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紐育レビュウショウ「歌う♪大紐育♪」観劇レポート

  紐育レビュウショウ「歌う♪大紐育♪」観劇レポート 如月紫水@29日22時:美咲緑さんまで完了 2006/03/22 01:06:27
  第一幕その2 如月紫水 2006/03/22 01:08:38
Re: 紐育レビュウショウ「歌う♪大紐育♪」観劇レポート [返事を書く]
第一幕その2


そして、紗幕が下りて上手には新次郎とサニーさんが戻ってきます。

サニー「―――そうだ、そのスピード感だ!現代はスピードの時代だ!
    (下手に歩きながら)長い台詞に耐えられる観客は少ないんだ。
    こう、シーンを短く繋いでだね…」

ねぇ、と初回ではこちらに振ってきました。(^^;;
その後姿を見て、新次郎はある形式が頭をよぎります。

大河「あ、それってコラム形式ですよね!」
サニー「お、よく勉強しているね。」
大河「(頷いて)一郎叔父も、劇場勤務になったときすごく悩みながら
   いろいろ勉強したって聞いています。
   最初は誰でも素人ですが、現場で失敗しながら、恥をかきながら
   粉骨砕身の覚悟で仕事に取り組んでいけば
   必ず認めてもらえると教わりました!」

キラキラした目でそう語る新次郎ですが、サニーさんは上手へ歩きつつ聞き流し…あまり興味のある話ではないのでしょうか。(^^;;

サニー「うん。じゃあ、メインの部分の相談をしようか。」

と、あっさりスルーされてます。(爆)
ちょっと肩透かしをくらっちゃった新次郎ですが、すぐに立て直して下手へと歩くサニーさんに提案します。

大河「メインには何かテーマが必要だと思います!」
サニー「(チチチ、と指を立てて首を振って否定する)テーマ主義は英吉利のお得意とするところだ。
    しかしここは紐育だよ?そんなものは必要ない!ボストン・ティーパーティーさ。」

ボストン・ティーパーティーとは、アメリカの独立戦争の発端となったと言われている事件ですね。

サニー「とにかくサプライズだ!
    メインは、サプライズ!!」
大河「サプライズ…驚きのことですね!」
サニー「(頷いて)英吉利にはロイヤルシェークスピア
    巴里にはコメディーフランス
    羅馬にはオペラ、東京には歌舞伎。
    そしてこの紐育にはレビュウショウだ!」

高らかに宣言するサニーさん。
…ですが、18日の夜公演、19日の昼公演ではこの部分の台詞が飛んだのか、新次郎に「この紐育には…なんだと思う?」と振って「レビュウショウですか?」と答えさせてました。(笑)

サニー「レビュウとは斬新かつ奇抜にシーンを切り貼りするショーウィンドウなんだ!」
大河「ショーウィンドウですか!」
サニー「ショウなんです!」

ショウとかけたギャグなんですが、初日はちょっとウケたものの、後の二公演ではちょっと滑ってましたね。(^^;;
18日の夜では「さっきはここでウケたんだけどな…」とサニーさんがボソッと言ったり
19日の昼では新次郎が申し訳無さそうに苦笑いしながら頭を下げたりしてました。

サニー「紐育は世界一忙しい大都会だ!物語をだらだらと語っている時間は無いんだよ。
    おいしい歌、おいしいシーンだけを切り取って、それをダイジェストで繋げばいいんだ!」
大河「わかりました!さっそくとりかかります!!」
サニー「頼んだよ。」
大河「はい!」

人々が求めているものを提供するのも劇場の勤め、とばかりに高らかと宣言するサニーさんに、新次郎は頷いて準備をするべく上手へかけていきます。
それを下手側で見送るサニーさん。新次郎の姿が見えなくなると同時に、紗幕が上がりそのセンターにいた杏里がひょっこりと顔を出します。
ちなみに、杏里の後ろには屏風の前に石灯籠や提灯を飾り、鎧兜や福助、達磨。間には盆栽が飾られた一種異様な部屋のセットが……言わずもがな、リトルリップシアターの屋上(おそらくはサニーさんの私室でしょうか?ゲーム中には出てきませんが、こういう部屋があってもおかしくないですよね。)ですね。
下手側には二人掛けのソファーもあります。

