[サクラ大戦BBS]

MAKING APPEND NOTE
如月紫水 への返事
第一幕その2


首をかしげつつ、頷くしかないと音子が観念すると照明が戻り、今度は舞台中央奥から私服の丈治が登場!

加集「いーま〜♪ 幕があーがる〜♪」
女性「上がらねぇよ!」(ビシッと裏手ツッコミ)
加集「え〜…上げさせて〜……」

その丈治を追って、すぐに一人の女性が。ロングスカートにブラウスと言った女性らしい恰好をした方ですが
丈治との距離はかなり近い印象。
突然顔見知りのデート現場に遭遇してしまった!と思ったのか、慌てて隠れようとする音子ですが周囲にそんな場所はなく…
とった行動はフルートを顔の前に立てて、ぎゅっと肩を縮こませて直立不動(笑)

女性「も〜ちゃんと聞いてよ!」
加集「なんだよ、も〜…」
女性「本当に覚えてないの?小さい頃、私の事お嫁さんにしてくれるって言ったのよ」
加集「おいが!?(頭をかきながら下手階段を降りる)そんな事言ったっけ?」
女性「(後を追いかけて)言ったわ、だから私…!!」
加集「その時はそう思ってたかもしれないけど、俺まだ18(エイティーン)だし?
   それに、俺いま仕事つーか、任務つーか…使命に燃えちゃってるんだよね」

おお?軽い修羅場?かと思わせる会話ですが、丈治が軽いおかげでなんだかコミカルにすら見えてくる不思議。
なにより、二人とも音子ちゃんに気づいていない所が(笑)
丈治なんて、ひたすら存在を消そうと頑張る音子ちゃんの肩に肘を乗せてカッコつけてるくらいw

加集「絶対に負けられない戦いが(勢いよく駆けだし、華麗な蹴りをおみまいしようとして、自分の軸足に振り上げ足を当ててしまう)
   そこにある!みたいな?」

加集くん、蹴る前からそれではまず勝負に出れていません(爆)
思わず幼馴染の女性も呆れ顔しかできないじゃないですか!でも、気にせず喋り続ける丈治w

加集「だからどの道、結婚なんてまだまだありえないよ!」
女性「もう、ちょっと聞いて―――」
加集「しー!(人差し指を口元にたてて、そこから胸を叩く)マエストロ」(さっと下手に走り去る)
女性「もー!!男ってほんっとバカ!」

悪態をつきながらも、丈治の後を追いかけ下手へはける女性。
ちなみに、このシーン、日替わりでした!

20日
「お嫁さんに〜」のくだりで「じぇ!?じぇじぇじぇ!?」と某朝ドラのネタを入れてきました(笑)

21日昼
登場時に「ひかーりあーれー いざすすめ♪」と振付付きで地上の戦士をやりながら
あと「18だし?」の時に二人で人文字をさりげなく作ってました。
(1の幼馴染はちょっと身体を斜めにして、丈治は頭の上で輪を作り、足も輪のように広げて8を表現)

21日夜
登場時に「はーしーれー 光速の〜♪ てーいー…」とゲキテイを途中まで。ここで帝都とは!
そして「シー・マエストロ」のマエストロを一言ずつゆっくり(某五輪招致のプレゼンの際の「おもてなし」の動き)
幼馴染に「ちょっとそれってさぁ…もう、男ってホントバカ!」と言われていました(笑)

22日昼
登場時に「あーあ〜マロニエに〜 歌をー口ずさみ〜♪」と御旗のもとにを歌いながら。
この日は「じぇじぇじぇ!?」も再び。
いつもの「シー・マエストロ!」で幼馴染を煙に巻き、去ろうとするも幼馴染も今日はがんばり「ちょっと待った!」と足掛けを試みるのですが
ひょいっとそれをかわし「あばよ!」と軽い調子で去って行く丈治を追いかける幼馴染、という流れでした。

