紐育レビュウショウ「歌う♪大紐育♪3~ラストショウ~」観劇レポート 如月紫水 2008/09/07 00:04:42 ├第一幕・その1 如月紫水 2008/09/07 00:06:33 ├第一幕・その2 如月紫水 2008/09/07 00:08:51 ├第一幕・その3 如月紫水 2008/09/07 00:10:22 ├第一幕・その4 如月紫水 2008/09/07 00:11:51
Re: 紐育レビュウショウ「歌う♪大紐育♪3~ラストショウ~」観劇レポート [返事を書く] |
第一幕・その4 武田の話を離し半分で聞きながら再び三人が席に着くと、上手からとてもお美しい方が!! ラチェットさんの登場ですよ!!その後ろには、肩を落として意気消沈している大河が。 ラチェット「そう、サニーに無理難題を言われたの。」 大河「はい……ひらめきが足りないって…」 ラチェット「ひらめきね…」 大河「しかも、人間が小さいと言われました。」 ラチェット「まぁ。それはどうして?」 大河「それがわからないんです…」 舞台中央で立ち止まり、本気で首をかしげてますます肩を小さくする大河に、ラチェットは微笑みを一つ浮かべてカフェ下手側の席へ向かい、大河に席を進めます。 先ほどまでスター5が座っていた席ですね。ラチェットはサジータが座っていた席、大河はダイアナが座っていた席に腰かけて話を続けます。 ラチェット「ねぇ大河くん。あなたの夢はなに?」 大河「夢、ですか?」 ラチェット「そう。夢が、ひらめきを生み出すのよ。」 大河「夢が、ひらめきを生み出す…」 ラチェットのアドバイスを受けて夢について思う大河。 隣のテーブルでは相変わらずダンディ団が話を続けているのですが、一番席の近いボスは、この声は…という顔つきになり隣のテーブルを気にし出します。 そこへ、李さんがオーダーを取りにやってきます。 李「いらっしゃいませ~!」 ラチェット「コーヒーを一つ。」 李「かチこまりまチた~!お客サンは?…お客サン?」 大河「あ、はい!じゃあ、ぼくは…ホットミルクを。」 李「かチこまりまチた~!」 ラチェットはすぐに答えますが、夢について考えだした大河には李さん声は聞こえてなかったのか、聞き返されてようやく注文を。 やっぱりホットミルクなんだ!(笑) カフェの店内へ向かう李さんと入れ違いに、ボスが立ち上がりラチェットに声をかけます。 ボス「あの…!」 突如声をかけられたラチェットと大河は不思議そうな顔を向け、西村と武田もなんだなんだ?という顔でボスを見つめています。 ボス「日本から来たダンディ…いえ、団耕介です。」 ラチェット「……ようこそ、アメリカへ。」 名乗ったボスに、ラチェットは当たり障りのない返答を返します。 予想した答えと違ったのか、ボスは一瞬言葉に詰まってしまいますが、それ以上は何も言わずに頭を下げます。 ボス「…あまりお綺麗だったもので、つい。」 ラチェット「ありがとう。良い旅を。」 ボス「ありがとうございます…勇気が湧いてきました。」 襟を正して席に戻っていく後姿を特に感慨もなく見ていたラチェットですが、大河は席を一つ詰めてラチェットに小声で注意します。 大河「…ああいう不良日本人には、気をつけた方がいいですよ!」 大河の心配が嬉しいのか、小さく笑みをこぼしたラチェットも、話がしやすいように席を一つ詰めて先に進めます。 ――――― そんな、ちょっとボスにはほろ苦い場面だったはずなのですが公演が進んでいくとボスはちょっとこことは違う時間軸の話をし出しました。(笑) 29日では「どこかでお会い…いえ、あまりお綺麗だったのでつい…」でとどまっていたのですが 30日昼公演では「マンマ・ミーア!…グリザベラ(キャッツでの役名)…エビータ(エビータでの役名)……」と久野さんという方の出演作の名前を呟いてから「あまりにもお綺麗だっため」と続けていました。 ここまでだったらラチェットさんも崩れなかったのでしょうが夜公演。 さらにボスは「コーラスラインのディアナ…キャッツのグリザベラ…エビータ……相変わらずお綺麗だったもので、つい…」と25年前に四季で先輩だった久野さんに直球を投げかけました! これにはラチェットさんもやられたのか、少しの間ですが笑ってしまい、台詞につまり「ありがとうございます!!良い旅を!」