舞台奏組〜薫風のセレナーデ〜全8公演レポ 如月紫水@連投失礼 2013/10/06 23:04:23 ├第一幕その2 如月紫水 2013/10/06 23:05:24 ├第一幕その3 如月紫水 2013/10/06 23:06:42 ├第一幕その4 如月紫水 2013/10/06 23:07:44
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第一幕その4 紅蘭(声)「マリアはん!なんや、舞台装置から変な音がするんやて?」 マリア(声)「ええ。複雑な箇所だから、ぜひ紅蘭に見てほしいって親方にお願いされたのよ」 紅蘭「よっしゃ!ウチにまかせとき!」 !?!?!!?!? 会場もさることながら、音子ちゃんが完全フリーズ(笑) 紫「どうしたの、音子ちゃん?」 音子「(ゆっくりと声を方を振り返り)この声……花組の、マリアさんと紅蘭さん!?!?」 紫「花組?」 音子「キャーーー!!!(人形を紫に押し付け) どこ!?どこ!?(下手階段を駆け下りて舞台前方へ) どこどこどこどこ!?」 紫「ちょっと、音子ちゃん!」 音子「どこどこどこ!?!?! ドコドコドコドコドコドコドコ…!!」 音子ちゃん、途中から動揺しすぎてエアドラム叩きだしました!!!(大笑) あんまりな様子に紫もその後を追いかけて「ちょっと、落ち着いて!」とひたすらに宥める。 エアドラムの仕上げに「ぴしゃーん!」と口でシンバルを叩き、ようやく動きを止める音子ちゃん。 (22日夜からはさらにこのエアドラムの精度が上がって、シンバル前にクロス手でリズムをとる動きまでやっていました(笑)) 音子「実はわたし…!!花組さんにお会いした事がないんです!!」 紫「は?」 音子「どう思いますか…!ここにきて早数ヶ月! なのに一度も!てぃろっとも(チラッとも)お見かけしたことが無いんです!!」 紫「へぇ〜…」 音子「(なぜか杖をつき、おばあさんの動き)これを不幸と言わずして、何を不幸と言うのでしょう…! (キッと腰を上げて、杖を膝で折る)これぞ、不幸中の不幸!!(そして投げる) 不幸の招き音子の本領、全開と言えるのではないでしょうか!!」 やけくそにターンまで決めちゃう音子ちゃんホント落ち着いて(笑) 最初は音子の勢いに気押されていた紫ですが、そのテンションをまた面白く感じられるようになったのか 笑顔で「不幸の招き音子?」と尋ねると、音子ちゃん…なぜか指揮台に片足を上げて男前ポーズをとります(笑) 音子「わたしの、小さい頃からのあだ名です…… なぜかわたしの周りには、いつも不幸が寄ってきて……!」 でも、最後にはコミカルながらも涙ながらに訴え膝をつく音子ちゃん。 そりゃあ、花組にあこがれて帝都にやってきたのに、その憧れの人たちが目と鼻の先にいるはずなのに会えないなんて 本当に奇跡的な確率ですよね… 紫「へぇ〜なるほど……で?」 音子「で?」 紫「それで諦めるの?」 音子「え?」 紫「不幸の招き音子だから、今日も会うのを諦めるの?」 音子「それは……」 自分の中でも会えない事が当たり前になっていた音子ですが、面と向かって紫に問われて言葉に詰まる。 そして、楽団服の上着から一通の手紙を取り出し… 紫「ん?なにこれ?」 音子「手紙です…いつか、花組さんに会えたら渡そうと思って……それで…」 可愛らしいさくら色の封筒に「花組様 江」と書かれた封筒を眺める音子ちゃん。 いつ会えてもいいよう、肌身離さずもっていたのでしょうか… そんな一途な思いに触れた紫は、その手紙をすっと音子の手から取り、手紙を掲げながらスタスタと上手へ。 