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紐育星組ショウ2014「お楽しみはこれからだ!」観劇レポート

  紐育星組ショウ2014「お楽しみはこれからだ!」観劇レポート 如月紫水 2014/09/11 19:44:37
  第一幕その2 如月紫水 2014/09/11 19:47:02
  第一幕その3 如月紫水 2014/09/11 19:48:21
  第一幕その4 如月紫水 2014/09/11 19:49:09
  第二幕その1 如月紫水 2014/09/11 19:50:01
Re: 紐育星組ショウ2014「お楽しみはこれからだ!」観劇レポート [返事を書く]
第二幕その1


二幕の始まりを告げるブザーが会場に響き、席に戻ってほどなくすると会場が暗くなり、幕が開くと真っ暗な中
下手壇上に立つ新次郎にスポットがあたりそのまま歌へ。

♪新しい時代へ

新次郎「♪みんなの花が咲く 夢が咲く
     想いが咲く
     新たな時代 新たな街へ
     幸せをつなぐ」

新次郎「変わることは止められない
    人が、物が、お金が、世の中が動いた結果が今なんだ
    だけど、きっとあるはずだよ
    ♪変わらない大切なもの」

まさか新次郎にソロがあるとは思ってなかったので驚きましたが
短いけれど新次郎の考え方が現れている曲だなという印象を受けました。
(そして、グッズの台本をみてもっと驚いたのが注釈で「お楽しみはこれからだ」の別Verと書かれていたこと…たしかに、サビの部分と一致する…全然気づきませんでした)

新次郎「いま、ぼくがやるべきこととは、一体……」

自分ができることを考えながら、階段を下りて上手へ。
照明が入ったそこはリトルリップシアターの楽屋。
長ソファの真ん中に座ってしょげているジェミニ。
それを囲むように、左隣に杏里、レニが座り。その後ろにプラム、織姫が立っています。
一人掛けのソファの背もたれには、肩にノコを乗せた昴さんが体重を預けています。

プラム「…一人の人間を二つに分けると、一方は心をなくして
    もう一方は、存在が薄くなる…」
(うん、と無言で頷いたジェミニ。立ち上がり、長ソファから一人掛けのソファへ移動するも誰も気づかない)
織姫「シャドウストライカー…恐ろしい発明でーす」
杏里「(ジェミニが最初に座っていた場所に向かって)ジェミニさん、そんなに落ち込まないでください」

杏里の慰めに新次郎、ノコも含め同意するのですが…そこにジェミニはおらず(笑)
「あの…ボクこっちなんだけど……」と立ち上がって杏里の肩に触れて振り返らせる。
その主張に、ハッとなった面々は一同に存在が薄くなることがどういうことかを目の当たりにして驚きに立ち上がったり目を見開いたり。

杏里「やだ、ごめんなさい!」
織姫「恐ろしい発明でーーす!!」

織姫の慄き方が、その恐ろしさを物語ってます(笑)
一同が言葉を失う中、最初に我に返って新次郎に話しかけたのはレニでした。

レニ「…で、そのガッツ・ノートンとかいう科学者は見つかったの?」
新次郎「はい。武田さんも一緒にいたので、ジェミニをもとに戻してほしいとお願いしたんです。
    そうしたら…!」

ここで照明が変わり、新次郎は一人足早に舞台の下手へ。
代わりに明るくなった下手に現れてきたのはガッツと武田。

ガッツ「んふふふふ…無理を言うな!(突然の大声に、小さくのけ反る新次郎)
    科学者は新しいものを追求し、発見、発明するのが仕事だ。
    もとに戻すことなど考えてない」
武田「(興味なさげにサングラスを拭きながら)そうそう。
   それに、二つに分けてくれって言ってきたのはそっちだろ?
   ま、おかげでこっちは注文が殺到して、あっという間に大儲けだ。
   こうなったら、バイバイゲームでお金増やして
   俺がリトルリップシアターを買収してやろうか?」