と照れ隠しのように言い放ってました。 続く大河のセリフも「ああいう、不良日本人にはほんっとうに気をつけた方がいいですよ!」とちょっと力が入っていました。(笑) そんな経緯もあって迎えた31日昼公演。 思いつく限りの出演作品を呟いて行くボスにとうとう「うるさい、新太」と久野さんが出てきました!(笑) ぼそりと、小さな声ではありますがストレートにたしなめられたボスは「すみません、先輩。」と綺麗に頭を下げてるのでした。 「相変わらずお綺麗だったため、つい…」と本筋に戻していったのですがこのアドリブを締めた大河の反射神経は素直にすごいと思いました。 大河「ああいう、何言ってるかわからない不良日本人には、ほんっとうに気をつけた方がいいですよ!」 そう、大河やラチェット、ボス的にはたしかにわけがわからない会話ですからね。(笑) ――――― ラチェット「…夢は?」 大河「あ、はい!一郎叔父のような、立派な人間になることです!」 迷いなく、きっぱりと言う大河の声が耳に入ってきたのかボスはちょっと眉をよせます。 一郎?まさか大神一郎のことか?といった具合に見えました。でも、先ほど挨拶を済ませた手前、なにも口出せずただ首をかしげるだけでした。 ラチェット「それはどういう人?」 大河「他人のために、働ける人です!」 ラチェット「どうしたら、そうなれるのかしら?」 大河「それはですね!……えっと…」 それまで、誇りや尊敬を含めつつよどみなく答えていた大河ですが、ここで言葉に詰まってしまいます。 わからないから、憧れて、なんとか追いつこうと日々手探りで進んでいるのですものね。 そんな大河の思いを表情から読み取ったラチェットは微笑みを浮かべたまましっかりと大河の目を見て助言を。 ラチェット「まず、自分のために頑張りなさい。 己を極めて、それで初めて人に尽くせるの。」 大神と大河、二人を知っているラチェットだからこそ、言える言葉ですね。 でもその言葉は大河にはすぐに沁み込まず、難しい顔をしてしまいます。 けれど、言葉は届いた。と判断したラチェットは颯爽と席を立ちあがり下手へと歩き出します。 大河「…ラチェットさん!(立ち上がって、ラチェットを呼びとめる) それって…ショウを自分の好きにやれってことですか?」 ラチェット「…自分で解決なさい。」 大河「……はい…」 できる助言はした。ここから先は、あなたの心ひとつ。 ラチェットの言葉に優しさの中に厳しさを感じたのか、大河はそれ以上求めず頷きます。 最後にもう一度微笑んだラチェットは今度は振り返ることなく、歩き去る。 大河も、それに続いてここから去ろうとしますが… 李「お客サン?飲まないカ?飲まないカ?」 と、コーヒーとホットミルクを運んできた李さんに声をかけられて振り返ります。 大河「あ、すっかり忘れてました!(ミルクの入ったマグカップを持って)…本物ですね。」 やっぱりね!(笑)リカのも本物でしたからもしやと思っていたら、案の定です。 ぐいっと一気に飲み干すと、美味しそうな笑みを浮かべてカップを口から離してすぐ横に立っていた李さんのトレイの上に戻します。 それと入れ替わりに伝票を渡され「相変わらず高いなぁ、この店は!」とこぼしつつも(「安月給なのになぁ…」とぼやいた日もありましたね)きちんとお代を払う大河。 お代さえもらえればにこやかな李さんがカップを下げるべくカフェの中へ下がると、ぐっと大河は口元とお腹を押さえて足早に下手へ。(爆) ミルク一気飲みは、やはりキツいのでしょうかねぇ… ――――― はい、本物が出てくるということはここは当然アドリブポイントとなるわけです。(笑) 28日昼では「今日も本物ですね。」とマグカップのミルクを飲みほし、夜公演では「一日二回は辛いや~…いただきます。」とぼやきつつも、きちんと一気飲み。 「は~~…でも美味しい。」とまぁまぁ、余裕でしたが 29日にはマグカップから、一回り容量が多そうなコップに変わりました。(笑) 「なんか、気持ち増えてるような気が…!…ぼくも男だ!いただきます!!」と今日もきっちり一気飲み。 飲み終わった後に「は~~…おいしいですね!」と言える余裕もあります。 30日昼は変わらずグラスなのですが、昨日よりちょっと量が増えています。 「なんか、少しずつ増えてる気がする…!!」