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新春

  新春 如月紫水@一部修正いたしました 2006/01/14 01:22:38
  歌謡ショウ「跳んでる花組♪」観劇レポート 如月紫水 2006/01/14 01:24:10
  第一幕その3 如月紫水 2006/01/14 01:27:17
  第一幕その4 如月紫水 2006/01/14 01:28:45
Re: 新春 [返事を書く]
第一幕その4


それに一歩遅れた武田は

武田「でも、あの時ごちゃごちゃしてて誰が誰だかわからないっすよ、正直な話!!
   (閉じられてしまった戸に張り付いて)……って俺どうすればいいんだよ?」
西村「…貴様は落とし前をつけちまいな。」

置いてかれて首をかしげる武田でしたが、下手から低いトーンの西村が睨みをきかせています。

武田「アニキ!(近寄ろうとしましたが、ただならぬ雰囲気に思いとどまる)
   あ、あの…アニキに、悪霊さん取り付いてませんよね?」
西村「うるせぇ!!武田…てめぇ、組で決めたみかじめ料勝手に値上げして差額を懐に入れやがったな。
   到底生かしちゃおけねぇ!!!」
武田「す、すすすいません!!つい出来心だったんです!!」

西村のドスが聞いた言葉に、武田は青ざめて土下座をしますが、今回はそんなことじゃほだされませんね。
平に平に頭を下げる武田の目の前で足を止めて怒鳴りつけます。

西村「いいや勘弁ならねぇ!!いいか、武田!!(はいっと条件反射で立ち上がる)
   組の金に手ぇつけたら、東京湾に(右手で打ち)沈むって(左手で打ち)
   (最後に額に命中させて)相場は決まってんだよ!
   (逃げ腰の武田の首根っこを両手で掴んで)政治家や官僚じゃああるめぇし
   ごめんじゃすまねぇんだよヤクザは!!」
武田「す、すすすすすいません〜!!!」
西村「待て、武田!!!」

とにかく誤り倒す武田ですが、逃げるときは逃げますね;;
謝りながら下手へと走っていくと、西村もそれを逃がさず追いかけます。
一瞬誰も居なくなった舞台ですが、すぐに戸が開いて、中からマリアと政が出てきます。

マリア「もう大丈夫ね。」
政「はい。」

あ、大分落ち着いたみたいですね。よかった…で、マリアさんはお見送りに出てきたというところでしょうか。
でも、簡単にはいきません。下手に下がったはずの武田がまた直ぐに下手から出てきて「アニキ、それだけは止めて下さい!!」と懇願しています。
が、それをいまの西村が聞くわけも無く、助走をつけた跳び蹴りを武田にお見舞い!!!7日では「だんだん強くなってるよ!」とつい本音が。(爆)
その勢いで舞台中央へと飛ばされた武田の上に乗り、さらに首を締め上げる西村にマリアさんはやや呆れ顔で近づいていきます。

武田「わーー!!アニキ、勘弁してください〜!!」
マリア「ちょっと二人ともいいかげんに……」
武田「あ、悪霊〜〜!!!!」
マリア「!?(すっと一歩引いて銃を構える)みんな、幻夜斎いたわよ。」

ってええっ!?(^^;;
でも、マリアさんのその声に、二刀を手にした大神さんと、肩掛けバッグをしたままの紅蘭とレニ、そして下手から丁度良く帰ってきたカンナが合流して武田と西村を囲みます。(政は輪から離れたところで事態を見ています。)

カンナ「どっちだ!?」
マリア「わからないけど多分西村。みんな、油断しないで!」

ずらりと囲まれた様子に気づかずに武田に落とし前をつけてる西村ですが、つけられてるとうの武田は即行気づいて西村に「アニキ!アニキ!やばいっすよ周り見てください!」と必死に訴えます。
その訴えを最初に聞いたときは、聞き耳を持たなかった西村さんですが、ちらりと自分の目で辺りを見渡したときにそれが事実だと知り、武田の落とし前を一時中断することに。

西村「いや、これは身内のことで…」
マリア「動かないで!!」
西村・武田「はいぃ!!」
紅蘭「正体表し!」
大神「幻夜斎、覚悟しろ!」

い、いやちょっと…とうろたえる二人ですが(客席はこの二人がシロだとわかってますが、花組はたぶん見ていないし解らないですものね。)

