「奏組」は太正何年なのか? とりなべ 2012/02/04 20:26:13 ├SS「新皇の遺産〜栃木つながりですし〜」 とりなべ 2012/02/04 20:28:36
Re: 「奏組」は太正何年なのか? [返事を書く] |
SS「新皇の遺産〜栃木つながりですし〜」 都市エネルギーには「魔」の波動が含まれている。それはいつか形を得て、人に仇なす敵となる。 降魔という禍々しき存在。妖しき力の集まりし形。 だが、エネルギーそのものには、善も悪もない。 ただ、あたかも物を燃やした時の排気ガスが人体に悪影響があるように、様々なものが入り混じれば、悪影響のあるものも多い、というだけだ。 もしも、純粋な霊波動の固まりが手に入れば、降魔ではない疑似生命体が生まれるのではないか? あの、最後の戦い。 誰が作ったのかもわからない、強大な魔力を帯びた機械が、私たちの前に動いていた。 あれは私に語りかけてきた。 お前の力を認めよう、と。 お前に力を譲ろう、と。 あれは、今、私の中に居る。 そうだ。私は取引に乗ったのだ。 適切な「肉」があれば、これは自分から離れて動き出すだろう。 肉は自らを育て、形をとる。人か、魔か、それとも…… 私は、強力な霊波動を持つ「固まり」をいま、我が身に宿している。 これに形を与えよう。 先人が残した知恵に沿って。 先人が残した意思に沿って。 そう、純粋な霊波動に形を与えるのは、人の意思だ。 この「固まり」は私の意思に従うだろう。形作られたものこそが、私の望む、私が願う形なのだ。 私が願う形とは、それは……… 「お疲れさま」 「あ、お疲れ様です」 太正十五年、大帝国劇場ロビー。 すれ違う人と言葉を交わす椿に、音子は訊ねる。 「…今の人は?」 「この劇場で一番有名なモギリさん」 「へぇ…ここはモギリさんもかっこいいんですね」 椿は「あれは誰か」という問いに答えなかった。 そう、あれは人ではないのだ。 帝撃に来たばかりの彼女に話すには、今はまだ時期が早い。 いずれ誰かが話すだろう。 あれは、紅蘭の発明品。 彼女が育てた自立型思念体、通称『モギリくん』というものだ、と。 |
とりなべ <rpbyunwque> 2012/02/04 20:28:36 [ノートメニュー] |
│└あとがき&奏組太正十五年説について とりなべ 2012/02/04 23:07:44 └SS「桜が咲いているから四月だと誰が言った... 夢織時代@6日未明追記 2012/02/04 23:08:57 └汎用性のある設定 とりなべ// 2/8追記 2012/02/05 01:03:36