせて手拍子が起るほど熱い客席。

そして、それが終わり前説を務める書生さんが現れると「待ってました!」とかかる声。
それに「ありがとうございます」と返事をしてから前説に入る書生さん。

書生「本日は、サクラ大戦奏組、大千穐楽にお越しいただき、まことにありがとうございます」

と、初っ端からテンションマックスに拍車をかけてくれます(笑)
今日はついに「蒸気携帯電話の電源はお切りください」の部分で「切ったよ!!」と掛け声が!
やっぱりこういうのって男性の声がいいなぁ……女性の声はなかなかすぱーんっと響かないので難しいんですよ!!

あと、前説での遊びは洋装の男性、竹蔵が書生さんに謝る時に懐から焼き芋を出したこと(笑)
スリなのに、ちゃんとお礼をする竹蔵(笑)
初っ端から入れてくるなぁ!

―――練習前のストリングス隊

襟戸のシャツは「一週間」でした(笑)

が、本当の遊びはここから。
襟戸が台詞を喋りながら椅子をどんどん渡っていくシーンで、いつもなら上手の階段に座って話を聞いているだけの加集がそーーっと立ちあがり、襟戸が最後に腰掛ける予定の椅子の後ろでスタンバイし……引いた!(笑)

のですが、襟戸君はその時に限って立ちあがって前に進み「なんていうのかな…大都会の、光と闇っていうのかな」と上手の階段前で喋ったのです!(笑)
引っかからなかった!!と悔しそうにアイコンタクトする暮と加集がかわいいです!(笑)


あ、後の源二と源三郎の「いじめんなよ」と「いじめないよ」の肩のつつき合いは、一段と激しく高速でした(笑)

―――視線を感じる紳士

紳士「たしかに、ここら辺からすごい視線を感じるよな…
   力強いよな
   (湧きあがった拍手に驚いて)うわ!
   気にしないでいいんだった!
   あ!(腕時計を客席に見せて)もうこんな時間か!!」

―――夢見る音子ちゃん

正確には10日夜からですが、音子ちゃんの「キラキラキラキラ…」に合わせて、客席から拍手がおこりました。

―――俥屋の行き先

今日は日本橋ではなく、男女混合合同パーティーでした!

―――ジオの歌中の奏組メンバー

いつもは、最後の一撃だけが腹にヒットする兄弟の喧嘩ですが…今日は源三郎の攻撃が三発ともヒットしたので兄さん大ダメージ(笑)
ちなみに、源三郎とルイスともに頬張った金平糖は奥の席からだとピンクに見えました。

―――桐朋兄弟のやりとり

昨日に引き続き「誰かさんと違って」で最後に兄さんの頭にぽんっと手を置く源三郎。

さらに、源二の「総楽団長より、でっかいの!」という話では今日もフェイントありで

源二「と、見せかけてこっちが本物!」
源三郎「それもそれで嫌だよ!!」(上手に向って蹴っ飛ばす)
源二「なんだよアレも嫌、コレも嫌って後ろ向きだなぁ、ふん!」
源三郎「兄さんが前しか見えてないだけでしょ、ふんふん!」

源三郎があざとかわいいというか、幼い(笑)
その後、音子ちゃんの動作を真似する兄弟のかわいいことかわいいこと(笑)

ちなみに、音子ちゃんに踏まれて源三郎が痛がった指は…

源三郎「痛った…!!兄さん指……!
    どうせなら、本人踏んでくれればいいのに…!
    もう、こんなとこ…!!」

そうきたか!!!(笑)
中指を踏まれるとは、また器用な(笑)

最後の喧嘩は「これから伸びるんだよ!」「伸びません!」で交互にジャンプというか、同時にジャンプしていました(笑)

―――ジオステップ

ツーステップからのジャンプ、早歩きしてまたツーステップからのジャンプがめっちゃ早くて間隔相手て2回繰り返した所で下手へとはけてしまいました(笑)
源二が「おい、ジオ!」といつもより大きな声で呼びとめると、さーすがジオ。
バッグで戻り、優雅なターンで振りむきました(笑)

そして、去る時もジャンプしてから去っていきました(笑)

―――「バカは嫌いだ 以上コーダ」

曲のラスト、源三郎が掲げた左手で拍手を煽り、曲の終わりと共に止めて「センキューー!!」と敬礼。どの公演よりもキレのある力強い締めでした!
でも、敬礼の角度がちょっと上目づかいだったりやっぱりウインクするのは安定のあざとかわいさ(笑)

―――窃盗団、今日の収穫

前日、ポケットに引っかかって財布がなかなかとれなかった竹蔵が思わず「今日はちゃんと取れた」と呟いたのがちょっとツボりました(笑)
そして、分け前を配った際に二人ともいつもと違うアイテムを持っていることに秋奈が気付き

秋奈「竹、その時計どうしたんだ?」
竹蔵「(つけている腕時計を見せて)あ、さっき浅草で彼女も出来そうもない顔の奴が
   男女混合合同パーティーに行くって言ってたんで
   かっぱらってやったんですよ!」
秋奈「松、お前もその笠どうしたんだい?」
松吉「ああ、さっきすれ違った俥屋に
   お前そんな足細いのに走れんのか?って言ったら
   すみませんって、くれました」
秋奈「なんで売らなかったんだよ!」
二人「いや、なんか……かわいそうだったので」
秋奈「(呆れつつ)とにかく!今日は新橋あたりで稼ぐよ」

お互いがお互いのネタを(大笑)
というか、あの紳士が時計を見せたのは伏線だったのですね!!!

―――襟戸のシャツ

くんくんと鼻を動かして、訝しげな表情を浮かべる暮

暮「…ところで襟戸さん。そのシャツ、何日目でありますか?」
襟戸「ああ、洗いたて」

………………!?!!?!?!!?!?!!?!

暮「洗いたて!?!?!?
  襟戸さん、洗っちゃったでありますか!?」
襟戸「洗っちゃダメなのかよ!?」
暮「めっちゃ良いにおいがする」

日数がどこまで伸びるかに注目していたので、これは予想外すぎて!!
駆け込んできた加集も、離すタイミングがつかめず襟戸が普通に突き飛ばして「はぁ…太陽の香り」と呟くほどですよ!!(笑)

暮「こういうときは……」
加集「ああ、大丈夫。良い香りしてめっちゃ落ち着いた」

人三回より効果のある洗いたてシャツの鎮静効果(笑)

―――再び踏まれる源三郎

源三郎「痛っ……!!…小指っ…赤ちゃん指っ……!
    僕は子供じゃない!!ふんっ」

―――最後まで踏まれる源三郎

なかよしスイングの後、思いっきり袴の裾をまくって「踏んでやる!」と踏む気満々で音子ちゃんに足を下ろしたのに、かわされやっぱり踏み返される(笑)