紫「自分から目をそむけちゃダメよ。 夢や希望は、俯いた視線の先には無いわ。 だからしっかり、前を向いて!」 紫の言葉は至極まっとうで、そして真直ぐ。 そんな励ましを後押しするように再び花組の声が マリア(声)「ねぇ、紅蘭?煙が出てるけど……」 紅蘭(声)「へ?どこや?」 おっと、花組さんはお約束フラグが立っているwww (わからない人に説明しますと、花組の紅蘭は天才的発明少女なのですが、その発明品が爆発し黒焦げになるのが日常茶飯事) その声に誘われるように、立ち上がって「よし…!」と気合をいれる音子に紫も笑顔を向けます。 意を決して上手に走る去る音子ですが、肝心の手紙は紫が持ったままで 紫「音子ちゃん、手紙―――」 音子「きゃああああ!!!」(どんがらがっしゃーん!と何かにぶつかって転がる音) 紫「あっちゃ〜…ホントに不幸だわ。大丈夫〜?」 心配して紫も上手にはけたところで、舞台は不穏なBGMと共にほの暗い照明に。 そこへ、下手から私服のヒューゴが駆け込んできて音子が去って行った方をじっと見つめる。 大神(声)「失礼します。ご相談とはなんでしょうか?」 かえで(声)「奏組の事なんだけれど…あなたから見て、どうかしら?」 うわあああ!!!!まさかこのお二人まで!! しかも、かなり内容に踏み込んだ会話……!! そんな天の声がする中、ヒューゴは音子が置いて行った人形が入った風呂敷包みを拾いあげ、眉間にしわを寄せると、そのまま上手へと走りぬけて行く。 大神(声)「はい。彼らのおかげで花組の負担はかなり軽減されています」 かえで(声)「そう………でも、わたしは奏組に…少し、危うさを感じているの。 帝都が発展し、人々が集まって来た影響で 降魔は、日に日にその力を増してきているわ」 大神(声)「つまり…奏組の手に負える限界が近いのでは、と?」 かえで(声)「ええ。だから、犠牲者を出す前に―――」 ちなみに、上記の通り大神さんは「かえでさん」とも「あやめさん」とも言っていませんが この後記述いたします花組ボイスが8人分だったため、かえで以外あり得ないと踏んでかえでさんとさせていただきました。 それにしても…やっぱりこのクラスになると、奏組の存在は表と裏も知っているということですね。 花組さんたちは、魔障陰滅部隊の奏組は知っているのでしょうか…とぼんやり考えていると再び大きな物音が。 舞台に照明が戻ると、そこは場面が変わり帝劇の廊下。 左右に分かれていた階段が中央でつながり大階段となっており、段上中央に現れた扉の前には人形を抱えた紫が。 そして、下手からは右足をバケツにつっこんで必死に引きずりながら歩く音子の姿が…(笑) 音子「ふぃぃうぅ…!まったくもって、花組さんに会えないっ……!!」 引きずっていたバケツから足を引き抜き、それを下手そでに思いっきり投げる音子ちゃん (余談ですが、今回上手席から見た際にそのバケツを袖でしっかり構えてキャッチするスタッフさんが見えてなんだかチームワークってこういう部分もあるのね!と思いました(笑)) 肩で息をする音子に、事態を先回りして見守っていた紫が声をかけます。 紫「音子ちゃん大丈夫?(憔悴した音子に、思わず笑いつつ) ここ(目の前の扉を示し、階段を下りる)その花組さんたちは今 この衣装部屋に入って行ったわ」 音子「えっ?…(階段を中腹まで上がり扉を見つめる)ここに……」 紫さん、いつの間にそんな情報を!?と思っていると再び花組の声が舞台に響きます。 紅蘭(声)「げほっごほっ…またやってもた…!!」 マリア(声)「けほっ……大丈夫よ。