マリア「動かないで!!動いた方を撃つわよ。手は後ろ!」

素晴らしい指示ですね。(笑)
マリアさんが撃つといったら撃つのを知っている二人は素直に従っておきます。そんな二人の背後では紅蘭が鞄の中から黒くて太いワイヤーみたいなものを取り出しています。

紅蘭「縛ってまお!」
カンナ「ほら!覚悟しやがれ!」

反論を許さずにぐいぐいと締め付けるカンナに「いててててっ」「なんでこんな目に〜!」と西村と武田の悲鳴が聞こえますが今はそれは聞いてられないですものね;;
これから二人を徹底的に調べるのかと思ったその瞬間!

親方「ぐわあああ!!」

腕を押さえた親方が戸の中から転がり出てきます!それに続いたのはかえでさんと荒鷹を構えたさくらに守られたアイリス!

マリア「親方!?」
大神「さくらくん、親方なのか!?」
さくら「いきなりアイリスの部屋に入ってきました。ですから…!」

すこしばかり傷をつけたと…そして、それを肯定するかのように親方は「あーっははははは!」と不気味な笑みを浮かべて立ち上がると

親方「ふんっ!!」

気合の声をともに舞台の上空で火薬が弾け、舞台は強制暗転で完全な暗闇に!

大神「みんな、気をつけろ!!」
紅蘭「……なにするんや!」
マリア「…誰!?」
カンナ「あ、あたいだよ!」
西村「抱きつくな武田!」
かえで「ああ〜ん、そこはダメぇ〜」(笑)
カンナ「ど、どうなってるんだよ〜!」
大神「落ち着くんだみんな!さくらくん…アイリスに触れるものは誰であろうと切れ!」
さくら「……はい!」

ここでようやく暗転終了…舞台では基本的な立ち位置こそ変わらないものの、本当に西村が武田を抱き上げていたり、大神さんの足にカンナがしがみついてたりして驚くには十分な状態でしたね。

カンナ「(飛びのいてから)うわぁ!…だ、誰だ…誰が幻夜斎なんだ!?」
大神「親方!!」

辺りを警戒しつつも、中央で大の字になって倒れてしまっている親方のそばへ。
三歩分あけたところに二刀を置き、親方に駆け寄ります。

レニ「隊長、気をつけて!」
大神「(頷いて、親方の肩に手を置く)……ふんっ」

がきっと背後から気付けを行うと、親方はゆっくりと目を開けて、辺りを見渡します。

親方「あ、あれ……あっしは……(すぐ後ろに居る大神を見て)あれ?大神さん!
   (立ち上がって辺りを見渡す)あ、皆さんもおそろいで。どうかなさったんです?」

全く事情が飲み込めていない親方を、警戒心を持ったまま見つめる面々。(この間に、大神さんは再び二刀を手にしています)
どうしたものかと思っている最中、かえでさんだけが険しい表情で親方を指差します。

かえで「みんな、騙されちゃダメよ!この男よ!幻夜斎はまだこの男の中に居るわ!!」
親方「ええっ!?」

それぞれに目配せをする花組。

大神「…レニ、アイリスを頼む。(了解、とアイリスをさくらの後ろから自分の後ろへと連れて行くレニ。)
   さくらくん!」
さくら「はいっ!」

ゆっくりと、荒鷹の刀身を親方に向けて、鋭い目線を送ります。

親方「さ、さくらさん!?ひ、ひいぃぃっ!!」

構えから攻撃に転じた瞬間、一振り目は親方に向かわせたんですが、二振り目からは隣にいたかえでさんに!!
この間に、残っていた花組以外の面々は「向こう行ってろ!」とカンナの誘導のもと、下手へ。親方も一緒に下手へと行きます。
そして親方の代わりに全員に囲まれたのはかえでさん。