とうろたえつつも今日も気合いで一気! 飲み終えた言葉は「は~!…超気持ちいい!」だったので、時期ネタと言えば時期ネタでした。(笑…只今北京オリンピック開催中) 飲み終えてすぐにしゃべったので、ミルクが少し飛んでました。(爆) さてどんどんエスカレートしていくもの…と思って待っていたら、夜公演は一気に減って、遠目からだとデミタスカップぐらいにみえました。 これには大河も「あれ~?」と首を傾げて「不思議だなぁ…」と呟いて、くいっと一飲み。 でもきっと伝票に書かれている値段は変わらないのか「高っいなぁ~!」と一段とぼやいて支払いをしていました。 今日だけは、下手へと向かう足取りも軽いです。(笑) でも31日昼公演ではその反動が来ましたよ!ここでジョッキの登場です!! ものすごくうろたえつつも「…いただきますっ」と客席からの拍手にあおられて、見事一気成功!! 「きっついなぁ~…ごちそうさまでした!」とジョッキを置いて伝票を見た大河は「まぁ、これくらいの値段はしますよね!」と今日は高いとぼやかずに払っていました。(笑) ――――― 大河が去ってすぐ、カフェの中からサニーさんが上機嫌で登場してきます。その両手には女性の姿が。 こちらから見て右手に黄色いスカートの女性、左手に青いスカートの女性を侍らせて「いや~~美味しいランチだったねぇ~」と言いながら舞台の前の方へ出てきます。 サニー「じゃあ、こんどは君たちをディナーに誘おうかなぁ~」 嬉しいオーナーの誘いに、キャー!と喜ぶ二人。ですが、ずっとカフェの壁沿いのテーブルで話をしていた女性二人(ちなみに、オレンジのスカートとピンクのスカートです)がその姿を見つけた途端、猛ダッシュで舞台の前の方へ走って出てきます。 ピンク「キャーー!!!リトルリップシアターのオーナーよーー!!」 二人でサニーさんに駆け寄り、ブルーの方とイエローの方を押しのけて、サニーさんにくっつこうとします。 下手側のテーブルに腰かけたサニーさん(サジータが座っていた椅子に座っています)はその様子を見て調子く笑っています。 ピンク「サニーさん、あたし、キャンディー!」 オレンジ「あたし、キャシーよ!」 ピンク「サニーさん!あたしを!あたしを!ショウに出してくださーい!!」 サニー「ああ、いいよ。ハハハ!」 オレンジ「サニーさん。あたしも、出して?」 二人の猛烈アピール(キャンディーは踊りながら、キャシーはサニーの足に自分の足をからめながら)に二つ返事でOKを出すサニーさん。 これに怒ったのは先ほどまで一緒にて押しのけられたブルーとイエローの女性。「ちょっと、どきなさいよねっ!!」とドスのきいた声で二人をさらに押しのけて、サニーさんの横に座って、膝に手を添えたり、顔を覗き込んだりしてこちらもアピール。ちなみに、先ほど一瞬聞いた声と同一人物と思えないほどの猫なで声です。(笑) イエロー「サニーさん、あたしとの約束も忘れないでね。」 サニー「ああ、もちろん。」 ブルー「サニーさぁん…あたしとの約束も…忘れないでぇ~(肩のあたりを人差し指で円を描くように触る)」 サニー「ハハハ、良いね君!スターになれるよ!!」 サニーさんに太鼓判を押されたブルーの子はきゃー!と大喜び。その後も、サニーさんは4人の女性を侍らせて楽しくおしゃべり。 そうかサニーさんは劇場の一歩外に出るとこんなにも激しく売り込みされるお人だったのね。(爆) 立ち上がって一連の騒動を見ていたボスが、武田に尋ねます。 ボス「おい、誰だあのお方は?」 武田「ああ。リトルリップシアターの名物オーナー、サニーサイドさんですよ。」 ボス「お前知ってるのか?」 武田「ええ!今あっしそこの劇場で掃除人をやってるんスよ。」 ボス「そりゃあ、好都合だ…(上手側のテーブルに座り、それに続いた武田と西村に耳打ちするように顔を突き合わせる) おい、俺をショウに出してくれるように頼め。」 武田「ええっ!?」 西村「ボスの頼みだ武田!行け!!」 驚いた武田ですが、西村にもバンッと肩を叩かれて、戸惑いつつもサニーさんの傍へ。 でも、すっかり盛り上がって話に夢中のため武田が「オーナー!!オーナー!」と呼んでも気付いてもらえず、何度も何度も呼びかけてようやく気付いてもらえました。 武田「オーナー!ベロムーチョです!掃除人の!!」 サニー「ああ、君か。