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新サクラ大戦SS「もう一つの仮面の下」(最終話まで完全バレ)

  新サクラ大戦SS「もう一つの仮面の下」(最終話まで完全バレ) 夢織時代 2020/01/02 00:12:13
  いいなあ(最終話まで完全バレ) 螢ジロー 2020/01/03 15:49:34
   └ラスボスってやっぱりあいつ? 夢織時代 2020/01/05 21:22:34
    └基本ゲームの知識(最終話まで完全バレ) 螢ジロー 2020/01/10 21:53:33

新サクラ大戦SS「もう一つの仮面の下」(最終話まで完全バレ) [返事を書く]
あけましておめでとうございます。夢織時代です。
二連続ツリーとなってしまいましたが、用途違いなのでご容赦を。

SSとは(以下略)。

というわけで新サクラ大戦SSです。
最終話戦闘からラストバトルまで完全なバレとなっていますので、クリア前の方は以下を読まないようにお願いします。


なお、クリア直後の衝動に任せて書いているため、設定面の詰めはかなり甘いと思われます。
あとでこっそり修正するかも。



























**************************
SS「もう一つの仮面の下」



 何が起こった。
「帝国華撃団……!」
 あいつらと切り結んでいたはずの、伯林華撃団エリス機の動きが、止まった。
 途切れ途切れに聞こえてくる音声からは、仮面に操られたとか言っている。
 先ほど会場で見たエリスとマルガレーテは確かに見慣れぬ仮面を被っていた。
 ……いや、見覚えはある。
 あの仮面は、開会式で我々をコケにしてくれたあの夜叉という女降魔と、同じではないか。

 帝国華撃団を食い止めていたはずの、伯林華撃団が、汚らわしい降魔と同じ仮面を被っていた、だと?
 では、我々は、いったい、何をしている。
 降魔に味方し世界に仇なす帝国華撃団を滅ぼし、世界華撃団を伯林華撃団の下で統一するように取り計らえと、命じられていた我々は。

 あの仮面をかぶせたのは……、確か……自らが、

「があああああああああああ!?」

 頭が割れそうになる。
 考えようとするとそれを押しとどめるように、視界が真っ赤に染まり激痛が走る。
 眼球に走る痛みを抉り取ろうとして顔面を掻きむしる。
 だが、できない。
 俺の顔を覆っている、これ、は……

 これから君たちは私の下で、幾多の任務に当たってもらう。
 ついては、これを与える。
 闇夜でも生き物の姿を捉えることができるようになり、また、太陽のように眩しい環境でも相手を見逃すことはない。
 降魔たちと戦うために、君たちの眼を強く守ってくれるだろう。

 この、サングラス、は……。
 思えば、あの日からこれを、眠るときでさえ外したことがない……。

「俺に、何をしたああああああああああ!!」

 剥がそうにも剥がれない。
 目の周りの皮膚と完全に一体化している。
 俺は今まで、こんなものを身に着け続けていたのか。
 ならば、もはや後生大事にする必要もないこんな仮面など!
 両目を覆うグラス周りの皮膚に両手の爪を立て、顔の皮の下からサングラスを握る。

「俺を、舐めるなああああ!!プレジデントGィィィィ!!!

 帝国華撃団には入れなかったが、こんな自分にもかつてはわずかな霊力があった。
 降魔と戦うには、あまりにも力不足だったが。
 残された霊力を限りに振り絞り、手の中のサングラスを握りつぶす。

 視界にあふれる血が流れ込む。
 だが、それ以上に世界がはっきりと、くっきりと見える。
 格納庫のような空間にいくつも電影板が据え付けられ、その電影板の一つ一つに武骨な金網がかぶせられている。
 明かりは蒸気灯ではなく、どことなく人魂のような輝きを放つランタンに似た形状の不気味な発光体が部屋の四隅に取り付けられていた。
 今自分がいる場所が、華撃団大戦の会場たる帝国競技場の関係者控室とは似て非なる異様な空間であることに、いやでも気づかされた。

「ミスターI!?」

 十余名を数える部下の黒服部隊が自分の方を驚愕した目で見る。
 まだ銃を向けられてはいない。
 驚愕している今のうちに、こいつらのサングラスも破壊する!

「俺の部下なら、死ぬ気で我慢しろ貴様ら!!」

 手近にいた五号の顔面を捕まえて、サングラスを引きちぎるのではなく握りつぶす。
 焼いた炭を掴んだような灼熱の痛みが手のひらを焼いたが、構うものか!
 両手はボロボロになったが、この場にいた六名のサングラスをなんとか破壊することに成功した。

「ミ、ミスターI……」
「我々は、いったい、何を」
「気が付いたようだな。ここは帝国競技場が変化した魔幻空間の中だ」

 聞かれたからというわけでもないが、自分の認識を確認する。
 うっすらと記憶している。
 伯林華撃団の不戦勝で終わったはずの華撃団大戦決勝戦。
 世界統一華撃団が為った宣言の直後に、プレジデントGは……あのクソ降魔野郎は、すべてが茶番だったとぶちまけやがった!
 道理で、ルール変更上等、帝国華撃団を廃止に追い込むためには整合性も何もないクソ大会の運営をさせてくれたものだ。

「プレジデントG、いや、そんな名前を名乗った上級降魔によって、我々は長きにわたって操られていたのだ」

 口に出して、我が身の無様さを改めて思い知る。
 汚らわしい、決して与する者ではないと思っていた降魔ども。
 10年前にも、22年前にも、俺の家族を奪ったあの降魔ども。
 あいつらを殺すために生きていたはずなのに、何を間違ってか、その降魔どもの首領の手先となって働いていたなどと!