22日夜
この日も登場時に「走れ〜光速の〜てーいこーく…♪」と口ずさんでいました。
なぜかストロー付きの蓋つき紙コップを手にしてるな、と思ったら「絶対に負けられない戦い」の後に
そのコップを楽器に見立てて「プープププ!」と円舞曲の前奏盛り上がりを口で表現(笑)
そして「シー!マエストロ」の後にコップからストローを抜いて「マイストロー」とボケだけして去って行きました(笑)

23日昼
登場時に「花咲く〜乙女たち〜♪」と歌いながら登場。幼馴染が声をかけても構わず歌い続けたのですが
「熱い〜(幼馴染を持ち上げようとして)おもい〜…!」と濁音付きの重い、というボケを(笑)
持ち上げられなかった事を誤魔化すように軽い調子で「じゃ!」と去ろうとするも、もちろんそうはいかずいつもの流れに入って行きました。



二人の姿が見えなくなると、音子ちゃんはそーっとフルートを下ろして目を閉じて惚け顔

音子「やわ肌のあつき血汐にふれも見で さびしからずや道を説く君、か……
   加集くんってば、すみにおけないなぁ!」

音子ちゃんの詩は与謝野晶子さんのものですね。
目を閉じて、詩から一人の世界に入って盛り上がっている音子ですが、そこへ下手から左手に風呂敷包みを持ち右手もった杖で一歩先を探りながらの和服の男性が近付いており…

音子「ひゃ!!」

案の定、後ろに全く気づいてなかった音子が自身の盛り上がりのまま手を振っていると
それが男性に激突し、二人とも見事に転んでしまう。が、男性が何か反応を示す前に、音子が早口でまくしたてる。

音子「す、すみません!ごめんなさい!!
   悪いのはわたしです!!
   生き馬の目を抜くこの大帝都東京でぼーっと突っ立って…!
   だからお願いです、許してください!!」

中腰で頭を下げ、フルートを前に付きだして怒涛の謝罪まで一息でやりきった音子ですが
相手の男性はその声の方を見て「え…?」と戸惑いの声を上げるだけ。
てっきり文句を浴びせられると思い込んでいた音子はその声につられてようやく自分がぶつかった男性の顔を見ると
そこには怒った様子なんて微塵も感じられない穏やかな表情が。

男性「こちらこそ、申し訳ない。お怪我はありませんか?」

それどころか、こちらを気遣う言葉に、音子は目と口を丸くした後、高速瞬きを。

音子(声)「出た…!どうして帝都はこうも王子様の出現率が高いのかしら……!」

音子があっけにとられている間に、立ち上がった男性がその声にならない声を感じ取ったのか疑問の声を向けますが
それに「な、なんでもないんです」と誤魔化しながら音子も立ち上がる。
そして、杖であたりを探る男性を改めて見つめる。

音子(声)「身長は、ジオさんと同じくらいかな?
      でも、優しそうな雰囲気はルイスさんにも似てる…」
男性「(振り返り)すみませんが、荷物をとってもらえませんか?」

男性の声に我に返った音子は、快く返事をして落ちていた風呂敷包みを確認するのですが

音子「あれ?同じ風呂敷包みだ……」

もともと自分が持っていた風呂敷と同じ柄と、大きさも似通っていることからどちらがどちらかわからず、両手に持って
戸惑っていると、左手(指揮台にあった風呂敷包み)の風呂敷と声を頼りに手を伸ばした男性の手が重なる。
突然の事に、思わず後ずさりかけた音子ですが、男性が風呂敷包みを離さなかったため、妙な間が。

音子(声)「この力強さはまるで!…ヒューゴさんみたい…!」

え、ヒューゴってそういう認識なの!?(笑)
そんな音子に、男性が戸惑いの声をかける

男性「あの……」
音子「(目を閉じて半分自分の世界に入ったまま)はい…!」
男性「離してもらえませんか?手…」
音子「へっ?」

目を開けて、自分の状況をやっと把握すると、見知らぬ男性と手を握る形になっていた事に気づき
「うわああああ〜〜〜!!」と叫びながらダッシュで上手の階段を上がり、段上の袖に入り込み
顔だけ出して「す、すみません!!」と謝る音子。