ガッツの無責任とも取れる発言や、武田の調子に乗った言葉に反論しようとする新次郎ですが
それよりも先に周りをうろうろしていたガッツが再び新次郎の前に立ち「では私は、研究の続きがあるので失礼…」
と大きなくしゃみを目の前でしてさっさと下手へ。
31日昼もそれでしたが
30日の昼夜は半白ずれた動きでポーズをとり、新次郎の左手をばしっと叩いて「ブッツ(打つ)」と言い捨てて去って行きました(笑)

そして武田も「おい、待てよ兄弟!じゃあな、モギリ」とガッツの後を成金歩きで追って下手へ。
一人残されてしまった新次郎は、途方に暮れた様子で上手に向かってお手上げポーズ。
と、今までの事情説明を聞いた楽屋の面々は戻った照明のもとそれぞれに憤りを露わにする。

プラム「なんって薄情な男なの!」
織姫「ベロのくせに〜!」
昴「まったくしょうない奴だ」

杏里とレニも同意見なようで、頷く。
そしてがっくりうなだれてるジェミニ。
さてどうしたものか…というところで下手から「し〜らないんだ〜知らないんだ〜〜♪」とすっとぼけながら双葉さんが登場。
けど、そんな様子に嫌な予感が的中したことを悟った新次郎。

双葉「私はなんにも知らないんだ〜〜♪」(脱兎のごとく上手へ)
新次郎「母さん…!?…もしかしてもしかするとまた何かやったんでしょーー!!」

怒鳴りながら上手へとその後を追っていく新次郎ですが、そのままはけることはせず、
上手奥、階段を経由してから楽屋へやってきたリカとダイアナに顔を向けます。
リカが手にしているのは、またペラペラの真っ黒に戻ったジェミニの影。

リカ「こっちは乾いたらもとに戻っちゃったぞ〜…」
レニ「(影をつかんで)お湯をかければ、何回でも使えそうだね」
ダイアナ「どうにかすれば、元に戻らないことも無いと思うんですけど…」
織姫「(二人から影をひっつかんで)ん〜〜…原理がさっぱりわからないでーーす!!!」

全員が影をしげしげと見つめる中、わけがわからないからと言って影をくしゃくしゃにして後ろに放った織姫さすがです(笑)
その落下点にいたプラム、新次郎、昴、リカ、ジェミニが慌てて影をつかむ中
レニがマイペースに「紅蘭がいたらなぁ〜」とつぶやいてるのが印象的でした(笑)
でも、仮にここに紅蘭がいたら……元に戻す機械を発明!→爆発!またやってもた〜!な結果になりそうだと思ったのは
私だけではないはず…(笑)

けれど、今はもちろん紅蘭はいないので発明家思考の人はいなくて解決の糸口はつかめず…
不安が広がるのをなんとか誤魔化そうと杏里が「大丈夫ですって!必ず、元通りに…」と一人掛けのソファに向かって話しかけるのですが
一連の流れに一緒に動いていたジェミニはそこにはいなくてまたも空振り(笑)

わかりやすいように、全員の前を横切って上手から舞台センターの方へ移動して
「こっちです!ボクはこっちです〜〜!」と大きく手を振るジェミニ。
ソファの周りに集まったり、影を広げて考えていた昴やリカ、レニたち全員が注目する。

意識を集中させると一旦は認識できるようですが、次のタイミングではまた見失うようで…
ダイアナがジェミニに近づこうとしたのですが、また空振りに…
そして、もう一人の問題人物についてプラムが新次郎に尋ねると

プラム「それで、ミス・ロイス・ハートの方はどうだったの?」
新次郎「はい…サジータさんの言った通り
    かっちかちの現実主義者でした。
    契約書のサインをした以上、違約金を払えってその一点張りで…」

説明の後ろで、リカと昴はとりあえず影を長ソファにきちんと座らせて、その上にノコを誘導する昴。
(ここからノコはしばらく影の膝の上でじっとしていることに)

プラム「やっぱり……このままだと、リトルリップシアターの先行きは本当に危ないわよ」
杏里「どうしましょう〜…」
プラム「ん〜〜…(少し考え込み)あ!アルバイトでも探しに行く!?」
杏里「アルバイト!?」

