[サクラ大戦BBS]

MAKING APPEND NOTE
如月紫水@順次修正中 への返事
第一幕その4

事態が一段落したところで、マリアがメイク台に座ったすみれに対して口を開きます。

マリア「すみれ……さくらはもう新人じゃないの。
    れっきとした女役のトップなの。さっきのような言い方はやめて。」
すみれ「あら、そうでしたわよね……
    (更衣室に向かって)ごめんあそばせ〜女役のすトップさ〜ん!
    ま、せいぜい次の「新・愛ゆえに」では柱倒さないようにしてくださいましね。」
さくら「倒しません!!」

さすがに、今のにはかちんときたのか、カーテンを一瞬開けて、バニーの耳だけを外したさくらさんが一言だけ言ってまたカーテンを荒々しく閉めました。
驚いてソファーに座っていた紅蘭が振り返ると、マリアが諌める意味で声を。

マリア「すみれ!」
アイリス「どひゃぁ〜〜…」

アイリスはさっきの小さな「ガーン」の裏側を前にして(「ドヒャ〜」と書かれてます)こそこそした足取りで静かに紅蘭の隣に座ります。
ふんっと顔を背けたすみれにフォローをいれたのは、すみれの横に出てきたカンナ。(レニはロッカーの前に居ます。)
それとほぼ同時に、カーテンからさくらが顔だけ出してすみれをじと〜〜っと見ています。(笑…ゲームだったら三白眼のじと目さくらになるに違いない)
しかも、ただ黙ってるわけじゃなく、ゆっくりと首を上下させてるので、どこかかわいらしくて可笑しいのです。
気づいたアイリスと紅蘭は後ろを向いてそれを見学。そのすぐ後にレニも気づきましたが紅蘭と「し〜!」と内緒と目配せして見守ってます。

カンナ「まぁまぁ、マリアいいじゃねぇか。
    こいつの性格わかってるだろ、くやしいんだよ。
    (ん、んんっと咳払いして)……あのな、すみれ。お前の頭につけてるその水玉の布っ切れよ。
    それ、衣装じゃなかったっけぇ〜?」

言われて気づいたすみれさん。たしかに、その水玉は先ほど「浜風ジョニー」のときに歌っていたそれ!
図星をずばり言い当てられたすみれさんは、慌てて笑顔を見せて立ち上がります。(この時、マリアがしょうがないわね。という感じでレニに目線を向けると、レニの視線の先に気づいて、マリアもさくらの顔に気づきます。)

すみれ「い、いやですわ〜カンナさん!
    こ、これは…!衣装じゃなく小道具ですわ!」

負けず嫌いらしい言葉を残して、スカーフを外そうと向かったすみれさん、睨んでいたさくらさんと目が合って「うげっ」と怯んでました。(笑)
ぱっとさくらさんが顔をカーテンの向こうに戻したので、すみれさんも素早く追いかけるように、顔だけカーテンの向こうにつっこんで、さくらと同じように上下させているとドアから白衣に岡持ちを持った千葉助さんが登場!

千葉助「ちわーっす!中華そばの出前にきました〜!」
レニ「千葉助さん!こんにちは。」
千葉助「すみれさんは?」
アイリス「すみれなら…」

全員がじーっと未だにさくらと影の対決中(?)のすみれさんを見つめる。(笑)
「すみれさーん。」と千葉助さんの声で、慌てて振り返ったすみれさん、ちょっと恥ずかしそうです。

千葉助「ああ、すみれさん!中華そば、お持ちしました!」
すみれ「(カーテンの前から下りて)あら、頼んだのもう三時間も前ですわよ?」

出前に掛かった時間に全員が驚いていると、メイク台の横に岡持ちを置いた千葉助さんはちょっとバツが悪そうに頭をかきます。

千葉助「いやいや、ショウに見とれてしまいましてねぇ〜!」
紅蘭「(岡持ちを指差して)千葉助はん、岡持ちさげて舞台見とったん?」
千葉助「え?あ!こりゃあ、面目ねぇ!」
アイリス「出前を忘れるほどおもしろかったんだよね〜!」
千葉助「(びしっとアイリスを指差して)そう!そうですその通り!!
    いや〜、なんていうかもうキラキラしててね…まるで天使が舞い降りたようで!
    もう、夢のようでしたよ〜」