この謝り方、21日昼からは上手段上で膝を付き頭をたれながら「かたじけない!!」
22日昼からは同じ動きで「面目ない!!」に変わって行きました。

ですが、そんな音子に男性は不快を表わす事無く「こちらこそ、ありがとうございました」
と荷物をとってもらったお礼を述べると、上手に向かって再び歩き出す。
視線が定まらず、杖で一歩先を探りながら歩くその様子に、音子がようやく男性のある可能性に気づき
思わず階段を下りて去ろうとした男性に声をかける。

音子「あの!(呼び止められて、足を止める男性)
   ……失礼ですが、もしかして目が……」

見えていない。と言葉にする前にその事を感じ取った男性が頷くと、動揺して思わず声をあげて顔を沈ませる音子。
けれど、当の男性は一切気にした素振りを見せず微笑む。

男性「でも、ご心配なく。
   たまに今のように人とぶつかってしまう事はありますが
   ちゃんと、前は見えていますから」
音子「え?どういう意味ですか?それって…」
男性「目に見えているものが全てではありません。
   この世で本当に大切なものは……目には、見えない」

それだけハッキリと述べて、男性は音子に会釈をして上手へ歩き出す。
残された音子が男性の「目には、見えない…」を反芻したものの、その意図がつかめずもう少し詳しい話を聞こうと男性を追いかけようとした瞬間
突然カンッ!と一つ拍子木の音が。

音子「うっ……!?」

その音と共に、身体の自由がきかなくなり、顔をゆがませる音子。
舞台照明も落ちて青黒い不穏な空気の中、段上上手からよく通るのに、地を這うような声を発する恰幅の良い男性が
自身の声の節に合わせて拍子木を打ち鳴らしながらゆっくりと下手へ歩く。

音子「なに……?突然、身体が……!
   (ずるずるとその場に座り込んで頭痛に耐える)
   歪な音……身体が寒い……(ぎゅっと自分自身を抱きしめる)
   この瘴気……この気配は……いる……後ろに…
   でも、怖くて振りむけない……!」

ひたすら身を縮ませて耐える音子。
それが幸いしたのか、音子を縛る原因となる音を発する人物は、音子に気づくことなくそのまま段上下手へと去る。
怯えた音子がそれでも動けないでいると、段上下手から優雅な足取りでジオが通りがかり「音子くん?」と声をかける。
それをキッカケに、ゆっくりと振りかえるとそこに瘴気の原因は無く、いたのはよく知っている優しい微笑みが。

ジオ「どうしたのだ?(音子の様子にハッとなりあたりを見渡す)
   まさか、降魔が現れたのか?」
音子「…突然、ものすごい瘴気に包まれて…それで…っ」

自分が遭遇した出来事をジオに説明しようと立ち上がったものの、残る気配に頭痛が生じ、頭を押える音子を
上手階段を降りて駆け寄ったジオが支える。

ジオ「音子くん!……無理に動かない方がいい。
   (下手の階段をチラッと見て)少し、そこで休もう」
音子「すみません……」

ジオの提案に申し訳なさそうに頷く音子。
そんな音子にジオは一つ微笑むと、傍に転がっていた風呂敷包みをさっと拾い、素早く下手階段へ。
その間に、音子ちゃんはちらりと男性の去って行った方を見やり
「目に見えるものが全てではりません。この世で本当に大切なものは、目には見えない」をもう一度反芻させる。
(男性の声で、舞台にその言葉が流れる)
その間に、ジオは荷物を丁寧に置き、ポケットから白いハンカチーフを取り出し音子に微笑みかける。
(今回の公演グッズであるジオのハンカチーフでした。ちゃんと刺繍が見えるように置いてます)