前に出て現実的なのか、ちょっとずれているのかわからない会話をする二人に、周りも一瞬驚いた顔を見せるのですが
誰かが何か言う前に「仕事が必要なら何か紹介してやろうか?」と笑顔で下手からやってきたロイスに全員の視線が集まる。
その後ろからラッシー先生とラチェットさん、サニーさんも登場。

新次郎「ミス・ロイス・ハート!」
ロイス「ロイ〜〜ッス」
リカ「(険しい顔になり)ブルドーザー!ぜんぶあいつが悪いんだ!リカ撃っとく!!」

勢いのまま階段を上り金の銃を抜いて構えるリカをとっさに止める面々。
ロイスもとっさにラッシー先生を盾にするように逃げますが、すぐに気を取り直して本題へ。
けどその目の前には深々と頭を下げるジェミニが

ジェミニ「この度は、申し訳ありませんでした!!!
     あのロイスさん、違約金はもう少し待ってもらえないでしょうか…!!」
ロイス「今日は朗報を持ってきてやったたんだ〜!」
ジェミニ「聞こえてもないの?」

気持ちいいほどに素通りされて、思わずツッコミセリフを言ってしまうジェミニ。
そんな様子に一切気づかない周りの面々は、とにかくロイスに注目。
その視線はある二人をロックオン。

杏里「朗報って?」
ラチェット「実は…ミス・ロイス・ハートから申し出があって
      ジェミニの違約金が払えないのなら
      今度は私と、レニと織姫にも映画に出てもらえないかって…」

そう、レニと織姫!ロイスを目の前に、ラチェットの話を聞いたレニと織姫は「はぁ!?」と声を上げる。
(30日夜は、珍しくラチェットがセリフを盛大にトチりました。レニと織姫と言わねばならないところを、レニとラチェットと言ってしまい
「ごめんなさい!」と一言添えてから言い直して先に進めていました)

新次郎「何だって…?」
織姫「ラチェットに、わたしたちまで映画ですかー?」
ラッシー「(織姫とレニに歩み寄りながら)復活した、伝説の女優ラチェット。
     そしてジェミニ・サンライズに代わり、一夜にして紐育を熱狂させたあなたがたは
     今や街中で大評判です!」
レニ「でも、ボクたちはあくまでサポートで…」
ロイス「鉄は!ホットホット!なうちに、ヒットヒット!しろって言うだろ」
サニー「その通り〜大河くん、頼んだよ」
新次郎「ちょっと待ってください!!
    そんなの…そんなのいくらなんでも勝手すぎるでしょう!?
    ジェミニの気持ちも考えてあげないと…!」

サニーにいつもの軽い調子で任された新次郎ですが、その変わり身に到底納得できず
ロイスの前に立ち、抗議する新次郎。けれど、ロイスの心にそれは響かず、呆れたようにため息ひとつで片づけられる。

ロイス「まだ自分の立場がわかってないようだな、坊や」
新次郎「なに…?」
ロイス「文句があるなら、金を出せ。
    この世は全て金だ!金で買えないものは無いと言っただろう」
新次郎「そんなの…そんなの間違ってます!!」
ロイス「合ってるか間違ってるかを判断をくだすのはYOUじゃない。
    時代だ」
新次郎「時代?」
ロイス「恨むなら、新しい時代に乗り遅れた自分を恨め」

一切自己の主張を曲げず、そう言い捨てて一人掛けのソファに腰かけるロイス。
だれもそれに反論できない中、ロイスに近づき必死に頭を下げるジェミニ。

ジェミニ「あの、違約金だったらボクが一生懸命働いて返しますから、だから…!!」
サニー「大河くん」

けど、そんなジェミニの様子はいま誰の目にも入っていない様子で…相変わらずロイスと目でバトルを続ける新次郎を呼び止めるサニー。

サニー「今リトルリップシアターの存続は、君のこの肩にかかってるんだよ!
    っていうかこれしか方法が無いんだから一つ頼むよ」

ここは何とか折れてくれ、と諭されてしまい、納得がいかないものの舌打ちをして黙る新次郎。
その間に、ラチェットがジェミニの影を挟んで長ソファに座っていたレニと織姫のもとへ
(このとき、レニがノコをさりげなく撫でてあやしていました)