夢見心地になった千葉助さんに、こっそりと頭の布を外したすみれさんが、満面の笑みで近寄って行きます。

すみれ「あ〜ら、おっほほほほ…!!いやですわぁ〜〜天使だなんてぇ〜!」
カンナ「はいはい、お前ぇのことじゃないと思うよ。」

浮かれているすみれさんを、どんっと押して止めるカンナ。
うーん、こうしてるとすみれさんが居なかった時期があるというのが嘘のようですね。
止められたのをキッカケに、すみれさんはちゃんと着替える為かドアから楽屋を出て行きました。
その間、千葉助に話しかけるのはカンナ。

カンナ「それよりよ、紙芝居屋はどうしたんだよ。商売変えか?」

千葉助の格好と、岡持ちで出前という登場に、全員が疑問に思っていた事を口にすると、千葉助さんはああ…といった表情で首にかけた手拭いに手をかける。

千葉助「まぁ…それが、いろいろありましてね……みなさん、ちょっと…聞いてもらえますかねぇ…」
カンナ「ああ、いいよ。」

花組が聞き体制になると、舞台の照明が落ちて、青黒い中、千葉助にピンスポットが当たります。
その空気の切り替わりにマリアとレニはあれ?あれ?という表情で辺りを見渡し、
カンナはソファーのほうにずれて、アイリスと紅蘭は差し入れ台の側にあった道具を取りに静かに向かい、千葉助の横にスタンバイ。

千葉助「……実はあっしは、貰われっ子でしてね。
    船橋の漁師の家で育てられました。
    ですが、十二歳の冬…その家に子どもが生まれましてね。
    どうにも居心地が悪くなっちまって…で、町にやって来ていた旅芸人の一座にくっついて
    そこから流転の人生がはじまりました…(ぶへっくしっとくしゃみ一つ)…今日は東か、明日は西。
    そして行き着いた先が、深川のどぶ板横丁……
    隣に住んでた紙芝居屋から道具一式買い取って
    その日その時から、紙芝居屋になりました。
    だが、それも……五年たぁ続かず…」

千葉助の身の上話にあわせて、アイリスは長い棒の先につけられたカゴから紙の雪を降らし、紅蘭はローラーに厚地の布を被せたもので北風の音を表現。(笑)
話が一段落したところで、二人は退散。それに続いてカンナもツバメの小道具を持って参加。

千葉助「秋に行ってしまったツバクロさえ(「ピュ〜〜!」とカンナがツバメを千葉助の頭に乗せる)
    夏には帰ってくるだろうに!(「ユピィ〜〜!」とツバメを戻すカンナ。)
    あっしには、その帰る故郷さえありやせん…!」

くっと千葉助さんが涙を目元に光らせると同時に、ロッカーから響く三味線の音色!!
雲国斎先生、突然の乱入です!!思わず涙ぐんだレニやマリアも驚きで涙が引っ込みます!(笑)

マリア「えぇ!?」
レニ「雲国斎先生!?なんでそこから!?」

そして、ここから千葉助さんの日替わり芸!!
登場した雲国斎先生は基本的にこれから行う演目を言うようです。
初日、15日・昼、18日、20日・夜は「国定忠治」でした。
刀を一本腰に下げて下手の方に立つ千葉助さんの右脇に紅蘭、左脇にアイリスが膝をつき台詞となります。

雲国斎「男一匹、国定忠治!
    赤城の山も、日本晴れぇぇ〜〜〜!!」

千葉助「定八!!」
紅蘭「へい、親分!」
千葉助「…赤城の山も今宵限り。生まれ故郷の国定村や
    縄張りを捨て、国を捨て、かわいい子分のてめぇたちとも別れ別れになる門出だ。」
紅蘭「(空を見上げて)そういやぁ、なんや、いやに寂しい気がしますぜ…!」
アイリス「ああ…!雁が鳴いて、南の空に飛んでいく…!」

雁の鳴き声を、カンナがホイッスルで表現。(笑)

千葉助「月も西山に傾くようだ…」
紅蘭「俺ぁ明日からどっちに行こう…」
千葉助「心の向くまま、足の向くまま、あても果てしもねぇ旅に出るんだ。」
アイリス・紅蘭「親分!!」