ジオ「さぁ、ここへ」

その声に、自分が座る場所がセッティングされている事に気づいた音子は心の中で感嘆の声を上げる

音子(声)「うわぁ……綺麗なハンカチーフ。
      こんな事してもらったの、初めて……」

ジオの傍により、腰掛けようとすると優雅に手を差し伸べ、さりげなくエスコートをするジオ。
さすが、貴族…と思っていたのに音子ちゃんを座らせた後に謎の貴族ポーズで止まるのはやめてくださいジオ様(笑)
間違いなく優雅なのに、なぜこんなに可笑しいのでしょう…
でもさすが音子ちゃん、それには触れずにジオの優しさに笑顔を浮かべます。

音子「ジオさんって、不思議な人ですね」
ジオ「ん?」(音子の方を振り返る)
音子「わたし、貴族の人ってもっと近寄りがたくて遠い世界の存在だって思ってたんです。
   でも、ジオさんはいろいろ教えてくれるし、優しいし…」
ジオ「当然だ。それが我々貴族の義務。ノブレス・オブリージュなのだから」
音子「ノブレス・オブリージュ?」
ジオ「そう。たとえば…今よりも幾年も前。欧州大戦最中のこと。
   これは、我が祖国にとっては敵国であったが、貴族の中の、貴族の話だ」

微笑みを絶やさず、舞台中央に移動したジオ。
ここから舞台照明も白い照明から、戦時中の回想として青が基調の暗いものとなり、時折銃声が轟く。

ジオ「ある戦いで、ドイツ軍が人型蒸気という鋼鉄の塊のような兵器で追撃してきたのに対し
   フランス軍はこれを失い、もはや全滅は時間の問題と思われた。
   その時、立ち上がったのが霊力を持った(ターンを入れて微笑む)貴族たちだ。
   彼らは特殊な甲冑を身につけ、人型蒸気に立ち向かった。
   しかし、いくら霊力があるとは言え生身の人間だ。鋼鉄の怪物の前に、友は次々と倒れて行く。
   その屍を乗り越え、彼らは最後の一人になろうとも、決して逃げることは無かったという」
音子「…最後の一人って…まさか…じゃあ、貴族の皆さんは?」

最初はただただジオの話を聞いていただけの音子ですが、悪い予感に眉を下げて立ち上がり尋ねる音子に、ジオは音子をまっすぐ見つめ淡々と事実を告げる。

ジオ「任務を全うし、全滅した。
   (正面に向き直り)しかし、しかし、たとえ命を失おうとも
   成すべきことがあるならば率先して成さねばならぬ。
   それが貴族ゆえの責務―――ノブレス・オブリージュだ」
音子「命を……」

どこか誇らしげなジオに対し、何か引っかかる様子の音子。
ちなみに、このジオの話に登場する「貴族の中の貴族」たちの物語は「巴里前夜」一巻、グリシーヌ編に詳しく書かれておりますので
興味のある方はそちらをどうぞ。(現在は絶版なので、古本屋を回るしかないのですが…)
ここで舞台の照明が戻り、ジオも「俺の話は、このくらいにしておこう」と区切りをつけて改めて音子に近寄る。

ジオ「それより音子くん。君はこの後、何か用事があるのかね?」
音子「え?いいえ…」
ジオ「そうか。ならば、丁度良い」
音子「え?」

差し出された手を、流れのまま取った音子がそのまま階段を下りてジオと並びつつもきょとんとしていると
音楽と共に手を引かれ、そのままターンさせられる。

音子「ちょ、ちょっとジオさん?(引き寄せられ、高々とリフト)うわわわわわっ!?」
ジオ「うむ、完璧だ!」

持ち上げたーー!!?という事実に目を奪われましたが、その後の腰回りの手の幅を確認して「完璧」と言うジオ様に不覚にも吹きました(笑)
ターンもリフトも、そういうことですか…!と漫画を読んでいたこちらには察しが付きますが
突然のジオの行動に音子が驚いて何も言えないでいると、そのまま歌へ。