杏里「サニーサイドさま!大丈夫なんですか?」
サニー「何が?…ああ、大河くんに今回のショウの構成を頼んだことかい?」
杏里「そうですよ!だって、大河さんは素人なんですよ!」

心配する杏里をうんうんと頷いてなだめつつ、サニーさんはソファーの方へ。それを追いかける杏里。

サニー「しかし、彼の叔父である大神一郎は
    あの大帝国劇場の支配人だ。」
杏里「それが?」
サニー「それがって…あの大神一郎は日本人だ!
    大河くんにだって、新しいスタイルのショウを築けると思うんだ!
    直感だけどね。」

ははっと軽く笑ってみせるサニーさんですが、直感でそこまで出来る人ってのもすごい気がします。
でも、まだ杏里は納得がいかない様子。

杏里「でも、いくら大神一郎さんがすごいからって
   大河さんは全然関係ないじゃないですか!」
サニー「血筋を侮ってはいけせんよ、杏里。
    この国は歴史が浅いせいか、なんでも自分たちで作っていると勘違いしているところがある。
    しかし、人類の歴史とはそう簡単なものじゃあない。
    文化とは、血の継承だよ。それをもっともよく表しているのが、あの歌舞伎なんじゃないかな。」

室内に飾られた盆栽をいじりながら杏里に語るサニーさん…アメリカの若さを愛しつつも、いろいろ考えてるんですね。
と、そこに上手からオレンジのスーツに羽飾りの付いた同じ色の帽子を被った派手な人がステップを踏みながら部屋を横切って下手へと去っていきました。(笑)
突然の乱入者に戸惑って目を合わせる二人ですが、すぐに会話を再開させてました。

杏里「御高説、拝聴つかまつりました。(ぺこりと頭を下げる)
   でもここは紐育です!
   カポネが監獄にいて、映画が大産業に発展し
   新しい自動車が次々に発表され
   アボット、コステロやロイドやマルクスが新しい笑いを生み出しています!
   ここは新しい街なんですよ!」

うーん、なかなか杏里が引き下がりませんね…って、二人が議論している中をまたあの人が、今度は下手から入って上手へとステップを踏んで行きます。(笑)

ラッシー「新しい、街!…新しい、踊り!」
サニー「…ラッシー先生、さっきからなにをやってるんですか?」

お、名前が明らかになりましたね!はい、この方こそ紐育リトルリップシアターの振付師、ボブ・ラッシー先生です!
詳しくはドラマCD「オーバー・ザ・レインボー・サンシャイン」を御参照下さい。(笑)

ラッシー「新しいダンスを考えているところなんだよ。
     こう、エネルギッシュで…動物的で…躍動するようなスタイルが無いか
     考えてるところなんだよ!!(ぱっと盆栽たちを見る)
     あ、見っけ。これだよ…東洋のスタイルを使おう!!」

部屋に飾ったあった盆栽がラッシー先生のインスピレーションを刺激したようです。(笑)
自己完結させて頷いているラッシー先生にサニーと杏里は顔を見合わせていますが、そんなことを気にしないラッシー先生はサニーさんの名前を呼びます。

ラッシー「サニー!一歩前進。(言われるまま一歩出るサニーさん)…よろしい。
     君は、ニッポン趣味だったよね。
     (近づいて、右手を大きく上げて体を反らせる)君が踊りたまえ!」
サニー「わたしがですか!?」

同じようにポーズをとってかえすサニーさん。真面目だからまた可笑しいんですけどね。(笑)

ラッシー「嫌なのかね?」
サニー「いえいえ、喜んで!」

喜んで、で懐から扇子を取り出す辺り、用意のいいことで。(笑)
振るだけ振ってラッシー先生は下手へといっちゃいました;;

♪BON−PSY

言われたサニーさんは扇子を広げて張り切って舞いを!…と言いたい所ですが、なんとなく宴会芸みたいな雰囲気が漂っちゃうのはなぜでしょう。(^^;;
曲の前奏中に杏里は上手にはけ、入れ替わりで刀を手にしたジェミニが下手から入ってきます。

ジェミニ「♪君は東からやってきた 優しい風
      幼いけれど なんて熱い」

ジェミニのパートの間、サニーさんは神妙な面持ちでソファに座って出番を待ちます。
間奏部分では背景の紗幕に光が入り、舞台奥の高い位置で内掛けを羽織ったラッシー先生とアンサンブルの方2名が踊っているんですが…二人は頭に盆栽、ラッシー先生は鏡餅の被り物(帽子?)を被ってます。(^^;;
ジェミニとサニーさんはそれぞれ下手、上手で舞い踊り、最後は日本式に礼でしめました。