源三郎「っ…ふまれた〜〜もう、ヤダ!もう!!」

…………ホント何なんだろうこのあざとかわいい生き物(真顔)

―――逃げる窃盗団

秋奈「数寄屋橋の下で落ち合おう。いいね!」
二人「はい!!
竹蔵「ああ、でも俺、足遅いから逃げ切れる自信ないよ…」
松吉「大丈夫だよ!そんな時は、俺達が大好きな
   あの花組さんの歌を歌えばいいんだよ!」
二人「♪はーしーれー 光速のー 帝国歌劇団〜〜!!」
竹蔵「俺、なんか、逃げ切れるような気がしてきた!」
秋奈「たしかに良い曲だけど、今は早く逃げな!!」
二人「はい!!」

竹蔵「あ、姉御!!無事に逃げきれたら
   三人で大帝國劇場に行きましょうね」
松吉「そして俺達を救ってくれた時みたいに、焼き芋食べましょうね」
秋奈「松……竹……」

笑って、視線を交わし合いバラバラに逃げる三人。
………まさか、こんなにほろりとする良いシーンになろうとは!!
ゲキテイではもちろん手拍子起るし、なんだか歌謡ショウの、帝都のショウの人情味あふれる部分を確かに引き継いで頂きました!!!!!!という感謝の気持ちでいっぱいになりました。
根は、良い人たちなんだ。

―――花咲く乙女

公平先生の発言から、口コミでどこまで広がるか的なある意味実験的でもあった音子ちゃんが歌うシーンでの黄色いサイリューム。
手拍子しながらだから、ゆっくり左右に振る事はできなかったのですが、やっぱり一段と光の数は多かったです。
グッズに無いのに、これだけの方が持参していたという事が、やっぱり凄いと思うのです。

―――カーテンコール

声援も一段と大きく、綺麗にかかるこの雰囲気、まさにサクラ!!

音子「それでは、キャストからご挨拶させていただきます。
   今日は、全員でやりまーす!」

音子ちゃんの眩しい笑顔!!そして「まず最初は、襟戸勇さんから!」とトップバッターを紹介。
以下、かなり抜けが発生すると思いますので、順番と雰囲気だけ感じ取っていただければ…

襟戸「襟戸勇です!ありがとうございます。
   たくさんのキャスト、スタッフさん
   そしてなにより応援してくださっている皆様の
   暖かい拍手、ご声援。本当にありがとうございます!
   これを糧に、僕たちはこれからもがんばっていこうと思いますので
   今後とも、応援よろしくお願いします。
   ありがとうございました!
   では、次…加集丈治!」

加集「加集丈治です!(掛け声に)ありがとうございます!
   でも、僕は欲張りなのでもう一回言ってもらっていいですか?
   せーーの!(客席「丈治――!!」)
   ありがとうございます!
   本当に、毎日夢のような時間を過ごすことが出来ました
   ぜひ!また、お会いしたいと思います!
   ありがとうございました!!
   では、暮ちゃ〜ん!ヨロシクちゃ〜ん!(チャラ男的に両手で指さし)」

暮「暮鏡一です。
  本当に、受け入れてくれて、応援してくださって
  感謝であります!
  これからも、応援の方、よろしくであります!
  では次は、秋奈さん」

秋奈「元、悪党。不知火の秋奈です。
   (奏組の)皆さんに、助けていただき
   (客席の)皆さんにも助けていただき、ありがとうございました。
   皆さん、荷物に…あ
   皆さん、お帰りの際にはお気をつけてお帰りください。
   ありがとうございました。(前の挨拶では荷物の中身を確認、という悪党寄りのご挨拶だったそうです)
   では、シベリウス総楽団長」

シベリウス「総楽団長の、ヨハン・シベリウスです。
      無事に、千穐楽を迎えることができました。
      皆さんから、素敵なハーモニーを頂きました。
      また、劇場で会える日を楽しみにしています。
      ありがとうございました。
      では、ルイス」

ルイス「フランシスコ・ルイス・アストルガです。
    本日は、ご来場まことにありがとうございます。
    …本編より、この挨拶の方が緊張します(笑)
    こういう時は、人という字を三回書いて飲み込むんですよね。
    (掌に書きながら)人、人、人……
    (飲み込んで、胸の前に手を当てて)ふぅ……
    紅茶を淹れてきます。(すっと下手へ行こうとするのを
    なんとなくシベリウス、しっかり暮と襟戸に止められ
    襟戸に「挨拶!挨拶!」と指摘されて、元の位置に戻る)
    そうでした。挨拶…忘れていました(笑)

    サクラを通じて、皆様に会えたことを本当に幸せに思います。
    美味しい紅茶を淹れるコツを知っていますか?
    (「知ってる!」と客席から声がかかり)知っていましたか?
    そこは知らないでほしかったです(笑)
    あのですね、紅茶だけに「あ、ティー(熱い)」
    (どう反応したら良いのかわからない客席)
    ………このような状況の事を、火傷と言います」

ルイスさーーん!(笑)さらに、次の紹介まで忘れそうになって「あ、次ですね。次は、源三郎くん」と思いだして付け加えていました。
ちなみに、知ってると回答した方の頭の中にはきっとすみれさんの連鎖イベントが思い浮かんでいたと思うのですが…というか、ゲームやった人なら全員ゴールデンドロップ目指して最後の一滴まで注ぐLIPSが頭に浮かんでいたと思います(笑)
次の源三郎は、右手を高く上げて「はい」と一歩前へ。

源三郎「桐朋源三郎です。
    みんなの前でキラキラできたことをすごく嬉しく思います。
    奏組は僕たちだけでなく、支えてくれるスタッフさんがいてこそです
    だから、チーム奏の皆さんに聞こえるようにみんなで
    ありがとうって、言ってもらえたらと思います!!
    せ〜のっ…て言ったら、いきますからね
    (客席からの「あざとい!」の声に、生意気そうに)いいじゃない
    (笑って姿勢を正し)いきますよ。せーの!!
    (客席「ありがとうーーー!!!!」)
    みんなに僕から、セーンキュ☆」

うわわわわっ…最後はこっちのバージョンできましたかっ!!
本当に、本当にあざと可愛っ……!!そして、その横でそわそわしだす源二(笑)

源三郎「次、誰だっけ?」
源二「俺、俺!!」
源三郎「あ、兄さんか。言ったらいいじゃない」

源二「(一歩前に出て)よぉ!俺、桐朋源二!
   みんな、元気か?
   えーと…また何言うか忘れちまった(笑)
   ルイスも言ってたけど、緊張しちまうんだよな〜
   ええと、初日からずっと言いたかった事があるんだけど
   いま言うな!
   (客背に向って手を広げながら)今日からみんな俺達の仲間だ!!!
   絶対絶対絶対絶対、また会おうな!
   ありがとうございました!!
   次は、ジオ!」