「そん……な……」

 六名とも血濡れのまま、茫然とした顔でつぶやく。
 俺と同様に、正気を取り戻したことで、ここまでの華撃団大戦の運営の違和感にようやく思い至ったのだろう。
 望月あざみの師匠だったというジジイの捜索からして、すべては帝国華撃団を追い込むため。
 その陰謀の片棒を今の今まで担がされていたといたという事実は、容易に受け入れられるものではあるまい。
 俺だけではなく、黒服部隊のほとんどのメンバーは、かつての幾度かの戦いで、降魔に家族や恋人を殺された者たちだった。
 WLOFに入れば、対降魔弾を始めとして降魔を殺すための装備や環境が手に入ると、執念を燃やしていた面々だった。

「おいお前ら、クソ降魔どもにやられっぱなしでいられるか?」
「ミスターI、侮辱はやめて頂きたい。
 クソ降魔どもの顔面を100回は殴ってやらねえと気が済みませんぜ」
「手があるんですな、ミスターI、ご指示を!」
「ああ、ある。
 底なしにムカつく手がな。お前ら、どんな腹立つことでもやるか」
「やります。降魔をぶっ殺すためならなんだって!」
「なら、やることは一つだ。帝国華撃団を、あの神山を助けるぞ」

 度重なるプレジデントGの妨害にもめげずに、決勝まで勝ち上がってきたあの白銀の無限を電影板の向こうに睨みつけた。
 ムカつく野郎だった。
 海軍兵学校の首席卒業のエリート。
 俺にはなかった強い霊力を持つ男。
 望月あざみへの疑惑を植え付けてやったとに、何一つ疑わずに事態を解決した。
 あいつほどに、仲間や家族を信じていることができていたら、俺は、こうなってはいなかっただろうに。

「ミスターI!?正気ですか!?」
「正気も正気だ。
 神山は伯林華撃団のエリスすら破りやがったぞ。
 今あいつらは、プレジデントGの……あのクソ野郎の下へ向かっている。
 だが、あのクソ野郎がみすみすあいつらが来るのを待ち受けているとは思えん。
 俺たちが今できる最良の手段は、神山をプレジデントGのところに送り込んで、奴にプレジデントGをぶん殴らせることだ」

 気に入らん。
 気に入らんが、あいつらは、帝国華撃団は強い。
 だが、無限は華撃団大戦に向けて調整された基本的には地上型の霊子戦闘機だ。
 突進飛行こそできるものの、スターのような飛行型霊子甲冑に比べると細かい空中静止などは苦手としているはずだ。
 巨大な地割れ一つつくって、そこに高射砲を並べておくだけで撃ち落とせてしまう。
 あのプレジデントGが、迎撃態勢を整えていないはずがない。

「送り込む、って、どうやって?」
「どうやらこの空間は帝国競技場を使って作られている。
 競技場の制御室を奪取し、扉や昇降機を操って奴らの移動を手助けする。
 そうしなければ、奴らはプレジデントGのところまでたどり着けん」
「その制御室はどこに?」
「探すに決まってるだろう。
 ただし、おそらく降魔がうようよしている。
 生きて帰れる保証はない。どうする?やるか?」
「愚問ですな、ミスターI」
「貴方の部下を見くびらないでいただきたい」
「俺たちは黒服部隊に入るときに誓いました。
 この命、降魔を滅ぼすために使い果たすと」
「帝国華撃団には効きませんでしたが、対降魔弾はこの日のために開発したのです!」
「ようし、わかった。行くぞ、黒服部隊出撃だ!!」



 もちろん、簡単にいくなどとは思っていなかった。
 制御室が弱点であることくらい、あのプレジデントGが予想していないはずがないのだ。
 ただ、帝国競技場をベースにしている以上、通路は人間サイズを基本にしているという構造上の特性がある。
 霊子戦闘機以上の巨大サイズの降魔は、人間用の通路にはそもそも入り込めない。
 設置可能なサイズの降魔が最も多く配備されている箇所が、制御室に他ならない、という目算が付いた。
 かろうじて、元の競技場の面影があることが助かった。
 だが、傀儡機兵ではなく、正真正銘の降魔が警備に五体。

 拳銃サイズの対降魔弾では、遠距離からダメージを与えられるものの仕留めきれない。
 天井が低く、降魔が飛び上がれないのであちらもこちらへ容易に接近できないので、膠着状態になった。
 いかん。このままでは神山を援護できん。

「埒が明かん。
 二号、四号、六号俺についてこい。
 あとの面々は、全力で援護射撃だ。俺を巻き込んでも構わんが、降魔はできるだけ頭部を狙え!」

 死ぬだろうとの予感はあった。
 それでも、降魔と戦うこの日のために、二十年前と十年前の無念を飲み込み続けてきたのだ。
 ここで死んで帝都の礎になれるならば、それも本望!