かえで「な、なにをするの!?」
大神「語るに落ちたな、幻夜斎!!かえでさんは親方の事を、この男などとは呼ばない!」

そう、それは決定的な証拠となって花組全員が同時に気づいてました。
ですから大神さんはかえでさんから一番遠いところに居たレニにアイリスを守らせたのですね。
一方、かえでさんはショックを隠しきれない顔をしていたんですが、大神さんの指摘にニヤリと口端を吊り上げて笑い出します。
その座りなおしての胡坐のかき方は普段のかえでさんからは考えられないワイルドさ。

幻夜斎「ふっははははは…バレちゃあしょうがねぇなぁ。
    (よいしょっと立ち上がってマリアを見る)ほぉ〜撃っちゃうの?
    ここか?(脳天)ここかぁ〜(心臓)まぁ、そのかわりこの女……死ぬぞ。」

くっと銃口をかえでさんの体から下げるマリア。それを見かねたカンナが「このやろうっ!」と殴りかかろうとしますが
相手の体がかえでさんなのを意識しているようで、切れが悪くすぐさま返り討ちにあってしまいました;;
カンナが苦しそうに数歩後ずさると、かえでさんの体に常備されているのか太ももの部分にあった小刀を抜いてアイリスに襲い掛かろうとしますが

さくら「はいっ!!」

間一髪、さくらさんがアイリスとの間に割り込んでそのまま打ちかわします。
最初こそ躊躇っていたさくらさんですが、何とか刀を持っている手を掴み身動きが取れない状態にして刀の刃を裏返し
みねうちとして一撃を加えます!そのショックで小刀も落とし、舞台中央付近部分でカンナが腕をとって動けなくさせています。

カンナ「紅蘭!!」
紅蘭「しびれん棒くん、二号〜!!」

ぽちっとな!とスイッチを入れてすみれ邸と同じように肩に当てると、なんとカンナにまで感電!!に、二号になって性能が良くなりすぎた!?
思わず「カンナ!?」と肩に手を置いたマリアさんですがマリアさんも感電!!(爆)

紅蘭「ありゃ、こりゃあかんわ。スイッチオフ!(相変わらずビリビリビリ)
   あれ!?スイッチ、オフ!!…あれぇ!?スイッチ、オフ!!…どないしよ〜!」

さらにさくら、レニ、アイリスと繋がったみんなが感電!!唯一下手側に立っている大神さんがどうしたものかと事態を見守っていると…
ちゅどーーん!!!!

紅蘭「…壊れた!」

やっぱり爆発しちゃうんですか!(爆)
いやぁ……でも、幻夜斎に与えたダメージは相当なものならしく、息も絶え絶えで戸の前に立ちます。
次の攻撃に備えるべく、一斉にかえでさんに注目する面々ですが、ぐっと何かを吐き出そうとするかえでさん

かえで「っ…………みんなっ…」

喉を押さえながら、それでも名前を呼んできたかえでさんに全員の緊張感がほぐれたかと思ったのもつかの間、すぐに幻夜斎が再びすべての言葉を飲み込み、怒りの視線で花組を見ています。

幻夜斎「おのれ……!!こうなったら!(霊力で戸を開ける)
    みんなまとめて…地獄におくってくれるわぁぁーー!!!」

かえでさんの声に重なり、恨みつらみの幻夜斎の声が!
パンッと親方のときと同じように頭上で爆竹が破裂してきます。
反射的に顔を覆った花組。その隙にかえでさんの体の幻夜斎は戸の中へと素早く入り、見えなくなります。
おどろおどろしい、夏での幻夜斎登場のときの音楽に載せて、舞台機構が変化していきます。
書割と黒布ははずれ、舞台が階段状になります。入れ違いで入ってくる大きな満月に、浮かび上がる一人のシルエット。
階段状になった舞台の一番上の段のど真ん中に立っている幻夜斎。
上手側さくら、マリア、レニ、アイリス。下手側に大神、カンナ、紅蘭が見上げる中、幻夜斎の口上が。

幻夜斎「夏の盛りの 青い鳥
    夢を逃した悔しさから 執念持って再び登場!!
    恨み重なる花組を、今この場で討ち果たす―――!!
    いでよ!!!」

言い回しは夏のとき同様、独特なので言葉にするのは難しいですね…
幻夜斎の声と共に風がうなり、それに乗じて根来忍者が登場!!