ジオ「G・O・バッハです。
   私、ツーステップをするキャラでした?(笑)
   みんなも(楽屋で)ツーステップしてくれるのですが
   なぜか、ヒューゴだけやってくれない。(湧きあがる笑い)
   (思いっきりヒューゴを見ながら)ヒューゴ!
   共にツーステップをしてくれ」

ジオ様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!(笑)
ヒューゴが戸惑いながらも、客席の雰囲気も相まって、前に出るしかない状況に(笑)
ジオも前に出て、二人で同じポーズをして「せーの」でその場でツーステップ。
ヒューゴの思いっきり険しい顔で小じんまりなツーステップがそれはそれはツボに入りました(笑)

ジオ「(元の位置に戻り)ちょっと話がそれてしまいましたが
   これからも、私、ジオ。ノブレス・オブリージュの精神で
   完璧を目指してまいりますので
   また次回がありましたら、ぜひまたお会いしましょう!」

言いたいことを言いきったジオ様。満足げに下がり、ちょっと沈黙が満ちる舞台に「では、ヒューゴ」と次の紹介を思い出して足す様子に音子ちゃんが「完璧じゃないんだなぁ」と呟いていたのに、ちょっと笑ったジオ様素敵。
そして、ヒューゴが前に出てご挨拶

ヒューゴ「ヒューゴ・ジュリアードです
     毎日、たくさんのご来場、ご声援。ありがとうございます。
     今日のこの日が来るまで、たくさん悩みました。
     みんなでいろいろ考えて、チーム奏ひとつになって
     がんばってきました」

メモに、感謝してますとあるのですが…脈絡が分からない…
というか、この辺りからヒューゴの両目から涙があふれて、頬を伝っていっている事に感動してしまって。
それを見守る奏組メンバーのまなざしも暖かくて。ああ、本当に本当に良かったなぁと…もっと良い事をたくさん言ってくださったのですが……私の記憶力、涙にもっていかれました。最後は

ヒューゴ「そして、奏組の事を応援してくれたら
     これ以上嬉しい事は無いです。
     本日は、本当にありがとうございました…!」

と、締めてお辞儀をした後に会場に背を向けて涙をぬぐうヒューゴ。
それを見守る奏組。隣にいた音子ちゃんが一歩前に出て「雅音子です」と言ったタイミングで前へ向き直るヒューゴ。
本当はヒューゴが紹介せねばならなかったのでしょうけれど、音子ちゃんが自主的に前に出たタイミングと、ピッタリ合ってしまっていました。それについて、ちょっと目を合わせて笑う二人。
改めて、音子ちゃんからのご挨拶です。

音子「14公演、本っ当にありがとうございました!
   この公演は、未来へのプレリュードだと思っています!
   えっと、また会える日まで、応援よろしくお願いします!
   ……噛んじゃった。(頭をかく仕草に「かわいい!」と声がかかる)
   ええと、しっとりしてきたので
   皆さん、身体を動かしませんか!?」

ということで「円舞曲、君に」の振付講座へ今日は音子ちゃんが「それでは、み〜んなでやりましょう!」と舞台の仲間全員を見渡してから振付に入りました。
「ちょっと異国の人が多くて、片言になっちゃったり噛んじゃったりするかもしれませんが(笑)」と前置きしてゆっくり、もう一度少し早くと繰り返し。会場、ほぼ完璧!!で音子ちゃんが「皆さん、ホントにだんだんうまくなっていきますね」と呟いていました(笑)

音子「それでは!本日は本当に…」
全員「ありがとうございました!!」

揃ったお礼からの「円舞曲、君に」に満員の客席が立ちあがり、揃う手拍子からの一緒に踊る。
………ああ、これぞサクラの舞台。
独特な、けれど素晴らしい一体感ある空間を奏組も確かに持っている…!

最後にヒューゴが号令を決め、全員がはけた後も鳴りやまない拍手。
もちろん、カーテンコールです!

音子「ありがとうございます。
   皆さんの素敵な五百重奏に
   本当に、皆さんと創り上げる舞台だと体感しています。
   あの…ヒューゴさん。
   わたし…あれ、やってもいいですか?」
ヒューゴ「……ああ」
音子「ありがとうございます!
   これからも、チーム奏をよろしくお願いします!いきます…
   帝國華撃団・奏組!事件は、プレリュードのうちに!!」
全員「シー・マエストロ!!」

バッチリ決まったところで、ストリングス隊や秋奈やシベリウスがはけたところで、ジオと源三郎がヒューゴに突撃。
それを隣で見ていたルイスもヒューゴに寄り、一人はけようとしていた源二も気づいてその輪にダッシュ。
五人が纏まってる様子を、上から笑顔で見ている音子ちゃんでしたがそれに気づいた五人が全員音子ちゃんへ手を差し伸べ“降りておいでよ”と手を引くのですが、さすがにその高さを飛び降りる事をためらった音子ちゃんは迷った結果上手階段へ。
素早く降りて、五人の間に入り下手からルイス、源二、音子、ヒューゴ、ジオ、源三郎とそれぞれ背に手を回して全員並んだ状態で礼。
音子ちゃん、ヒューゴで上手下手に分かれて最後まで客席に手を振りながら去って行ったのですが…終演アナウンスがかかってもそれでも鳴りやまない拍手に三度目のカーテンコールが!!

予定外だったらしく、ジオと源三郎は舞台奥から現れました(笑)
他のメンバーもいつもの戻り方とは違う、本当にわいわいした様子で戻ってきました(最終的には、音子ちゃんを上段に上げたいつもの立ち位置へ)

音子「ありがとうございます。
   最後は、やっぱりあれで締めたくなりますよね?
   ヒューゴさん、余力はありますでしょうか?」
ヒューゴ「………(小声で「うん」と頷く)」
音子「では、ヒューゴさん、よろしくお願いします!」
ヒューゴ「(一歩前に出て)帝國華撃団・奏組!事件は、プレリュードのうちに!!」
全員「シー・マエストロ!!!!」

全員がそれぞれ最後まで手を振ったり客席を見ながらはけて行くのですが、音子ちゃんが下手階段から素早く降りて、ヒューゴの前に立って握手を求め、それに応えるヒューゴ。
それだけでも感動的だったのですが……ヒューゴ、やってくれました。

握手したまま、音子ちゃんを優しく抱き寄せました!!!!

ヒューーーーーゴォォォォォォォォォーーーーーーーーーー!!!!!!!
ただでさえ高まっていた客席のテンション、完全にどこかに飛んで行きました(笑)
というか、リアルに黄色い悲鳴を上げる日が来るなんて……!!!!
ヒューゴ良くやった!!羨ましい!!!!(大笑)
音子ちゃんビックリしてたみたいだけど、最後はちゃんと笑顔を交わしてヒューゴが上手、音子ちゃんが下手へとそれぞれはけたところで、本当に終了となりました。

その後、中山さんの「ありがとうございました!!」の声に客席からも拍手とありがとうが!!
本当に本当に、中山さん御英断ありがとうございました!!
おかげで、とてもとても素敵な時間を過ごす事ができました!