♪完璧なロンド

今回はジオ様がトップバッターだ!!と同時にまたソロが聞けるとは!
さすがに二度目ということで短縮版でしたが、また音子ちゃんとのダンスが見れて嬉しい!
振付も、去年とほぼ同じですが所々変えてて進化してるなぁと思っていたら一番の終わりの決めポーズ後に
細かく首を振る所がすごく可愛くてツボりました。

間奏のジオのダンス的見せ場では、踊りながら下手階段に移動した音子ちゃんがフルート、ハンカチを手に持ち
そのままそこで実況を(バレエのステップに詳しくないので、間違えていたらすみません。追記:ご指摘いただいたので直しました!ありがとうございます!)

音子「ジュテ、ジュテ、ジュテ、シャッセ、パ・ドゥ・シャ、パ・ドゥ・シャ 、パ・ド・ブレ…
   ジオさん、跳びます跳びます!(その通り、中央で高くジャンプをする)跳んだ!!」

ここで拍手をせずにいつ拍手をする!!というジオの完璧ステップにテンションを上げていると(ちなみに、このステップの流れはアラベスク、助走(グリッサード)、グラン・ジュテ・アン・トゥールナン・アントルラセだそうです)
舞台奥から大きな布カーテンを持った女性が二人登場。
それに合わせて、音子もジオもそれぞれ壇上に移動。

音子「へ?なんですか、これ」
ジオ「さぁ、入りたまえ」
音子「え?入りたまえって…え?あ、ちょっと…ちょっと……ジオさーん!?」

有無を言わさず二人の女性の誘導のまま、音子はカーテンの向こう側へ。
そして、ジオは歌の二番へ。
歌いながら、再び下手階段から舞台へ降りて転調部分がカットされてそのまま締めへ。
相変わらず高く綺麗に決まったジオの三回転ジャンプからの膝まづいた決めポーズに拍手を送ると同時に
カーテンの向こうから音子ちゃんが戻ってくるのですが、その恰好が!!!!!
拍手をあおり、そこから手で制してピタッと止めさせるたジオが立ち上がり、音子に笑みを向ける。

音子「これって、もしかして……」
ジオ「楽団服だ。シベリウス総楽団長に頼まれて注文しておいた。
   よく似合っているぞ、音子くん」

なるほど、既に注文済みで、あのサイズ確認は本当にただの念の為の確認だったと!(笑)

音子「ありがとうございます、ジオさん!
   (着替え室の鏡を見るように、ジオに背を向ける)わたし、こんなに素敵なお洋服初めて
   (が、振りかえるとそこには誰も)―――いない!?」

ジオさん、褒めるだけ褒めて、拍手しながらツーステップで下手にはけちゃいました(笑)
なんだか振り回されっぱなしの音子ですが、楽団服はそうとう嬉しいようです。
照明が落ち、再びモノローグへ。

音子(声)「前略、お父さん。
      とどのつまり、なんと言えばいいのかわかりませんが…
      ただ、わたしの帝都での生活は、毎日充実しています!」

ここで場面転換となり、階段に置いたままだった風呂敷包みを抱え、舞台中央の指揮台前に移動する。
周りから楽器の音が聞こえることから、かなで寮か帝劇かと思ったのですが、台本によると帝劇の奏組控室のようです。
風呂敷を指揮台の上に置き、楽団服をもう一度自分で眺め、笑みを零す音子。ターンしたり、指揮のふりをしたりとにかくずっと笑顔。
そこへ、楽器ケースを担いだ楽団服源二が上手段上から現れ声をかけます。