ラチェット「レニ、織姫…悪いけどお願いできるかしら?」
ジェミニ「あの〜ちょっと?」

当事者の一人であるはずの自分を置いてどんどん話が進んでいくことに、困惑するジェミニですが
やはりその様子も声も届かず、ラチェットに頼み込まれた二人は困り顔になりつつも頷く。

織姫「ん〜…ラチェットも出るんなら…」
ロイス「決まりだ!じゃあ、早速撮影に行こう!!」

笑顔で立ち上がり、早速実行に移そうとするロイスに、ラッシー先生もレニと織姫の手を取り立たせて撮影所に向かわせようとしますが

サジータ「ミス・ロイス・ハート!!大変です!」

上手舞台奥、階段から現れたサジータの切迫した声に、立ち止まるロイス。
そのただならぬ様子に、シアターの面々も注目する。

ロイス「どうしたサジータそんなに慌てて」
サジータ「実は……」(ロイスに耳打ちする)
ロイス「!?…どういうことだ買収って…!」
ラッシー「買収…!?」

衝撃的な単語にそれぞれに驚愕の色を浮かべる面々。
(でも、下手の壇上に座ってそれを聞いていたリカだけは上手にいたダイアナのもとへ駆け寄り「なぁばいしゅうってなんだ?」と聞いていました)

サジータ「午後の取引が始まった直後、一斉に株が売りに出されたようで…」
ロイス「そんな馬鹿な。うちの株主たちはみんな信頼のおける人間だ。
    なんの連絡もなしにそんな突然勝手なこと―――」
武田「おやおや。紐育きっての敏腕プロデューサーともあろうお方が
   人を信頼するようじゃあ、いけませんね」
織姫「ベロ!!」

大きな声でこれ見よがしに下手の階段を上りながら現れた武田ですが、いいところでガッツに邪魔され続けて
見せ場なのに見せ場じゃなくなってました(笑…階段の上から飛び降りたのに、その前にガッツが入ってポーズを決める)
織姫の声に一番驚いたのはサニーさん。まじまじと武田の顔を覗き込んでようやく確信を得ます。
(武田の事を一切知らないロイスはサジータにあれは誰だ?と尋ねてました)

サニー「ホントだ、ベロくんだ…!
    (続いてガッツを見て)それに、あなたは……」
リカ「へんたい!!」
ガッツ「変態ではない!ガッツで〜〜す」
プラム「ガッツ!?え、これが天才科学者!?」

成り上がった武田、そしてガッツに出会ってなかった面々はそれぞれに驚きを向けるのですが、そんな中織姫が足早にガッツに近づく。

織姫「織姫でーす!」
ガッツ「ガッツでーす」
織姫「織姫でーす!」
ガッツ「ガッツでーす!」
織姫「織姫でーーす!」

自己紹介をしあうという、謎の行動に(笑…レニが一番あきれ顔してましたね)
そして、ガッツは相変わらずの動きですが織姫の動きはゲキテイのサビ(笑)
突飛な出来事に周りが困惑する中「やかましい!!ややこしい二人が絡むんじゃねぇよ!!」と武田が叫ぶ。
最後は二人そろって「ちぇー」っと小石を蹴る動作で一応この場は収まる。
そして、武田が懐からわざとらしく取り出した株券を見るや否や、ロイスの顔色が変わり、奪い取って掲げる。

ロイス「この株券はもしや…わが社の……!!」

そのままの姿勢で震えるロイスの手から株券を取り戻そうとする武田ですが…残酷な身長差のため届かず(笑)
結局、ガッツが代わりに株券を取り戻し、流れるような動きで武田の手に。

武田「全部、いただきやした」
ロイス「そんな……じゃあMEは…?」
ラッシー「一文無し…」

ラッシー先生の一言がとどめで、その場で卒倒するロイス。とっさに支えるラッシー先生。
慌ててサジータも名前を呼びながら駆け寄り、とりあえず二人で一人掛けのソファに座らせる。