なんだい?」 武田「あの、ウチのボスと、アニキです!」 武田が簡単に紹介すると、サニーさんはイスに座ったままちょっと目を向けるだけでたいして興味をひかれていない様子です。 ボス「ショウに出たいんです。出していただけますか?」 サニー「ああ、いいですよ。オーディションに合格してくれれば喜んで!」 武田「いつですか!?」 サニー「四ヶ月後!」 武田「四ヶ月後だそうです!」 そこでチャンスがきますよ!と言わんばかりの武田の表情でしたが、ボスは“四ヶ月後”という期間に不満な表情を浮かべて、一歩前に出てサニーに自ら話かけます。 ボス「今すぐ、ここでやってはいただけませんか?お願いします。 日本から来た…ギャングです。」 サニーの明確な返事を聞く前に、ステップを踏んだり、ターンを決めたり、タップを踏んだり、時にはダンス。日によってさまざま技を披露してサニーさんにアピールします。 それを見て今度こそ興味をもったサニーさんは女性たちの傍から立ち上がり、前に出て同じような動きをします。(完璧になぞれない日は、なんとなく!でごまかしていました。) ボス「ニッポンから来た…ギャング!」 ボス「はい!」 サニー「ギャング、ギャング…(舞台中央に向かいながら)…それってヤクザですか!?」 西村「早い話がそうです。」 ボス「歌って踊れる、ギャングを目指して紐育に来ました。」 歌って踊れる、の振付が歌謡ショウから見続けている身としては懐かしいものでした。 ヤクザ、と聞いた瞬間、サニーさんの周りにいた女性たちは怖がるように舞台の奥へ逃げて行きましたが、サニーさんだけは笑顔で手を打ちます。 サニー「素晴らしい!わたし、ニッポンのヤクザ、初めて見ました!!」 ボス「お願いします、ショウに出して下さい!」 三人「お願いします!!」 深々と頭を下げる三人にを順に見て、サニーさんは笑顔で「いらっしゃ~い」と、冗談を言っているかのように軽くOKを出します。 あまりのあっさり具合に舞台上にいた全員がずっこける中、サニーさんはまじめな話を。 サニー「そう!この紐育にはみんな大きな夢を持ってやって来る! しかしその夢を叶えるのは難しい… だから、苦しみ、悩み…時として自分の道を、見失う。」 パチンッと指を一つ鳴らすと照明の雰囲気が変わり、曲前奏が流れてきます。 ♪ゴールデンウェイ サニーを先導に、ボスたちがそれに続くという雰囲気の振付で、サニーが上手側、ボスが下手側で主に歌い踊ります。 アンサンブルの皆さんも次々に参加して華やかだけど男気溢れるナンバーとなりました。 サニー「♪何を泣いているんだ わからない 何を嘆くんだろう わからない」 ボス「♪わからない 誰に何を期待してる?夢は自分でつかまえる」 この部分、から二人の「ゴールデンウェイ」までは、それぞれテーブルの上に乗って歌い、長い間奏部分では4人ずっと踊りっぱなし! (もちろん、アンサンブルの皆さんは振付に交えてカフェのテーブルを片づけたり、イスを移動させたりとても手際が良いです) サニー「♪夢を夢だけで おわらせるのか? やってみればいいじゃない」 舞台中央、ダンディ団やダンサーさんたちに囲まれたサニーさんにスポットが当たる中、曲は最後の盛り上がりへ。 ボスが舞台奥からアンサンブルの皆さんを引っ張る形で歌い踊りながら前へ。サニーさんは上手で歌いあげています。 二人「♪Get Your Dream!」 ボスが前に出切り、サニーと並ぶと、ボスは下手へ。 誰もいなくなったセンターに堂々と舞台奥から現れたのはラチェットさん!! ラチェット「♪夢をつかむんだ」 二人「♪輝く道を」 三人「♪ゴールデンウェイ」 ラチェットを守るように傍へやってきた二人とともに、最後は劇場中に響き渡る心地よくも力強い歌声で歌を締めます。 この組み合わせ…間違いなく、サクラ史上最強の歌声だと思います!! 声に圧倒されつつ、拍手をしていると、ここで舞台が暗転。 遮光カーテンが下ろされ、舞台の奥が見えない状態で照明が入ると、下手に一人ただずむ大河が。 まだ、悩みの答えが出ないのかその表情はとても晴れやかと言えない、不安げなものでした。 大河「ゴールデンウェイ…ぼくにはその道が見えない。 まるで迷子だ…なにもひらめかないんです。 どんな舞台を作ればいいのか…(舞台中央へ向かう) …ひらめき、ひらめき……ダメだ… ……ひらめき、ひらめき、ひらめき…!