今日も出演者によるお見送りがあり、いつもとは逆の位置だったのですがとにかく「ありがとう」と「また会いたい!」を伝えるのが精いっぱいでした。
本当に本当に、この距離感が愛おしい。
最後の一人までお見送りした後は、中山さんの音頭によるロビーからははける前の最後のご挨拶。

ここで、ロビーにいた人たちが座って後ろの人までしっかり見れるように次々しゃがんでいく所にまた感動。
おかげで、後方にいたのにしっかりと出演者の皆様の姿を見る事ができました!!
「ありがとうございました!!」とまた見送り、本当に本当にこれで最後となりました。

新しいサクラ。
けれども、間違いなく太正浪漫あふれるサクラ大戦の世界を見せてくれた奏組にまた会える日を願って、劇場を後にしました。
絶対絶対!!一人も欠けることなくまた会いたいです!!!
いえ、会えると信じています!!
その時は、また素敵なハーモニーを見て聞くために、馳せ参じたいと思います!

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
またどこかでお会いできましたらよろしくお願いします!
如月紫水 <rxqkycrwxn> 2012/11/17 01:39:17 [ノートメニュー]
Re: 千穐楽ダイジェスト [返事を書く]
お久しぶりです。
ここの書き込み方、忘れかけている伊藤小百合です(苦笑)

紫水さんには10日に少しだけご挨拶させて頂きましたが、奏組でROMから戻って参りました。
レポありがとうございます。

初日ニコ生と10日昼のみの観劇。
しかも10日は「とにかく源二を追う」目的で見ていたので、全体を見られず、ちょっとだけ勿体無いことをしたかな、と。
こうして詳しく書いていただけると新たな発見があります。
全員居る場面などは、DVDで全景のマルチアングルを入れて欲しいですね。


女隊長のくだり。
>「いや……そんな人がまさしく花組さんにいますよね!?」的な
源三郎がイヤだと言いつつ本当はカンナを『兄さんの拡大コピーだ・・・』と気にしてたら・・・とか頭をよぎってました(笑)

あと、斧彦がカンナより大きかったはずです。


ギリギリまで足を運ぶかどうか迷っていたのですが、行って良かったです。
本当に、また公演して欲しいですよね。
伊藤小百合 <vnqounuwfz> 2012/11/19 15:15:13 [ノートメニュー]
Re: お久しぶりです。 [返事を書く]
お久しぶりです!
私も、確認キーをメモから引っ張り出す事が多いです(爆)

10日はまさかいらっしゃるとは思わなかったので、ビックリしましたが声かけていただき嬉しかったです!

奏組は大きな劇場ではないので、近いと本当にその役者さんを追う事ができる楽しみがありますが、たしかに全景は把握しにくいところもありますね。
今回のDVDこそ、久しぶりにマルチアングル採用して頂きたいです!

きっと、源三郎はカンナさんはカンナさんで尊敬していると信じています(笑)

ああ!!そうか、斧彦さん…!!そうでした、ちょっとカンナより大きいんですよね!ツッコミありがとうございます。

行った人の感想が、概ね「行って良かった!」なので本当にまたこのメンバーで奏組を見たいです。
全通…は出来なくても通いたいです!
如月紫水 <rxqkycrwxn> 2012/11/20 23:47:04 [ノートメニュー]
Re: 千穐楽ダイジェスト [返事を書く]
読み始めております
いつもありがとうございます、夢織時代です。
年末前で忙しくてなかなか時間が取れないのですが、
読み始めておりますので今回もちまちまとノートに追記していきたいと思います。


>サクラ大戦の公演を何回見た事ありますか?の項目でリアルに数えられず
……桁が違うとはまさにこのこと。

ともあれ、如月紫水さんがサクラ大戦の舞台であると直感されたのなら
それはほぼ間違い無いと信じます。
ってつまりはニコ生も見なかったんですけどね(汗)

書生さんが出てくるところとか帝都昨今事情とか、
「太正時代」というものが初っぱなからずいぶんと色濃く現れているなと
感心するところです。

帝都のスリかあ。……浅田次郎の「天切り松闇語り」を思い出すなあ。


>(が、決めポーズが一部カッコイイとアレなののぎりぎりの線の上にいる…!いや、ぎりぎり愛嬌ってことで!!)
想像して噴きました。

>夢を叶えるまで、二度と家の敷居は跨ぎません。
この言葉も久しく聞かなくなりました。
現代の死語が現役の言葉として生きている様が
「何故か懐かしく感じる太正」の演出に一役買っているように思います。

それにしても、奏組一般隊員まで登場とは、
一気に太正時代の幅が広がった感があります。
新登場だけど、世界設定としてはずっと登場し続けていた、ということですからねえ。


>つまり…年頃の俺達にとっては、今の生活は闇も同然!
うわー、男子校談義だー(大笑)

>おとこっていう、女でさ!
済みません、最初辞書登録する前はそう変換してました……

>シベリウス「今朝の出動で、降魔を一匹逃がしたと報告を受けたが」
なーるほど。奏組前夜としてはこういういきさつが。
コミックスだとさすがにこの辺を描く余力はないでしょうから、
エピソード0という点でも意義深いですね。



というところで第1ノート読了です。
また更新していきます。


******************************
12月23日午前3時更新



あたふたしてる間にもう一月経ってる!
ひー!情けなすぎる。



>音子「そっか、あれが八重洲通りで、こっちが数寄屋橋!
>  えっと、まっすぐ行って、晴海通りを左に曲がると、三越だ!
>   そこから三原橋を渡ると、右手に…大帝國劇場!やったー!!」
これ、自分が帝都に行き始めたころのおのぼりさんっぷりを思い出して照れるところです。


それにしてもジオさんがあまりにも完璧なネタキャラすぎて
読んでるだけで笑えてしまいます。
音子が去るのに気づかず、源兄弟のどつき漫才にも関わりなく歌い続けるってアンタどんだけ……。
それなのにダンスは超本格なんですか。なんてデタラメなお方。

>「いや……そんな人がまさしく花組さんにいますよね!?」的な笑いか(笑)
>私はもちろん後者です(大笑)
源二君はカンナさんに奏組隊長になって欲しい、と。メモメモ(おい)


ストーリーと関係有りませんが
>金平糖の大きさに関わらず、角の数は24になるらしいです。そして、それの科学的な説明は出来ない、と
ええええええええ!?知らなかった!
でも言われてみればどれも同じ形だなあ。
ショ糖結晶の構造に依存する現象だとは思うのですが、
24個……わからん。
そして源三郎のキャラクタが漫画版よりも掘り下げられている感じがします。