すると、千葉助演じる国定忠治がすらっと刀を抜いて掲げる。

千葉助「加賀の国の住人、小松五郎義兼が鍛えた業物、万年溜の雪水に清めて、俺にゃあ生涯…てめぇという強えぇ味方があったのだ!!」

この話は、ドラマCDを追いかけていた人には馴染みあがるかもしれませんね。(あれは「忠臣蔵」も混じってますが)
国定忠治は実在した人物の生涯から生まれた演目なので、あらすじというのもなかなか難しいのですが義賊話になっているものが多いみたいです。
賭博に入り込み、そこから生まれた私財で飢饉に立ち向かったあたりが義賊話に繋がっているようです。
千葉助さんたちが演じたのは天保の大飢饉の際、悪代官を斬ったことから追われる身となった忠治が追い詰められるところですね。

―――――

雲国斎「瞼の母のぉ〜〜物語ぃぃ〜〜〜」

19日昼と21日は「瞼の母」雲国斎先生、本当は「ものがたぁぁ〜〜あぁぁ〜〜あぁぁ〜〜(ポンッとマリアに肩を叩かれる)りぃぃ〜〜」な感じですごい伸ばしてました。(笑)
演じるシーンのあらすじは、母親を探して江戸へ出てきた忠太郎が柳橋の料理屋の女将となった母、おはまを訊ねるも、おはまには既にお渡世という娘もあり気づいているものの忠太郎を実の子じゃないとつっぱねて追い返してしまい、忠太郎は探し、慕っていた母に冷たくされて、あての無い旅に出る…というもの。
相手役のおはまはレニ!紅蘭とアイリスに手伝ってもらい、真っ黒の法被を肩にかけて、キセルを片手にたばこ盆の前に座って、千葉助さんは下手側に控えます。

千葉助「おっかさん…!」
レニ「お前さん、いったい誰だい?」
千葉助「忠太郎でございます…」
レニ「なんだって?」
千葉助「五つの時に縁が切れて早四十年。
    縁は切れても血は繋がる。切れて切れねぇ母子の間には
    眼に見えねぇが結びついて、互いの一生を離れやしねぇ…!」
レニ「おだまり!(コンッと灰吹きに灰を落とす)おまえはあたしの産みの子とは違っているよ。
   第一、親を訪ねてくるのに(キセルに新たな火を入れる)どうして堅気になっていないんだい?」
千葉助「おかみさん!…その指図は辞退すらぁ…堅気になるのは、遅すぎた。
    ヤクザ渡世の泥沼に足も脛までつっこんだ喧嘩鳥
    洗ったってもう落ちねぇ旅人癖だ!
    母を恋しがっても(立ち上がり)そっちとこっちじゃ、立場が違うか…
    こうして瞼の上下をぴっっっっっっ――――」

千葉助さん溜めすぎ溜めすぎ!(笑)
やっと言ったときには、レニも周りのみんなもおっと、という感じでこけてますよ;;

千葉助「―――ったりとあわせりゃ、その姿がくっきりと映らぁ…!
    …おさらばでございます!」
レニ「はっ(去っていく後姿を見て)忠太郎〜!」

レニの女役、しかも母役なんてここでしか見れませんよ!
いやぁ、いいものを見させてもらいました。

―――――

雲国斎「芸子踊りの乱れ髪〜
    一本刀のぉぉ、のぉぉ〜〜〜!!(見かねてぽんっと肩を叩いて先へ進めるマリア)
    土俵入りぃぃ〜!」

13日・夜、16日、19日・夜、千穐楽は「一本刀の土俵入り」
あらすじとしては、相撲取りを目指していた駒形茂兵衛。だが、才能がないと親方から見放されて帰郷する途中、一文無しで空腹で途方にくれていると安孫子屋のお蔦に助けられる。
それから十年。ヤクザに落ちぶれた茂兵衛がお蔦と再会を果たしたとき、お蔦は夫である辰三郎が博打で作った厄介ごとに巻き込まれていた。
今回の相手役は、マリア!席から立ってメイク台の前に出ると、ガウンの襟元に手を添えて、紅蘭から受け取った刀を腰に下げて膝をついている千葉助さんに斜め後姿で相対。