爆発なんて、よくあることだし」(軽い口調) 紅蘭(声)「すんまへん、マリアはん」(軽い口調) マリア(声)「もう…ふふふ」(紅蘭も笑い声を上げる) ああ、紅蘭www ちなみに、花組ボイスはここまでで。組み合わせは4組で、今回の公演が全8公演だったため 各組2回ずつ当番がありました。この紅蘭マリアは他に22日昼に。 (以下、花組ボイスの記録です。1区切り目が音子ちゃんがドコドコやるシーン 2区切り目が意を決して上手に走るシーン前 3区切り目がこの扉の中の声、という具合です) 20日、22日夜 レニ「付きあわせてごめんね、織姫」 織姫「丁度ヒマしてたから大丈夫でーす! で、レニ。何を探すですかー?」 レニ「うん、小道具の指輪を舞台で落としたみたいで…」 織姫「あーー!!レニ、ちょっと来るでーす!」 レニ「良かった、指輪見つかって…織姫、ありがとう」 織姫「ふふん。このくらい、おちゃのこさいさいでーす!」 21日昼、23日昼 カンナ「おい、すみれ!!なんであたいのせいなんだよ!」 すみれ「まぁ、しらじらしい!!カンナさんがわたくしの衣装の裾を踏みつけたせいでしょう!」 カンナ「はん!あれくらいですっ転ぶなんて、鍛え方が足りねぇんだよ!」 すみれ「冗談じゃありませんわ!!」 すみれ「おっほほほほほほほ……花組のトップスタアであるこのわたくし―――」 カンナ「はいはい、聞き飽きたよその台詞」 すみれ「なんですって!?」 21日夜、23日夜 アイリス「きゃははは!さくら〜こっちだよー!」 さくら「ちょ、ちょっとアイリス!こんな所で遊んだら怒られるわよ」 アイリス「えー平気だよーきゃははは!」 さくら「あ!アイリス、ダメよそっちは!!」 アイリス「も〜…マリアってば、あんなに怒らなくてもいいじゃない」 さくら「(微笑みながら)拗ねてないで、ほら、もう一回ちゃんと謝りに行きましょ」 ビクッと今までの中で一番近くに感じる花組に、一人のファンとして硬直する音子。 その様子を、紫は微笑ましく見守っている。 音子(声)「はじめてラジヲで聞いたのと同じ声だ…… 夢みたい…この扉の向こうに、花組さんがいるなんて……」 ここでザザザッと大きなチューニング音が鳴り、続いてくぐもりながらも華やかな歌声が劇場に響く。 前回は「花咲く乙女」でしたが、今回はカンナソロからの「夢のつづき」! 音子が目を閉じると、そこに広がる色鮮やかな世界が照明で舞台にも表現されます。 音子(声)「初めてだった…あんなに美しい音を見たのは そして…見えるということが、あんなに嬉しいって思えるなんて。 強くて、でも優しい音…何かを守るような澄んだ声。 この人たちは一体どんな人なんだろう。 わたしもこんな歌を歌えたら…いつか、この人たちと同じ世界に立てたら……」 紫「ふふふふ…ほら!早くしないとまたいなくなっちゃうわよ!……音子ちゃん?」 楽しげに急かす紫ですが、音子に反応は無く…訝って音子と並んでその顔を覗き込むと……なんと寝息が!!(笑) 紫「うそ、立ち寝!?ちょっと起きてよ、音子ちゃん!」 軽くゆするも、その場でゆっくりと膝をついて本格的に寝てしまう音子… 徹夜の出動&花組と会える!?という極度の緊張からでしょうけれど、まさかこの展開とはw 途方に暮れる紫ですが、人の気配を感じてはっと上手を振り返る。 「誰か来る…!」とだけ呟き、音子の傍らに人形を置いて、自身は素早く舞台奥へ。 紫の姿が見えなくなったのと入れ違いに上手からゆっくりとした足取りで現れたのは風呂敷包みを持った私服のルイス。 