一方、下手側で悪い笑みを浮かべる武田のそばに、表情を柔らかくした新次郎が近づく。

新次郎「と、言うことは……」
武田「おう!違約金の方は俺に…
   (ぱんっと胸を叩いて)全額支払ってくれ!」

期待に膨らんだ視線を向ける面々でしたが、あとに続いた一言に一変して大ブーイング。
(ロイスを介抱していた昴、サジータですら、驚きに立ち上がってしまう中、リカだけが長ソファに腰かけたガッツに
金の銃を向け、またその銃口を指でふさがれるというやりとりを。その後、ガッツさんノコを撫でたりかなりマイペース)

武田「ええー!?じゃねぇだろ当たり前だろ!」
ジェミニ「ベロさんのケ―――!!」
プラム「(武田につかみかかり)ケチケチするんじゃないわよ!!
    あなたね、この劇場にどれだけ世話になったと思ってるの!?」
武田「(プラムの腕を振り払い)はん、そんなことは忘れたね。
   この世は金だよ金。金を持ってるやつが一番偉ぇんだよ!」
杏里「なんて人なの!!」

ギラギラした指輪を見せつけながら、それぞれの目を見て高慢な言葉をぶつける武田。
なおもプラムが物申そうと肩をいからせながら上手へと移動した武田のもとへ行こうとしますがそれよりも早くサニーが近づく。

サニー「いやいやいやいや〜〜さすがにベロくん!
    素晴らしい成り上がり者になりましたね。
    いやね、ボクは前々から君は素晴らしい成り上がり者になると思ってたんですよ
    だからお金貸して」
ラチェット「サニー!」

まさかのごますりだった!(笑)
けれど、ラチェットに目で諌められ、冗談だよとばかりに笑ってごまかす。
そのやり取りを冷めた様子で聞き流した武田は、無遠慮に長ソファに腰かけて一同を見渡す    

武田「ホントはよ、このリトルリップシアターも買収してやろうかとと思ったけどよ…
   やめとくわ。時代遅れなんだよね、レビュウショウなんて」
ダイアナ「何ですって!?」

全員が武田の発言に「!?」となる中、無言でその胸倉につかみかかり睨み付けるサジータ。
(紐育メンバーは主に怒り、織姫、レニは怒りよりも先に驚きがきているようでした)
そのまま立ち上がった武田と睨み合い…ですが、ここでも残酷な身長差のため自分の優位性をより際立たせるためにソファの上に立つ武田に思わず笑いが。
そのタイミングでガッツが立ち上がり、それに続いて武田もスーツを直し前へ進む。

ガッツ「んふふふ…時が過ぎゆけば新しいものが発明され、生まれてくるのは当然のことだ
    だから古いものは廃れ、消えていくのは時代の常」
武田「てなわけで!どちらさんも、お達者で。
   行くぜ、兄弟!(ガッツと腕を組み背を向ける)あばよ」

ダンディ団直伝の姿勢になり挨拶する武田ですが、その心はすっかり任侠からは離れてしまった成り上がり。
その去り際、プラムを止めるサニー、そして殴りかかろうとする織姫を止めるためにその勢いのまま一回転するレニ。
最後は下手奥へ去って行った背中にリカが叫ぶ。

リカ「ベロのバーーーカ!!にどと来るなーーー!!!」

金の銃と銀の銃を乱射するリカに、再びノコを肩に乗せた昴が「よすんだリカ。弾がもったいない」と近づき、ノコをその肩に乗せる。

30日昼
おそらく音響さんのミスでリカの銃声が出ず、シネマファンタスティックのBGMが流れてしまう。
とっさに口で「バーン!バーン!」と銃声を表現するリカに昴が「リカ、なんでも銃に訴えるのは良くない。撃とうとするな」といさめる。