千葉助「お久しぶりでございやす…!」
マリア「どなた?…なんでございましょう。」
千葉助「お見忘れはごもっともでございます…茂兵衛でございます。」
マリア「さぁ……思い出せないね。」
千葉助「お約束を無碍にしてこんなヤクザに成り果てまして、お目通りはかなわないつもりでしたが
    十年ぶりにこっちに流れて思い出し、訊ねてみたらこの騒ぎだ…
    ご恩返しの真似事がしてぇ!(懐から袋を取り出して、手に握らせる)
    さっこれをお納めください!」

さて、あらすじどおりに物語を進めるために、下手にいたカンナが小道具の短刀を片手に前に出ます。
辰三郎ともめていたヤクザ一味の一人ですね。
お蔦を脅そうとしますが、茂兵衛がその間に立ちはだかる。

カンナ「こんなところにいやがったのか、このアマ!
    (マリアが倒れ、千葉助が前に出る)なんでぇ、お前は!邪魔立てすると命は無いぞ!」

今この時が恩返しの時、とヤクザの相手をし、張り手でそれを退けるとお蔦がはっと顔を上げて茂兵衛を見る。

マリア「思い出した…!!あんたあのときの!…取関(とりせき)さん!」

もう一度がんばりな、と助けてくれたのに再開したときにはヤクザに身を落としていた茂兵衛は頭を下げる。

千葉助「そうでございます…面目ねぇ…!さっ早くお逃げください!!」
マリア「…お名残おしゅうございます…!!」

そして、窮地に立たされているお蔦を逃がそうとする。
……まぁ、ここはマリアさんのお茶目(?)で一歩進んでは振り返り、一歩進んでは振り返りをしていたので

千葉助「早く行けってんだよ!!」

終いには怒鳴られてしまいました。(笑)
まったく…と、マリアがさっと走って下手の端で反転して、遠回りにメイク台の前に戻ると、千葉助さんにスポットライトが当たります。

千葉助「ああ、お蔦さん…棒ッ切れ振り回してする茂兵衛の
    これが、十年前に櫛、簪、巾着ぐるみ、意見をもらった姐さんに
    せめて見てもらう駒形茂兵衛!
    しがねぇ姿の土俵入り〜!!」

べべんっとここで三味線が鳴り響く!
マリアの女役もめずらしいですよね〜ギャグっぽいアレンジもあって楽しかったです♪

―――――

14日、17日は「玄冶店」(げんやだな)でした。
歌舞伎では有名なお話だそうです。
切られ与三郎の異名をとる与三郎が悪い仲間に連れられて小銭をゆすりに入った妾宅に
かつて恋仲だったお富が囲われ者として暮らしているのを見たときのシーンを演じてました。
相手役のお富はアイリス。上手の方に千葉助さんが膝をつき、下手ではすました顔でお膳の前に座ってお酒を飲む仕草のアイリスが。

千葉助「お富さんえ、いやさ、お富!久しぶりだな。」
アイリス「そういうお前は?」
千葉助「おぬしは俺を見忘れたか〜!」
アイリス「えっ?」
千葉助「この傷を忘れたとは言わせねぇぜ!」

帽子を取り、額にある刀傷の後を見せると、お富は「…し、ぇぇ〜〜!!」と驚いて両手を挙げて横に倒れてました。(笑)
その後ろでは紅蘭がカン!カン!!と拍子木をたたきます。
その刀傷は、3年前、当時のヤクザ親分の妾だったお富と、人目を盗んで契りを交わしたことがバレてつけられたもの…だそうです。

千葉助「しがねぇ恋の情けが仇。
    命の綱の切れたのを、どう取りとめてか木更津から、めぐる月日も三年(みとせ)越し
    江戸の親にゃあ勘当受け、よんどころなく鎌倉の
    谷七郷(やつしちごう)は食い詰めても、面(つら)に受けたる看板の
    傷がもっけの幸せに、切られ与三と異名をとり
    押し借り強請りも習うより、慣れた時代の源氏店(げんやだな)
    その白化(しらばけ)か黒塀の、格子作りの囲い者。
    死んだと思ったお富たぁ、お釈迦様でも気づくめぇ…
    よくお前、達者でいたなぁ!!」
アイリス「…し、ぇぇぇ〜〜!!」

千葉助さん演じる与三郎の見事な台詞に、再び驚き倒れるアイリス演じるお富。
…といったところで、この演目は終了となりました。
千葉助さん、これらが日替わりだなんて……なんて豪華。なんて贅沢!

―――――

そして。千葉助さんの熱演に対抗するかのごとく、カンナが学生帽にやたら長い(笑)黒い外套を羽織って背後からあの名前を!

