とりなべ への返事 |
コミック版はゲームと別物として扱うべき ゲームに先行して、雑誌とネットで発表されていたコミック版新サクラ大戦。 太正世界をコミックで補完しているのか、と思っていたら、ストーリー構成のイシイジロウ氏のツイートによると、これはどうも「ゲームでボツになった展開」が元になっているようですね。 設定や展開に矛盾が多く、ゲームと同じ物語とするには無理があります。 昨日公開された10話を読んできたんですが、華撃団が魔物に正面から撃破され平和が脅かされている状況で、次回からのんびり華撃団大会を開催する気なのか?と読んでてこちらがハラハラします。 撃破された上海華撃団を心配するシーンがありましたが、華撃団としてはまず、破壊された建物で負傷した観客を救出するのが先じゃないのか? そもそも、市民を魔物から守る役割のWLOFが、超満員の観客席の上に艦砲射撃するなと言いたい。 史実も絡む架空世界での整合性を保つ、みたいな作業が苦手のようですね、イシイジロウ氏。 ストーリーのおかしな所にひとつひとつツッコむといった補完的な楽しみ方もできなくはないんですけど、それは既にセガの編集会議で行われた事なんじゃないか、という気もしますね。 このイシイ氏のツイートからは、ゲームを作る際にいつも名前が出ないセガのライターさんたちが、裏で「ストーリーのデバッグ」を行って完成度を上げてる様子が透けて見えてきます。 ゲームとしての結果が良いのなら、ユーザーとしてはそれでいいんですが…… なんでボツになった方を、しかも混乱を増す形で同時発表しているのか、という疑問が生じます。 メディア展開の真っ当な使い方とは思えません。誰でもアクセスできるコミック版は、新サクラ大戦プロジェクトの中ではオマケもしくはNG集という位置づけなんでしょうか。 来春からはTVアニメも始まります。 一人称視点のゲームは直接アニメにすることができません。三人称視点のコミックはアニメの原作になりえます。 TVアニメ版の構成・脚本はまた別の人が担当するようですが、うっかりコミック版のストーリーを下敷きにしないことを祈るばかりです。 ※作画はいいんですよ、コミック版。3Dじゃないから背景と人物の統一感もありますし。 キャラデザインの久保帯人風味はほとんどなくなってますが、その分女性キャラがかわいく描かれるので、まあそれはそれでOKじゃないでしょうか。 ゲームで感じる「シナリオの不適切なところ」が、コミックではさらに増しているのが問題なのです。 |