 駆け出す。
 途中で二号が降魔の吐き出した爆発性の弾をよけきれずに吹っ飛ばされる。
 それでも俺と四号が降魔に肉薄した。
 俺に二体。四号に三体が襲い掛かる。
 援護射撃を背に、至近距離からも降魔の頭部を狙う!

 瞬時に交錯する十数発の銃声と降魔の絶叫。
 次の瞬間、降魔の爪に貫かれた四号が身体を二つに割かれながら

「ざまあ、みやが……れ」

 と勝利の笑みを浮かべ、自らの血の海に落ちた。
 直後に、俺と四号、六号が確かに頭部を打ち抜いた五体の降魔が爆散した。
 あの二十二年前の、対降魔部隊のような真似を自分がやっているというのは不思議な感慨があった。

「よくやったぞ!二号、四号!
 来い!一号、三号、五号!帝国華撃団を助けるぞ!」

 長年の部下たちの死を悼むのに与えられた時間はわずか二秒しかなかった。
 飛び込んだ制御室は確かに生きていたが、神山たちの様子が待ったなしなのがすぐに見て取れたからだ。
 巨大化したあの影がおそらくプレジデントG。
 神山たちは競技場本体を改造したと思しき環境で、プレジデントGが降らせたと思しき岩塊にさらされていた。
 数も減っている。
 だが、ここに来るまでに伯林華撃団との直接対決を経ている。
 既に華撃団大戦の一戦を終わらせた後よりもコンディションは悪いはずだ。
 見たところ、飛行できるのはあと数度。

 それでも奴らがあきらめずに戦っていることはわかる。
 まったく、呆れるほどしぶとい奴らだ。
 巨大化したプレジデントGの周囲に残されたグラウンドの残骸を走り抜けようとしている。
 だが、間は穴だらけだ。
 下手に無限で飛行すれば降魔たちに迎撃されて一巻のお終いだ。
 なんとか飛行機能を使わずに奴らを移動させる。

「今奴らがいるのはグラウンドの跡だな。
 周囲の設備がここから動かせるか!?」

 グラウンドの周囲には、競技中に場外落下した機体を救助するための簡易飛行船があったはずだ。

「……動きます!」
「神山機の前にうまく動かして、奴らの動きをサポートしろ!」
「了解!」

 どうやら神山もこちらの意図を汲んで簡易飛行船の屋根に乗ってくれたようだ。
 今はいいが、これがプレジデントGのトラップだったらどうするつもりなんだ。
 もう少し人を疑うことを覚えろ、貴様は。

 だが、今プレジデントGらしき巨大な影が神山の動きをちらりと見た。
 通れないようにしていたはずのものが渡ってきているのだから、違和感も覚えるだろう。
 ここを俺たちが占拠したことに気づかれるまで、どこまで神山のサポートできるか。
 追加の降魔が送り込まれたら、今の人数では持ちこたえられないことは明らかだ。
 何か手はないか、と思いながら電影板に映る場所を次々と切り替えていく。

「ミスターI、T−7区画に7号たちがいました!」
「生きていたか!よし!放送で呼び寄せるぞ」
「連中はサングラスを被ったままですが、大丈夫ですか?」
「俺が全部割る。それくらいはまだできる」
「わかりました。黒服部隊、黒服部隊に告ぐ。ミスターIからの召集だ。
 そこから五階上、制御室に集合せよ」

 電影板の向こうで、連中が一斉に敬礼して動き出した。
 サングラスに支配されていたままでも、まだこちらの指示が通るなら、全員覚醒させることはできるはずだ。
 目が覚めれば、連中はきっと戦ってくれる。
 だが、それは……。

「いや、約束だったな」

 我ら黒服部隊、降魔を滅ぼすために命を賭けると誓ったのだ。

「7号たち到着しました!」
「制御盤をしばらく任せる!俺は連中を目覚めさせてくる!」

 廊下で到着した十名を迎える。
 保ってくれよ、俺の貧弱な霊力よ!