……くっ… ひらめき、ひらめき、ひらめき、ひらめき!!……ダメだっ いったいぼくは、何を作ればいいんだ…舞台の上に……」 拳を握りしめ、懸命にひらめきを求めますが…なにも思い浮かばず。 途方にくれた大河は当てもなく天井を見上げますが、それで答えが降ってくるわけもなく…完全に袋小路です。 昴「大河。」 大河「昴さん…」 そんな大河に、上手から現れた昴さんが声をかけます。 昴さんは腕を組み、諭すように話し始めます。 昴「最初からひらめきを求めていてはダメだ。 舞台の上にあるのは、全部偽物さ。 いいか、ここには黄金も恋愛も摩天楼もない。だけどそれを見せるんだ。 (手を広げて、自分たちの前に広がるものを示しながら下手側へ) この四角い空間をよーく見つめてごらん。 そうすれば見えてくるはずだ。 舞い散る花や、煌めく星々…それが大河、君の思いだ。 人を愛する思いだ。それが、ひらめきの源さ。」 大河「ひらめきの、みなもと……」 全ての指を閉じた状態で右手をまっすぐに上げ、花が開くように指を開き、源を示す昴に、大河も同じ動きをして真似ます。 大河の手が開くと同時に、ある曲のメロディーが流れ、遮光カーテンの向こう側に「バラ色の人生」で現れたプロデューサーなラッシー先生とそれを取り囲むきらびやかなドレスの女性たちの姿が見えます。 昴さんは大河の後ろを周り、上手に移動してパチンッと指を一つ鳴らして歌い出します。 ♪舞台-Playing まさか今年もこの曲が聴けるとは!!一番のみのショートバージョンですが、昴の舞台に対する価値観を語るのにぴったりな曲ですよね。 軽やかに歌い踊る昴を、大河はただただ眼で追います。 昴「♪シュビドゥビダ シュビドゥビダ シュビドゥビドゥーワ それが舞台」 歌いきった昴は、ポーズを解き、大河に小さくバキュンと指先を向けた後は振り向かずに下手へ。 大河は名前を呼びますが、数歩後を追いかけて下手に移動しただけで、今一つ表情は硬いままです。 リカ「三分間、ひらめきクッキングーー!」 そこへ、底抜けに明るい声が。大河がその声に上手を見ると、リカが右手でビシッと3を作って仁王立ちしています。 間髪入れずに軽快な音楽が流れ、それに合わせてプラムと杏里。そして三人の後ろでシェフの恰好をした岩本さんが「三分間クッキングぅ~!」と書かれたワゴンを押して登場です。 四人仲良く曲に合わせて舞台中央まで来て「じゃ~~ん♪」という音に合わせて一回転。 リカ「三分間、ひらめきクッキン…」 四人「グぅ~~!!」 ぐぅ~!は、あれで。親指を立てて前に出すあれで。(笑) ということで、コントタイムです!(笑) 杏里「っていうかさぁ~、っていうかさぁ~MIKって知ってる? マジ、イケてる髪型って意味なんだけどさ、あたし今度ボブにしてみようかなぁ~って思ってぇ~」 プラム「あら、デジタルパーマネントもいんじゃな~い?」 リカ「あたしもさ、この辺(耳の後ろあたり)ガガッと刈上げちゃおうかなって思って~! ガガッとかりあげ!…からあげ!」 シェフ「から揚げ!!」 リカが落ちとなるメニューを言うと、後ろからから揚げの絵が描かれたスケッチブックを掲げるシェフです。 このスケッチブックの絵は岩本さんの毎回描き下ろしのようです。 リカ「ハイッ!」 プラム「きゃふ~ん!」 杏里「にゃう~ん!」 四人「クッキングぅ~! ジンジンジン!ジンジンジン!」 ここまでで、一ネタ!(笑…この間、大河はずっと下手でこのコントをじっと見ています) 杏里「(涙ぐむ杏里)あたしっ…あたしっ……もう、どうしたら良いのか全然わからなくてっ……!!」 プラム「(胸の前で手を合わせ組む)迷える子羊よ…祈りなさい。」 リカ「(胸で十字を切って)…アーメン。」 2人「(胸で十字を切って)…ラーメン。」 シェフ「ラーメン!!」 リカ「ハイッ!」 プラム「きゃふ~ん!」 杏里「にゃう~ん!」 四人「クッキングぅ~! ジンジンジン!ジンジンジン!」 杏里「プラムちゃん!どうしてママの言うことがきけないのっ?昔は素直でいい子だったのに!」 プラム「うるせぇ!(ものすごくふてぶてしい態度で)どうしようとあたしの勝手だろ。 明日から、カレシん家泊まっからさ。」