嵐のように状況が一変してしまい、楽屋に沈黙が落ちる。
そんな中、ジェミニが震える声で「みんな……ごめんなさい…」頭を下げるのですが…やはりそれは聞こえてないようで
ラチェットがサニーに詰め寄ることで沈黙は破られます。

ラチェット「どうするのサニー…」
サニー「(肩をすくめて)ふりだしに戻ってしまいましたねぇ」
新次郎「……だったら…だったら、答えは出てるじゃないですか」

意外なほど清々しい声に、全員が「え?」と新次郎に目線を向ける。

新次郎「ふりだしの戻ったのなら、また最初からがんばればいい!」
リカ「さいしょからって?」
新次郎「(サニーに近づき)サニーさん、つかぬ事をお伺いしますが
    資産は、お金はあとどのくらい残ってるんでしょうか?」

新次郎の勢いに、反射的に逃げてしまうサニーを追いかけ尋ねる新次郎。
その新次郎にサニーは「ちょっと!」とつまむように量を指で示す。

新次郎「そのお金、ぼくに貸してもらえないでしょうか?」
(え?と全員がさらに疑問符を顔に浮かべる)
ラチェット「何に使うつもりなの?」
新次郎「映画を…スターファイブのトーキーを作るんです!」
全員「トーキー?」

思わぬ発言に、全員が一歩距離を詰める。(消沈していたロイスですら、顔を向ける)

ラッシー「本気で言ってるんですか、大河くん」
新次郎「もちろん!」
ラッシー「素人が、突然映画を撮るだなんて無理ですよ」
新次郎「大丈夫です。ぼくたちは紐育一の敏腕プロデューサーがついてますから!」
ロイス「……は?」

ラッシー先生の忠告に笑顔でこたえた新次郎は、ロイスのそばへ。
突然振られた話に、理解できない様子のロイス。

新次郎「…ミス・ロイス・ハート。お願いします。
    ぼくたちを助けてください!」

真摯に頭を下げる新次郎のその姿を、心底理解できないロイスはそのまま疑問を口にする。

ロイス「なぜだ…MEは、YOUのことあんなにバカにしたんだぞ…!
    そんなMEにどうして…」
新次郎「…ぼくは、映画はこれからの時代を担う
    本当に素晴らしいエンターテイメントだと思います」

背を向けてしまうロイスですが、新次郎は前を見続けてさらに言葉を重ねます。

新次郎「きたるべき、新しい時代!
    …でも、新しければ何でもいいというわけでは、無いと思うんです。
    大切なのは、本当に素晴らしいものを作りたいという情熱ではないでしょうか」
ジェミニ「新次郎……」
新次郎「ぼくはその事を、この紐育で…リトルリップシアターで学びました。
    (笑顔で一同を見渡す)大切なこの場所を、失うわけにはいきません。
    持てるすべての情熱を注ぎたいんです。
    (再びロイスに顔を向ける)でも、ぼくだけの力では無理です。
    だから……助けてください」

もう一度深々と頭を下げる新次郎。新次郎の思いの丈を聞いたロイスが、返事をせずにただ見つめる中
ラチェットが現実的な疑問を口にする。

ラチェット「でも…リトルリップシアターの上演は、どうするの?」
新次郎「もちろん、そちらもやります。
    ショウを上演しながら、空いてる時間を使って撮影です。
    休んでる時間は、ありませんが!」

笑顔で無茶とも思える言葉を口にする新次郎ですが、その裏にある思いも覚悟も受け止めた面々の表情が明るくなる。

サジータ「…よし!やろう、新次郎!」
リカ「やろうやろう!」
ダイアナ「やりましょう」
昴「やるしかないか」

まず最初に呼応するのは、もちろんスターファイブ(ジェミニも、存在感が無い中頷きます)

レニ「ジェミニが元に戻るまで、ボクたちも頑張るよ」(織姫に手を差し出すレニ)
織姫「(その手をがっしり握って)…しかたないですねー
   わたしたちは、史上最強のサポートですから!」
プラム「きゃっふ〜〜ん!あたしたちもお手伝いするわ!」
杏里「にゃう〜ん!全力で、支えます!」
ラッシー「振付はぜひ、このボブ・ラッシーに」