「全員整列!」
「その声はミスターI!?」
「しかもその怪我、何がありました!?」

 そういえばこいつらの前でサングラスを外したのは初めてだった。

「大事ない!必要事項を伝える!全員整列!」
「はっ!」
「全員目をつぶれ!」

 到着した十名に抵抗されて手間取ってると降魔たちが到着してしまう。
 サングラスに支配されながらも、俺の命令に忠実に従う部下たちに感謝しながら次々とサングラスを握りつぶしていく。

「ようし!全員直れ!」

 両手ともに、もはや何かを握ることはできそうにない。
 全身の疲労感で今にも倒れそうになるが、そんな暇はない。

「俺の顔が見えているな!」
「はっ!明瞭であります!」
「いいかよく聞け!プレジデントGはクソ降魔どもの首魁だった!
 この激変した会場は奴の仕業だ!」
「なんですと!?」
「いや、だが確かに今の状況は……」
「静粛に!今、帝国華撃団が奴をブチのめすために戦っている!
 俺たちの任務は、あのいけ好かん帝国華撃団の神山をプレジデントGの下へたどり着かせること!
 そのために、会場施設を制御するこの制御室を降魔どもから死守することである!」

 説明する俺の後ろには、先ほど死んだ二号と四号の遺体がそのままだ。
 二人の死が、この時間のないときに、仲間たちの説得の役に立つと信じていた。

「ミスターI、質問があります!」
「許可する!手短に」
「はっ!後ろの二人は、降魔と戦って死んだのですね」
「いかにも、この制御室を奪取するために二人は降魔と戦って死んだ」
「心得ました。二人に続きます」
「ミスターI、感謝しますぞ!」
「世界を守るために、降魔どもと戦うこの日を、夢見て参りました!!」
「この弾は降魔どもにぶち込むために!」
「この命、華撃団の正義のために!」
「いい返事だ黒服部隊!ただちにバリケードを組んで降魔の襲来に備えよ!」
「了解!!」

 十名が通路の前後に分かれて、そのあたりの機材をただちにふんだくってバリケードを組む。
 あとはこいつらを信じるだけだ。
 制御室に戻ると、事態はさらに進行していた。
 伯林華撃団と帝国華撃団が連携して、何やら光の柱を立てている。

「帝国華撃団の回線はキャッチできるか?」
「しています!神崎すみれが、北斗七星の陣がどうとか言っています。
 特異点に霊力者を配置して儀式を図る模様」

 北斗七星ということは、あれを七つ揃えるのか。
 それまで、ここを死守できるか。
 いやそもそも、七つ揃えるのに伯林と手分けしても、どう見ても戦力の分散がひどすぎる。
 あの神崎すみれがそんなミスを犯すか?
 ならば。

「……上海と倫敦の空中戦艦に通信できるか?」

 サングラスを破る前の朧な記憶だが、空中戦艦ミカサとともに戦った上海と倫敦の空中戦艦が沈んでいくのを見ている。
 だが、シャオロンもアーサーも、あの程度でくたばるような奴らではあるまい。

「いけます!回線、通じました」
「こちらアーサー。この回線を知っているとは、何者だ」
「こちらシャオロン!競技場の中から?プレジデントGか!?」
「こちらミスターIだ。倫敦、上海、神崎すみれからの指令は受けているな。
 こちらで観測できた特異点の座標を送る」
「おい、ミスターIってプレジデントGの部下じゃねえか!」
「そんなことを言ったら華撃団全部が元はプレジデントGの部下だ。
 ことは一刻を争う。急げ!」
「……なるほど。どうやら目が覚めたようだね、ミスターI」
「ふん、残念ながらな」
「そういうことかよ。いいだろう、今は信じてやる!
 だがてめえはことが終わったら一発殴ってやるからな!死ぬんじゃねえぞ!」

 上海にも嫌われていたから仕方があるまい。
 もっとも、ことが終わるまで、俺が生きていられればだがな。
 扉の外からは部下たちが連携して降魔の来襲を食い止めている音が伝わってくる。
 なんとか、なんとか持ちこたえてくれ。

 神山の無限がこちらの誘導に従って次々と降魔たちを切り伏せていく。
 否が応でも思い出さずにはいられない。
 十数年前に見た、あの、白銀の霊子甲冑を。

 自分は、大神一郎にはなれなかった。
 その代わりに、霊子甲冑に乗れなくても降魔と戦うための手段を身に着けたつもりだった。
 そのあげくが、降魔の首魁に騙されてこのザマだ。
 だが、少なくとも降魔大戦に先立つ降魔戦争から、綿々と練られ続けてきた対降魔装備の技術は、今、こうして部下たちが生身で再び降魔と戦う力となってくれている。

 そして、決戦へと向かう帝国華撃団花組を、こうして支えることができる。

「行け……」

 七つの星が揃う。
 それはやはり、かつて帝都上空で繰り広げられた幾度もの奇跡を思い出させる。

「行け、神山……」

 最後のブロックを動かす。
 プレジデントGの眼前、最後に残った競技場のグラウンドへ、神山の無限をなんとか送り届けた!

