| クラウス への返事 |
| 遅れましたが誕生日おめでとうございます！ どうも遅れましたが、私も神崎 雛子さんの誕生日をお祝いいたします。 昨年は、彼女と同時代に活躍した女優と比較していろいろと書きましたが、今回は神崎重樹さんと結ばれたことについて考えてみました。 財閥の御曹司ならば、華族や金持ちなどの上流階級の娘との縁談が彼にはあったと憶測しますが、それをけって冴木ひなを嫁として迎え入れたものと思います。冴木ひなは上流階級だったかどうかわかりませんが、当時銀幕のスタアでした。しかし、しょせんは身分卑しき俳優です。明治期には、まだ日本の俳優、特に非伝統芸能の俳優の地位は低かったと思います。ですからかならずしも歓迎された結婚ではなかったかもしれません。 結婚できたのは財閥の長の忠義さんの力がおおいに働いたかもしれません。一族の誰もが反対しようが、この方の鶴の一声で万事解決するでしょうから。おそらく忠義さんにしても、重樹さんにしても、西洋の文化事情をよく知っていて、俳優が身分卑しい存在とは思わなかったのでしょう。 また、引退せず芸能活動を続けている彼女を認めているのは、それだけ日本の文化・芸能の力も向上させようという意図があったのかもしれません。神崎家に嫁いでも芸能活動を続けていることは、俳優の地位向上におおいに役立ったものと思います。太正の時代に入って、娘を俳優にすることを厭わない、また世間の大部分も俳優の地位を卑しいものと思わないようになったように見受けられます。 拙く考えてみましたが、ともあれ、神崎 雛子さん 誕生日おめでとうございます。 |