眠りこけている音子を見つけ「おや…音子さん」と話しかけますがそれでも音子は夢の中で… 音子「さくらさんいけません、わたしはもうお腹いっぱいで… じゃなくて、胸がいっぱいで……」 ルイス「えぇ?」 回り込み、眠る音子の隣に風呂敷包みを置いて顔を覗き込むルイスのこの言い回しがとても穏やかで ああ、母さんきたぁと思っていたら、風呂敷を置いた反対側にある人形に気づき呟き手に取る。 ルイス「これは……やはり、間違いないようですね」 ヒューゴ「ルイス」(下手から風呂敷をだけを持ちやや走って登場) ルイス「ヒューゴ」(突然の登場に、意外そうに顔を上げる) ヒューゴ「…それは?」 ルイス「(人形を見て)ああ。音子さんが街で荷物を取り違えたようで ロビーに持ち主の方がいらしてるんです。 少し派手な恰好をした、盲目の男性で―――」 ヒューゴ「これは俺が届ける」 ルイスの説明を遮り、人形に手を伸ばすヒューゴ。その手を止める理由がないルイスは、そのままヒューゴの手に人形を渡す。 ルイス「え?しかし―――」 ヒューゴ「ルイスは、ミヤビを」 それだけ一方的に告げて、ヒューゴは人形と包んでいた風呂敷を持って上手へと走って行ってしまいます。 有無を言わさないヒューゴの背に「……はい」とだけ返事をして「ふぅ」と一息入れて頬笑みを浮かべる。 そして流れる優しい前奏…… ♪あなたのファンタジア こちらもショートバージョンですが前奏が長いため、そこを台詞に当てており 相変わらず夢の中な音子ちゃんが「カンナさんカッコイイ〜!」とハッキリとした寝言を言うとまたルイスは 「えぇ?」と聞こえていない返事をし、ふふふと軽く笑いながら上手へ。 「マリアさん……しゅ…しゅ…しゅてきぃ〜〜!」と、もう呂律も回らなくなってきてる音子は、ここから階段に全身を預けて完全に寝るモードへ。 その直後、前奏の曲調が変わるキッカケ音に合わせてルイスが指を鳴らすと、衣装部屋の扉が上に上がり、その向こうにはティーセットを載せたワゴンが。 今回の曲は、みんな常に音子に向かって歌って行くようで、ワゴンにある紅茶缶を手に取り、サビ前で音子の隣にしゃがみ 「♪わたしを 信じて」のリズムに合わせてその香りで音子を起こす(実際は、音子の夢にルイスが演出、というイメージだと思います) ここからは、音子も曲に参加してルイスが淹れた紅茶を手に、その香りを楽しむ。 一番が終わったところで、再びルイスが指を鳴らすと今度は中央にあった階段が左右に分かれ、ラスサビ前の転調へ。 音子は下手側でティーカップとソーサーをシャンシャン(宝塚用語すみません…たぶん、これが一番わかりやすい例えなので…) に見立てて、レビュウを夢見て踊る。 (トリコロールなリボンが出てきたときは思わずうなりました。なるほど。) そしてそれをずっと見守りながら歌うルイス…ラスサビの「♪わたしを 信じて」のリズムに合わせて指で「3、2、1」とカウントをし それをキッカケに音子ちゃんがツーステップしながらワゴンを押し、上手へ。 ルイスはその後ろをすれ違いざまに軽くツーステップしながら下手へ。 素早くワゴンを片付けた音子ちゃんは、上手から下手へ向かう際もステップを踏んで踊り続ける。 その先を歩き、ルイスが下手階段を降りると、音子ちゃんは下手階段の途中で風呂敷包みを持ち 再びそれをシャンシャンに見立てて手振りを始めるのですが、歌いながらその隣に立ったルイスが両手を広げているのに気づき、そちらに手を伸ばす。 どうするのかなと思っていたら……まさかのお姫様抱っこ!! そのまま風呂敷を抱え夢の世界へといざなわれた音子をお姫様抱っこしたまま「♪これはあなたに贈る ファンタジア」と歌いあげるルイス。 