源二「おう、音子!どうしたんだ?ずいぶん上機嫌だな」
音子「(振り向き)源二くん!」

階段を駆け下りてきた源二に、くるりと一回回ってから「どう?」と尋ねる音子ですが

源二「ん?」
音子「これ、やっと支給されたの。似合うかな?」
源二「何が?」
音子「え?」
源二「何が何が?何が支給されたんだ!?」

疑問符が飛び交う会話な上に、二人の意識がかみ合ってない!(笑)
楽しげな源二に対し、音子は残念な表情で額をぺちんと叩くとモノローグモードに入り、源二と入れ違いで上手へ。

音子(声)「そうだった…!源二くんは奏組一、そういった事に鈍感なんだ…」

浮かれモードだった音子が頭を抱えていても、源二はマイペース自分の予想を口にします。

源二「おにぎり?それともまんじゅうか?あ!芋ようかん!?」(ダダっと音子に駆け寄る)
音子「えっゴメン、なんの話?」(源二の勢いに押されて及び腰になりつつ)
源二「支給だよ!なんか美味いもんが支給されたんだろ?」
音子「(乾いた笑いと共に、ため息)……もういい…」

それ以上、何も言わず去ろうとする音子ですが風呂敷包みの前に来たところで一際大きなお腹の虫の音が響き…

音子「!?」(思わず自分のお腹をおさえる)
源二「あん?」(ニヤッと笑う)
音子「(慌てて振りかえり)ち、違うのこれは!その!
   昨夜からの出動で何も食べて無かったせいで、それで!!
   (声をあげて盛大に笑う源二に、照れ隠しで眉を吊り上げながら回り込む)
   もう、源二くんのせいだからね!食べ物の話するから!!」
源二「よし!!じゃあ、飯でも食いに行こうぜ!俺がおごってやる!」(ぽんっと自腹を叩く)
音子「へ?」
源二「(にっと笑って)お祝いだ。な?(軽く音子の頭に触れる)
   楽団服来て、正式楽団デビュー!」

源二気づいてた!!!!!
これだから天然タラシ兄さんは!!
意外な言葉に惚けている音子ちゃんの先を大股で歩き、下手へと源二が立って振り向くと同時に時刻を告げる鐘の音が3回。
おお、なんだかこのあたりは初演の演出を思い出しますね。

源二「これで俺達、本当の仲間だろ」
音子「本当の、仲間……」
源二「ほらほら、早く行くぞ!!」

源二が音子を引っ張って下手へ駆けだすと同時に、音楽が。
さりげなく指揮台に置いてあった音子ちゃんの風呂敷包みを持って走る兄さん男前!!

♪仲良しスイング

こちらもショートバージョン。
前奏の転調に合わせて「あれ?あの定食屋ってこっちだったっけ?(ステップを踏み、中央へ戻り)まぁ、いっか!」と台詞を挟んでから歌へ。
(ちなみに、21日夜公演のみ「あのうなぎ屋ってこっちだったっけ?」になっていました。兄さん豪華だ…)

ジオに続いて、この曲も初演時に音子ちゃんがいたので、それを思い出すような振付構成で
服が楽団服に変わってもステップ健在で嬉しかったです。
一番を終えて「しゃー!」と源二が音子の前を通り、上手階段で例の転調へ。
(今回、このシーンのためだけの星空豆電球がなぜかとても愛おしいポイントでした。あと「しゃー!」のタイミングで夕暮れのようなオレンジの照明が一瞬入るのも)
この時から、音子が源二の鞄、源二が音子の風呂敷包を持って踊り
曲のラストで二人とも壇上に上がって「なかよし、なかよし!」でお互いの荷物を戻してからの決めポーズがかわいいなぁ!とひそかに萌えておりました。

そんな二人に効果音もキラキラとなる中、ひゅーんと何かが飛んでくる音が混じり…

音子「いたっ!!」

ぴしっと音子の額に命中!源二も「なんだ?」と事態が読めない中、音子が床に転がるとある物を拾い上げる(ふり)その物体は……

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