(嘆くように泣く杏里ママ) リカ「(腕を組み、目をつぶって仁王立ち)勝手にしろ!」 杏里「お父さん!」 リカ「もう、こんな娘ほっとけ!きっ(娘をにらむ) ほっとけー、きっ」 シェフ「ホットケーキ!!」 リカ「ハイッ!」 プラム「きゃふ~ん!」 杏里「にゃう~ん!」 四人「クッキングぅ~!」 ネタを3つ披露したところで入ってきたと同じ軽快な音楽が流れだし、四人は足を細かく動かしながら上手へと歩いて行きます。 杏里「さーて!明日のひらめきクッキングは~?」 プラム「明日も、またまたシェフのお勧め。今日とは違うおいしい駄洒落メニューをお届けしま~す!」 リカ「以上、ひらめき三分間クッキングでした!明日もお楽しみに~~!!」 上手で大きく手を振って挨拶をしたリカたちは、曲が終わると同時に素早く退場! まるで嵐が過ぎ去ったかのように静かになった舞台上に響くのは、大河のある意味叫び。(笑) 大河「…なんだったんだ今のは!?」 ――――― ということでプラムが「今日とは違う」と言ったとおり、ここは盛大なアドリブパート!同じネタを二度やることなく、すべて違うメニューで頑張りましたクッキングぅ~! 毎回毎回違う上で、しかもテンポが早めのためなかなかメモが追い付かず…以下は雰囲気とメニューだけ、お楽しみください。 ―――28日昼 杏里「みなさ~ん、蛇口はちゃんと閉めましょうね。地球は大切に!」 プラム「あら?この蛇口、ちゃんとしまらないわよ。(蛇口をひねる動作をする)水が落ちてきちゃう。」 リカ「…ちゃぽん。…ちゃぽん。……ちゃんぽん。」 シェフ「ちゃんぽん!!」 杏里「ここで会ったが100年目!!」 プラム「いざ!尋常に…勝負!!」 リカ「オー!ジャパニーズサムライ!! カーン!キーン!」(リカの目の前で打ち合いをするプラムと杏里) 杏里「お主、なかなかやるな!」 プラム「お主もな!」(一歩引いて互いを認めるものの、すぐにまた打ち合う) リカ「カーン!キーン!ジャパニーズチャンバラやー! チャンバラヤー!ジャンバラヤー!」 シェフ「ジャンバラヤ!!」 杏里「ただいま~」 プラム「あ、パパだ!パパお帰り~!(抱きつくも、すぐに離れる) パパくさーい!」 リカ「お風呂、沸いてますからっ」(ものすごくピリピリした口調で、包丁で何かを刻む動き) 杏里「飯は?」 リカ「今作ってますからっ」 プラム「ああ~パパ、またママを怒らせた~」 杏里「なんだ、今日はいいものをもらってきたんだけどなぁ~~」(懐から、封筒を出すしぐさ) プラム「まぁ、ボーナス!?」 リカ「(顔を上げて)まぁ、ボーナス!?まーぼーなす!」 シェフ「マーボー茄子!!」 ―――28日夜 杏里「きゃ~!鬼が出たわ~~!!」 プラム「へっへっへ!可愛い娘、食べてやる~!」 リカ「待てー!(バッと杏里とプラムの間に割って入る)リカが相手だ!!必殺!鬼、切りー!!」 プラム「ぐわわ~!」 リカ「オニ、切り!オニ、ギリ!」 シェフ「おにぎり!!」 杏里「ねぇ、リカちゃん、最近ちょっとお疲れ気味なんじゃない?」 プラム「あ、目の下にクマできてるよ。あたしたちがマッサージしてあげようか!」 リカ「ありがとー!(右手、左手をそれぞれマッサージしてもらうリカ)うぉー、気持ち良くってなんも言えねぇー 超気持ちいいー、うぁーきもちいぃー、あーきむちぃー」 シェフ「キムチ!!」 杏里「さぁ先生、今日の料理教室は中華ということでしたが…(このネタでは、プラムが真中に来ています)」 プラム「ええ、とっても簡単な料理ですのよ。材料は豚肉、ニンジン、玉ねぎ、お味噌、ネギ。 調味料はお醤油と塩コショウを少々。」 リカ「じゃあ、さっそく作りましょう!」 プラム「あ、あら?材料はあるのに、コンロがないわ。」 リカ「それは大変!!ちょっと探してきますね!(後ろを向いてごそごそ)……はい!コンロ!! ほい!コンロ!ホイ、コンーロ!」 シェフ「ホイコーロー!!」 先ほどのエリカ相手に壊れた?のが、この回あたりから大河の口が「何なんだあいつらは!?」と、ちょっと悪くなります。(笑) ―――29日 杏里「ねぇねぇプラム、聞いたんだけど運転、超~うまいんだって?」 プラム「まぁね~」(照れて、謙遜するプラム) リカ「あ!これ、新しい車?!」 プラム「あ、乗ってく?乗ってく?あ、土禁だから。ちゃんと靴脱いでね。」 