そして曲の余韻が残る中、下手へとはけて行きました…(去り際、音子ちゃんがルイスの肩に回していた手をひらひらと動かしていたのがかわいかったです) ちょっ………まさかサクラの舞台でこんな光景が見れるなんて思いもしなかったので初日は本気でテンションが上がりました。 うわあああああああ母さぁぁぁぁん!!!!!思わず母さんって言っちゃいますが、うわああ男性だった!!!← 二人の身長差がたまらないですね… 興奮を押えている間に、場面は変わり、吊るされた街灯があることから、外だと伺えます。 (台本によると、上野公園側の遊歩道) 街のざわめきが聞こえる中、舞台上段上手から紫が例の男性の手を引いて現れます。男性の手には、杖の他に無事に手元に戻った風呂敷包みが。 男性「すまなかったな、紫…すぐに気づいたのだが 引き返した時にはもう、お前の姿はどこにもなくて…」 紫「(男性の手を取り微笑む)私なら大丈夫です」(再び下手に向かって男性の手を引く) 男性「不注意とはいえ、今回ばかりは少し肝を冷やしたよ。 この帝都東京でお前と離れ離れになったら、今度こそ… もう二度と会えないかもしれない、とね……」 紫「バカな事を仰らないで。 …(目を伏せて、複雑な表情を見せる)…正之助様と私は、この先も一生、離れることなどございません」 下手階段中腹で、紫が男性―――正之助の方を見ずにそう告げると 正之助は微笑み「そうだな」と短く返事をする。 再び歩き出そうとする二人ですが、空気を切り裂くような鋭い拍子木の音が響き、二人の表情が険しいものに変わる。 正之助「…誰だ」 紫「(正之助に耳打ちする)先程の劇場から、ずっと後をついてこられているようです」 正之助「なに?」 上手上段から現れたのは、ヒューゴ。 なるほど、届けると言い張り去って行ったのは尾行するためということですか そして、どこか尾行に気づかれたことを不思議に思っている様子。 そんなヒューゴに、紫を遠ざけてから声をかける正之助。 正之助「……何か、ご用ですか?」 ヒューゴ「…失礼ですが、どうしてもそれが気になるのです。 あなたが話しかけているその風呂敷の中の人形… ミヤビもずっと話しかけていた…それは一体何ですか?」 正之助「これは―――」 ………もしかして、ヒューゴの目には紫が見えていない?そして、そもそも紫は存在せずに、あったのは人形だけ? でもそう考えると、なぜ部外者である紫が突然帝劇に現れたのか。そして、どうしても誰にも見つからなかったのかの説明は容易に付きます。 正之助がどう説明するのか―――ヒューゴ同様、こちらも待っていたのですが 何かを語るよりも早く、会場に鈴の音が響き、それをキッカケにさらに表情を硬くする正之助。 「行こう、紫」と短く告げると、風呂敷をつきだした手を紫がつかみ、足早に下手へと導く。 ただならぬ様子にヒューゴが「待て!」と追いかけようとするのですが、そこに一陣の風が吹き、足を止める。 すると、ヒューゴの目の前には木の刀(実際には本物の刀と見立て)を持った旋風が。 突然に敵意に警戒しながらも、上段からジャンプし、今度こそ下手に去って行った二人を探ろうとするのですが もう一陣の風が疾風を連れてきてヒューゴの前に立ちはだかる。 二人を相手に立ち回りをするヒューゴ(避ける際、バク転もしました) ですが、丸腰の状態で二対一は振り、ということで隙をつかれ入った攻撃により、ヒューゴは膝をつかされ、両手をそれぞれに拘束された上で両側から首筋に刀を当てられる。 ヘタに動けない状態になってしまったヒューゴの目の前に、舞台奥から邪悪な笑い声を発しながら緋独楽が登場。 