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紐育星組ライブ2012 〜誰かを忘れない世界で〜 感想ツリー

  紐育星組ライブ2012 〜誰かを忘れない世界で〜 感想ツリー 安倍准尉@そろそろめんどくさい 2012/09/04 22:32:36
  違和感 安倍准尉@このイカサマメガネ!! 2012/09/04 22:35:48
  │└↓皆さんへのお返事 安倍准尉@イカサマとインチキ間違えました(笑) 2012/09/07 23:19:33
  皆さんお疲れ様〜 最初っから面倒臭いRudolf 2012/09/05 23:28:40
  │└3DS全国制覇にプロージット 安倍准尉@天使のようなサジータちゃん 2012/09/07 23:21:27
  │ └せっかく?なので枝を伸ばしてみる風景 Rudolf@男性サクカラ曲が増えることは歓迎です☆ 2012/09/15 18:18:07
  │  └多いですねえ。地震と台風が立て続けだった... 安倍准尉@男声って言えば『ブイ・ドイ』そろそろ入らないかな<サクラ歌曲じゃないし 2012/09/25 00:10:53
  見なかった人間が反応してみる 夢織時代 2012/09/06 01:26:51
  │└しまった失念してましたEpi0 安倍准尉@楽屋でモニター見てました(悲) 2012/09/07 23:23:10
  華撃団という存在 しうら 2012/09/06 01:41:35
  │└模擬戦斗シーンのBGM 安倍准尉@今日はジェミニのツケでステーキだ! 2012/09/07 23:33:30
  賞賛と不満 とりなべ 2012/09/06 13:58:52
Re: 紐育星組ライブ2012 〜誰かを忘れない世界で〜 感想ツリー [返事を書く]
賞賛と不満

◎歌のつなぎのための演出ではなく、きっちりした演劇・ミュージカルになっていた
◎大恐慌の年、南北戦争のブードゥー、夏の怪談としての呪いの人形、といった興味深い要素の盛り合わせ
◎新次郎一人ではどうにもならない状況で、チームで力を出すためのエピソード

▼キャラクターはいいのに五人均等な出番のためストーリー展開が長い
▼紐育のヒロイン達の横のつながりのエビソードがもともと少な過ぎるので、新次郎が居ないと話が作れない
▼新次郎は本人の力が強いのではなく触媒の役割なのに、各ヒロインから間接的に功績を語られる事で逆に「偉大」に見えてしまうのが、非常に違和感がある


 ……という、賛否入り混じる感想を持ちました。

 旧本家では歌謡ショウ関連のツリーを立てても反応が非常に薄かったんですが、さすがに今年はサクラの当たり年(笑)ですし、ここを含めネットでのファンの盛り上がりも実感できる所だったように思えます。



 さて、ショウの印象をまとめて言うなら、「少ない要素を非常にうまく使って組み立てた」というのと「新規要素が少なく再利用が多い」というのが裏腹の関係です。実際には非常に手間がかかっているんだと思うのですが、再利用せざるを得ない要素がいろいろあった、という事だと思うのです。以下、そのあたりについて順に書いてみます。


 華撃団のメンバーは、サクラ世界では極めて特異で強力な力を持つ人々なのですが、サクラVでは各キャラクターの「優れた所」があまり表に出てきませんでした。最初の三回の紐育のレビュウでは、ヒロインに新しいエピソードを作るというよりは、新次郎中心の構成そのままで、新次郎のエピソードを増やしていった形になっていました。

 これに対し、昨年の星組の話では、旧星組の過去の関係の確認だけでなく「サクラ世界にはこれからがあり、紐育がそこを担当する」という事を示したのが最も大きな方向性だったと思います。

 そして今年。
 新次郎のキャリアアップの話ではなく、ヒロイン同士やチームとしての絆、紐育華撃団の今までの成り立ちの再確認、といった所をストーリーに持ってきました。
 狂言回しの役割は、メインヒロインたるジェミニが担当します。