第1幕その3。
意外だったのは、花咲く乙女が帝都のラジオを流れているという話。
前にも出てきたのかも知れませんが、
この歌は年を取った花組の面々が昔を思い出して歌った歌というイメージが
1発売の頃からずっと頭の中にあったため、
サクラ大戦世界の現役の時代では流れていない歌だと思い込んでいたのです。
ラジオで流れていたり、舞台で流れているというのは
ちょっと驚きでした。


秋奈が音子の想いを聞くシーンはお約束とわかっていても
なかなかよいシーンであります。
……ってここからおもんさまの話とは。

おもんさまは私もほぼ確実に八百万の神々の一柱だと思います。
単純に妖怪とかと言われているものとどこで線引きされるものかわかりませんが、
おもんさまが彼女を選んだあたりのエピソードは
裏事情が色々あるのではないかとちょっと期待しています。

そもそもなぜ音子は「音子」と名付けられたのか。
出雲出身でこの名前が付けられたあたりにもなんだか色々ありそうで。


というところでやっとこ第1幕読了です。
気になりまくるところですが、そろそろ寝ないと……


***********************

第二幕


ヒューゴとルイスのコンビ評。
……うん、的確だと思います。
しかしこの二人がどうしてこうなったのかは
まだ漫画版でもはっきりしていませんよね。
それにしても、ルイスさんって本当に男なのかな????
あの過去を見てもなおもう二段階くらいの飛躍があるような。
作品を通じて完全にお母さんポジションが確立されていますねえ。

舞台版では「帝国華撃団」の文字ネタが早速出てくるんですね。
ゲーム1の冒頭シーンを思い出してニヤリとせざるをえないとkろおですね。

シベリウスさんの説明は漫画版よりも詳しいですね。
普段の音楽も魔を鎮める役目があるという発言から、
歌劇団の霊的存在意義にまできっちり踏み込んでるところが大変好印象です。
どうも最近忘れられてそうな気がしていたのでほっと一安心。

さらに触媒の話までとは驚愕。
花組の触媒としての大神の役目を想定しているわけですから
奏組の隊長である音子の人選には当然この要素はチェックされていたわけですので
この事実はある意味では納得ですが、
漫画版より舞台版の方が「サクラ大戦に慣れた人向き」ですね。




音子と一番近いのは現時点ではやはり源二ですかねえ。
一応正ヒロイン(?)はヒューゴのような気配なのですが
現時点での信頼度を並べてみると多分源二が一番高いはず。
信頼度が上がりやすいキャラなのは確かです。
源三郎は上がりにくく、ヒューゴは隠しパラメータで上がっている織姫タイプと推測。


って、十日目昼の竹蔵と松吉、何やってんの(大笑)

秋奈さんの台詞は、蒸気都市帝都東京の暗黒面を
結構深いところまで描いてくれていて好印象です。
秋奈さんは取り憑かれてしまったわけですが、
これが自らの意識でもう少し踏み込むと刹那や羅刹のようなところまで行き着くのだと
思っております。

それにしても、彼女の意識を人間に保つギリギリの線で支えたのが
「花咲く乙女」の歌だというこの展開は
舞台で見ていたら感嘆の余り叫びだしていたかもしれません。
素晴らしいです。これこそがサクラ大戦世界です。
花組が生身で魔を払うのであれば、やはり歌の力であって欲しかったのです。

>シベリウス「見る側か、聞かせる側か。君の好きなように使いたまえ」
この問いに対する答えが、また、素晴らしい。

よい物語を見せて頂きました。



……あとはカーテンコールだ。
***************************



8日アフタートークの光景が実現するのはもう少し未来ですね。
といっても奏組が太正何年を舞台にしているのかは
未だにはっきりとしていないわけですが。
新次郎が先輩格扱いされているのが違和感を通り越して新鮮です。
華撃団活動を時系列に並べれば奏組の方が先のはずなんですけどね。


さてさて、こうして読み終わりまして、
改めて感じさせられたのは、
「ああ、太正帝都だ」という思いでした。
帝国華撃団活動が歌舞音曲による魔を鎮めることであるという
作品世界の根本をきちんと踏まえた上で、
降魔に取り憑かれてしまう秋奈さんのような帝都の底辺層まで描くという
これまでのサクラ大戦作品の中でも最大級に暗黒面に踏み込んだ内容は
悪役側ファンとして唸らされる内容でありました。

奏組の面々の印象が、月組や夢組の面々らと同じように
帝都に息づく人々としてはっきりと姿がみえる様になったと思われます。

いやーでもルイスさんが超人で性別超越でこの人ホント何者だよとは思いますが(笑)

楽しませて頂きました。
ありがとうございました。

サクラ大戦という物語を深く斜めに掘り広げていくこの展開がもっと続きますように。

夢織でした。
夢織時代@12/30午後3時更新・読了 <zvoejguhin> 2012/11/26 01:43:49 [ノートメニュー]
Re: 読み始めております [返事を書く]
合間にどうぞ〜

こんばんは。こちらこそ、いつも場をありがとうございます。
ゆっくりお読みくださいませ〜

>公演数
パンフに総数としては165回とあったので、同じく紅蜥蜴から観劇を始めた友人と「たぶん、3ケタは行ってるよね?」と話をしながら書きました(笑)

>ニコ生
映像、見れるなら見るのを強くお勧めしますー
ただ、カメラワークがアップが多くていろいろ残念ですが…動く奏組は良いですよ!(笑)
私ももう一回、タイムシフトで見ようと思っています。

>冒頭
そうなんです「太正時代の帝都」の空気を作ろうとしてくれていて。そこに主題歌がばーんっと来て初日は「おおお!!」となりました。
…ポーズはなぜああなったのかちょっと振付の先生にお聞きしたいくらいです(笑)
最初は源二に目が行っていたのですが、なんかよくよく見るとみんな「カッコいい!…よね?」な感じに見えてしまって←

>ストリングス隊の三人
原作にないキャラとは思い切ったなーと思ったのですが、これはこれでアリでした。
ぜひぜひ続けてキャラを伸ばしてほしいです。

>おとこ
私は、「ねこ」と打ち続けて今は「猫」より「音子」が先に変換されるようになりました(笑)

>逃げられた降魔
漫画とは違う、オリジナルな出会いを描く舞台でしたが、ちょこちょこ漫画とリンクしたり同じ部分があったりするのが同時進行ならではかなぁと思ったりしました。


では、続きはまたお時間があるときにどうぞ!