緋独楽「人間とは愚かな生き物よ。何ゆえそのように死に急ぐ」 ヒューゴ「貴様ら、一体何者だ!」 緋独楽「ク、ハハハハハ……デノンマンサー。ククククク……」 ヒューゴ「デ、デノンマンサー!?」 敵の正体を知った途端、ヒューゴの目がこれでもかと見開かれショックを隠さず、 また、渾身の力で自身を押さえつけていた疾風と旋風を振りほどいてデノンマンサーに殴りかかろうとするのですが 緋独楽が拍子木を一つ打つと、振り上げた拳のままヒューゴの身体が動かなくなってしまう。 ヒューゴ「!?なんだっ…身体が……!!」 隙だらけとなってしまったヒューゴは、疾風に左腕を切られ、その上旋風からの鳩尾への攻撃が入り、仰向けに倒されてしまう。 身体の自由が利かない上に圧倒的な力を持つデノンマンサーが立ちふさがる。 絶対的不利な状況でしたが、下手客席通路から駆け込んでくる影が三つ。 ジオ「ヒューゴ!!」 源二「何だあいつら!人か?それとも降魔?」 源三郎「どちらにしろ敵に変わりはなさそうだね」 私服姿のジオ、源二、源三郎の登場に、疾風と旋風は素早くそれぞれ下手、上手へと去り 三人がヒューゴに駆け寄るよりも一歩早く高笑いをしながら舞台奥へ去って行く緋独楽。 「待て!」とそれを追いかけようとする源二ですが、源三郎に「兄さん!」と呼ばれ、思いとどまる。 そんな中、真っ先にヒューゴに駆け寄ったジオが ジオ「ヒューゴ!大丈夫か?」 ヒューゴ「(左上を押えながら、膝をついて起き上る)ああ……」 源二「なにもんだ、あいつら?」(ジオの反対側に回り、ヒューゴを気遣う) ヒューゴ「…デ、デノンマンサーだ……」 源三郎「え?」 ジオ「デノンマンサー?」 険しい表情で前を睨むヒューゴ。 舞台段上前にかかった紗幕の向こうに照明が入り、正之助が手にした風呂敷包みに話しかけます。 正之助「…大丈夫だ、紫。お前は何も心配することは無い。 お前は…私が必ず守る」 低いトーンでそれだけ言うと、見えない目で真直ぐに上手に向かう中、紗幕の照明が消えて、再び四人がスポットに照らされる。 ジオに「行こう」と促され、立ち上がるヒューゴ。ジオが肩を貸し、源三郎、源二が周囲を警戒しながら足早に下手へとはける四人。 ここで舞台は暗転し、音楽の終了とともに会場内が明るくなります。 これにて、一幕終了のようです。 物語が本格的に動き出したところで休憩とは! 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如月紫水 <rxqkycrwxn> 2013/10/06 23:07:44 [ノートメニュー] |
├第二幕その1 如月紫水 2013/10/06 23:10:41 ├第二幕その2 如月紫水 2013/10/06 23:12:22 ├第二幕その3 如月紫水 2013/10/06 23:14:05 ├第二幕その4(バウ) 如月紫水 2013/10/06 23:14:31 │├21日アフタートーク 如月紫水 2013/10/06 23:15:23 │├22日アフタートーク 如月紫水 2013/10/06 23:16:12 │└ハプニング&千穐楽集 如月紫水 2013/10/06 23:18:28 ├読了しました&気づいた事 とりなべ 2013/10/12 12:53:47 │└ありがとうございます!! 如月紫水 2013/10/15 22:42:18 └追記:薫風のセレナーデDVD発売記念イベ... 如月紫水 2014/03/18 21:04:39 └「トークショウ、君に」参加記録その2 如月紫水 2014/03/18 21:05:14