幻夜斎「やれっ!」

合図と共に戦闘開始!大神さんの指示が飛びます。

大神「紅蘭はアイリスの守りを!カンナ、マリア、レニは前へ!さくらくんは中堅!!」
花組「了解!!」

そして、その指示通りにポジションを取る花組。前衛二人が三段目で幻夜斎を睨み、レニは紅蘭にアイリスを頼める距離になるのを見計らい、さくらさんは中堅ということで二段目で根来忍者たちに意識を集中させます。
ここからはもう乱闘状態!
幻夜斎と最初に対峙したのはマリア!カンナ、さくら、大神は手近な根来忍者の攻撃をさばき、レニはアイリスを守りつつ舞台の下手に居る紅蘭のもとへ。
紅蘭にアイリスを任せると、レニも根来忍者の相手に。紅蘭はしびれん棒くんを片手に、なんとか攻撃をしのいでいきます。
大神さんが根来忍者を蹴散らし、マリアに加勢して幻夜斎に向かいますが恨みの念で強くなる幻夜斎は夏よりも力を増したようで、なかなか致命傷を与えることが出来ません。
意を決してマリアが銃弾を叩き込もうとしても上手くいかず、大神さんも一瞬の隙をつかれ…!!

大神「ぐわぁぁぁぁーーー!!!!!」

深々と突き刺さる幻夜斎の刀に、花組全員の顔から血の気が引きます。

アイリス「っ!!お兄ちゃーーん!!!!」
大神「アイリス、来るなっ!!
   あいつはっ…アイリスを狙ってるんだぞ!!」

とても立ってはいられない傷に、がたんっと倒れこんだ大神さんですが、アイリスの叫び声に必死に答えます。
一段落ちて、舞台上で荒く息をする大神の姿に、アイリスは紅蘭の静止を振り切って駆けだす。

アイリス「いやっアイリス、みんなを守るの!!」

はぁ、はぁ…と息を整えて下手の二段目で震える拳を握り締めながら正直に心を吐露させます。
時が止まり、アイリスにのみスポットが当たる…

アイリス「アイリス…いつも一人だった。特別な力を持ってるから、いつも一人…
     お友達なんてできなかった!ジャンポールだけが友達だった!!
     …フランスから東京に来て花組に入っても、最初はぎくしゃくしてた…
     でも……一人が怖くて眠れないとき、そっと寄り添ってくれたさくらの暖かさ
     舞台が怖くて泣いてるとき、ぎゅって手を握ってくれたレニの手のぬくもり
     落ち込んでるとき、いつも励ましてくれた紅蘭の優しさ
     誰もいないときに、いきなり頭を撫でてくれたカンナの大きさ
     アイリスのこと、いつも大人としてみてくれるマリアの厳しさに
     アイリスは、いつもいつもみんなに愛されてるって感じた……
     アイリス、みんなの仲間なんだって!花組なんだって!!
     だからアイリス、一生懸命大人になろうとしたよ!泣くの我慢したよ!役に立とうとしたよ!
     アイリス…役に立つよ!みんなのお荷物じゃないもん!
     お兄ちゃんが傷ついたり、みんながアイリスのために戦ってるのを……
     ただ黙って見てるなんて……っ嫌だぁぁぁーー!!!」

一人一人のアイリスの感謝の気持ちに、心をうたれる面々。
涙声のアイリスの悲痛な叫びに時が動き出し、根来忍者衆がいまだ起き上がれぬ大神に襲いかかるのを、花組総出で防ぐ。
そんな真っ只中でアイリスは舞台中央に移動してさらに叫びます。

アイリス「アイリス、花組だもんっ!!」

仲間を思う気持ち、大切にしたいと願う気持ちは人一倍。だから、アイリスにしかできない戦いでみんなを守る。
そんな思いを真っ直ぐに受け止めた花組は、ようやく起き上がったものの、まだ膝をついている大神さんを託します。

マリア「アイリス、隊長の回復を!」
全員「アイリス!!」

それぞれの顔を見て、うん!!と嬉しそうに頷いたアイリスは右手人差し指をびしっと上げて

アイリス「イリス・グラン・ジャンポール!!」

あの必殺技で大神を助けます!!ぽて、ぽて、ぽてと独特の足音を響かせながら下手からジャンポールが登場。(笑)
同じく「ちちんの、ぷい!」とアイリスが呪文を唱えると、ジャンポールに頭を撫でられて大神さんは見事に立ち上がる!