―――追記

あわわ、年をまたいでしまいました…本年も、どうぞよろしくお願いいたします。


帝都に関わらず、初めての土地って不慣れがどうしても出ちゃって、後から思うと気恥ずかしくなりますよね。

ジオのキャラ立ちっぷりはもう、いろいろ素晴らしいですよ!(笑)
すみれさん、織姫、グリシーヌと並べても遜色ない貴族様ですw
それゆえ、男性人気も高いのはジオな気がします。

カンナの人としての出来っぷりは素晴らしいので、隊長としての器は十分なので、源二がイメージしてもおかしくないですよね←


>金平糖について
個人的に、金平糖が好きで昔調べた記憶ですが、たぶん、合っているはず…まぁ、実際は24ではない場合もあるそうなので何とも言えないかもしれませんが。
ただ、角がなぜ出来るのかは本当に謎みたいです。

源三郎のキャラについては、演者である塩澤さん自身が考えて掘り下げた部分もあるそうなので、そのあたりが上手くマッチしているように見えました。

というか、奏組メンバーたちは、生い立ち含めまだまだ漫画で語られている部分が少ないのに、皆さん気持ちを入れて考えて、舞台の上でちゃんと生きているのが本当にすごいなぁと改めて思う所です。

花咲く乙女については、奏組が時系列をはっきりと明記していないからこそできる部分かも?と思ったり。

>おもんさま
ですよね!現段階では八百万の神々の一柱というのが一番ありそうですよね。
音子のおじいさんの口調から、敬われていると思うので…今後、音子ちゃんについても何か掘り下げがあると期待したいです。


>ルイスとヒューゴについて
ええ、まだまだ語られてない部分です…本当に、ルイスさんはあの過去から帝都に来るまでも知りたいのでもう一回お当番回があると信じています。そして、そこで何かしら明らかになると良いなぁ…と願わずにはいられないです。

舞台は舞台で漫画とシンクロさせつつ新たなストーリーとなっているので華撃団については私もゲーム冒頭を思い出しました。
(まぁ、大神さんとは逆の「かげきだん」説明でしたが)

触媒の話は漫画でははっきりと出てこないけれど、サクラならば絶対通る部分なので、この話題をルイスが出したときに「キターー!!」と内心思っておりました(笑)

源二は人懐っこさという点で、音子ちゃんが一番親しみを持っている相手という点では間違いないと思います<アイリス、コクリコ、リカタイプ
でもメインのメインたるところをヒューゴはちゃんと持っていっている印象なのできっと信頼度トップに立つイベントがまたこれから…(笑)
逆に私は源三郎に隠しポイントが存在すると思っていますw

余談ですが、ツイッター上で奏組の事を「ヒーロー」と呼ぶにはどうもしっくりこない。でもヒロインじゃなぁ…と思っていたところヒーローとヒロインを混ぜた「ヒーロイン」という造語を見て、それが自分の中でぴったりハマったので、度々使っています(笑)


竹蔵と松吉の逃走劇、本当に面白かったです(笑)
DVDに全部入れてくれるさすがの豪気っぷりを公式が発動してくれたので、私も見れて無い分を楽しみにしたいと思います!!

奏組の脚本は広井さんが所々手を加えたとのことですが、個人的に秋奈の生い立ちやキャラクターについては結構関わっているのではないかな?と思っています。

そして、なるほど刹那や羅刹……確かに、それは大いにありそうです。さすが悪役ファンの方の意見は的を射ています。

舞台で「花咲く乙女」をキーポイントとすることで、花組の存在もたしかに感じられ、そして帝都を霊的に守るという面も垣間見えて、初日の感激は私もすさまじいものがありました。

舞台化ということで、実はずっと懸念していた点が一つありまして。
花組や星組はラストへの盛り上がりとして「公演」が打てるのですが奏組はそれが出来ないので物語として純粋に盛り上げるしかないと思っていたのですが…この公演は見事に太正時代に生きる奏組を見せてくれて、ほっとすると同時に、とても幸せな気持ちで公演を楽しむことができました。

アフタートークについては、あの場では素だったので確かに菅沼さんは先輩だなぁと思ったので特に違和感も新鮮さもなく聞いていました(笑)


私も、奏組の活躍を今年も期待したいです。
ハマっている人は、もう本当にがっつりハマったのでこの熱を!再び公式が受け止めてくれる日を願っています。

もちろん、花組や星組の活躍も。
今年もたくさんのサクラの花を楽しめますように。


それでは、お返事遅くなりましたがこの辺で失礼いたします。
お読みいただきありがとうございました!
如月紫水@13/1/4/1時追記 <rxqkycrwxn> 2012/11/27 01:28:09 [ノートメニュー]
Re: 奏組〜雅なるハーモニー〜14公演中8公演レポ [返事を書く]
3日の挨拶と4日のアフタートーク+α

友人から「補足として載せていいよ」と許可を頂いたので、貼っておきます!


――――ここから


お当番挨拶 3日昼(暮・ジオ)

暮「はじめまして、帝国歌劇団奏組ストリングス隊の暮鏡一です。
  始まったばかりで不安でしたが、お客様が温かく受け入れてくれて、とても嬉しく思います。
  これからどうなって行くのかまだ分かりませんが、
  全員で作り上げていきたいであります。」
ジオ「G.O.バッハです。本日はありがとうございました・
   ノブレス・オブリージュの精神を持って、これからも作り上げていきたいと思います。」

お当番挨拶 3日夜(加集・源二)

加集「こんばんはーーー!!(会場、戸惑いながらも「こんばんはー」と返す)
   帝国歌劇団ストリングス隊、バイオリン担当の加集丈治です。
(「加集!」と客席から掛け声が入ったのを受け)
  「ジョージ」って呼んでください(笑)
  (すかさず「ジョージ!!」の声)
   みんなで声を合わせて、もう一回!!
  (今度は会場全体から「ジョージ!」の掛け声。満足して挨拶を再開する加集)
   僕たちは大帝国劇場で待っています。
   知っている人もいると思いますが、最後の「円舞曲、君に」を一緒に歌ってください。」
源二「よ!オレ桐朋源二!みんな楽しかったか?!(拍手で答える客席)
   みんなもいっぱいスイングしてくれた?(スイングの動きをしながら)
   みんなが居るからオレも楽しかったぜ!
   オレ達は11日まで戦ってるから、みんなまた来てくれよな!
   あー………腹減ったな。なんか食って帰らねぇとな。
   みんなも腹いっぱい食って帰れよ!」
言い終わって定位置に戻ると「喋りすぎ」と言わんばかりに源三郎にツッこまれていた源二兄さん(笑)


4日夜 アフタートーク(新次郎・リカ ヒューゴ・ジオ・源三郎)

つなぎのインフォメーションコーナーはほぼ紫水さんのレポと同じなので割愛させていただきます。
あえて言うなら加集の自己主張が激しかった?
(Tシャツのどこに自分の名前がある、心のキレイな人にはタオルにストリングス隊も全員見えてここに丈治がいる、等。強いて言えば「心のキレイなウソツキさん」という言いまわしをして欲しかったですが)

下手から、中山さん、リカ・新次郎、ヒューゴ・ジオ・源三郎の配置で。
一グループにつきマイク一本だったので、新次郎は喋りまくるわ、奏組は喋りにくそうだわ、大変そうでした(笑)