サニー「…いや〜〜ニッポンはいいねぇ〜〜」
ジェミニ「伝統と格式がありますよね。」

暗かった照明が戻ると、二人ともポーズを解いて憧れの日本へと思いを馳せます。

サニー「ニッポンの美学だな。こう、型があるんだよ。」
ジェミニ「型ってなんですか?」

刀を鞘に納めたジェミニがそう訊ねると、サニーさんは少し困ったように上手側へと歩きながら口を開きます。

サニー「うーんそうだな…スタイルと言うのかな。
    英語にはちょっと訳しにくいんだよ。
    伝統に基づく、鋳型というか…様式美とでも言うのかな。
    型の中に、精神を押し込める!
    一見不自由のようだけど、この型を極めると、精神は無限の自由を持ちうるのだと
    日本人は考えたんだ。
    わたしは、その極意を知りたいんだ!」

うん、と語るサニーさんですが、ジェミニは何かを思い立ったのか上手側で刀を水平に構えて、瞳を閉じて精神統一しています。

ジェミニ「空というところ形無きところ。
     知らざる事を空と見立てるなり。
     無論、空は空にして無なり。有る所を知りて、無き所を知る!
     ハァーーー!!」

最後の、右手の人差し指と中指を立てて気合の声と共に手を前に出す部分は、とても言葉だと伝わりにくいんですが…
音としては「コォォォ!」の方が近いかな?
言い終わると同時に、かちんっと刀を鞘に納めるジェミニは普段と違ってカッコよく見えます。

サニー「ジェ、ジェミニ!なんだね、それは?」
ジェミニ「師匠から授かった極意です。ハァーーー!!」

印を結ぶようなまま、気合を飛ばすジェミニに、サニーさんの目が輝いてるように見えます。(^^;;
ってあの、これ宮本武蔵の兵法五輪書の空之巻ですよね。ミフネさん、剣法は自己流だと思ってたんですが、参考としたところはあるんでしょうか。

サニー「マーベラス!!ニッポンは素晴らしい!
    ファンタスティック!!
    空は空にして無なり…なんって自由なんだ!
    知らざる所を知りて、無き所を知る!まさに真理!!
    我々にないものを、あの大河新次郎は持っている!
    そうは思わんかね、ジェミニ!」

真理、の部分でジェミニは自分が手にしていた刀を鎧兜の隣にある刀置きに収めます。
はい!とにっこり笑って頷くジェミニ。
ちなみに、宮本武蔵と言えば二天一流。二天一流といえば大神さんや新次郎の剣の流派…ちゃんと繋がってるんですね!

ジェミニ「西洋が東洋の心を持つと、世界は変わると思いますよ!」
サニー「そうだよ!我々は東洋を手に入れるぞ!そして新しいショウを作ろう!
    ショウは世界を救うぞ!ショウは思わないか?!」

またも、ショウにかけた洒落だったんですが、こちらはどちらかと言えばすべり気味でしたね。(^^;;
でも、サニーさんはめげずにやる気十分で上手へと足取り軽く進めます。

サニー「それ、そら、そらそら…!!!
    …あ、セリフ忘れた。」

狂言風の言い回しで遊んでいたら、飛んじゃったみたいです。(爆)
咳払いを一つして、姿勢を正すと後ろ(舞台ほぼセンター)にいるジェミニに背を向けたまま話しかけます。

サニー「あ〜…ジェミニ。君はこの後わたしがなんて言おうとしていたか
    知ってるよね?」
ジェミニ「?(両手を広げて肩を竦める)…わからないであります!」
サニー「君は台本を読んでないのか?」
ジェミニ「んもう、しょうがないなぁ…えーと、たしかサニーさんは……
     あ、そうだ!(ぴしっと右手を高く上げて)
     次は、極めて日本的なショウをやろう!
     そうだ!「マダム・バタフライ」がいい!って
     言いたかったんじゃないですか?」
サニー「そう!その通り!!(笑)
    次は、「マダム・バタフライ」だ!!」

サニーさんが高らかに宣言すると、音楽が流れ、暗転。
ジェミニとサニーさんは上手へ下がり、サニーさんの趣味全開の屏風一式は鎧兜で半分に割れて舞台袖へ。
そして紗幕が上がるとそこは「マダム・バタフライ」の舞台。