カンナ「……宮さん!」
すみれ「あ、貫一さぁ〜〜ん!」

タイミングよく冬服に着替えて戻って来たすみれさんも素早く乗って、演じ手、バトンタッチ!
ちゃかちゃんちゃん♪と三味線の音に合わせて、隣に立つレニが中央で演技する二人を唄でサポート

レニ「熱海の海岸二人連れ 貫一、お宮の二人連れ
   共に歩くも今日限り 共に語るも今日限り〜」

最初は真面目〜なんですが、どこかギャグパートになるのがこの二人のお約束。(笑)
共に歩くも〜ですみれさんが長すぎる外套の裾を踏んでしまって足踏み状態になったり。(笑)
でも、レニの唄が終わると同時に、立ち上がり、すみれさんは下手にカンナは上手に向かい同じメロディーで繋ぎます。

カンナ「僕が学校終わるまで 何故に宮さん、待たなんだ〜
    僕の愛に不足ができたのか、さもなきゃお金が欲しいのか!?」
すみれ「いいえ、愛に不足は無いけれど…」

ついっと目線を下げるすみれさん。すると千葉助さんが岡持ちをちょっと持ち上げてすみれさんの後ろに立つと、岡持ちの下段からするりとマイクを取り出して…

すみれ「♪どんなにあなたが愛していても 愛する心じゃわかりません
     (カンナ、後ろを振り向きなにやらごそごそ)
     愛する心じゃ わかりません」
カンナ「♪本当の気持ちを わたしにくださいな」
二人「♪ダイヤモンドをくださいな」

カンナも、外套の中からハンドマイクを取り出して、一緒に歌う歌う。(笑)

♪愛はダイヤ

伴奏が入ると同時に、冬服に着替えたさくらも更衣室から出てきて全員で大盛り上がり!
ラスサビのみでしたが、マイク片手にこれを歌うというのは一年目の「愛ゆえに」みたいでなんとも懐かしいですね〜
踊るメンバーもいいですが、千葉助さんと紅蘭がベースを弾いてるマネをしているのも好き。(笑)

カンナ「ええ〜い、このバイタ(売女)〜〜!!」
すみれ「あぁれぇぇ〜〜!」

最後はカンナがすみれを蹴り、すみれが勢いで飛ばされるも最後は二人で「愛はダイヤ」のポスターとおなじ、すみれがカンナの足に縋り寄るポーズで終了!
いやぁやっぱりこの曲もいいですね!
盛り上がりが一段落したところで千葉助さんがすみれさんの持っていたマイクを受け取って締めに。

千葉助「ま、いろいろあったんですがね。最終的に愛は形ということで…わたくしこの度結婚いたしました!」
花組「結婚!?」

おお、突然の嬉しい報告!!
驚く花組ですが、すみれさんだけはこっそりと微笑んでメイク台へと向かいます。

レニ「おめでとうございます!」
アイリス「おめでと〜!」
千葉助「それで、新橋のガードしたで中華そばの屋台を始めたんですよ。」

なるほど〜…と思っていると、すかさずすみれさんが自分のメイク台から、白い袋を取り出して千葉助さんに差し出します。
(この間に、カンナは学生帽や外套を外して衣装コーナーに戻します。)

すみれ「これ、結婚のお祝いですわ。」
千葉助「えっ!?いやそんな…!」
すみれ「どうぞどうぞ。」
千葉助「あ、ありがとうございます…!
    あ!すみれさんおそばね!」
すみれ「ああ、もうおそばは結構ですわ。」

岡持ちの中からとりだした中華そばを、すみれさんが断ったので変わりに受け取ったのでもちろんカンナ。

カンナ「じゃあ、あたいがもらうよ!いくらだい?」(中華そばを持ってソファーの前のテーブルに置く)
千葉助「い、いえお代は……」
カンナ「いいからいいから!開店祝いだよ、取っとけよ。取っとけ取っとけ!」

ポケットから小銭を取り出したカンナは、それを千葉助さんに笑顔で握らせると嬉々としてラーメンを食べだします。
千葉助さんが花組の優しさに触れて感激していると、ふと雲国斎先生と目が合いまして