まずは紐育星組による軽い自己紹介、から「やっとく?」ということで
新次郎「事件はプレリュードのうちに!」
リカ「シー・マエストロ!!」
と言う珍しい号令を聞くことができました。

舞台を見た感想から、との事でしたが
新次郎「基本マイク持ってるから、喋りたくなったら(肩を)叩いて」
と、リカに対してマイク離しません宣言の新次郎(笑)
新次郎「サクラ大戦の舞台やらせてもらって7年になるんですけど、やりはじめてからサクラを客席から見てないんですよ。サクラってこうだよなーって思いました。サクラのパターンを感じました」
ヒューゴ・ジオ・源三郎「(せーの)ありがとうございました」
マイクが一本しかないから喋りにくい奏組のお礼があまりにも面白すぎた!
新次郎「音子ちゃんの気持ちがすごい分かった。ぼくも“でっかい男になるんだ”って紐育に来て、トラブルに巻き込まれつつ今に至ったから、音子ちゃんの気持ちが良く分かったよ」
リカ「長いよーーー皆さんの話が聞きたいのにーーー!!」

リカ「降魔が出てくるのが面白かった!」
と、降魔が出てきて戦う新鮮さを語るリカに、
新次郎「降魔の声やってみる?」
と横から茶々を入れる新次郎(笑)
リカもキューキュー鳴いてみせたのですが、なんと可愛い降魔か!!(笑)
リカ「降魔やっつけてって楽しかった!」
奏三人「(せーの)ありがとうございます」
リカの話し方があまりにリカのままなので、文字に起こすと若干分かりにくいのですが、戦闘シーンが楽しかった模様です(笑)

ヒューゴ「三人に対する話が出てこないね(笑)」
新次郎「ヒューゴはね!今は見えないけど、カツラかぶると某事務所の浪川大輔さんに似てるよね?」
ヒューゴ「え?!浪川さんって有名な声優さんですよね?!」
新次郎「無口な役っていいなー」
と、ヒューゴの外見に関する話から無口な部分についての裏話へ…
ヒューゴ「稽古場では笑うのを耐えてるんですよ。稽古場ではジオがやりたい放題やるから毎日大変で(笑)
あんまりはっちゃけすぎないようにしてるんですけど、街で見かけたら声掛けてくださいね。怖くないよー」
と、本人とキャラの違いについて話していました。
中山さんからも全然キャラが違うと言われていました。

リカ「ジオのダンスすごい!!」
話題はジオへ、ジオが「純日本人です」という発言に対して一番驚く源三郎(笑)
源三郎「だって聞けなかった(笑)」
ジオ「ダンス歴は長いです」
新次郎「姿勢がいいよね。猫背を直すコツとかありますか?」
ジオ「……それは後ほどゆっくり」
新次郎がダンスの話題に食いつくとどうしても苦笑いが起こってしまいますよね(笑)

源三郎「ぼくは何かありますか?」
新次郎「ツンデレ!」
多分源三郎はそんな返しを待ってたんじゃないと思いますぞ(笑)
新次郎「最初はとっつき悪いなって、カンジ悪い奴って見てたんですけどこれ策略にハマってますか?(笑)」
中山「実年齢が逆なんだよね、兄弟は」
源三郎「策略にハマってる?(笑)」
リカ「私もハマってる!最後に音子ちゃんにニコッてした時キュンてした!」
と、源三郎のあざと可愛さにハマる紐育の面々。
源三郎「お兄ちゃんはもういいですからお姉ちゃんで(欲しい)」
と、リカ(というより彩夏ちゃん)にアピールする源三郎が可愛かったです。

中山「歴代緑のキャラはだいたいオカシイよね」
リカ「おやおや???」
ジオ「ツーステップですが何か?」
と、中山さんの発言に食いつく緑のお二人。
新次郎「普段(の歩き方)は?」
ジオ「気分が乗ってくると(ツーステップです)」

中山「新ちゃん歌上手いけど、みんなの歌はどうだった?」
新次郎「落とされてる!?(笑)歌の上手いぼくから見ても上手かったですよ」
その発言に目に見えて小さくなっていくヒューゴ(笑)
ヒューゴ「(歌唱指導の)鎮守先生が細かく指導してくれて、申し訳なくて悲しくなるんですよ。温かいんだよね、スパルタじゃなくて、丁寧に教えてもらうと出来ないことにこっちが申し訳なくなるんですよ」
新次郎とリカも思わず立ち上がって「分かる!!」と、教えてもらった人だけが身にしみて分かる大盛り上がりを見せていました(笑)

ここでヒューゴからジオに「ガッキー喋ろうよ!」と話題が振られる。
源三郎「今日トークショーって知ってた?」
「急に喋らなくなるんだから!」とヒューゴと源三郎に散々言われて外部から「ヒューゴとジオのキャラ(と中身)逆じゃない?」と笑われる(笑)
ヒューゴに渡されたマイクを見つめて、しかし「……あげる」とヒューゴにマイクを返してしまったジオが子供のようで会場は大爆笑でした。
せめて源三郎の方にマイク回してあげて!と中山さんにもツッこまれるジオ。

源三郎「楽曲のメッセージか素敵で、最後まで鎮守先生のお世話になるよね」
本番も出るギリギリまで音取りを見てもらっているらしい源三郎。
新次郎「今日楽屋入りが早かったんだけど、もう発声やってるってビックリした。ぼくと直哉さんはやってないよ(笑)」
ヒューゴ「発声練習のしすぎで声が裏返る時もあるんですよね」
はい、ヒューゴはさっき(4日夜)のソナタで裏返りましたね(笑)
ヒューゴ「ガッキーはぼくの曲で発声練習するんだよ!」
暴露されるジオ、そしてまた「喋れよ!」とみんなにツッこまれ始める(笑)
本当にジオはフリートークが苦手らしく面白いです(笑)

ジオ「今日は(喋り)頑張ってます」
と、たどたどしい口調で話しながら、最後のお当番挨拶の話題へ
ジオ「(昨日)最後の挨拶の順番が回ってきたんですよ。挨拶はセリフが決まってなくて自分でみんな考えるんですけど、考えたものを鎮守先生に見てもらおうと思って。でも見せに行ったら長すぎて却下されました」
「だから結果的に短くなったんだね?!」とヒューゴと源三郎。

続いて話題はダンスのことへ
新次郎「ダンスの振りが全然違う。あの振りはできない」
源三郎「ダンス凄かったですよ」
新次郎「流行のダンスって感じだったよね。ぼく達は伝統的というか……」
リカ「新次郎にダンスのこと言われたくない!!」
これには会場大爆笑でした(笑)