♪愛の花

白い海軍服に身を包んだダイアナ(眼鏡も外しています)…ピンカートンが上手寄りの舞台奥の高い位置に居て、歌いだしと共に舞台中央にある障子に光が灯り、蝶々夫人の影が映し出されます。
蝶々夫人のパートに入ると障子の裏から昴演じる蝶々さんが静かに登場し、障子の前、畳の部分で祈りを捧げます。
「♪あなたの神様に 祈りました」の部分ですが、物語の中で蝶々さんはピンカートンのためにキリスト教に改宗するのです。それをを表すように合掌から手を組む祈りに変えるのが印象的でした。

二人「♪たとえ嵐が来ても 繋ぎ合ったこの手を
    離さないで」

舞台前方に降りてきたピンカートンと下手へと移動した蝶々さんが互いに歩み寄り、歌と共に舞台中央で抱き合い、寄り添うのですが周りの女性ダンサーが二人を隔てる何かとなり、離れ離れのまま曲の終わりへ。
ピンカートンは下手側の舞台奥の階段から、再び高い位置へと戻り蝶々さんは障子の前で歌います。
曲の最後、蝶々さんが“五木の子守唄”の歌詞を歌い上げるところで、中央から紙吹雪が舞います。

ピンカートン「♪可愛い人 花を敷き詰め わたしの帰りを待っている
        けなげなその姿が 愛を映し出す」
蝶々「♪おどまかんじん かんじん あん人達ゃ よか衆
    よかしゃよか帯 よか着物」

それぞれセンターに立ち、ピンカートンは舞台に背を向けたまま、蝶々さんは真っ直ぐに前を見据えたまま幕が下ります。
次々に倒れる女性ダンサーさんたちは、いったい何を表していたのか…夢の終わりか、蝶々さんの心か。
歌の余韻を噛み締めながら拍手を送ると、上手からモギリ服の新次郎が登場して深々と礼をします。

大河「…みなさん、いかがだったでしょうか。
   第一幕は以上を持ちまして終了となります。
   これより20分間の休憩となります。みなさま、ごゆっくりとおくつろぎください。
   あ、それから!紐育星組のグッズが発売となっています!
   ぼくたち、初めてブロマイドを作ったんです!
   こちらの方も、どうぞよろしくお願いします。
   それでは、第二幕でお会いしましょう!大河新次郎でした!」

最後にもう一度一礼をして、新次郎は上手へ。
その姿を拍手で見送ると会場内が明るくなってきました。
ここまで、感覚的にはあっという間でした。後半も、こんな感じで進んでいくのでしょうか。
あ、ちなみにブロマイドはしっかり全種類ゲットしておりますとも。(笑)
如月紫水 <pphxugfhew> 2006/03/22 01:08:38 [ノートメニュー]
  第二幕その1 如月紫水 2006/03/22 01:09:51
  第二幕その2 如月紫水 2006/03/22 01:10:26
  千穐楽アドリブ集 如月紫水 2006/03/22 01:11:05
  │├いつも詳細なレポートありがとうございます 中上 信之 2006/03/22 03:29:58
  │├ステキな時間でしたね♪ てつごろう 2006/03/22 12:07:35
  │├お疲れ様です!! アッキー@デカミント 2006/03/22 15:42:38
  │├レポート、お疲れ様です。 ねずみぃ 2006/03/22 20:59:50
  │├お疲れ様でした。 モギリ二式@3/25微追記 2006/03/22 21:53:05
  │├感動、再び 暁雷牙 2006/03/22 22:16:51
  │├素晴らしいショウでした。 まれみ大すけ 2006/03/23 18:23:00
  ││└☆皆様へお返事☆ 如月紫水@29日22時:美咲緑さんまで完了 2006/03/23 23:01:12
  │└あと一週間遅ければ・・・(それは無理だろ... 朱天 2006/03/24 18:17:21
  DELETED  暁雷牙  2006/03/22 22:13:51
  レポートお疲れさまでした♪ 折笠優菜 2006/03/23 16:52:12
  レポートの方、拝見させていただきました。 ドラ・ファン 2006/03/23 20:44:37
  レポート、お疲れさまでしたm(__)m 美咲 緑@レポート読了! 2006/03/26 10:49:11

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