大神「うおおおぉぉぉっ!!!!」
花組「隊長!!!」
アイリス「ありがとう、ジャンポール!」

ぴっと片手を上げてアイリスのお礼に答えると、ジャンポールは再び下手へ。

大神「行くぞ!!幻夜斎!!!」
幻夜斎「小ざかしい!やれ!!」

再び幻夜斎へと向かっていく大神さん。今度はヘマなんていたしません。
花組の面々も気力充実といった雰囲気で根来忍者衆を退けます。
そして、舞台上に敵は幻夜斎一人となり……

大神「さくらくん。」
さくら「はい…!」

三段目に位置取りをした大神さんの真後ろに隠れるようにさくらが控えます。
上手側の舞台にマリア、レニ。下手側の舞台に紅蘭、アイリス、カンナが見守る中、舞台中央から向かってくる幻夜斎との勝負!!
二刀を扱う者同士(幻夜斎は刀と小太刀)大神さんが幻夜斎の攻撃をはらい、その隙にさくらが一撃を加えるという連携技。
二回目まではそれでうまくいっていたのですが、さすがに幻夜斎。そうそう同じ手は食いません。さくらを上段、大神さんが下段で今度は幻夜斎を挟むようにして交互に攻撃していきます!
でも幻夜斎は主な標的として大神さんを選び、万全とはいえない体勢の大神さんを追い詰めていきます。

幻夜斎「死ねっ!!」

舞台の下手側まで追い詰められた大神さん。またも刀を突き立てられようとなったそのとき!
アイリスが幻夜斎に飛び掛り、必死の力で大神から離れさせます。

幻夜斎「何をする!離せ!!
    この小娘が!!」

ですが、アイリスの力でそう長く持つことなく…上手の方へとアイリスを振りほどいた幻夜斎の刀がアイリスに向けられたとき、さくらさんが間一髪駆けつけて刀でさばきます。
アイリスはそのままレニが保護。さくらと幻夜斎の一騎打ちは数度刀を打ち鳴らしたところで間合い取ります。(さくらが3段目あたり、幻夜斎が舞台上です。このとき、互いに抜けるところで幻夜斎の結っていた髪留めを切ったのか、舞台に下りたときはざんばら髪になってました。)

さくら「成仏しなさい!!」
幻夜斎「五月蝿い!!…貴様らに俺の恨みの深さがわかってたまるか!!
    俺はこの都を守るために働いてきた!
    (下手側を指して)見よ!西洋に毒された醜さを!!
    川を埋め、海を埋め、伝統も文化も投げ捨てた…こんな世の中のために
    俺は戦ってきたのではない!!
    こんなものなぞ……全て焼き払ってくれるわっ!!」

それは、幻夜斎の嘆き。恨みの正体。
幻夜斎が絶望する気持ちも、わからなくはないです。ですが…

さくら「勝手な言い分ですね!」
幻夜斎「貴様になにがわかる!」
さくら「……この国の伝統も文化も、そして帝都の未来も!
    それは今生きる人たちの手にゆだねられ、変化していくものなのです!
    あなたの時代は終わりました……時を戻すのは、未練です!!」

さくらさんの言葉も、また真実。この世に不変なものなど無い。

幻夜斎「小娘が!!」

けれど、それをどうしても認められない幻夜斎。
さらにさくらに切りかかろうとしますが、今を愛する、愛する今を守りたいさくらの思いは幻夜斎の刀を弾き返します。
そして、階段状の舞台の最上段に立ち、月を背に荒鷹を高らかに掲げます。

さくら「荒鷹ーーー!!!」

叫ぶと同時に轟く雷鳴!