杏里「すっごい!マニュアル~!?」 プラム「まぁね~車好きはマニュアルでしょ~。じゃ、行くわよ! …んっ…あれ?エンスト…も、もう一回ね! よし…ああっ!!」 リカ「あ~~…かなりこすってら~~…こすってら~……カステラ!」 シェフ「カステラ!!」 杏里「レポーターの杏里です。今日は、たった二人で、ドミノのギネス記録に挑戦している二人を取材しに参りました!」 プラム「はぁ…はぁ……ああっ!!」(うっかりドミノを倒してしまう) リカ「!!……ふぅ~…」(素早く手で止めるリカ。被害を最小限におさるものの、限界のプラムは泣き出す) プラム「あたし、もう…ギネスに挑戦する自信がないわ…」 リカ「(プラムの肩に手を置いて励ます)なに言ってるのよプラム!約束したじゃない!二人で一緒に、ギネスとろうね! ギネス、とろうね!…ミネ、すとろーね!…ミネストローネ!」 シェフ「ミネストローネ!!」 杏里「(うつむいて泣き続けるリカを見て)リカ、彼氏が浮気してるなんて、何かの間違いだって!泣かないで!」 プラム「それが…リカ、見ちゃったんですって。彼の日記。」 リカ「そう…見ちゃったの…彼の日記……かれのにっき…カレイのにつけ…カレイの煮付け!」 シェフ「カレイの煮付け!!」 本日の大河の感想は「相変わらずなんなんだ、あの連中は!?」でした。(笑) ―――30日・昼 杏里「いい?森の中で迷った時は慌てずに、目印をつけながら歩くのよ。えいっ」(ペタリ、紙みたいなものを張る動作) プラム「さ、行きましょう!(三人でその場で一回転)…あれ?あの目印さっきあたしたちがつけたやつじゃない!?」 杏里「また同じところに来ちゃったの~!?」(頭を抱える三人) リカ「あーん!!もう、どうなってるの~~!!…あ~ん、どーなつてるの~!! …あーん、どーなつ!」 シェフ「あんどーなつ!!」 杏里「これ、二番目の彼氏に貰ろた指輪や~(ええやろ~~と見せびらかす杏里) 他にもな~…あれ?指輪がない!」 リカ「ウチ、犯人知ってんで~」 プラム「…なぁ~にその疑いの目~!ウチ、犯人ちゃうで!」 リカ「なーんだ、プラム、犯人ちゃうんだ~! …プラム、はんにんちゃうんだ~…クラム、ちゃうんだ~…クラムチャウダー!」 シェフ「クラムチャウダー!!」 リカ「ニンニン!」(三人とも片方の人差し指を立てて、その人差し指をもう一方の手でつかみ、さらに人差し指を立てる忍者のポーズ) プラム「ニンニン!」 杏里「よいか、我々女忍者くの一は常に隠密行動をとらねばならない。 けど、そんな我らも用を足さねばならないときがある!」 プラム「そんなときに使うのが、この…くの一専用の便所だ。」 杏里「まぁ~!くの一の便所!…まぁ~くのいち、べんじょ…まぁ~くのうち弁当!」 シェフ「幕の内弁当!!」 今日のは大河のツボに入ったらしく「今日のはどれも面白かったな…!」と付け加えてから「でも、なんなんだよ!あいつらはー!!」と叫んでました。 ―――30日・夜 プラム・リカ「……ふんっ」(二人同時に顔をそむけて、間に挟まれる形になった杏里) 杏里「もう、二人とも別れるなんてダメよ!二人は、誰もが羨むベストカップルだったじゃない!」 プラム「もう無理なんだよ!!もう…あの頃の二人には、戻れねぇんだよ。」(腕を組んで、不機嫌そうに) リカ「そう…もう、二人は…おしまいなの……おしゅうまいなの…!」(うつむいて、泣きそうに) シェフ「シューマイ!!」 杏里「レポーターの、杏里です!(このネタではプラムが真中に) 今日は、応援してくれる、応援神社に来ています!」 プラム「それでは、神主である私自ら、応援させていただきます…(プラムとは思えないほど低い、おじいちゃんのような声) ご静聴くださいませ… 杏里さまの、健康と発展を願って……!!」(榊を振り、祝詞を言う動作がものすごく本物っぽくて、はまりすぎ!!) リカ「(神主の応援が終わるのを待って)えー…わたくしたちは、この神社から、エールを送っております。 じんじゃー、エール…ジンジャーエール!」 シェフ「ジンジャーエール!!」 杏里「ねぇねぇプラムちゃん。あそこにいる子だーれ?」(上手で並んだ二人は、下手でしゃがんで何かを撫でるリカを指さす) プラム「あ、あたし知ってるよ。