 ……と、そこまでは良かったんですが……
 いままで新次郎との関係のエピソードばかりだったので、ヒロイン間の繋がりが薄過ぎるんですね。サクラ1〜3の花組にあった、苦労を共に乗り越えた仲間意識とか、似た境遇のシンパシーとか、モラルが違い過ぎてお互いに相容れないとか、うらやましいとかまぶしいとか、そういったキャラクター間の関係性がほとんどないため、結局いままで新次郎とどう絡んだか、という所でしかエピソードが作れない訳です。
「五つのレシピ」の歌にサクラVのストーリーを重ねる事で、歌でストーリーを展開させるミュージカルの手法。
 それはよく考えられたものではあるのですが、それは逆に言うと、何度も見たテーマでもある訳です。
 歌に沿っていてわかりやすく、観客それぞれが思い入れのあるヒロインの歌と演技を楽しめる所ではありますが、俯瞰的に見ると「順番待ちになっていて長く感じる」所でもありました。


 ワンペアやサニーやラチェット、ダンディ団といった人々は既に「脇役」ではなく「主役級」の重みがあります。キャラとキャラの関係性が毎回作られているので、舞台に並んで立つだけで会話や物語が生まれてきます。
 これに比べても、ヒロイン同士には物語を生み出すほどの関係性がなくちょっと寂しい、というのがあらためて浮き彫りになった格好だったように思います。
 ショウでは五人に均等に出番が必要、という制限のため、限られた時間ではなかなか個別のエピソードが作り辛いと思うのですが、紐育星組の物語が新次郎中心からヒロイン同士のエピソードに発展していく最初の舞台、という方向性が示されたものなのでしょう。

 ただ、それにしても……
 居なくなった新次郎を全員が「讃える」事になるため、普通に褒めるよりもなんだかさらに「偉大な人物」みたいになってました。人物像は他人から語られる方が大きく見える、という、まるで小池一夫氏が物語の最初によく使うような「すごさを強調する効果」になっています。
 新次郎はそんなカリスマじゃないよなぁ、ヒロインの魅力はヒロイン自身の「優れた人格と能力」がもともとあるからこそだし、触媒の役割は確かに果たしたけど、手柄独り占めみたいになっちゃあそれはもうカルト感覚だな、という感じ。このあたりは演出・脚本の計算違いだったんじゃないのか?と思う所です。

「スターファイブ」には、もっと「スター」で居てほしい。
 今回思ったのはまずそこです。
 最後の緊急特別公演シーンで、やっとスターの姿が見られた!と思ったら、二曲で終わってしまって、あらら短いな、という感じ。
 展開の流れは良いんですけど、バランスがねぇ、という、微妙に物足りない感じでエンディングを迎えました。


▼△活躍するサニーサイド

 人形の正体と影響範囲を瞬時に見切って、大した影響はないだろうから利用してしまおう、というサニーの策略。
 普段はいろいろといいかげんな事を言いながらも、実は紐育の対魔物部隊の指揮官であり、魔と都市の関係の専門家である、という裏の顔をちょこっとだけ覗かせています。
 サニーはこういう立ち位置が似合いますね。
 一応周囲も知っているけど、そのキャラクターゆえに表立って評価されないような所もまた素敵。


▼△効きすぎる呪い

 心がしっかりしていれば催眠にはかからない、というサブテーマのようなものが双葉さんから語られます。
 そんな説明があるにも関らず、簡単に呪い人形の術中にハマった昴が、ちょっと不適当な気がします。
 ジェミニが呪いに影響されなかった理由もわかりません。

 ……むしろあのシチュエーションでは、昴だけが呪いに耐えて解決役になり、ジェミニはジェミニンの力を借りて、ダイアナは青い鳥の泣き声に触発され、サジータはハーレムの仲間の声で、リカは大量のホットドッグとカラシの刺激で、それぞれ呪いから脱却していくような「それぞれにバックグラウンドがある」という展開だと違う説得力があった気はします。

 おそらく、問題解決能力だけで話を進めるといつも昴が中心になってしまうため、今回はジェミニを中心とするべく、昴も(抵抗はするものの)比較的簡単に術中に落ちる、という展開にしたんだと思うんですが、もうちょっと理由付けなり伏線なりがあってくれると、話が違和感なく受け入れられた気はします。


▼△可愛いブードゥー人形

 外見はかなり不気味な仕上がりでしたが、声やしぐさや意地の張り方が幼女っぽく、見ているうちに可愛くなってくるエニアン。
 ブードゥー人形は数年前に「キモかわ系」として流行ったんだそうで、「かわいいブードゥー人形」でググると、ああ、これがモチーフなのか?という感じの人形がヒットします。
http://matome.naver.jp/odai/2127381475075449401