千葉助「ん?どういうことか…先生の心の声が聞こえる!
    え?結婚祝いに一杯奢ってくれるって?
    いや、そこまでしてもらちゃあ〜〜〜!!…どうも、ゴチになります!」
雲国斎「い、いやそんなこと全然…今なんにも考えないでぼーっとしてただけですよ。」
千葉助「あ、じゃあみなさん失礼します!先生、行きましょか!」
雲国斎「いや、だからぼーっとしてただけですってば!」

岡持ちを持って、花組に挨拶をして去る千葉助さんを成り行きで追いかける雲国斎先生。(笑)
それにしても、雲国斎先生、本当になんでロッカーから出てきたのでしょう。(^^;;

カンナ「ん、これ…完全にのびきってるけど結構うまい。
    おい、すみれ。お前この中華そば出前頼んだの祝儀やるためだろ。」
すみれ「わたくしは庶民の中華そばも食べてみたいなぁ〜と思っただけですわ。」

メイク台に座って髪をとかすすみれさんの真意は、もう言わなくてもわかりますよね。
カンナは中華そばを食べ、その隣に座るアイリス、紅蘭も後ろに立って和やかな空気の中(マリアはメイク台の側に立ち、その隣にレニが居ます。)
千葉助さんが出て行ったドアを見てさくらがしみじみと呟きます。

さくら「そっか…千葉助さん結婚したのか。」
マリア「羨ましい?」
さくら「え…い、いいえ!」
すみれ「(すかさず立ち上がりさくらの手を取る)さくらさ〜ん!
    あなたはきっといいお嫁さんになりますわよ〜〜
    舞台に立つより、ず〜〜っとお似合いですわ。」

立ったついでにすみれさんは差し入れ台の上へ。今度は自分で紅茶を淹れるのですが、その前にさくらがはっきりと反論します。

さくら「お嫁になんかいきません!
    あたしは…ずっと帝国歌劇団の舞台に立ちます。」
カンナ「うん、わかってるよ。」

カンナが笑って相槌を打つと、みんな顔が綻ぶのですがその中でレニがまたしみじみした顔で遠くを見上げます。

レニ「でも…いつかは客席から舞台を見るようになっちゃうんだろうなぁ…」
紅蘭「そらしゃあないわ。
   残酷なようやけど、時の流れには逆らえまへん。(カンナに詰めてもらい、ソファーに座る)
   いくら霊力を持ってしても、不老不死やなない。
   不死身に見える光武かて、寿命はあるんや。
   ウチらにも、必ず、終わりはきます。」
さくら「そんなことはわかってます。わかってる……
    でも…言葉にしちゃいけないと思うんです。
    あたしたち舞台に立つ人間は、永遠に輝く存在でいなくちゃいけないと思うんです。
    消えていくから…儚いものだからこそ……不死身のようにいなくっちゃって…」

さくらの舞台にかける思いに、カンナも中華そばを置いて真面目にさくらを見つめます。

カンナ「不死身、か…」
アイリス「さくらの言ってること…ちょっとわかる。」
マリア「そうね…そういう気持ちで舞台に立たないといけないわね。」

すみれさんも、最初は背を向けているのですが、その後静かに微笑んでいるのが印象的。
全員が舞台にかける思いを新たにしていると、紅蘭が弾かれたように顔を上げて立ち上がる。

紅蘭「あ!次の舞台装置、裏方はんと打ち合わせせな!」
マリア「お願いね。」
紅蘭「はいな!」

足早に駆けて行き、マリアにもきちっと返事をした紅蘭は、迷う事無くロッカーの中へ…(笑)
それを見たアイリスがすかさずロッカーに近づき、紅蘭が戸を閉めてすぐにそ〜っとロッカーを開けると、そこには紅蘭の姿は無くて普通に掃除用具が入ってました!
アイリスの後ろからそれを見ていたレニもすごい!と興奮して感心している模様。

アイリス「うわ〜〜〜〜!!やっぱり紅蘭の発明はすごいよ!
     (さくらを見て)そのうち、みんなを不死身にしちゃったりして〜!」
レニ「かもね!」

二人が紅蘭の凄さにロッカーの周りにいる間に、カンナが先ほど紅蘭に止められたアンヂェラスの箱を持って、素早くさくらの側へ。

カンナ「なぁ、さくら。これお前に来た差し入れなんだけどよ。(さくら、箱を受け取る)
    これは、不死身じゃねぇから今食っていいかな?」
さくら「はい、どうぞ。」(笑)