逆に、奏組から紐育星組に対しての質問もありました。
ヒューゴ「奏組は始まったばかりですが、チームワークを良くするにはどうすればいいですか?」
こんな良い質問をしている時に、マイクを持っていた源三郎がヒューゴの頬にマイクをグリグリ押し当てるというイタズラを(笑)
新次郎「チームワークはもともと良かったですよ!」
というドヤ顔の新次郎(笑)
新次郎「やっぱりご飯を食べにいく事かな?舞台が始まる数ヶ月前に集まって、決起集会みたいなものをやるんですよ。もしかしたらそれ以外でもぼく以外は集まってるかも知れませんけど(笑)中山さんにご飯連れて行ってもらうと良いんじゃない?高い店に」
ヒューゴ「もう連れて行ってもらいました(笑)」
新次郎「みんなで次の舞台をどうしたいか考えたり、ああしたい、こうしたいってやりたい事とか話し合うといいんじゃないかな?男同士だから飲みに行けばいいじゃない」
結論、仲良しスイングですね(笑)

ヒューゴ「ぼく達、サクラファミリーに入ってもいいですか?」
新次郎「それは皆さんに聞かないと」
と、客席を見渡す新次郎。そして拍手で迎え入れるお客さん。
新次郎「まだ一週間もやってないのに、お客さんが立って、踊って、すごいでしょ!!」
と、奏組も立派にファミリー入りを果たしたところで最後の挨拶へ。

新次郎「楽しんで見させてもらいました。サクラは同じだけど、また違った新鮮さがありました。
毎日来ても、毎回違う発見があるから皆さんも2回3回と…」
と、宣伝しようと熱がこもり始めた頃に中山さんから大きく「巻き」の合図が出される(笑)
新次郎「あ、はい、巻きですね(笑)11日までやっておりますので、皆さんまた見に来てください!」

リカ「長いよーーーいっぱい言いたいの分かるけど!!
チームワークってさっきも言ってましたけど、私から見たら十分ですよ!音子ちゃんも可愛かった!!
あと、襟戸くん!事務所の弟分なんですけど、襟戸!襟戸くん出ておいでよ!早く!!」
と、リカに呼ばれて慌てて下手から顔を出す襟戸。
リカ「事務所の後輩なんですけど、この子がいっつもリカの役名覚えてくれないんですよ!!」
襟戸の話もしようとするが、また巻きが入って襟戸撤収。
リカ「また次の機会もありますように!続きが見たい!!」
そう締めて、新次郎とリカは足早に退場していきました。

中山「二人のおかげで和貴も舞台上で笑う事ができました!」
という中山さんの締めで、奏組も退場。
最後は慌ただしかったけど、とても楽しい15分でした。
なにより、ヒューゴが本当に楽しそうで「良かったねヒューーーゴオオオオオオオ!!!」と思わずにはいられませんでした(笑)

―――ここまで


特にトークショウレポありがとう!!!

あと、ちょっとこぼれ話的な小ネタもついでに。

公演終了後、役者さんたちのアメーバスタジオで「作中のいろいろな声は誰?」という質問に一部答えてくれたので
判明した分だけまとめを。


東京駅のアナウンス、子供ヒューゴ→ヒューゴ
アイスクリン売り→ジオ
焼き芋屋→源二
一回目の「不幸の不幸の招き音子〜」→ルイス
二回目の「不幸の不幸の招き音子〜」→源三郎
おじい→丈治…の予定が最終的には演出の斉藤さんが担当


ルイスの声は多少編集が入っているらしいですが、他は割とそのままだとか…わかる人と分からない人がいる。
一番言われてもピンとこないのが焼き芋屋さん…かなり声違いますよ。すごい。


個人的に子供音子ちゃんも音子ちゃん本人がやってたんじゃないかなーと思っているのですが。
DVDにその様子も入っているといいなぁ…奏組カメラが、かなり楽しみなんです。
如月紫水 <rxqkycrwxn> 2012/11/26 00:18:22 [ノートメニュー]
Re: 奏組〜雅なるハーモニー〜14公演中8公演レポ [返事を書く]
9日アフタートーク

どこかにまとまってるのないですかー!と叫んでいたらフォロワーさんが「ウチので良かったら」と名乗ってくれたのでリンクを張らせていただきます。
まやさんありがとうございます!
http://nexus18.blog.petitmallblog.jp/blog-entry-1002.html

6日も誰か…おりませぬか……
如月紫水 <rxqkycrwxn> 2012/11/27 01:05:51 [ノートメニュー]
Re: 9日アフタートーク [返事を書く]
あの頃のこと胸の中に

 今日が本来の「円舞曲、君に」のCD発売日だ、というのが意外というか、劇場で先行発売を手に入れたのがずいぶん昔の事に思えます。

 こんばんは紫水さん。レポありがとうございます。
 全日記録の熱意に驚きます。友人のみなさんの協力も素敵。
 特に、アフタートークは全然見てないのでありがたい限りです。


 奏組は、マンガの方は絵の資料はリアル大正だけど感覚が現代的というか、たぶん30代の人がシナリオ書いてるんだろうな、と思うものなんですが、舞台の方はそうではなく、おそらく五十代かそれ以上の人が書いてる感じで、あれ?違う人が脚本?それともだれか潤色してる人が居るのかな?と思ってたんですよね。

 台本のところどころに「今はない風俗・言葉」が出て来るんですが、広井氏が加筆したという話を伝え聞きしました。
 盗品を買い取る「故買屋」は、それいきなり言われて聞き取れるのかな?と思う言葉なんですけど、時代感覚がありますね。
 「書生」や「栗より美味い十三里半」なんかも、昔の色のある言葉でしょう。
 意外だったのが「フルーツパーラー」。銀座千疋屋2代目社長が大正二年に作った造語で、リアル大正の時代感&銀座の空気感そのままの言葉だったようです。

 ファンの年代層よりちょっと上の世代の言葉が、太正の空気感になってる訳ですね。

 たぶんこのあたりは、DVDで見ててもさらっと流してしまう気がします。
 文字にして書き下した事で、読み返すたびにいろいろ発見がある。そんな感じのするレポでもあります。
とりなべ <rpbyunwque> 2012/11/28 01:36:42 [ノートメニュー]
Re: あの頃のこと胸の中に [返事を書く]
思い出がくるくるとまわる

…そうでした、私も主題歌は会場で買っていたので発売日とピンときてませんでした。

こんばんは!コメントありがとうございます。
本当に、出来るなら全通…!したい…!!
友人たちには感謝感謝です。
アフタートークまでDVDに入れてほしいのですが、これはどうなるかわかりませんからね…

中山さんのツイートでちょいちょい広井さんに手を入れてもらったとあったので秋奈周辺のやりとりなどがきっとそうなのだろうなと私も思っていました。
このあたの帝都の空気感はやっぱり広井さんの力が大きいんだなぁと思わずにはいられませんでした。

このレポはある意味特殊な楽しみ方だと思うのですが、面白く思って頂けたら幸いですーありがとうございました!
如月紫水 <rxqkycrwxn> 2012/11/30 17:13:07 [ノートメニュー]

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