 右目の回りが赤いのがチャームポイント。
 ただし本来のブードゥでは、「赤目」は「精霊が悪霊化した事を示すもの」なので、目が赤い時点でもうただの人形ではなく呪いを示しますし、浄化されてしまうと赤目ではなくなってしまいます。
 エニアンは「ブードゥー人形に酷似しているが違うもの」というセリフを入れる事で、このあたりのデザイン上の具体的な意味付けを回避しているんじゃないでしょうか。(こういう細かい所で「考証」が為されているのが、2009年以降の「ライブ」の脚本の特徴だと思います。)

 サニーが何をもって「似ているが違う」「大した害はない」と判断したのかはわかりませんが、少なくともサニーは本物を見た事がある、という事はわかります。
 サクラ世界のアメリカでは、ブードゥーの呪いは南北戦争の頃より「大量殺戮兵器」として使われているため、悪意が込められたものであれば計り知れない実害が予想されますが、おそらく強力な力を発揮するには本物の祭司が念を込めるなどの条件があるんでしょう。
 では、あの人形は一体何だったのか?本当に「キモかわ系アクセサリー」で、持ち主は少女、何らかの悲しい事情があった、という事でしょうか?

 エニアン誕生の話だけで一本物語ができそうな所ではあります。


▼△アレンジ違いの歌

 ジェミニを除く四人が歌った、サクラV最初のキャラソンをアレンジ違いにしたもの。
 演技が込められた歌唱に迫力がありますが、話の流れ的に「ぜんぶネガティブ化したものなのか?」と思ったら、特にそういう訳でもなくサジータのは「普通にかっこいいアレンジ」だったようです。
 ダイアナさんの「悲劇バージョン」がそんなに違いがなく思えたのは、いつも歌唱に演技が込められているから?
 リカリッタの「短調バージョン」が最もインパクトがありましたが、昴の「ピアノバージョン」がアレンジとは逆に何故か攻撃的に聞こえたのは、話の流れのためかも。


▼△「ダンディ」

 指スナップといえばこの曲。ダンスアンサンブル付きは「つばさ」以来のゴージャス仕様。
 テーマである「ハードボイルド」はまさにあの時代、1920年代後半の紐育にぴったりです。
 おお、いい所に持ってくるなぁ、というのが二幕最初の印象ですが、同時に(昨年のライブに続いて)時代が少し進んで世相が変わっている事も暗示しているように思えます。


▼△新曲が三曲

 土曜夜・下手スピーカー前あたりの席でしたが、どういう訳かサニーとラチェットの歌詞が全然聞き取れませんでした。BGMとマイクのバランスの問題でしょうか?
 特別公演パートの二曲はそんな事なく、とびきりの開幕ソングとしっとりしたバラードを楽しめました。
 昨年と同様ならば、おそらく11月頃にスタジオ録音CDが出ると思いますので、リベンジ・リピートともにそちらに期待したいと思います。


 他にも、お約束体操、三分間ショッピングにかける気合い、前説の前説を急遽追加、などなど、稽古場や開催中に作られたと思われる様々なサービスが加わっていました。
 こうして振り返るとかなり盛り沢山なショウになっていたんですが、観終わった直後は物足りない印象でした。それはまるでサクラ1のように「あそこまでやってるならそこはこうだろ!」という「補完への欲求」が燃え上がる、そんな舞台だったように思います。

 ……その「焚き付けられた不満」のせいでサクラファンをずっとやってたりするので、良いんだか悪いんだかホント良くわからないのですが、サクラ大戦が怨念とその解決の物語だとすると、それは作品とユーザーの関係に二重写しのように重なっています。
 今回はシナリオにあかほりさとる氏参加、だそうで、新キャラの他どこまで関わったのかはわかりませんが、ここの所のライブの脚本が非常に手堅く練られたものだっただけに、今回は「そこはもっとこうだろ!」という怨念は間違いなく増しています。
とりなべ <rpbyunwque> 2012/09/06 13:58:52 [ノートメニュー]
   ├入交昭一郎 安倍准尉@ところで、アーカイヴ移転運用開始しました(苦笑) 2012/09/07 23:36:22
   └観劇しなくてよかったかも・・・ 朱天 2012/09/17 18:13:05
    └すっぱい武道館 とりなべ 2012/09/18 14:32:35

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