さくら「あめのみに! ことわりのみに! かみいさみ!!
    ここに霊剣荒鷹をもって申す 我が名は、真宮寺さくら!!!」

荒鷹を真っ直ぐに構え、ゆっくりと左に円を描くように回し

さくら「さわりなす あめのざこうのかみざには まつりてあとに とどまるはなし!!」

頭上で刀を止め、きっと幻夜斎を睨むさくら。こちらに突っ込んでくる幻夜斎に過ぎ去りざまに一撃を与えて、互いの位置が入れ替わった際に
荒鷹を目に前にし、右手で刀印を切るさくら。目の前には先ほど幻夜斎が落とした刀が。

さくら「破邪奥義!!(刀印を刃に沿わせて力をこめる)
    桜花封神!!!」

おぼつかない足取りで階段を上っていた幻夜斎に、最後の一撃!!振り向きざまに刀を振り下ろすと、見えない力の奔流が幻夜斎に叩きつけられます!
びくんっと体をすくませ、両手を十字に貼り付けられたように広げて痙攣をする幻夜斎の最後の叫び声が響く中
舞台の照明が抑えられ、幻夜斎のいる部分だけがどんどんと高く上がりまるで浮かび上がる月に溶け込むかのようにシルエットが浮かび上がる。
流れていたゲキテイの音が途切れると同時に、暗転。見事、幻夜斎を封じたり!!

万雷の拍手についで静かに浮かび上がってきたのは、幻夜斎の刀。
そこから徐々に照明が入り、瞳を閉じて膝を付いているさくらが手を胸の前で立てて祈りを捧げています。

カンナ「……終わったのか?」

そのさくらを囲むように立っていた花組の仲間を代表して、カンナが声をかけると、最後の祈りを終えたさくらが顔を上げて頷きます。

さくら「はい。(すっと刀を手にして立ち上がり)ここに、幻夜斎を封じました。」
大神「(それぞれの顔を見て)みんな、よくやった。
   (アイリスを見つめて)アイリス…もう、大丈夫だぞ。」

大神さんの声に、うん…と頷いたアイリスは緊張の糸が切れたのか隣にいたレニの手を握ったままその場にしゃがみこみます。
頑張ったね、アイリス。

さくら「悲しい人でしたね、幻夜斎は……」
大神「ああ…」
さくら「(すっと前に掲げて)この刀を、奉納します…!」

そう告げるさくらに、静かに頷く大神さん。
そうして、いつかは荒ぶる御魂が昇華されるように願って…
ここで舞台は暗転。物語は一件落着ですね。
如月紫水 <pphxugfhew> 2006/01/14 01:28:45 [ノートメニュー]
  第一幕その5〜二幕冒頭(大喜利1) 如月紫水 2006/01/14 01:30:14
  第二幕その2(大喜利2) 如月紫水 2006/01/14 01:33:48
  第二幕その3(大喜利3) 如月紫水 2006/01/14 01:34:46
  第二幕その4(大喜利4) 如月紫水 2006/01/14 01:35:48
  第二幕その5(大喜利5) 如月紫水 2006/01/14 01:37:09
  第二幕その6(大喜利6) 如月紫水 2006/01/14 01:38:01
  第二幕その7(幕間コント〜) 如月紫水 2006/01/14 01:39:05
  第二幕その8(妄想3分間ショッピング中盤... 如月紫水 2006/01/14 01:40:12
  千穐楽アドリブ集その1 如月紫水 2006/01/14 01:41:06
  千穐楽アドリブ集その2 如月紫水 2006/01/14 01:43:17
  千穐楽アドリブ集その3 如月紫水 2006/01/14 01:43:37
  お疲れ様でした! モギリ二式 2006/01/14 07:40:25
  お疲れさまでした! 折笠優菜 2006/01/14 20:00:30
  如月紫水さんに敬礼! 暁雷牙 2006/01/15 08:17:11
  │└☆皆様へお返事 如月紫水@5日4時:アッキーさん追記分まで完了 2006/01/15 23:39:45
  お疲れさまです! BAKO@九州華撃会No.12 2006/01/16 19:00:11
  お疲れ様でした。 まれみ大すけ 2006/01/17 13:16:01
  すごいとしか言いようがありません!!(追加... 朱天 2006/01/19 19:13:42
  お疲れ様でした。 KURAGE 2006/01/20 19:44:49
  お疲れ様でした!! アッキー@1/30追記 2006/01/23 12:45:24

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