やや笑いながらさくらが箱の蓋を開けると、カンナがぱっと笑顔をみせて「いいってよ〜みんな!」といち早く一つ掴むと遠慮なくぱくり。(笑)
さくらは一人一人アンヂェラスを勧めて行きます。マリア、レニ、アイリスは一つずつ受け取り、紅茶を持ったすみれさんはソファーに座りながらやんわりと断ってました。

レニ「そういえば、マリアとさくらの主演って久しぶりだね。」
アイリス「海神別荘以来じゃない?」(そうね、と頷くさくら。)
レニ「先月歌舞伎座でも泉鏡花やってたね。」
すみれ「ああ、海神別荘もやってましたわね。でも、あちらには赤ザメくんなんてお下品な役はありませんでしたけど。」
カンナ「(すみれをちらりと気にして)あ〜うめぇな〜アンヂェラス〜〜」
レニ「出せばいいのにね、赤ザメくん。」

レニの軽い一言にマリアとすみれが「えっ…?」と怪訝そうな声を上げてますが、レニは我関せず。(笑)
歌舞伎座で泉鏡花はこちらの時間で考えても本当ですね。(「夜叉ヶ池」「山吹」「海神別荘」「天守物語」を上演していたそうです)
すみれのイヤミなツッコミに、カンナはちょっとわざとらしくアンヂェラスの感想を言って、座り込んでいたのを立ち上がるとすぐ後ろにいたレニに話しかけます。
(マリアはメイク台の上に座って、アンヂェラスはその前に置いてあるだけ。アイリス、すみれさんはソファーに隣同士に座り、アイリスはアンヂェラスを食べています。すみれさんは一口だけもらっていた様子。)

カンナ「もう1個ちょうだ〜い。」
レニ「(自分が持っていたアンヂェラスを渡す)はい。」
すみれ「まぁ、まだ召し上がるんですの?」
カンナ「ああ、食べますよ。うまいものは早く食えってこれ沖縄じゃ常識なんだよ。」

下手側へと歩きながら反論するカンナでしたが、突然甘えるようなトーンの声に。

カンナ「あ〜あ…いつかあたいも、あま〜〜いケーキになりたいな。」
さくら「え?カンナさん、ケーキになりたいんですか?」
カンナ「うん!だって、乙女の夢だろ?ケーキになるっていうのがさ。」

差し入れ台に空になった箱を置いて、金魚鉢の側に立つさくらが全員の疑問を代表して聞くとカンナは堂々と言い返し、全員が首を傾げて静止モードになるともちろんあの流れに!(笑)
赤いカーテンの更衣スペースの上にちゃんとカンナの妄想にバッテンされて「乙女の夢」とピンク色でかかれた看板が現れ、赤いカーテンの中からはフォークになった琴音さんとスプーンになった菊ちゃんに挟まれる形で苺ショートケーキの着ぐるみを着た紅蘭が!!(笑)

♪ケーキいいですね

紅蘭、かわいい妄想…じゃない、乙女の夢でよかったですね?(^^;;
帽子が意図後の形で、胴体にケーキのスポンジ部分、下は細かい水玉のミニスカートに赤いハイヒールと普通にショートケーキのイメージ通りのきぐるみで前に出てくると一礼をして歌へ。

紅蘭「♪ケーキケーキケーキ 甘い甘いケーキ
    わたしはケーキ
    ケーキケーキケーキケーキケーキ あま〜いあまあまあま〜いケーキ
    世間は景気(ケーキ)…
   えらいよろしおすしなぁ。(お札をケーキの中から取り出してビラビラと見せて、すぐにしまう)
   皆さんもご一緒に!ケーキケーキケーキ、はい!
   ♪ケーキケーキケーキ 甘い甘いケーキ
    ケーキケーキケーキケーキケーキ あま〜いあまあまあま〜いケーキ
    幸せの別腹 ケーキ」

琴音さんは下手、菊ちゃんは上手のオケピ横まで出てきてご一緒に〜の部分はみんなで「ケーキケーキケーキ」と唱和。(笑)
最後はかわいらしくすたたーと走って、更衣室の中へ。

薔薇組「グサッ」
紅蘭「イテッ」

でも、せっかくポーズを決めたのに横の二人に刺されてしまいました。(笑)
まぁ、ケーキですものね。(爆)
照明が元に戻り、カンナの笑い声が響く中いままで静止していた仲間たちも動き出します。