「大神一郎になってこい!!神山誠十郎!!!」

 これでここでできる俺たちの任務は終わりだ。
 降魔を食い止めていた部下たちの増援に回らなければ。

 廊下に飛び出たそこは、死屍累々という言葉のままの光景だった。
 少なく見積もっても十数体の降魔がそこに死体となって積みあがっていた。
 倒されると破裂する降魔も多いから、実際に倒した数はその倍以上だろう。

 その代償として、六名は原型をとどめておらず、死体があったのが三名、息があったのはわずか一名だけだった。

「よくやった……よくやってくれたぞ、お前たち!
 帝国華撃団花組は、無事にプレジデントGの下へたどり着いたぞ!!」

 今ここに、地縛霊となって残っているのならばせめても聞けよとばかりに叫ぶ。

「神山は……たどり着きましたか……」

 ただ一人息があった8号が、3号に抱き起されながら、死力を振り絞った声に喜びをにじませた。

「ミスターI,今だから言っておくことが……」
「よせ、もうしゃべるな!」
「望月あざみを、腕だけ縛って逃げられるようにしてしまったのは、俺です……。
 あんな女の子を、雁字搦めに縛るなんてできなくて……」

 馬鹿野郎が。
 最期に伝えるのが、それか。
 だがあのとき、望月あざみを拷問にかけていたら、帝国華撃団の勝利はなかった。
 この戦いの、勝利はなかった。

「愚か者め……、お前のせいで、帝国華撃団が勝ってしまうではないか……」
「俺のせいで……、は、ははは……、それは、いいものです……な……」

 満足そうな顔で、8号の首ががくりと落ちた。

 遠くで、何か絶叫が聞こえた。
 この声、忘れもしない、プレジデントGの声に間違いあるまい。
 続く爆発したような衝撃とともに、周囲の魔幻空間に幾重もの亀裂が走る。
 グラウンド上にいる神山たちは助かるだろうが、中にいる自分たちは助かるまい。

 それでいい。
 プレジデントGに与した俺たちはその責任を取らねばならん。

「黒服部隊諸君、我々は、この日この時、勝利をもって解散する。
 長きにわたる忠節、ご苦労だった。
 ……本当に、苦労を掛けたな」
「いえ、我らの最後に降魔と戦う戦場をくださったこと」
「深く、感謝申し上げますぞ」

 どいつもこいつも、本当に、いい顔で笑いやがる。

 目を閉じれば、家族たちの顔ではなく、別の物が浮かんだ。
 スパイ疑惑で問い詰めたときの、神崎すみれの間近で見た顔だ。
 あれほど長く、彼女の顔を間近で見られたというのは、かつてを思えば僥倖という他ない。

 さらばだ、神崎すみれ。
 俺たちの永遠のトップスタア。
 俺も、かつての帝国歌劇団花組のファンだったんだよ。



夢織時代 <zvoejguhin> 2020/01/02 00:12:13 [ノートメニュー]
Re: 新サクラ大戦SS「もう一つの仮面の下」(最終話まで完全バレ) [返事を書く]
いいなあ(最終話まで完全バレ)
鬱憤を文章にしていい意味で補完できるのは・・・羨ましす。

こちらの掲示板では、直接は7年振りになりますか。
とてもお久しぶりでございます、夢降時代様。

セガBBS時代は情報が多すぎてSSはつまみ食い程度にしか読んでいなかったのですが、
今は情報に飢えていて、ついつい全部読んでしまいました。
まあ自分も考察すればするほど納得できたりできなかったりで、冷静になってきて楽しいんですけどね。

で、これは・・・まさか悪魔王サタンの時の衝動?
いやまあ色々とリブートしてるから理解できますけど(笑)
そもそも1や2のリブートが雑で滑っているあたりが残念という印象でしたので。
それ以外の世界観は10年後って感じで良くできているんですけどね。

さてSSの反応としては・・・ええもう、あの降魔の皮をかぶったプレジデントGは殴ってください。
あんなのが北条幻庵の成れの果てとは。

私は同じグラサン仲間であるエージェントスミスみたいに組織から反逆するタイプが大好きなので、
(ワンダーマリア、ベジータ、竜王、アプトム等・・・)
最後に生きていて欲しかったですけど、これもケジメか。

そもそも、帝剣を手に入れるのが遅かったほうが色々と好都合ですよねプレジデントG。
早かったらそれこそ世界中の華撃団にボコられてたし。
(まあ花組の結束もその分弱くなりますが)
今まで積み上げてきた社会的地位を急に捨てて自滅するのは、頭が良いのか悪いのか。
ノリで生きている上級降魔らしさは仕方ないけど、それでも天海僧正並みに生きてきた元人間とは思えないほど短落的な人でした。
あれか、若い肉体を手に入れたらノリノリになった若バーン様みたいな感じなのか?
最終戦でも勧誘してたように「魔の華撃団」を作りたかった感じとか、
華撃団にコンプレックスありまくりで、関係する人間を部下にして鬱憤を晴らしたかったような人ではありますが。

そうか、これが英才ミスターIか!
そうですよねえ、あんなバカいるわけありませんよねえ〜。
認識がずらされていたのなら仕方ありません。
でも、すみれさんが旧知の仲らしき望月師匠に気づけなかったのは・・・そんなに仮面が怪しいのかああ!
夜叉は絶対違うといってくれたのに、それはないっすよ、すみれ様。