続いて、強力なサポートメンバーも次々に同意。新次郎と目を合わせて頷き合います。
そして最後は…

新次郎「ミス・ロイスハート」
ロイス「(ソファから立ち上がり、数歩上手へと距離を取って振り返る)……OK」
新次郎「やったぁ!!」(他の面々からも歓声が上がる。織姫、レニ、ラチェットでハグし、サジータとダイアナもハグ)
ロイス「だが!!MEはかなり厳しから覚悟しておけ!
    それと、今日からMEの事は…(ニッと笑顔を見せる)ロイスって呼んでくれ」

おおお、ついにロイスの心に新次郎の思いが届いた…!!
和解し、仲間になったことを喜ぶ面々。

新次郎「ロイス、行こう!全力で情熱をそそぎ、最高のトーキーを作るんだ!」
全員「おーー!!」

やる気十分!全員が笑顔で下手へと向かう中、少し周りと違う動きをしてるのは
感極まってる様子のラチェット、そして誰とも目が合わないことに上がったテンションが迷子になるジェミニ。
後は、無駄に振り切ってしまったサニーさんがセンターに残り…

サニー「よし、よーしよーーし!最高のトーキーを作ろう!
    にゃうんだきゃっふんだがっつーーん!!って
    ボクまだ資金出すって言ってないんだけど…」
ラチェット「(心底呆れた様子で)も〜…男なら潔く覚悟を決めなさい!!」
サニー「うう…(パン!と手を叩き)よーしわかった!それじゃあ、食事しながら考えよう!」

ピシャリと言い捨て、下手へと去っていくラチェットの背中を追いかけながらどさくさにデートに誘うのですが
「食事はしない!!」とばっさり切り捨てられるサニーさんでした(笑)

31日昼
食事じゃなく、ご飯とサニーさんが言ったので、ラチェットさんもそれに合わせて「ご飯は食べない!」ときっぱり言っていました。

そして、ついに一人ぽつんと残されてしまったジェミニ。

ジェミニ「ボクは…ボクはこのまま、忘れ去られてしまうんだ……」

本当に消えてしまいそうなほどしょげているジェミニですが、下手から新次郎が走って戻ってきて、誰も座っていない一人がけのソファの前で立ち止まります。

新次郎「ごめん、ジェミニ。
    ぼくたちは、いつでも一緒だよ。
    だから安心してね。(笑顔を見せて、影を振り返る)
    あ、影も一緒に、連れて行こうね。
    (影を抱き上げて、再びジェミニがいると思っているソファを見る)
    行こう、ジェミニ!」

実際にはジェミニは舞台のセンター付近にいて、まったく見当違いのところで喋っていた新次郎。
そのまま下手へ走り去る新次郎の背中が見えなくなったところで、ジェミニが首を傾げます。

ジェミニ「ん??今…新次郎、お姫様抱っこしてた?
     きゃーーー!!新次郎ってばだいたーーん!
     でもそれ影なんだよねーーー!!ちぇっ!!」

気にするところそこ!?(笑)
けど、確かに、間違いなくお姫様抱っこしてたので喜ぶところも悔しがるところもなんとなくわかる(笑)
ジェミニもその後を追いかけて下手へを走って行ったところで暗転。

この柔軟性と素直さが新次郎の強さであり、人を惹きつける部分でもありますよね。
如月紫水 <rxqkycrwxn> 2014/09/11 19:50:01 [ノートメニュー]
  第二幕その2 如月紫水 2014/09/11 19:50:42
  第二幕その3 如月紫水 2014/09/11 19:51:36
  第二幕その4 如月紫水 2014/09/11 19:52:10
  千穐楽サプライズ集その1 如月紫水 2014/09/11 19:53:33
  千穐楽サプライズ集その2 如月紫水 2014/09/11 19:53:54
   └レポお疲れ様であります(・▽・)ゝ Rudolf@ロイ〜ッス、声が小さい!もいっちょ!! 2014/09/12 19:48:10
    └ロイーッス! 如月紫水 2014/09/14 20:32:17

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