カンナ「あっはははは…!!
    みんな、見ただろ紅蘭のケーキ!」
全員「見てな〜〜い」
カンナ「あれ?い、いやだって今、幸せの別腹〜って…」

全員が軽く首を振る中、カンナがさらに言おうとしたそのとき…!!
緊急警報のブザーが鳴り響く!!つい先ほどまで和やかだった顔に一瞬にして緊張が走る。

マリア「みんな、行くわよ!」
全員「はい!!」
カンナ「なぁ、さくらは見たよな紅蘭のケーキ!」
さくら「ええ!」
マリア「カンナに構わないで。」
さくら「はい!」
カンナ「いやいや、構ってよみんな!構ってよ〜〜!!」

マリアを先頭に、次々にドアを出て指令室に向かう。
でもカンナはさくらにだけは聞くんですが、さくらの返事はあまりに素っ気無く、マリアの「構わないで」発言に素晴らしくはっきりと返事をしてドアの向こうへ。(笑)
結局、カンナが叫びながら最後になり、ここで暗転。


―――15日・昼、16日斧彦バージョン

そりゃ薔薇組ですもの!妄想には出ますって。(笑)
とはいえ、更衣室からではなく、ロッカーから紅茶のきぐるみで登場。(大笑)
ちなみに、レモンが一枚浮いてるカップなのでレモンティーですね。
のそのそ動いてるのですが、それがまた…!!すぐ近くのマリアとレニが、ものすごぉぉ〜〜〜く目で追ってて、けど必死に肩を動かさないようにしているのですよ。(笑)
でも、その必死の抵抗もむなしく、二人の間に座ってメイク直しを始める斧彦。もう二人の「え、ええぇぇぇ??」みたいな目線がすごいツボです!
紅蘭、ごめんねあんまり見られなくて!!(汗)
その様子をアイリスは見えていたのか、昨日までとは全然違う余裕の無い表情でなんとか笑わないようにしようと手にしていたアンヂェラスをじーーーっと睨んでました。(笑)
その後、歌が終わり、紅蘭と琴音さん、菊ちゃんは予定通り帰るのですが、斧彦さんだけはちょっと舞台に残ってカンナからアンヂェラスの残りを貰って、ゆっくりと下手へと歩いて行きました。(^^;;

カンナ「あっはっはっはっは!!
    幸せの別腹〜〜ってか!それからいろんなものを見ただろ!」
全員「……みてなーい」
カンナ「いやいや、(マリアに向かって)目合ってたし!」

さすが、カンナさん、マリアさんに鋭いツッコミです。(笑)
でもこの後すぐに警報がなるので、マリアさんなんとか持ちこたえて心なしかいつもよりも急ぎ足で扉に向かいました。(爆)
この時カンナは「いやいや別腹見ただろ!?さくら!さくらは大きな塊、見たよな!?」ときいてるのですが、やっぱりスルーしてました。(^^;;

16日はさらに斧彦さんはじけてました!!今回はアイリスは比較的無事だったのですが、その分レニとマリアに集中。(笑)
すみれさんがゴミ箱に捨てたパックを拾ってレニの手に乗せたり(怯えている、困惑しているという言葉に嘘が無いくらい、レニ困って固まってます。)
マリアとレニの間に座って、マリアのメイクを直そうとしたり(これには、さすがのマリアさんも動いて「いいです。いいです」と必死に目を合わせないようにしつつも動きで断ってました。)
紅蘭たちが去った後の残った斧彦さんに、カンナさんが「食べる〜?」とアンヂェラスを渡して終了となりました。(笑…もちろん、斧彦さんは食べながら下手へ。)

カンナ「あっはっはっはっは!!なぁ、みんな今の見たか?」
マリア「見てない!」

直前まで笑いを一生懸命こらえていたのですが、見てない!と否定するのは素早くて真顔そのものでした。(笑)
カンナの「いやいや、化粧されてたじゃん!」のツッコミにまた笑いそうになるのを、警報に助けられてましたね。
いやぁ……斧彦さん、いるだけで会場の目線を釘付けにできるのですね!<ちょっと違うだろ


―――――


警報が鳴り響く中、紗幕が下りると一転して静かな場所へ。

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