ミスターIがプレジデントGが降魔だったと知った時はほんとうに怒ったでしょうねえ。
そういやミスターIって何人なんでしょう?
黒髪で日本語喋ってたけど・・・<ゲーム中の言語は気にするな
でも小説だと、さすがにルクセンブルク語を喋れているはずですよね?すみれ様は。

これに関連して一つ気になったのは、さくらのコミュニケーションモードの「青い瞳」って何?
アニメ的な瞳の色じゃなくてマジで?
と思って調べたら東北の人ってマジで青色の瞳の人がいるらしいので、それはそれで納得してしまいました。

しかし本当にあの昇降機はなんだったんでしょうね・・・あれか上級降魔の嫌がらせか。
上海華撃団の戦艦への突進飛行は対空機銃ぐらいじゃ撃ち落とせないでしょうけど、対空砲だと危ないかもですね。

そういえば降魔相手の大群と戦ったのって、ミカサ戦の時と伯林に助けられた時ぐらいですよね、多分。
傀儡機兵は巨大サイズは別として基本的に戦闘力は弱そうなので、
狂骨がイベントボスなあたり、正真正銘の降魔に傀儡機兵を融合したほうが強そうですね。
そう考えると降魔の集団に襲われている時に助けてもらった伯林は強さの格を保てる気もします。

でも傀儡機兵のほうがシルスウス鋼を使った人型蒸気スタア改みたいに、
マリアの弾丸も弾いてしまうから、生身の降魔のほうが拳銃弾でダメージ与えられそうですね。
対降魔弾も傀儡機兵とは相性が悪いでしょうしね・・・
サクラ大戦4でも軍が魔操機兵相手に遅滞戦闘を行っていましたが、1940年ならば軍の装備も上がってそうな雰囲気です。

魔幻空間はよくわからない空間だし命がけだからともかく、競技場では確かに何か対策はいりますよね。
戻るのに時間がかかるという事は場外負けはなさそうですし。

認識がずらされているだけなら関係無いことであれば誘導はききそうですよね。
マルガレーテが邪魔してきたら変だと感じるでしょうし、エリスが自力で覚醒できるのも納得です。
それでも自力覚醒自体がほとんど初めてですが・・・けどその程度の操作ですよねあの仮面って。
夜叉に仮面を付けた理由は記憶はあるから本当に自分を真宮寺さくらと思い込ませたとか?
ゲームでは全くそんなことありませんでしたけど、漫画版ではそんな風にも感じます。
・・・あ、でも自分から仮面を外してたぞ、あれ(汗)

北斗七星の陣は、ほんとすみれさんどうするつもりだったのかな・・・予め通信してたというのは納得ですね。
神山君に知らせなかったのは幻庵に通信を聞かれない為とかなら納得できますし。
上海は敵の空中戦艦に取り付いて破壊している感じでしたから、
落下する戦艦からの離脱も想定してたでしょうし、
霊力的に余裕のありそうだった上海が二ヵ所担当してくれたから良かったけど。
そういえば伯林は大会のつもりだから3機しかいなかったけど、倫敦と上海は5機いるのか。
いやまて、残りの隊員は帰った可能性もあるしな・・・
そう考えると伯林の3番機だけ勝利のポーズに入れなかったのが寂しいぞ。
OPの赤毛の女の子は、どこかで離脱したのでしょうか。

あざみの忍術なら縄抜けは可能と思いつつも、
あんな花組一素直な子供を拷問するつもりだったかと思うとあれなので、
黒服部隊の良心はあっても良いはず。

すみれ大戦・・・この呼び方はあまり好きではなかったのですが、今作はそう言わずにはいられません。
今回は配分的に、さくら大戦の面が大きかったので。

いやあ、SSって本当にいいものですね。
久しぶりに読ませて頂き有難うございました。
螢ジロー <ifccrpoocj> 2020/01/03 15:49:34 [ノートメニュー]
Re: いいなあ(最終話まで完全バレ) [返事を書く]
ラスボスってやっぱりあいつ?
こんばんは、螢ジローさん。
こうしてこの分家でツリーに感想をいただけることを心から感謝いたします。
このときをどれほど夢見たことか。

私のSSはそもそも考察に説得力に持たせるための手段だったところがあって
とりあえず今回は主要不満点の一つを叩きのめすつもりで一気に書きました。
最終話に納得いかないのはサクラ大戦の伝統ですよね、
と言ってしまうと身も蓋もありませんが。
新サクラ大戦自体、1や2のオマージュをしたかったんだな、
という点が随所に見えたんですが、
何も悪いところまで踏襲せんだってええやんねん、コントローラを
投げそうになったことも何度か。
特に最終話の復活についてはなんとか別にSSを組まねばなりません。

それはさておき。
幻庵葬徹ってやはり幻庵宗哲、なんですよねえ。
実のところクリアして調べるまで全然この人物を知らなかったのですが、
北条氏綱の末の弟というのなら、ほぼ確定でしょうね。
wikipediaで見たくらいしか知らないのですが、
文化人としても優れた人物とのことですが、
天海様ばりに長生きしてる方なので、その辺もサクラスタッフの琴線に触れたのかな。
とはいえ、螢ジローさんとしては北条幻庵はかなり評価できる人物なんですね。
うーん・・・・。