最近引っ越してきた子なんだよ~ でも、だからお友達がいなくてね、お友達は、あのポリタンクだけなんだって。」 杏里「ポリタンクって、灯油とかいれる、あの赤くて四角いポリタンク?」 プラム「そう!寂しいよねぇ~~!」(杏里も一緒になって「ね~!」という) リカ「(振り返って)あたしは、こいつがいれば寂しくなんかないもん!なっ!ポリタンク! なっポリタンク!…ナっポリタンク!…ナポリタン!!」 シェフ「ナポリタン!!」 今日の一番のネタは、指摘にプラムの神主が冴えたジンジャーエールです。(笑) 今回も大河は「なんだか、レベルが上がっているぞ…!!」と呟いてから「なんだよ、あいつらは~!!」とのツッコミになりました。 ―――――31日昼 杏里「あ~~…今日の撮影、疲れるわねぇ~! 入り時間5時でしょ。で、出番夜の10時よ!?」 プラム「あたしたちは通行人AとBでセリフ一言だけだけど、あんた(リカ)なんか 通行人Rで、後姿だけじゃない!」 杏里「段取り悪いわよねぇ~!」 リカ「そうそう、段取りがキチンとしてくれないと困るよね~! 段取りキチンと…だんどりー、キチンと…タンドリー、チキンと…」 シェフ「タンドリーチキン!!」 杏里「ねぇねぇねぇ!!みんな聞いて…!(辺りを見渡して)最近、悩み事があって…」 プラム「(里香と一緒に身をよせて)どんな悩み?」 杏里「あのね…驚かないでね!(着物の裾をめくり、膝を出す)実は、膝から毛がはえてきちゃったの…!!」 リカ「(プラムと一緒に、驚く)それじゃ、バリカンで刈ってあげるからね!」 プラム「そうね、そんなの彼氏に見せられないものね!」 リカ「(杏里の前でしゃがんで、付け毛を外す)よし、膝、丸刈りだ! ひざ、まるがりーだ!…ピザ、マルガリータ!」 シェフ「ピザ、マルゲリータ!!」 リカ「(プラムを真中にして)押忍!!俺達、紐育愚連隊!!」 杏里「隣の帝都高校や巴里高校には負けねぇぜ!」 プラム「じゃあ、今日もナメられないように稽古だ!まず、ガン飛ばしだ!! 何見てんだよ、あぁ!?(三人で、とにかく柄悪く睨みつける) …よし、次は押しの稽古だ!(杏里を見て)ちょっと、押してみろ!」 杏里「(思いっきり肩からぶつかって)…邪魔なんだよ!」 プラム「お、おお。なかなか良い。なかなか良い。じゃあ、次!リカ!!ちょっと押してみろ!」 リカ「…ジャマなんだよ!」 プラム「押しが甘いんだよ!こうやって、押すんだよ!(思いっきり、リカに肩からぶつかるプラム)」 リカ「(ちょっとよろけつつ)俺、そうやって押したし! …おれ、そうやっておしたし!…おれそう、おしたし!…ぉれんそうのおしたし…!!」 シェフ「ほうれん草のおひたし!!」 最後のネタは自分らでもやってしまった…!と思ったのか全員苦笑いを浮かべてから帰ってきました。 さすがの大河も「…最後のは無理があった気がする!」とツッコミを入れていました。(笑) ――――― アドバイスになったんだか、なってないんだかな時間を過ごした大河は舞台の中央でますます頭を抱えてしまいます。 大河「あ~~!ますますわからなくなってきた! ひらめきって何なんだーー!?」 |
如月紫水 <mmurqbvuiy> 2008/09/07 00:11:51 [ノートメニュー] |
├第一幕・その5 如月紫水 2008/09/07 00:12:53 ├第二幕・その1 如月紫水 2008/09/07 00:14:01 ├第二幕・その2 如月紫水 2008/09/07 00:15:24 │├28日スペシャルゲストパート 如月紫水 2008/09/07 00:18:48 │├千穐楽その1 如月紫水 2008/09/07 00:21:47 │└千穐楽その2 如月紫水 2008/09/07 00:22:44 ├楽しみにしてました。 松沢了 2008/09/08 00:41:42 │└いつか、夢がまた見れますように 如月紫水 2008/09/10 23:35:46 ├お疲れ様です。 KeNJI 2008/09/08 06:43:44 │└観劇の余韻に(笑) 如月紫水 2008/09/10 23:43:24 └Kissmesweetを聴くと… 紀州人 2008/09/28 18:57:45 └kissmesweetは… 如月紫水 2008/09/30 21:22:17