ワンダーマリアとはまた懐かしい名前を。
次界の終盤でロココに助けられるあたりのシーン、私も好きです。


夜叉が襲来したときにプレジデントGがえらくへっぴり腰だったのも
どちらかというとあの段階では手に入れるとかえってまずい、
という判断があったのではないか、とか好意的に見るのは・・・・・苦しいなあ。
でも確かに一回戦開幕の段階で下手に動いていたら
自分が8華撃団にボコられていたわけで。
決勝になるまで動かなかったのは
帝都に存在する華撃団の数をぎりぎりまで減らすため???
これも苦しいなあ。

どちらかというと帝国華撃団憎しで作戦の成立性は二の次三の次くらいで
駄目なところばっかり目につくのが現在のプレジデントGの印象なのですよね。
これを挽回するのは大変です。
あまりにも短絡的過ぎますよねえ。


というわけでミスターIはきっと本来は優秀なんです。
対降魔弾が口寄せの物の怪に効かないのは仕方ありません。
すみれさんが望月師匠に気づけなかったのは、
・・・一回しかあったことがないとはいえ、あざみちゃんの関係者で
しかもあんだけインパクトある風貌なのに気づかないってのは
・・・・・ダメだ、これもフォローする手が見当たらない。


さくらのコミュニケーションモードというかあの日常ラブラブ合体攻撃空間での
青い瞳、ってのは私もかなり引っかかったのですが、
まさか実際にそういう人が日本人でもそれなりにいるとは。
びっくりです。

ともあれ、今回の謎解きは「最終話で都合よく装置を動かしてくれるのは誰だ」
というところでして。
敵陣側の人間だとあとは白秋師匠も候補になるところですけど、
師匠がそんな器用なことをするように見えないんですよねえ。
主にオムライス魔人っぷりのせいですけど。

今回の傀儡機兵は未だに製造者がわかりませんし、
あれを魔物として何に分類していいのかはちょっとまだ情報不足ですね。
降魔よりは魔操機兵に近いものであることは間違いないですが
狂骨で降魔と融合させているあたりには、降魔兵器の技術の転用らしきものも見えますし
わかんないですよねえ。
一方で、空中を飛んでる降魔(ジャンプ斬りがしにくくてめっちゃ苦労させられました)
は結構わらわらと登場していますから、降魔がいないわけでもないし。


エリスの対応から見るに、あの仮面は洗脳めいた強烈な効果があるわけではなく、
認識をずらさせているだけですよね、やっぱり。
エリス自身は戦えなかった決勝戦を戦っているつもりだったみたいですもの。
元の人間の性格とかまで変えられるものではなかったでしょうし
そこまで強いものではなかったのでしょう。
夜叉なんかもともと式神だったとしたら、洗脳するまでもないので
むしろなんのためにあの仮面をつけさせていたのかわかりません。


倫敦にしても伯林にしても上海にしても
やはり劇中で二人ずつしか登場しないのは無理がありすぎまして
今のところまともな理由付けの手が見当たりません。
上海だけだったら、シャオロンが未熟者を戦場に出すことを嫌がる理由になった
過去のいきさつでしゃべれなくなったのでは、みたいな考察もできたのですが
倫敦も伯林もいるはずなのにまったくノータッチなんですもの。
さすがに不自然極まりないです。
OPみるとキャラデザありそうなんですけどねえ・・・。


考察をSSにしてこうして感想をいただけるという
最高のパターンを楽しませていただきました。
ありがとうございました。

ああ、楽しい。
とても、とても、この夢のつづきは、楽しいです。
夢織時代 <zvoejguhin> 2020/01/05 21:22:34 [ノートメニュー]
Re: ラスボスってやっぱりあいつ? [返事を書く]
基本ゲームの知識(最終話まで完全バレ)

こんにちは、夢織時代様。
私も、このように語り合える事は非常に嬉しく思います。
エラーチェックマンにすぎない存在ですが、再びこうして出会える事ができた新サクラ大戦に乾杯!

今はネット社会も様変わりして、ファンサイト自体見かけませんし、ツリー形式も見ませんし、
ツイッターも夢織時代様をたまたま見つけてから、書き込むようになった次第ですし。
案外、検索が便利で手当たり次第に反応して書き込みしまくるようになりましたが(笑)


最終話に納得いかなかったのは1が大きいですけど、他はそこまで感じた記憶が無いんですよね。
そりゃあ2以降もラストあたりは粗いですが、そこまで言われる事のほどなのかなあと、若干違和感が。
というのも1も当時は完結作品だと思ってて、特に思い入れが無かった頃なので、最後のサタンの愛を否定する独白自体は好きなんですよね。
熱き血潮で見事にひっくり返してくれた時は、何してくれてんねんな気分でしたが・・・小説版はいいものだ。
漫画版ではどうなるのかなあ。


あ、自分も北条幻庵の知識は全然ないです。
10代の頃のPCゲームの信長の野望シリーズや天下統一シリーズで、
政治のステータスが中々優秀でお爺ちゃんだったから印象に残っていたから、
「幻庵葬徹・・・幻庵ってまさか北条幻庵?」と気づいて、幻庵宗哲もwikipediaで知りましたので。

というか、今作は花組の自己完結の引き立て役でしかないので、
天海、大久保長安、信長のように北条幻庵なりの会話をしてほしかったんですよね。
エピソード0も内容はともかく、パトリックの最後の慟哭は大好きだったのに、この人そういうのが全然なく、
北条氏綱を匂わせる為の存在でしかないのがなあ。

しかもこの人、プレジデントGとして設定に深く関わる存在というのが・・・
下手すれば10年前、よくて4年前からという、非常に長い期間で影響を与える立場の人間なのが、なんともはや。
こんなに美味しい設定なのに、今後あんまり出てきても嬉しくないのが難点です。

基本的に、プレジデントGは今までの敵のように明確な目的がある割には、そこに至る過程に適当さがありすぎるんですよね。
他のボス達は計画の為に確実に駒を進めているし、
時には失敗もあるけど成功すれば大きくダメージを与えられた京極の計画は権力をフルに使った結果ですし。
帝剣を取れるならなんでもいいし、失敗してもダメージないしで、計画の成立は嫌がらせが主軸になってしまうという。

朧はあの性格ですから好きにやれとでも言われてたんでしょうが、夜叉の行動も含めて
なぜ帝都を何度も攻撃したのか理由が不明なんですよね。
浅草花やしきの襲撃にしても、帝剣のあたりはついてるから別に意味は無いし。


60隻以上はありそうな空中戦艦で競技場を防衛するあたりは、権力フル活用でしっかりしてるとは思いましたが、
アーサー君一人で蹴散らされたのも・・・あれは仕方ないな、読めるかあんなもん!(笑)
ただ、あの時にアーサー君の両目が赤く光って大英帝国の人間で円卓の騎士な時点で、
ギアスの力みたいに特殊能力を発動してあの力を出したのかもなあ、なんて思ったり。
きっと戦艦の霊子核機関の力を吸収して霊子砲の集束型を発動したのかも・・・って、ミカサの主砲より凄いな!
コクリコのマジカルホーン時代もエネルギーが拡散しがちでしたから、ミカサの主砲はそれを逆手に取った優秀な性能とは感じましたが。


小説を読むに望月師匠とすみれさんは相当に詳しい仲に見えるんですよね。
「華撃団であれば友人もできる」「お主が言うと説得力があるのぅ」とすみれさんに語りかけるぐらいですし。
さすがにスパイ疑惑を晴らさないで、わざと神山君に任せるような真似は、すみれさんは絶対にしないはずですし・・・


朧を切り殺す事自体は、さして重要でもないから敵じゃないですよアピールな気もするんですけどね。
そもそも帝剣の事も父親との仲から知っていた風な発言もありましたし。
真の理想の為に動いたりする事はあるのかしらん。
動いたとしても剣を捨てたオムライス帝国のような気もしますが(笑)


4まで使用していた単語の魔操機兵ではなく傀儡機兵と呼んで
書庫で「作られた」降魔という文脈から、降魔を操ったヤフキエルに近い存在なのかなとは思います。
数だけの雑魚って感じの描写ですから、幻庵が華撃団連盟の力で降魔の細胞を培養して生産していたのかも。
降魔兵器は培養した後の機械制御で戦闘力を高めていましたが、
武蔵沈黙後はエネルギーが断たれて大半は機能停止したので、
残存降魔やゲーム中の降魔は自然発生的な降魔に機械を融合させた存在なのかもしれませんね。

そういえば悪念機は蘭丸が機体をスクラップを利用して組み上げ、夢殿の魔界蟲を融合させた金属の体を持つ魔物でしたから、傀儡機兵もこれに近いのかも?



一応、レニも織姫も洗脳は解いているけど、レニは精神の隙を付かれた催眠術に近そうでしたし、
織姫は自身を攻撃する事で解いたので、霊力を使い果たしたとはいえ、あっさり仮面をぶち破ったあたりは凄いです。
ただ、マルガレーテもあっさり解けているあたり、倒されたら解ける代物のような気もしますが・・・
鬼王も似たようなものとはいえ、そこに至る呼びかけや肉体の疲労感が違いますし、
一馬の力も化け物でしたから「奴の術は強かった」というあたり京極のほうが一枚上手というか。
夜叉も仮面が取れたあたりは暴走気味でしたが、幻庵様といって死んでいったあたり最後まで忠実でしたしね。


夢のつづきを作られる表現者の皆様の一助になれていれば、幸いです。
楽しいのが一番ですね。
螢ジロー <ifccrpoocj> 2020/01/10 21:53:33 [ノートメニュー]

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